トヨタ23年3月期減益へ「資材値上がり1兆4500億円」

トヨタ23年3月期減益へ「資材値上がり1兆4500億円」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFD10BR50Q2A510C2000000/

 ※ まあ、こういうものだ…。

 ※ 『「3000億円レベルの原価改善をやり続けるのは大変難しいこと」』…。

 ※ そういう「努力」を、やり続けていたんだ…。

 ※ 「黙っていても、何もしなくても」などと言って、スマンかった…。

 ※ 「円高」「円安」は、トヨタ自身の行為では、変えられないこと…。

 ※ そういう「領域」は、さておいて、「自分のできることを、やる。」んだったな…。

『トヨタ自動車は11日、2022年3月期の連結決算(国際会計基準)は営業利益が前の期比36%増の2兆9956億円だったと発表した。16年3月期の2兆8539億円(当時は米国会計基準)を上回り、6年ぶりに最高を更新した。トヨタ自身の記録を塗り替え、国内企業で過去最高となった。

午後1時半から2022年3月期決算(国際会計基準)の記者会見をオンライン形式で開いた。会見では最高財務責任者(CFO)の近健太副社長が22年3月期の決算と23年3月期の業績予想を説明した。日経電子版では発言をタイムライン形式でとりまとめた。

【午後1時30分】 オンライン形式の会見始まった

冒頭、山本正裕経理本部本部長は納車の遅れが続いてることについて「減産により多くのお客様への納車をお待たせしておりますこと、大変申し訳ございません」と陳謝。「少しでも早くお届けできるように努力してまいります」と語った。

【午後1時35分】 「かつてない資材価格・物流費の上昇により減益を見込む」

山本氏は23年3月期の見通しについて「安全品質を最優先に身の丈にあった生産台数を前提といたしました。かつてない資材価格・物流費の上昇により減益を見込みますが、引き続き成長投資は緩めず、諸活動はぶずに推進してまいります」と話した。23年3月期の見通しは、連結販売台数は前期比7.5%増の885万台で、各地域で増やす。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの電動車については「各地域の顧客ニーズにあった商品ラインアップを一層充実させ、前期比13.6%増の307万台と、電動車比率を31%に高める」という。

【午後1時40分】「22年3月期の実績は収益改善の積み重ね」

近健太副社長は「22年3月期の実績は収益改善の積み重ね」と指摘した。「リーマン・ショック時を100とすると、足元の損益分岐台数は60~70まで下がり、13年間で体質改善は大きく進んだ」と強調した。さらに近氏は「以前は単発的に新車を投入することが多かったが、現在はヤリスやカローラなどのロングセラー車を継続的に進化させられている」とし、その結果として「収益性が高まっている」と話した。

【午後1時50分】「資材値上がり、原価改善に新しい着眼点」

山本氏は原価改善の取り組みについて問われ、「3000億円レベルの原価改善をやり続けるのは大変難しいこと」としたうえで「収益体質をあげるために長期間やってきたことは続けていきたい。資材価格が上がったときにどういう資材を使ったらいいのか、新しい着眼点も出てくる。いろいろなところでチャンスが出てくると思います」

【午後1時53分】「材料高騰の転嫁値上げ、どこできるのかよく見て決めたい」

長田准チーフ・コミュニケーション・オフィサー(CCO)は原材料の高騰を受けた価格転嫁への考え方を問われ「(グローバルの)各地域でいろいろなセグメントのお客様にきめ細かく対応していく必要がある」と述べた。「少しお金を頂戴してもいい層のお客様もいらっしゃると思います。一方で、日常の足として使っているお客様もいらっしゃる。資材が上がったということで価格を上げるのは難しい問題だと思っています。各地域のライアップでどこでそういうこと(値上げ)ができるのか、厳しいのか、よく見て決めていきたいというのが基本的なスタンスです」と語った。

【午後2時】23年3月期の資材コスト上昇1兆4500億円「過去に例がないレベル」

23年3月期の業績予想に織り込んだ資材のコスト上昇分1兆4500億円について近氏は「過去に例がないレベル。22年3月期の6400億円も過去で一番大きかったが、それを超える非常に大きな影響だ」と説明した。23年3月期の1兆4500億円の半分は海外の事業体の影響で、残りが日本の事業体によるものと説明した。「仕入れ先と一体となってどう対応していくかを考えないといけない。使用量を少なくしたり、安価な材料に変えたりする取り組みを進める」とした。

23年3月期の生産台数970万台に見直し「コロナ禍や半導体調達を織り込んだ」

23年3月期の生産台数の見通しを1月に示した1100万台から、今回970万台に見直した。山本氏は「新型コロナウイルスの流行や半導体の調達状況を現時点で織り込んだ。これも先々どうなるかわからない」と述べた。「急な減産によって、生産現場からは仕事が急になくなったり、部品が余ってしまったりと、大変な苦労を聞いた」としたうえで「前々から計画を早めにお伝えできれば、例えば工程時間を短くするなどの対策ができると思う」と話した。

【午後2時4分】日野自動車の排ガス不正「親会社としても申し訳ない」

近副社長は、子会社の日野自動車の排ガス不正について問われ「ここまで支えていただいたお客様、販売店、仕入れ先、行政当局にご迷惑おかけし、信頼を失う事態になり本当に残念。親会社としても申し訳ない」と謝罪した。特別調査委員会の調査結果も聞きながら「親会社として、ガバナンスや風土改革、ステークホルダーからの信頼回復に向けて一緒に取り組みたい」とした。

【午後2時17分】「世界の市場見通し、例年以上に難しい」

長田氏は世界の市場見通しについて「いつも以上に23年3月期は難しい。グローバル全体でコロナ禍からの回復はプラス要因だが、資材高を含めたインフレ、それが生活に及ぼす影響などがあります。ウクライナ問題もいろいろな不安があります。半導体の供給制約もあり、プラスマイナスありながら23年3月期が進行していく」と述べた。地域別では現時点での見通しとして、米中は22年3月期を上回り、日本・アジアは「プラス・マイナスの要因がゼロ程度」との認識を示した。一方、ウクライナ問題の影響を大きく受ける欧州では「リスクの方が上回る。22年3月期実績を下回るのではないかという見通しです」と語った。

【午後2時25分】日本市場での値上げ「車によって可能性ある」

ロシアのウクライナ侵攻について長田氏は「トヨタとしても心を痛めている状況だ」とした上で、事業の継続性については「ステークホルダーの共感を得るという軸をぶらさずに考え続ける」とするのにとどめた。

また、原材料価格の高騰に伴う、日本市場での値上げについても考えを説明。「日本は全体的に成長が足踏みしている地域だ。日常の足で使うような軽自動車やコンパクトカーで価格を頂戴するのは厳しいが、車によっては、可能性はある」と話した。

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中西孝樹
ナカニシ自動車産業リサーチ 代表アナリスト
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ひとこと解説

追記:115円前提でした笑。
通常、トヨタの前提為替決定メカニズムは、恣意性を避けるため発表月の前月(今回は4月)の15日頃のレートを基に、5円刻みで端数を切り下げで決定します。当てはめればドル=125円が最も可能性の高い前提です。22/3期実績が112円ですので、約13円の円安、恐らく8,000億円前後の営業増益要因となるはずです。恐らく、為替を除くと実態は減益予想となるはずで、その構造・原因を精査するのが今回の決算のポイントとなります。コストと価格のバランスを理解したいところです。余談ですが、今回の説明者は新副社長3名のうちの2名が登壇します。近い未来の新社長の顔かもしれません。
2022年5月11日 12:39 (2022年5月11日 13:31更新)』