安保理、ウクライナ巡り初の声明採択「平和維持に懸念」ロシアによる侵攻から70日以上経過

安保理、ウクライナ巡り初の声明採択「平和維持に懸念」
ロシアによる侵攻から70日以上経過
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『【ニューヨーク=吉田圭織】国連の安全保障理事会は6日、ロシアによる侵攻が起きてから初めてウクライナに言及する議長声明を採択した。声明では「ウクライナにおける平和と安全保障の維持に深い懸念」を表明した。ただし、侵攻が始まってからすでに70日以上がたっている。ロシアの拒否権行使で非難決議などの対応がとれなかった安保理は機能不全に陥っていると批判されている。

声明では、直近のグテレス事務総長のロシア、ウクライナ訪問を踏まえ「平和的な解決策に向けた(国連の)事務総長の努力に強い支持を表明する」とも強調した。声明を提案したメキシコのデ・ラ・フエンテ国連大使とノルウェーのユール国連大使は採択後に記者団に対して共同声明を発表し「安保理が一致して、国連と事務総長の外交的な解決策を探る努力を支持していると示した」と述べた。

グテレス氏は声明の採択を受け「(安保理の)支持を歓迎する。人命を救い、苦しみを軽減し、平和の道を見いだすための努力は惜しまない」とする声明を発表した。

安保理の声明採択には15理事国全ての賛同が必要となる。今回の声明についてはロシアの賛同も得た。議長声明に法的拘束力はないが、国連の公式文書として残る。

安保理外交筋によると、声明の当初案ではグテレス氏によるロシアとウクライナの「仲介」にも言及していた。だが、ロシアが文言の削除を要請し、言及部分はなくなったという。

声明の採択が安保理内の隔たりを解消する可能性は低い。ロシアは6日、ウクライナが国際人道法違反や戦争犯罪を起こしていると主張する非公式の安保理会合を開催した。各国からは「偽情報だ」との批判が相次いだ。

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