マリウポリ製鉄所へ「ロシアが再突入」 戦勝記念日控え

マリウポリ製鉄所へ「ロシアが再突入」 戦勝記念日控え
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『【パリ=白石透冴】ウクライナ軍参謀本部は6日、ロシア軍が南東部マリウポリの製鉄所の一部で突入作戦を再開したと明らかにした。ウクライナは攻撃が民間人退避の支障になっていると批判を強めている。ロシアは9日に控える対独戦勝記念日で一定の「戦果」を示すため、製鉄所の制圧を急いでいるとみられる。

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ウクライナ当局の6日の発表によると、ロシア軍がマリウポリで一時的な停戦を破って退避関連の車両を攻撃し、1人が死亡、10人が負傷した。抵抗が続く製鉄所内部への突入作戦も再開したという。ロシア軍はマリウポリのほぼ全域を制圧したが、製鉄所では約200人の民間人が取り残されているとみられる。

ウクライナのベレシチュク副首相は6日、約50人が同日退避に成功したと明らかにした。ただロシアの攻撃が続いているとして「退避のスピードは大変遅い。明日も退避の作戦を続ける」と表明した。

英国防省は6日発表した戦況分析で「ロシア軍が製鉄所制圧に向けた攻勢を再度強めたのは、対独戦勝記念日が関係しているだろう」とした。ロシアで同記念日は国威発揚のために極めて重要で、首都キーウ(キエフ)攻略に失敗したプーチン政権はなんらかの成果を出すことが必須になっている。

ウクライナメディアの6日の報道によると、同軍の対艦ミサイル「ネプチューン」が黒海にいたロシア軍のフリゲート艦「アドミラル・マカロフ」に命中し、大規模な破壊を引き起こしたという。英BBCによると同艦は最新鋭の装備を持ち、巡航ミサイルで船や潜水艦、地上の目標物を破壊できる。

事実なら4月中旬に撃沈された黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」に続く大きな打撃となる。ウクライナ軍はこのときもネプチューンを使ったとされる。

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