G7で中ロの結束に対抗 日伊首相が確認 安保協力を拡大

G7で中ロの結束に対抗 日伊首相が確認 安保協力を拡大
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『【ローマ=秋山裕之】岸田文雄首相は4日、イタリアのドラギ首相と会談した。ロシアによるウクライナ侵攻は「国際秩序の根幹を揺るがす」と非難した。欧州にもアジアの安全保障への関与を求め、主要7カ国(G7)で中国とロシアの結束の動きに対抗する。

岸田首相は安全保障上、欧州とインド太平洋は切り離せないと指摘した。中国の南シナ海や東シナ海での威圧的な行動も「一方的な力による現状変更の試み」だと考えるからだ。
日本とイタリアは自由や民主主義、法の支配といった普遍的な価値を共有する。先に訪問した東南アジア各国の首脳との間では話題にならなかった共通項といえる。

岸田首相は共同記者発表で、インド太平洋への貢献策を盛ったイタリアの文書策定に触れ「地域に関与していく意思は大変心強い」と話した。ドラギ首相は首相の東南アジア訪問を評価した。

航空自衛隊は1月からイタリア空軍にパイロットの訓練委託を始めた。2021年秋には海上自衛隊とイタリア海軍がアフリカのソマリア沖で共同訓練にのぞんだ。

日本政府は欧州各国との安全保障協力を探ってきた。岸田首相は5日に英国でジョンソン首相と会談する。自衛隊と英軍が共同訓練をしやすくする「円滑化協定」の締結に向け意見を交わす。

ドイツのショルツ首相は4月に訪日し、アジアの安保に関与する姿勢を示した。

岸田首相の欧州入りはインドネシア、ベトナム、タイの訪問に続く日程だ。東南アジアでの中ロへの見解を伝え、6月に予定するG7首脳会議に向けメンバー国との認識をすり合わせる。

欧州はもともと地理的に遠い中国の軍事動向への危機感は薄く経済的な協力相手とみなす傾向があった。ウクライナ侵攻を機に中国がロシア支持に動くのは、民主主義陣営を脅かす覇権主義国の結束と映り始めている。』