今年上半期の最大注目のイベントFOMCの結果 机上空間

今年上半期の最大注目のイベントFOMCの結果 机上空間
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『恐らく、武漢肺炎後の後始末、今後の世界経済を占う上で、最大のイベントである、5月のFOMCの米ドルの政策金利の発表と、続くパウエルFRB議長会見が日本時間で午前3時に行われました。今回の発表が、特に注目される原因は、武漢肺炎で無制限に緩和した金融の引き締めを、本格的に始める事が、事前に市場で理解されていたからです。

やるのは確定で、どれくらいの規模でやるのかが問題でした。結果は、政策金利の引き上げは、0.5%で、続く6月の引き上げも、0.5%を中心に検討しているという説明がありました。これには、0.75%の金利の引き上げもありうると考えていた市場が敏感に反応して、買われすぎていた米ドルが売られ、米国の株は3%近く跳ね上がりました。

米国のインフレは、相変わらず高水準で、8%に達しています。この原因は、多くは物不足、資源価格の高騰が原因なので、一般的な政策によるインフレ対応策である政策金利の値上げでは、効果が限定的と言われています。しかし、何もしないと野放図にインフレが進行するので、ブレーキをかける意味で、通常年単位の時間をかけて引き上げる金利を、月単位で急速に上げています。

最近、日本の円が特に対ドルで価値が下落していますが、これは、毎月の勢いで、出口戦略の無い円と米ドルの金利差が開いているからです。既に欧州のユーロも、金利の引き上げ自体は表明していて、あとは実行する時期だけの問題になっているので、このまま日本がゼロ金利を続けていると、さらに円の価値は他の通貨に比べて下落していく事になります。

市場が0.75%の政策金利の引き上げを織り込んで売っていた米国株を買い戻して反発しただけなので、この米国株の上昇が、トレンドになるかどうかは怪しいですが、ひとまず底を打ちました。今回のパウエル議長の説明の中で重要なのは、6月の政策金利も0.5%程度に留めるつもりだと言うことが、かなり明確になった点です。米ドルは基軸通貨なので、この0.25%の差は、世界中の経済に大きく影響します。特に、米ドル建てで借金している国には、恐ろしく効いてきます。何もしていなくても、金利差分の借金が膨らむからです。

FRB議長であるパウエル氏の発言の一言一句を、世界中が固唾を飲んで見守るのも、それゆえです。実際、政策金利の発表は、日本時間で午前3時。パウエル議長の説明は、午前3時半に始まるのですが、午前3時からの30分は、金利の上昇幅が市場の予想の範囲だったので、最終的な結果とは逆方向に市場は動いていました。そして、説明が始まり、鳩派的な発言があると、一気に市場が動きました。米株は3%の上昇、円はドルに対して2円近い高騰、特に資源国のオーストラリア・ドルは、米ドルに対して爆騰しました。

この流れが続くかは、今週の金曜日に発表される米国雇用統計の結果によります。米国はインフレですが、失業率は低いので、この数字が悪くなければ、来週ぐらいまで、この流れが続く可能性があります。悪い場合、基本的に金融引き締めの路線は変わっていないので、流れがぶった切られて、また株価が沈む可能性もあります。

いやー、生きている市場は、いつもワクワクしますねぇ。今は、トレードしていないので、関係ないとはいえ、下手なイベントより興奮します。世界の経済が動いているのが実感できるし、どこよりも早く知る事ができます。ビリビリに張り詰めたチャートに凝縮される緊張感が半端ないです。』