米エクソン、「サハリン1」で4400億円損失

米エクソン、「サハリン1」で4400億円損失
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN294NN0Z20C22A4000000/

『【ヒューストン=花房良祐】米石油大手エクソンモービルは29日、2022年1~3月期に極東ロシアの石油開発事業「サハリン1」で34億ドル(約4400億円)の損失を計上したと発表した。同時に公表した22年1~3月期決算は、純利益が前年同期の2倍となる54億8000万ドルだった。原油相場の上昇が高収益を支えた。

同社はサハリン1から撤退するとすでに表明しており、人員を削減していることも明らかになっている。権益の売却先は決まっていないようだ。

ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は29日、サハリン1について「オペレーション(操業)を止めようとしている」と語った。ただ同事業の21年の持ち分生産量は日量6万5000バレルにすぎず、同社の世界全体の生産量の2%未満、営業利益ベースで約1%にすぎないとも強調。「米国政府と緊密に連携しており、経済制裁にもすべて従っている」と述べた。
一方、22年1~3月の原油指標価格「北海ブレント」は1バレルあたり約101ドルで、前年同期の約61ドルから大幅に上昇した。新型コロナウイルス禍から世界経済が立ち直ったことで原油需要が回復したほか、ロシアのウクライナ侵攻で高騰した。この結果、エクソンの営業キャッシュフローは同60%増の147億8800万ドルと稼ぐ力が急伸。サハリン1の関連損失を補い、大幅増益につながった。

同業のシェブロンの業績も好調だ。29日発表した22年1~3月期決算は、純利益が前年同期の4・5倍となる62億5900万ドルだった。マイケル・ワースCEOは「米国内での石油・天然ガスの生産量が前年同期比10%増えた」と言及した。けん引するのはテキサス州などに広がる「パーミアン鉱区」。同地域での生産量は22年、前年比15%増の日量70万~75万バレルになる見込みという。

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