「プーチンの終末、何があっても来る…その後は無秩序な暴力的ロシアになる」(2)

「プーチンの終末、何があっても来る…その後は無秩序な暴力的ロシアになる」(2)
https://japanese.joins.com/JArticle/290457

 ※ この記事貼るのを、忘れていた…。

 ※ たまーに(年に3回くらい、多い時で4回くらい)、相当に参考になる記事に当たるんで、チェックを怠れない…。

 ※ 朝鮮日報、中央日報、東亜日報、ハンギョレ(各日本語版)の4紙は、大体毎日チェックはしている…。

 ※ 朝・読・毎よりは、参考になる確率が高いと思うぞ…。

『◆ショイグ・メドベージェフ・ヴォロージンなど権力争奪戦予想

結局、ロシアの新指導者は順法よりもエリート間の権力争奪戦を通じて選出されるだろうという見方が優勢だ。候補群はセルゲイ・ショイグ国防長官、ドミトリー・メドベージェフ安全保障理事会副議長、ヴャチェスラフ・ヴォロージン国家院議長、セルゲイ・ソビャーニン・モスクワ市長らだ。

ただし、彼らはクーデターよりは「合従連衡」を選択するものとみられる。特権を確かに保障してくれる「後継者」を探した後、彼をミシュスティン首相の対抗馬として前面に出して安定した権力委譲を選ぶだろうという見通しだ。しかし、後継者が見つからない場合、ロシアは派閥主義競争に陥る。

テイラー氏は「プーチンのインナーサークルから大統領候補を排出する場合、世界は『選挙結果があらかじめ決定していないロシア大統領選挙』という非常に珍しい光景を目撃することになるだろう」と述べた。

ロシアの権力委譲の歴史を見ると、派閥主義に陥る可能性もある。過去ウラジーミル・レーニン(1870~1924)の死後、ヨシフ・スターリン(1879~1953)は激しい権力闘争を経て指導者の地位に就き、スターリンの死後はニキータ・フルシチョフ(1894~1971)が軍隊を動員してライバルを除去した。

◆「プーチン政権」崩壊、武力衝突の可能性も

プーチン失脚後、「プーチン政権」が崩壊する可能性も高い。政治学者のアンドレア・ケンドール=テイラーとエリカ・フランツの調査によると、独裁政権は意外に長い持続性を持つが、プーチン政権のような「一人独裁」は政権交代に非常に脆弱だ。君主制・一党体制・軍部独裁などは指導者の死後5年まで76%が維持されたが、一人独裁政権は同じ期間44%維持されるにとどまった。

例外的にシリアのハーフィズ・アル=アサド(1930~2000)と北朝鮮の金日成(キム・イルソン)(1912~94)は権力を家族に直接委譲して政権を継続したが、プーチンは娘たちに統治のための教育をしていないという。

テイラー氏はプーチン政権の崩壊とロシアエリートの権力闘争が武力衝突につながる可能性も警告した。テイラー氏は「権力闘争で敗れたほうは屈服ではなく反撃を望む」とし「時にはタンクや銃を使うこともある」と話した。続いて「ウクライナと残酷な戦争を行っている核強大国ロシアでプーチン失脚とプーチン政権の崩壊の可能性は世界的な懸念をもたらしている」と付け加えた。』

「プーチンの終末、何があっても来る…その後は無秩序な暴力的ロシアになる」(1)

「プーチンの終末、何があっても来る…その後は無秩序な暴力的ロシアになる」(1)
https://japanese.joins.com/JArticle/290456?sectcode=A00&servcode=A00

『「ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(69)の統治が終われば、ロシアは非常に無秩序で暴力的な過渡期を迎えることになるだろう」

『プーチン主義の解読』の著者であるシラキュース大学ロシア政治学科のブライアン・テイラー教授は26日(現地時間)、米国外交専門隔月刊誌「フォーリン・アフェアーズ」への寄稿文『プーチン後の権力継承』でこのように主張した。テイラー氏は「いかなる形であってもプーチンの終末は来ており、ロシアの未来はさらに不確実性が増している」とした。

◆繰り返される健康不安説…「プーチンの終末」への備えを

テイラー氏は「プーチンが差し迫った暗殺の危険やクーデター、大衆革命の危機に直面しているわけではない」としつつも「繰り返し提起されるプーチンの健康不安説、先月ジョー・バイデン米国大統領による『プーチンは絶対権力の座に留まってはいけない人』という言及などは、プーチンの失脚に対する分析と備えが必要な時点であることを気づかせてくれる」とした。

ロシアの調査報道メディア「プロエクト(Proekt)」はプーチン大統領が甲状腺がんを患っている可能性が高いと主張した。このメディアによると、プーチン大統領は2016年から2020年まで甲状腺がん専門医から35回の診療を受け、耳鼻咽喉科専門医とは59回会った。イスラエルの医師Michael Fremderman氏は「一般的にがんを含む甲状腺疾患は耳鼻咽喉科専門医が先に診断した後、腫瘍専門医と外科医が治療に参加する」として甲状腺がんの可能性を疑っている。

プーチン大統領が死亡や免職などの理由で統治を終える場合、ロシアは深刻な内紛が起きるだろうとテイラー氏は見通した。過去20年間ロシアを統治したプーチン大統領は憲法に2回手を入れ、議会と憲法裁判所の機能を縮小した。また、野党の要人を弾圧して投獄・殺害した。

プーチン大統領は憲法を改正して2036年までの長期政権の枠組みを用意する過程で「秩序正しい権力委譲装置」を除去した。そのためプーチンの失脚は米国や中国の指導者の失脚よりもはるかに大きな混乱をもたらすほかないと専門家は主張した。

◆ミハイル・ミシュスティン首相、法的「プーチン後任」

ロシア憲法によると、「プーチン後の権力継承」は簡明だ。大統領が任務を遂行できなくなった場合、首相が大統領権限代行に任命されて、ロシア上院は2週以内に大統領選挙日を決める。手続き通りにいけばミハイル・ミシュスティン首相(56)が大統領権限代行になる。1999年、ボリス・エリツィン大統領が健康問題で辞任した当時、プーチン首相が大統領権限代行を務めて、その後大統領に選出された。

モスクワ出身のミシュスティン氏はロシア連邦税務庁長を経て2020年に首相に抜擢され、2008年ドイツ銀行のパートナーだったロシア投資会社UFGの社長を歴任した。プーチン大統領とは「ホッケーの熱烈ファン」という共通点がある。

外信によると、ミシュスティン氏は政治家というよりは「官僚的」人物に近く、プーチンの最側近として知られている旧KGB(ソ連国家保安委員会)出身やサンクトペテルブルク生まれでもない。権力基盤が弱く、苦戦するだろうと西側の外交界は観測している。ボルチモア大学のデビッド・リンゲルバッハ教授は政治メディア「The Hill」の寄稿文で「プーチンの代案に挙げられる他のどの人物よりミシュスティンに与えられた任期は短いだろう」とした。』

日米共同訓練に対抗措置の脅し、ロシアは「神経過敏な状態」と専門家

日米共同訓練に対抗措置の脅し、ロシアは「神経過敏な状態」と専門家
https://www.cnn.co.jp/world/35186990.html

※ 今日は、こんなところで…。

『東京(CNN) ロシアが日本に対して、もし米国との海上共同訓練をロシア沿岸付近で拡大すれば「対抗措置」を講じると警告した。

こうした脅しはロシアから続く非難の最新の一例に過ぎない。日本がウクライナを支援し、北大西洋条約機構(NATO)諸国との結びつきを深める姿勢がロシアを怒らせている。そしてこの脅しは第2次世界大戦の終結時に当時のソ連が占領した島々の主権を巡る長年の争いにも火をつけている。

ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、同国のモルグロフ外務次官は26日、日米共同訓練は「潜在的に攻撃的な性質がある」と発言した。

さらに「日本側によるこうした行為はわが国の安全保障への脅威とみなす」「そのような活動が拡大すれば、ロシアは自国の防衛能力を強化するために対抗措置をとる」とも述べた。

米空母「エイブラハム・リンカーン」と海上自衛隊の護衛艦「こんごう」が日本海での日米共同訓練に参加=4月12日/AP

ただ、同氏は日米間のどの訓練を念頭においているのかを明確にしなかった。ロシア側の対抗措置がどんな形をとるのかも明言していない。

日本政府は同氏の発言に反応していない。CNNは日本政府にコメントを求めたが回答はない。

日米は先週、東シナ海とフィリピン海で米空母「エイブラハム・リンカーン」を中心とする空母打撃群が先導する共同訓練を終えたばかり。今月初めには、同空母が日本海でも同様の共同訓練を実施した。ロシアは日本海に長い海岸線を有している。

米海軍によると、日米は「自由で開かれたインド太平洋地域の維持」を目的に定期的に海上での共同訓練を行っている。
第2次大戦時から続く論争

日ロ間の緊張の高まりは、ロシアによるウクライナ侵攻開始以降の日本によるウクライナ支援と、第2次大戦後にソ連軍が占領した北方領土の主権に関する争いで悪化している。
日本は22日、2022年版外交青書で、北方領土がロシアに「不法占拠」されていると明記した。こうした表現は20年ぶりとなる。日本側がこの島々を北方領土と呼ぶ一方、ロシアは南クリル諸島と呼んでいる。

外交青書によれば、日本政府はこれらの島々を「日本固有の領土であるが、現在ロシアに不法占拠されている」と位置付けている。

論争自体は数十年にわたり続いていたが、日本のウクライナ支援がきっかけで日ロ間の対立がヒートアップした。

外務省の発表によると、岸田文雄首相は26日、ウクライナに対し食料や医薬品、追加的財政支援、小型ドローン、防護マスクを提供することに同意した。ゼレンスキー大統領との今年4回目の会談後に発表があった。

日本は今月、ウクライナでの戦争行為を理由として、ロシアの外交官や当局者8人を追放している。』

『日本の行動は「予測可能で透明性がある」

専門家からはロシア側が現在、神経過敏な状態にあり、日本に対して不満をぶちまけている状況だとの指摘が出ている。

テンプル大学のジェームズ・D・J・ブラウン教授(政治学)は「日本と米国はいつもと違うことを何もしていない。このレベルの反応を本当に引き起こすようなことは何もない」と語る。

シンガポール国立大学リー・クアン・ユー公共政策大学院の上級リサーチフェロー、ドリュー・トンプソン氏もこうした見方に同調し、米国との軍事協力の強化は日本側が実施するものとして理解できるとの見方を示す。

「日本はゆっくりと自国の周辺地域における安全保障上の脅威に目覚めつつある。日本はそれを民主主義国家として矛盾のない、予測可能で透明性のある方法で進めようとしている」とトンプソン氏は語る。

米海兵隊との空中機動訓練を行うなか、陸上自衛隊水陸機動団の演習が実施された=3月15日、静岡県御殿場市/David MAREUIL/Anadolu Agency/Getty Images

日本に拠点を置く米海軍第7艦隊の報道官、ヘイリー・シムズ中佐は4月初旬の日本海での共同訓練について「いつもの2国間の行動だ」と述べ、「我々の訓練は、両国間の協力の強固さを示すことによって、通常戦力での抑止力の信頼度を高めている」と説明した。
だがロシア側は違う見方をしているようだ。

ブラウン氏は「現状はロシア側が神経をとがらせている状況、近辺で起きる行為を常に潜在的に攻撃的と捉える傾向をまさに示していると思う」と語る。

同氏はさらに、日本が英国やフランスなどNATO諸国との協力関係を深化させていることが、太平洋での緊張悪化につながっているとも指摘する。ロシアはこうした国々と欧州で争っている。

「ロシア側が本当に嫌っていることの一つとして、日本が近年、米国以外の国々との協力を強化していることが挙げられる」と同氏は語る。
ロシアの挑発

ロシアはこの数年、日本周辺でその力を誇示してきたと専門家は指摘する。

慶応義塾大学の森聡教授(現代国際政治学)は、この数カ月で北方領土での軍事演習や日本海での潜水艦発射巡航ミサイルの試験など、ロシアによる多くの挑発行為があったと語る。

森氏はロシアが日本の近くで軍事行動を活発化させているのは、恐らくウクライナ侵攻の最中でも極東地域で行動できる能力を誇示する狙いがあるとの見方を示す。

トンプソン氏によると、ロシアによる威嚇はさらに以前から起きていた。同氏は、この数年間で核兵器搭載可能なロシアの爆撃機が日本の領空付近を飛行したり、中国と空や海での共同演習など協力した事案があったと言及。昨年には中ロの艦船が本州を周回する行動も見られた。

同氏は「これは日本がこうした力学に反応している状況であり、それはロシアと中国の軍事協力強化から始まった」と語る。

さらに「それが日本の防衛計画や政治的な供給を推進させている変化だ。直近のロシアによる威嚇への反応ではない」「それは自国に対する軍事力行使を抑止するために、自国の能力を高めるという日本の戦略の正当性を示すものとなっている」とも指摘する。』

ウクライナでの戦争は「数カ月、数年続く可能性」 NATO事務総長

ウクライナでの戦争は「数カ月、数年続く可能性」 NATO事務総長
https://www.cnn.co.jp/world/35186999.html

『(CNN) 北大西洋条約機構( NATO)のストルテンベルグ事務総長は28日、「何カ月、何年も続く」可能性がある戦争でNATOはロシアの侵攻に対抗するウクライナを支援する準備ができていると述べた。

ベルギーの首都ブリュッセルでストルテンベルグ氏は「制裁を科し、ウクライナに経済支援だけでなく軍事支援も行うことで、(ロシアのプーチン)大統領に戦争の終結を迫る最大限の圧力をかけ続ける。我々は長期的に準備する必要がある」と語った。

さらに「ウクライナの状況は非常に予測不可能で不安定だ。しかし、この戦争が長引き、何カ月、何年も続く可能性は間違いなくある」とした。

ストルテンベルグ氏はまた、NATOはウクライナが「古いソ連時代の装備からより近代的な武器やシステム」へと高度化できるよう準備していると述べたが、それには「より多くの訓練を必要とする」と指摘した。

米国や、オランダ、フランスなどの欧州諸国はこのほど、ウクライナに長距離兵器の榴弾(りゅうだん)砲を供給すると発表した。

ドイツは対空戦車を提供すると発表し、戦争で破壊されたウクライナに軍事装備を提供するのが遅かったという批判をかわそうとしている。

ドイツのベアボック外相は27日、「訓練とメンテナンス」を提供してウクライナ軍を支援すると述べた。そして「対戦車兵器のスティンガーなど、公にはしていないが多くの兵器を提供している」と説明した。

英国のトラス外相は同日の講演で、英国が戦闘機やその他の重火器を送ることへの支持を呼び掛けた。「重火器、戦車、飛行機など在庫を詳細に調べ、生産を強化する」という。』

中国が「搾取」やめねばさらに攻撃 パキスタン反政府武装組織

中国が「搾取」やめねばさらに攻撃 パキスタン反政府武装組織
https://www.afpbb.com/articles/-/3402748?cx_part=top_latest

『【4月29日 AFP】パキスタンの反政府武装組織「バルチ解放軍(BLA)」は27日、中国が「搾取」と「占領」をやめなければ、今後も中国人らを標的にした攻撃を行うと警告した。

26日にはカラチ大学(Karachi University)の孔子学院(Confucius Institute)で同組織の女が自爆し、北京から派遣された教師3人を含む4人が死亡した。

 南西部バルチスタン(Balochistan)州の分離独立を掲げるバルチ解放軍は27日、自爆攻撃の犯行声明を出した。同組織のために女性が「自ら犠牲」になったのは初めてとしている。

 中国政府はバルチスタン州で大きな利益を生む鉱業・エネルギー事業に参画しており、中国人と関係者はしばしば分離独立派の標的となっている。

 バルチ解放軍の広報を担当するジーヤンド・バロチ(Jeeyand Baloch)氏は英語の声明で、「バルチ解放軍マジード旅団(Majeed Brigade)の男女の精鋭数百人は、バルチスタン州およびパキスタンのどこであろうと破壊的な攻撃を実施する用意ができている」として、中国が「搾取的なプロジェクト」と「バルチスタン州の占領」をやめなければ、さらに激しい攻撃を加えると警告した。

 中国は540億ドル(約7兆400億円)規模の巨大プロジェクト「中国パキスタン経済回廊(CPEC)」の一環として、パキスタンとの間の道路やパイプラインなどを整備している。両国は同プロジェクトにとっての安全保障上の脅威を警戒している。

(c)AFP/Ashraf KHAN 』

〔「ナラティブ(narrative)とは〕

〔「ナラティブ(narrative)とは〕

日本大百科全書(ニッポニカ)「ナラティブ」の解説
https://kotobank.jp/word/%E3%83%8A%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96-590017

『文芸理論の用語。物語の意。1960年代、フランスの構造主義を中心に、文化における物語の役割についての関心が高まった。その過程で、「ストーリー」とは異なる文芸理論上の用語として「ナラティブ」という言葉が定着した。

 物語に関する理論的探究は、アリストテレスの『詩学』にまでさかのぼることができるが、20世紀のロシア・フォルマリズム、および構造主義では、さかんに物語構造についての研究が行われて、やがてナラトロジーnarratology(物語学)という独立した分野を成立させるにいたった。

ナラトロジーは、物語を、その物語内容storyと語り方narratingの双方から、またその相互作用において研究することを目的とし、物語を、始点、中間点、終点を備えた一体性をもった言葉の集合であり、何らかの事象の再現行為であると考える。

例えば「水は二つの水素原子と一つの酸素原子からできている」という言明は、事実の叙述であって、時間的な経過をともなった事象の再現ではないが故に、物語ではない。

一方、「やがて雨が降り出した」という文は定義上物語である。

ナラトロジーは、主に詩や小説といった文芸作品を対象に精緻な分析を行うことで、時制、叙法、態といった多くの理論装置を生みだしたが、そこに共通しているのは、物語に普遍的な構造への関心、語り手の位置、語りが生みだす時間などへのこだわりである。

論者によってその理論は大きく異なるとはいえ、総じて物語の内容以上に形式に注意を向けているといってよい。

代表的な研究者としては、ロシアの民話が31の類型へと還元しうることを示したウラジーミル・プロップVladimir Propp(1895―1970)、現象学的な観点からわれわれが時間を経験する形式として物語をとらえたポール・リクール、プルーストなどを素材に語りの構造がいかに作品の独自性を生みだすかを問題にしたジェラール・ジュネットなどが挙げられる。

 しかしナラトロジーが、民話学、記号学、レビ・ストロースによる神話の構造分析など他領野の強い影響のもとに成立したように、ナラトロジーの影響も文芸理論の分野だけにはとどまらなかった。

『物語の構造分析』Introduction àl’analyse structurale des récits(1966)を書いたロラン・バルトが、同時に『神話作用』Mythologies(1957)で消費社会に潜む多様なナラティブ(神話)のあり方を分析してみせたことが示すのは、ナラトロジーが当初から、言語に限らないあらゆる領域におけるナラティブを問題にしようとしていたことである。
1970年代以降、文化を意識されないナラティブ(神話、イデオロギー)の集合としてとらえ、その機能のさまを明らかにしようという潮流が広がった。

そこに広くみられたのが、人間はナラティブを受容することで、さらにナラティブを語ることで、自己と社会を分節化し、構造化していくのだという考え方である。

こうした考えをナラトロジーの影響だけに帰することはできないし、必ずしもナラティブという言葉さえ共有されていたわけではないが、そこには広い意味でのナラティブに対する着目が存在した。

ナラティブは、国民、エスニシティ、ジェンダーなどの成立に深く関わるとされた。つまり、特定のナラティブを通じて世界を認識することで、社会的な権力構造と主体の位置が構成されると考えられた。

 歴史学では、ヘイドン・ホワイトHayden White(1928―2018)などが、歴史叙述はしばしばナラティブの形をとり、それは体制を擁護する働きをもつと論じた。

歴史が多様な語り方の可能なナラティブにすぎないのかは意見の分かれるところだが、歴史学がナラティブとしての権力作用をもつという考えは広く受け入れられ、各国で勃興した歴史修正主義、すなわち国民国家の再興を志向する観点から歴史を読み替えていこうとする動きと関わって議論を呼んだ。

これには、歴史が解釈(物語)を避けられないとしても、歴史家には事実の痕跡を通して「真実」を探究する義務があるというカルロ・ギンズブルグCarlo Ginzburg(1939― )のような立場も存在する。

 精神医療の分野では、主体は社会的言説の作用であるという社会構成主義の影響のもと、ナラティブ・セラピーの考え方が関心を呼んだ。

ナラティブ・セラピーは、家族やカップル内部でのナラティブを重視し、カウンセラーや自助グループのあいだでそのナラティブを書き換えていくことで、個人の行動パターンや自己認識をかえていこうとする。

1990年代以降、ナラティブという概念はその輪郭を曖昧にしつつも、政治学、社会学、国民国家研究、カルチュラル・スタディーズといった分野に根をおろしている。

[倉数 茂 2018年3月19日]

『ロラン・バルト著、篠沢秀夫訳『神話作用』(1967・現代思潮新社)』
▽『ロラン・バルト著、花輪光訳『物語の構造分析』(1979・みすず書房)』
▽『ウラジミール・プロップ著、北岡誠司・福田美智代訳『昔話の形態学』(1987・白馬書房)』
▽『ヘイドン・ホワイト著、原田大介訳「歴史における物語性の価値」(W・J・T・ミッチェル編、海老根宏・原田大介ほか訳『物語について』所収・1987・平凡社)』
▽『ポール・リクール著、久米博訳『時間と物語』1~3(1987~1990・新曜社)』
▽『ジェラール・ジュネット著、花輪光・和泉涼一訳『物語のディスクール――方法論の試み』(1991・水声社)』
▽『小森康永・野口裕二・野村直樹編著『ナラティヴ・セラピーの世界』(1999・日本評論社)』』

2019年 第一回 edge NOKIOO【ナラティブ・コミュニケーション】
https://www.nokioo.jp/workstyle/21

ウクライナ米欧VSロシア 認知空間での闘いの内幕

ウクライナ米欧VSロシア 認知空間での闘いの内幕
川口貴久 (東京海上ディーアールビジネスリスク本部主席研究員)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/26519

『議論のあるロシアのサイバー作戦の効果

 ロシアはウクライナ全面侵攻前および侵攻後、ウクライナに対して大規模サイバー攻撃をしかけた。侵攻以前、ロシアはウクライナの政府ウェブサイトなどにDDoS攻撃(大量のデータを送りつけてサーバーに負担を与えて妨害する攻撃)を仕掛け、2月24日の侵攻当日には破壊型マルウェア(データを消去するワイパー)を起動させた。

 通信や電力などの重要インフラも標的だ。全面侵攻当日、米国ヴィアサット(Viasat)社が運用する通信衛星網「KA-SAT」の地上モデムがサイバー攻撃を受け、ウクライナ数千件、欧州全体で数万件の固定ブロードバンド客に障害が発生した。ロシア軍によるサイバー攻撃とみられている。

 またスロバキアのセキュリティ大手ESETはウクライナのコンピューター緊急対応チーム(CERT-UA)と協力して、ウクライナの電力インフラに攻撃を仕掛けた新たなマルウェアを検知したと発表した。このマルウェアは2016年12月、ウクライナで大規模な停電を引き起こしたIndustroyerの更新版とされる。

 ただし、ロシアによるサイバー攻撃の効果は専門家の中でも見解が分かれている。米国セキュリティ大手のクラウドストライクの創設者ドミトリー・アルペロヴィッチは、サイバー能力がもっとも効果を発揮するのは、純然たる有事でも平時でもない「グレーゾーン」であり、動的(キネティック)な紛争が始まるとその有効性は低下すると分析する。

 ウクライナが14年の危機(クリミア併合とドンバス紛争)以降、サイバーセキュリティ態勢を強化し、米国や北大西洋条約機構(NATO)の支援も相まって、ロシアのサイバー作戦が効果をあげていないとの見方もある。

 一方、NATOの高官や専門家はこうした見方に警鐘を鳴らす。インテリジェンスおよびセキュリティ担当事務総長補のデイヴィッド・カトラー、サイバー脅威分析部門のプリンシパル分析官のダニエル・ブラックはフォーリン・アフェアーズ誌上で、ロシアのサイバー作戦はウクライナ戦場におけるこれまでの最大の軍事的成功だと論じる。「ロシアのサイバー作戦が効果をあげなかったと主張する新たなコンセンサスは大局を見失う」。しかし、こうした見方にも反論があがっている……。

ウクライナ優位が明確な「第6の戦場」認知空間

 このように「第五の戦場」サイバー空間については、ロシアによる作戦の成果や効果に議論がある。しかし「第六の戦場」とされる情報空間・認知空間については、専門家の見解はおおよそ一致している。つまり、ロシアによる情報作戦は事前に予想されていた程の成果をあげていない点である。』

『もちろん情報戦・認知領域の戦いは目新しいものではない。いつの時代も、自国(や同盟国)、交戦相手国、国際社会の人々の認知や感情に働きかけ、自らに有利な世論や情勢を形成することは重要だった。第二次世界大戦下では、敵国の士気を打ち砕く目的で、ラジオや軍用機からのビラ(伝単)という形で情報戦が展開された。

 今回の侵攻では、テレビや新聞といった伝統的メディアはもちろん、ソーシャルメディア上でも情報戦が展開された。旧ソ連圏で利用者の多いメッセージングアプリ「テレグラム」も、ロシア国内やウクライナ向けの認知戦の主戦場の一つだ。

 戦地の人々が実際に経験したことをテキストや動画・静止画でアップロードし、全世界の人々がそれらを直接、受信する。同様に戦地の人々も直接、情報を受信する。
プラットフォーム、デバイス、ネットワークがつくる認知領域の闘い

 それゆえメディアでは、ウクライナでの戦争は「SNSの戦争」と呼ばれることが多い。しかし、ウクライナのSNS上での抵抗は「SNS(プラットフォーム)」だけでは実現しなかった。

 この状況を可能にしたのは、SNS(プラットフォーム)、スマートフォン(デバイス)、4G回線(ネットワーク)の三位一体の普及だ。

 YouTube(05年)、Twitter(06年)、Facebook(06年)、WhatsApp(09年)、Instagram(10年)、TikTok(16年)など、現在、世界で多く使用されているソーシャルメディアは2000年代半ばから普及した(括弧内はサービス開始年)。

 重要な点は、こうしたサービスを自宅のパソコンではなく、高画質なカメラを搭載したスマートフォンで何処からでも使えるようになった点だ。「デバイス」の普及時期は「プラットフォーム」のそれとほぼ重なる。07年6月には、iPhoneが発売され、翌年10月、Androidを搭載した端末「T-Mobile G1」が発売された。

 しかし、実際に大容量の動画をスムーズに共有するに適した通信規格の普及は2010年代半ばとなる。現在、日本では、5Gの商用利用が始まり、6Gの開発も進むが、実際に多くの人が利用しているのは4Gだ。

 各通信規格のキーワードを大まかに説明すると、1G(1980年代):アナログ方式の音声通信、2G(1990年代):デジタル方式のパケット通信やメール、3G(2000年代):インターネットに接続して情報を探すブラウジングや静止画交換、4G(2010年代):動画交換、5G(2020年代):高速・大容量、超低遅延、同時接続である。

 日本で4G回線のスマートフォンの本格的普及が始まったのは12年、4Gサービス契約数が3Gを上回ったのは16年である。ウクライナでの4G普及はもう少し遅いようだ。

 GSMAの報告書によれば、19年時点でウクライナの4G回線接続は全体の約17%に過ぎず、半数(48%)は3G接続だった。しかし、既にこの時点でウクライナの通信大手キエフスター(Kyivstar)社は4G回線基地局に投資しており、20年末には人口の85%に4G回線を提供しているという。

 ウクライナの4G回線の普及が進んでいない段階で、今回の全面侵攻が起こっていたら、認知空間の戦況は現在と異なっていたかもしれない。
ウクライナや米欧認知空間で優位に闘っている要因

 プラットフォーム、デバイス、ネットワークの普及の結果、多くの偽情報・不確実情報がオンライン上に氾濫した。それは軍の展開状況に関わるもの、開戦理由に関わるもの、戦闘地域・占領地域での国際法違反行為に関わるものと多岐にわたる。ただし、偽情報の多くは杜撰なもので、ロシア政府・軍の関与があるかどうか分からないものも多い。

『ウクライナ情勢の将来は不確実性があるものの、これまでのところ、ウクライナおよび米欧は認知空間における闘いを優位に進めている。

 その背景として、現時点では4つの要因が指摘できる。具体的には、①メディア・専門家らによるファクトチェック、②米国バイデン政権のインテリジェンスの積極的開示、③欧州地域におけるロシアの情報発信の制限、④ゼレンスキー政権の対抗ナラティブ(物語)である。前者2つは主に偽情報に焦点を当て、後者2つはより広範な情報戦を闘うツールとなった。

 第一に、多様な主体、多様な情報源に基づくファクトチェックである。

 ウクライナ侵攻に関して多くの偽情報・不確実情報が拡散したが、非戦闘員への攻撃などの重要なトピックスについては比較的、短時間でその真偽が明らかになった。各国政府、メディア、シンクタンク、専門家らが、衛星画像、グーグル・ストリート・ビュー、ソーシャルメディアに投稿された静止画・動画といった情報を用いてファクトチェックを行ったからだ。

 ファクトチェックが特に効果をあげたのは「ロシア軍の撤収」発表だろう。全面侵攻直前の2月15日、ロシア国防省報道官はロシア軍の一部がウクライナ近郊の軍事訓練から撤収を始めたと発表し、撤収中とされる動画も公開された。しかし、米欧のメディアやオープンソースインテリジェンス(OSINT)機関はこの発表を検証し、ハードエビデンスを以ってロシア軍はむしろウクライナ国境付近に結集していると判断した。
前例のない米国のインテリジェンス公開

 第二の要因は、米国バイデン政権による機密相当のインテリジェンスの積極的開示である。ファクトチェックは主に「語られたこと」「報じられたこと」の真偽を検証するものだが、インテリジェンス開示は「語られたこと」はもちろん、「語られていないこと」についても先手を打って発信を続けた。

 衝撃だったのは、2月19日(現地時間18日16時54分)のバイデン米大統領の演説だ。バイデン大統領は「現時点で彼(プーチン大統領)が(ウクライナ侵攻の)決定を下したと確信している」「ロシア軍が来週、つまり数日以内にウクライナを攻撃する計画、意図があると信じる理由がある。標的はウクライナの首都キーウを含むだろう」と明言した。

 情報の真偽は不明だが、流出したロシア軍の内部文書によれば、ロシア軍がウクライナ侵攻を承認したのが2月18日とされる。仮にこれが事実であれば、バイデン大統領はリアルタイムでロシア側の意思決定を把握していたことになる。

 14年のウクライナ危機では、オバマ政権はロシア軍の兆候に関するインテリジェンスを得ていながら、これをウクライナ側と十分に共有しなかった。この反省から、今回のウクライナ危機では、ジェイク・サリバン国家安全保障担当大統領補佐官が取り仕切る「タイガー・チーム」が省庁横断で情報収集・分析にあたっているという。

 他方、機密に相当するインテリジェンスの積極的開示はリスクを伴う。一つは、情報源や情報収集手段が相手方(ロシア)にばれるリスクである。ロシア軍の展開に関するインテリジェンスは恐らく通信傍受(SIGINT)、軍事衛星(IMINT)、ロシア政府内部の協力者(HUMINT)といったあらゆる情報源・手法を総動員している。実際、アブリル・ヘインズ国家情報長官は、ロシア側による情報源・情報収集手段の「つぶし」を注視していると述べている。

 もう一つのリスクは、米国による機密インテリジェンスの開示がロシア側の行動を変え、外形的にはインテリジェンスが外れた結果となり、インテリジェンスへの信頼性が毀損する恐れだ。結果的には、このリスクを差し引いてもインテリジェンスを公開する意味があった。

 バイデン政権はウクライナ側や国際社会に警鐘を鳴らし、「サプライズ」を防ぐと同時に、可能であればロシアによる侵攻を抑止しようとしていたと思われる。結果的に全面侵攻は抑止できなかったが、2月半ばのタイミングで侵攻を遅らせたとしたら、十分に意味があった。それはロシア軍の食料など浪費させ、ウクライナや国際社会の準備の時間を稼いだからだ。』

『「ナラティブ」をめぐる闘い

 ファクトチェックもインテリジェンス開示も基本的には「事実」を争うものだ。しかし実際には、認知戦で用いられるのは偽情報だけではなく、正確な情報(事実)や価値判断・意見も多く含まれる。

 例えば、プーチン大統領がしばしば指摘する「ロシア、ベラルーシ、ウクライナは兄弟国家」「ロシアの源流はキエフ公国」といった言説だ。これらは確かに事実かもしれないが、プーチン大統領はこうした言説をウクライナ侵攻を正当化する文脈で用いてきた。

 真偽や価値判断が織り交ざる伝播性の高い情報は「ナラティブ」と呼ばれる。ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラーは著書『ナラティブ経済学』(21年、東洋経済新報社)の中で、ナラティブが最も感染力を持つ(ヴァイアルである)のは、人々がナラティブやその中にある人間と個人的なつながりを感じる時だという。つまり、誰もが知る歴史や社会集団の記憶に根差すナラティブは特に拡散しやすい可能性がある。

 ファクトチェックやインテリジェンスで「ナラティブ」に対抗するには限界がある。

 ロシア側の「ナラティブ」に対抗し、ウクライナや米欧が認知領域の闘いを優位に進める第三の要因は、ロシア政府や政府系メディアの情報発信そのものを制限したことだ。

 全面侵攻以降、欧州連合(EU)はロシア政府系メディアを規制した。22年3月1日付のEU決定により、域内ではロシア政府系メディアの「RT(英語版・英国・仏・独・スペイン)」「スプートニク」の衛星放送、オンラインプラットフォーム、アプリなどでの活動が禁止された。

 ロシア政府関係者の情報発信も同様だ。ベラ・ヨウロバー欧州委員会副委員長(価値観・透明性担当)は、ロシアが「情報を兵器にしている」との認識に立ち、Google、Twitter、Meta社などのデジタルプラットフォームに対して厳格な対処を要請した。つまり、各社が利用ルールを厳格に執行し、規約違反となるような不正行為・影響工作を検知・削除することであり、特にロシア政府組織や在外高官のSNSのアカウントの情報工作への対処を促した。

 戦時ということもあり、通常の情報戦・認知戦対処よりも踏み込んだ対応といえる。
将来の東アジア有事で日本は——

 第四の要因は、ゼレンスキー大統領をはじめとするウクライナ側の対抗「ナラティブ」だ。

 ゼレンスキー大統領は自らキーウ市内から動画を投稿し、ウクライナ国民、国際社会にメッセージを発信し続けた。同大統領は米国、英国、ドイツ、カナダ、日本、イスラエルの議会でオンライン演説を行い、相手国民の感情に訴えるような言葉で語りかけた。日本向けには原発事故、サリン、復興といった日本人の琴線に触れるキーワードを散りばめた。

 これもある種の情報戦の一環であり、認知空間で優位に立とうとする闘いだ。もちろん、侵略に対抗するための情報戦もまた、自衛の一つの形態であり、否定すべきものではない。

 ウクライナや米欧が認知空間でどのように闘っているかは、日本にとって示唆に富む。対抗手段は単に偽情報対策にとどまらず、真偽や意見が混じる「ナラティブ」への対抗の側面があった。そして、軍、情報機関、メディア、デジタルプラットフォーム、政治家、研究者・専門家などが認知領域の闘いに関与した。

 将来、東アジアで有事が発生した場合、日本に対してサイバー攻撃や情報戦が仕掛けられる可能性が高い。その時、日本がウクライナほどの成果をあげられるかは分からない。』

対ウクライナのロシア宣伝工作を中国が後援

対ウクライナのロシア宣伝工作を中国が後援
https://ipdefenseforum.com/ja/2022/04/%E5%AF%BE%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E5%AE%A3%E4%BC%9D%E5%B7%A5%E4%BD%9C%E3%82%92%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%8C%E5%BE%8C%E6%8F%B4/

『FORUMスタッフ

ウクライナ侵攻作戦におけるロシアの大規模な情報工作の一環として、現在戦争で荒廃したウクライナの数十の研究所で同国と米国が共同で生物兵器開発計画を実施していたという虚偽情報が拡散された。同偽情報の散布には中華人民共和国(中国)が少なからず関与していると考えられている。

インターネットで情報を操る黒幕は報道機関をも利用してデマを流したため、この虚偽情報は反論するのが難しいほどにまことしやかに国際社会に伝播された。(写真:米国国務省のグローバル・エンゲージメント・センター(GEC)が2020年に発行した報告書(https://www.state.gov/russias-pillars-of-disinformation-and-propaganda-report/でアクセス可能)には、ロシアの虚偽情報と情報工作に関する概要がまとめられている。同報告書に説明されている通りの情報工作が、今回のウクライナ侵攻でも本格的に実施されている)

ウクライナには複数の研究所が存在しているが、生物兵器の開発とは何の関係もない。こうした施設は世界保健機関(WHO)、欧州連合(EU)、欧州安全保障協力機構(OSCE)が後援する広範な公衆衛生計画の一端として、ウクライナが所有・運営している研究所である。世界のさまざまな諸国で運営されている公衆衛生・生物学研究所と同様に、ウクライナに所在する研究所でも自国固有の病原体や近隣諸国に特有な病原微生物に関する研究が行われている。

これには米国も関与しているが、ロシアが国際社会に向けて主張したような生物兵器研究に資金を提供しているわけではない。ソビエト連邦は1972年に生物兵器禁止条約(BWC)を批准したものの秘密裏に生物兵器の開発を継続してきており、1989年のソ連崩壊後に旧ソ連諸国に未管理の生物兵器の病原体が残されることになった。そのため、米国は2005年以来、米国国防総省の協調的脅威削減計画(CTR)の一環である生物学的脅威削減計画(BTRP)の下で、ウクライナに残された違法な生物兵器計画の残骸を除去する事業に関与してきたのである。

こうした取り組みの一環として、生物学的脅威削減計画に基づき、米国はウクライナの研究所、医療施設、診断所46ヵ所に約200億円(約2億米ドル)を投じた。ウクライナや他の提携諸国で実施されているプログラムは、病原体の誤用、盗難、誤流出により発生するリスクを削減することを目的としたもので、対象は旧ソ連諸国に限定されているわけではない。米国議会は2008年、同計画をアフリカ、インド太平洋地域、中東に拡大することを承認している。

近年の歴史を顧みれば、こうした事業が継続的に必要であることは明らかである。2020年に発生したプーチン政権反対派の政治家暗殺未遂事件では、ソ連時代の神経ガスが使用された。また、英国が主張したところでは、2年前に発生した英国在住のロシア元スパイの暗殺未遂事件でも、ロシアは同様の神経ガスを使用している。さらに、2015年にロシアが介入したシリア内戦でも、ロシア側が支援するアサド政権軍が自国民に対して化学兵器を使用した。

こうした現実を目の当たりにしても、中国は見て見ぬ振りを決め込んでいる。米国の世界的地位の弱体化を望むロシアに同調する中国の政府高官や国営報道機関は、ロシアによるウクライナ侵攻から数週間を経ないうちに、ロシアの虚言を触れ回った。

米国の生物兵器関与に関するロシアの主張を支持する証拠は存在しないばかりか、米国の生物学的脅威削減計画はこうした未管理の病原体からウクライナや世界を保護することを目的としているのである。30年間にわたり、同取り組みは透明性の高い形態で、生物兵器禁止条約に完全に準拠して実施されている。実際、執拗な攻撃を継続するロシアがウクライナの原子力発電所を標的とし、国内の2つの研究所を占領したことを考えれば、現在こうした取り組みの必要性が一段と高まったと言える。

画像提供:AP通信 』

『当社について

IPDefenseForum.comはアメリカインド太平洋軍 (USINDOPACOM) が主催するオンライン版インド太平洋防衛フォーラム誌です。

使命

インド太平洋防衛フォーラムは、インド太平洋地域の軍関係者に国際的な公共討論の場を提供する目的で、米インド太平洋軍司令官が四半期ごとに発行している軍事専門誌です。本誌に記載されている意見は、当該司令部または米国政府の他の機関の方針や見解を表明するものではありません。特に記載のない限り、記事はすべてインド太平洋防衛フォーラムのスタッフが著述しています。

国防総省長官は本誌の出版が、規約条項にしたがった国防総省の必要に応じた公共事業を行うために必要不可欠であると判断しました。』…、というようなサイトらしい…。

ロシアがウクライナ首都にミサイル攻撃、国連事務総長の訪問中

ロシアがウクライナ首都にミサイル攻撃、国連事務総長の訪問中
https://nordot.app/892529997594214400?c=388701204576175201

『[キーウ(キエフ) 28日 ロイター] – ウクライナ当局によると、ロシアが28日夕、国連のグテレス事務総長が訪問中の首都キーウ(キエフ)に向けミサイル2発を発射した。

このうち1発は民間住宅の低層階を直撃し、少なくとも3人が負傷した。

爆発は、グテレス氏がウクライナのゼレンスキー大統領との会談を終えた後に発生。

グテレス氏はポルトガルの放送局RTPに対し、「キーウで攻撃があったことにショックを受けた。自分がここにいるからではなく、キーウはウクライナ国民にとってもロシア国民にとっても聖地であるためだ」と述べた。

グテレス氏とゼレンスキー氏の会談では、ウクライナ南部マリウポリにあるアゾフスターリ製鉄所からの民間人の退避実現が議題となった。グテレス氏は民間人避難に向け国連が「全力を尽くす」と言明した。

ロシア軍が包囲する同製鉄所には、数百人のウクライナ軍兵士が立てこもって抵抗を続けているほか、民間人も身動きができなくなっている。

南東部ドネツク州のキリレンコ州知事によると、ロシアは同製鉄所からの負傷兵の避難を妨げている上、人道回廊を確保する取り組みも妨害しているという。

こうした中、バイデン米大統領は28日、ウクライナ支援に向けた330億ドルの追加予算の計上を議会に求めた。追加予算には200億ドルを超える軍事支援、85億ドルの直接経済支援、30億ドルの人道・食料支援が含まれている。

これに対しゼレンスキー大統領は米国民とバイデン大統領に謝意を表明。ビデオ演説で「米議会がこの要請を速やかに承認してくれるよう望む」と述べた。』

最前線のゲラシモフという交渉相手が生きているなら、モスクワのプーチンを「Decapitate」してしまっても 問題は無かろう。

https://st2019.site/?p=19327

低出力の新型弾頭を1個だけ載せたトライデントSLBMで、この戦争を終わらせることができる。それは全人類の救済である。

 プーチン爆殺と同時に、米英宇が連帯してただちにゲラシモフと終戦交渉に入ればよい。

 雑報ではセバストポリの海の警備のために「殺人イルカ」が遊泳しているそうだが、これは米側が、《シールズ運搬原潜が地中海まできているぞ~》という動画宣伝を流して、わざとその方面を盛り上げているのである。

 こういう宣伝をするときは、真の作戦は別方面で展開している。おそらく北海か白海から、プーチン暗殺のためのチームがロシア本土に入ったところだろう。

 ゲラシモフという「玉」が登場した以上、あとは暗殺決行のタイミングだけだろう。』

ゲラシモフは殺すな。殺さない方がいい。

https://st2019.site/?p=19323

2020のソレイマニ(※ イラン・革命防衛隊の指揮官。例の無人機+ニンジャミサイルで、車ごと攻撃された)爆殺で見せた米軍の手並みからして、前線に出できたゲラシモフを爆殺するのもわけはないことだろう。

 しかしそれはやらない方がいい。理由は以下の通り。

 ゲラシモフは、プーチンから離れた場所に去り、プーチンの方からはとてもやって来られないような戦場近くに位置し続けることで、「プーチン+ショイグ+参謀総長」の三者合意手続きを、物理的に不可能にしていると考えられる。

 この三者が合意しない限り、ロシアの核は発射されない。

 プーチンの近くにゲラシモフがいては、どうしてもプーからの圧迫をはねつけ難い。核発射に同意させられてしまうおそれが強い。(ショイグは徹頭徹尾、国家元首の言うなりである。楯は突けない。)

 だからゲラシモフは、敢えて危険な場所へ去ったのだ。

 この見方が当たっているとすると、ロシア滅亡後の再建リーダーとして、ゲラシモフは、有望候補かもしれない。』

戦時援助品としては「ミニバックホー」も良いだろう。

https://st2019.site/?p=19315

※戦時援助品としては「ミニバックホー」も良いだろう。

クボタ製だと総重量が910kgなどという軽いものがあるようだ。

これだけ軽ければ、輸送機で運びやすい。

バックホーは、ガレキの片付け用、空爆直後の住民救助用に役立つことはもちろんだが、市民のための防空壕掘りにも使える。

これを、小型トラックに1台ずつ積んで、そのトラックごと、援助してしまうのだ。さすれば空港までドライバーに取りに来てもらって、そこから自走で「お持ち帰り」いただくことができる。』

ゲラシモフ参謀総長が、みずからIzium戦線まで出てきたという。

https://st2019.site/?p=19315

雑報によると、ゲラシモフ参謀総長が、みずからIzium戦線まで出てきたという。これは世界戦史初の、「陸軍参謀総長の討ち死に」があり得る状況だ。宇軍側の特殊部隊は今、「桶狭間」作戦を軍議中に違いない。

 ゲラシモフは、じぶんが戦死することで、プーチンの核発射を阻止する気なのだろうか? 三人合意しないと核は撃てないので。』

復興支援には「耐地雷デザイン」の農耕用大型トラクターが必要になりそうだ。

https://st2019.site/?p=19307

復興支援には「耐地雷デザイン」の農耕用大型トラクターが必要になりそうだ。地雷密度が逐次に高くなっているので……。

 たしか、アパルトヘイト時代の南アフリカにそういう改造トラクターがあったと思ってネットを調べたが、まったく出てこない。ひょっとして、当時の白人政権関連のモノはすべてネットから削除されちまうのかい?

 いずれにせよ、当時得られている知見の上に、今日の技術を役立てて、人が乗らなくても作業ができるシステムにすることが、きわめて望ましいと思う。

 というのは、4月26日に「PTKM-1R」(現物はロシア文字表記)という、地表から飛び上がって戦車をトップアタックする高性能な散布地雷が発見されているのだ。こんなのが道端にでも残っていたら、南ア型のトラクターでも危ない。

 ポーランド国内に工場を建設するとよいだろう。

 あと、陸自や海保が使っている35ミリ砲弾は、ゲパルトのために融通はできないのか? ブラジルが供給できるということは、日本からも供給できるのではないのか? そのへんを、急いで調べるべきだろう。総理大臣が外遊するとき、いちばんインパクトのある土産になるから。輸送は海保の巡視船でポーランドの港へ陸揚げすればいいだろう。』

https://af.moshimo.com/af/c/click?a_id=1637377&p_id=170&pc_id=185&pl_id=4062&url=https%3A%2F%2Fwww.amazon.co.jp%2Fdp%2F4198652791

 

ドイツ軍は、古くなってきた「CH-53G」の後継とする大型輸送ヘリとして、CH-47Fを選ぶ模様。

https://st2019.site/?p=19307

ロイターの2022-4-24記事「Germany to buy 60 heavy transport helicopters from Boeing, Bild am Sonntag reports」。

   ドイツ軍は、古くなってきた「CH-53G」の後継とする大型輸送ヘリとして、CH-47Fを選ぶ模様。これを60機、2025年から26年にかけて受領する。

 総額は50億ユーロ=54億ドル。

 この買い物は、今次ウクライナ戦争を承けてショルツ政権が国防費を増額させたので、支出できるようになった。

 候補機としてはCH-53Kもあったが、値段が高すぎると判断された。CH-47Fなら、他の欧州NATO軍とも共通化できる。』

TB2の外国軍への納品済みの機数は次の如し。

https://st2019.site/?p=19307

Sibel Duz 記者による2021報告「Unpacking The Debate On Turkish Drones」(PDF)。

  ウクライナ兵はDJIのMavicを用いて、戦犯証拠動画を撮影した。3月16日にテレグラフにUpされたやつ。

 トルコ製のマルチコプターで、何かを投下できそうな製品としては、KARGU がある。クォッドコプター型で、ペイロード1.3kg、滞空30分可能という。全重は不明。

 ドローンに期待されている「3つのD」。Dull=ダレてくる。 Dirty=汚れ仕事。 Dangerous=危ない橋。

 TB2の外国軍への納品済みの機数は次の如し(アゼルバイジャンが不明)。

ウクライナには2020までに28機。リビアのGNC側には、12機を2019までに売った。モロッコには、2021までに6機売った。カタールには、2018までに6機売った。トルクメニスタンには、2020までに3機売った。

※TB2は基本、6機で1セットなので、その半分というのは、よほど貧乏なバイヤーなのである。

 バイラクタル社が2023に完成を予定するジェット無人機の「キジレルマA」は、エンジンとして「AI-25TLT」を使う。

また「キジレルマB」には「AI-322F」を使う予定。そのエンジンメーカーはIvchenko-Progress 社である。※ウクライナの国営企業だ。

 ※ロシアは以前に撃墜したTB2の機体残骸を別な場所に並べなおして撮影、「また撃墜した」と宣伝したのだが、すぐにネット上で、それは同一機体だぞと指摘されてしまった。』

やはり「ハーピィもどき」が活躍中だった!

https://st2019.site/?p=19307

「ハーピィ」と見られる無人特攻機のサウンド付きの突入動画が複数、撮影されている。
 SNSの投稿者はそれを「ハロップ」と書いているが、違う。先尾翼がついていないから。これは「ハーピィ」である。

 ハーピィとハロプについては兵頭二十八の2021-3刊本を参照されたい。値段がまるで違うので、ハロプだと、簡単には自爆させられないのである。

 SNSで初めて承知できたこと。ダイブにともなってプロペラ回転速度が(おそらく能動的でなく受動的に)上がり、シュトゥーカの効果音風車のようなサイレン音が地上まで響き渡る。ロイタリングミュニションではこのような現象が起きるとは知らなかった。

 ちなみに、WWII中の有人のプロペラ機が急降下爆撃するときには、エンジン回転数は極小に絞るので、むしろ「音が消える」ように、地上からは錯覚される。無難な引き起こしを考えないでよい無人機だから、動力降下が可能なのである。

 残る問題は、これがIAI社オリジナルの真正ハーピィなのか、それとも、第三国製の「ハーピィもどき」なのかということだ。わたしは、米国が供給した謎のUAV「フェニックス・ゴースト」だと疑う。今イスラエルはロシアを刺激したくないはずだから。』

中共の2020-12-1の法律により、デュアルユースのドローンは特別な輸出管理法の対象になってしまう。

https://st2019.site/?p=19303

※雑報によると、中共の2020-12-1の法律により、デュアルユースのドローンは特別な輸出管理法の対象になってしまう。

それを免れるためにDJI社は、自社の製品は純然たる民生用なのだと主張できるよう、あらゆる手を打っている。ロシア、シリア、レバノンでのDJI社製品の飛行は、遠隔クラウドIDを手がかりにして、できなくするという。

 スイスが移転を拒否しているゲパルトの35ミリ砲弾は、ブラジルが供給してやると申し出ている』

2-24の対宇侵攻開始の数日前から、18歳から55歳までの男子全員の総動員徴兵が開始されていた…。

2-24の対宇侵攻開始の数日前から、18歳から55歳までの男子全員の総動員徴兵が開始されていた…。
https://st2019.site/?p=19303

『Ihor Burdyga, Regina Gimalova 記者による2022-4-27記事「How Ukraine separatists are mass conscripting anyone of fighting age」。

   ドンバスのルハンスクとドネツクでは、2-24の対宇侵攻開始の数日前から、18歳から55歳までの男子全員の総動員徴兵が開始されていて、それを嫌って逃亡する者が多数出ている。この記事は、彼ら脱走者の証言をまとめたものである。

 路上では「人狩り」が行われ、中年男性がどしどしと、徴兵バスに詰め込まれて行った。

 さらに3月中旬になると、65歳以上〔以下?〕の男子は「内務省の特別部隊」に編入されることになった。

 「ドネツク交響楽団」の男子も徴兵され、すでにピアニストのニコライ・ズヴャギンツェフは、マウリポリ戦線で戦死したという。

 農村から男子が根こそぎ徴兵されたことで、ドンバスの農業は麻痺している。春は種まきシーズンなのに、それができない。大型農機の運転手がいないのでは……。

 ドンバスの徴兵は、何の訓練も施されることなく、いきなり最前線へ送られている。だから、集団投降も相次いでいる。

 ロシア人であるというパスポートを持っていれば、徴兵されることなく、ロシア本国領へ避難できる。そうでない場合は、すべてのチェックポイントを抜けるのに、総額2000ドルの賄賂を用意する必要がある。』