ロシア「不測の結果もたらす」 ウクライナ支援で米警告
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15DU00V10C22A4000000/
『【ワシントン=坂口幸裕】米欧が13日に決めたウクライナへの新たな武器支援をめぐり、ロシア政府が紛争をあおり「予測できない結果」をもたらすおそれがあると警告する文書を米政府に送っていたことがわかった。14日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)が報じた。
バイデン米政権は13日、8億ドル(約1000億円)相当の武器を追加供与すると発表した。旧ソ連時代に開発されたヘリ「Mi17」を11機、自爆攻撃機能を持つ無人機「スイッチブレード」300機などを含む。欧州連合(EU)も13日に5億ユーロ(約680億円)の追加支援を公表した。
ロシア軍によるウクライナ東部での攻勢に備え、高度兵器を供与して戦力を増強する。ロシアがウクライナの首都キーウ(キエフ)周辺から撤退し部隊を東部などに再配置し始めたのを機に攻撃型の兵器供与に踏み込んだ。
ポスト紙によると、外交文書は「ウクライナ政権への大量の武器と軍事装備の供給に関するロシアの懸念について」と題し、首都ワシントンの在米ロシア大使館から米国務省に送付された。
文書では米国と北大西洋条約機構(NATO)がウクライナに精密兵器システムを提供することは同国の紛争激化につながる可能性があると威嚇。地域と国際社会の安全保障に不測の事態をもたらしかねないとして、ウクライナの軍備強化をやめるよう要求した。
同紙はウクライナに輸送するNATO部隊がロシアによる攻撃対象になる可能性があると指摘した。
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