ウクライナ避難民だけなぜ ミャンマーで日本への失望

ウクライナ避難民だけなぜ ミャンマーで日本への失望
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC113ZV0R10C22A4000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ これは、絶対に言われるな…、と思っていた…。

 ※ 『日本がミャンマー問題に対し、ウクライナ問題と同じ姿勢で臨むのは難しいという見方はできる。前者は「内政問題」とも捉えられる一方、後者は世界秩序を揺るがす戦争に発展している。しかもロシアは隣国で領土問題も抱える。西側諸国と歩調を合わせ、その脅威に立ち向かう必要はあるだろう。』…。

 ※ そういう「抗弁」が、どこまで「説得力」を有するものか…。

 ※ しかし、「国益」の観点からは、プーチン政権の崩壊、そこまで行かなくても、ロシアの国力の減退は、「北方領土」交渉を「日本側有利」に持って行く、「千載一遇のチャンス」であることも確かだ…。

 ※ それで、外務省も財務省も「チャンス!」とばかりに、「どっと乗っかって」「前のめり」になっている側面があるんだろう…。

 ※ しかし、ミャンマー人、ひいてはアジア人の眼には、「どう写っているのか」ということを忘れては、ならんだろう…。

『ウクライナからの避難民の受け入れに日本政府が積極的に動いている。日本は難民認定のハードルが非常に高いとされるが、政府は今回「避難民」という特例的な扱いで受け入れており、3月30日時点で337人が来日。4月5日にはポーランド入りした林芳正外相が20人の避難民を伴って帰国した。

その様子を複雑な思いで眺めているのがミャンマーの人々だ。同国では昨年2月、国軍によるクーデターが発生。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、50万人以上が実権を握った国軍に追われ国内避難民となった。

「ウクライナ人は日本に行けるのに、なぜ私は駄目なのか」。あるミャンマー人の男性はこう心境を吐露する。この男性はかつてミャンマーの最大都市ヤンゴンに住み、ミャンマーや日本が関係する仕事で長年活躍していた。だがクーデターを機に状況は一変。反国軍活動に関与したとして逮捕される恐れが強まり、当局の目をかいくぐってヤンゴンを脱出した。

男性は日本に難民として受け入れてもらうよう要請。日本側も当初は前向きな姿勢を示していた。だが手続きは遅々として進まない。男性は追い詰められていった。国軍と、これに反発する少数民族武装勢力や反国軍組織との間で激しい衝突が続き、戦火の足音は避難先の目前まで迫る。

ようやく受け入れの条件が固まったが、その内容は非常に厳しく、乗り越えることは困難だった。「実質的には拒否されたようなもの」だと男性は振り返る。もう日本を頼りにはできない。そう悟った男性は、避難先を米国に変えることを決めた。

日本と異なり、米国の対応は驚くほど早かった。男性の元には米国本土の担当者から連絡が入り、スムーズに渡米が決まる。米国に飛ぶまで安全に過ごすことができる「隠れ家」まで確保された。今、この男性は隠れ家に身を寄せながら、渡米のタイミングを待つ。

正確な数も手段も公表されていないが、この男性のように、国軍に迫害を受ける恐れのある多くのミャンマー人が米国の庇護(ひご)を受け、次々と渡米しているとみられる。一方、日本で難民として認められたミャンマー人はほとんどいない。
制裁には及び腰

ミャンマー問題とウクライナ問題で日本の姿勢には大きな差がある。

ロシアに対し、日本は西側諸国と歩調を合わせ早い段階で制裁に動いた。欧米はミャンマー国軍にも制裁を科す。だが日本は国軍に対する制裁には慎重な立場を崩さない。

3月27日、欧米など21カ国・地域は国軍に対し暴力停止や民主主義の回復を求める共同声明を発表したが、ここにも日本は加わっていない。政府開発援助(ODA)にしても、新規案件は停止されているものの、既存の案件については一部再開している。

制裁に及び腰であること、もともと日本と国軍との関係が深いことから、「日本は国軍寄り」との見方は当初からあった。加えて、日本企業が多く加入する日本ミャンマー協会の幹部がクーデター後も国軍幹部と面会していたり、日本が国軍の士官候補生の受け入れを継続していたりすることから「国軍寄り」という印象はより強まった。「日本にはがっかりしている」。あるヤンゴンに住むミャンマー人はこう不満げにつぶやく。
ミャンマーの国軍記念日の軍事パレードで閲兵するミンアウンフライン総司令官(3月27日、首都ネピドーで)

日本がミャンマー問題に対し、ウクライナ問題と同じ姿勢で臨むのは難しいという見方はできる。前者は「内政問題」とも捉えられる一方、後者は世界秩序を揺るがす戦争に発展している。しかもロシアは隣国で領土問題も抱える。西側諸国と歩調を合わせ、その脅威に立ち向かう必要はあるだろう。

だからといって、ミャンマーで国軍に対し融和的な姿勢を取り続けることが得策とも言えない。
ダブルスタンダードが招くリスク

「日本は国軍から侮られている」と冒頭の男性は言う。例えば国軍は日本の支援でタイ国境近くにつくられた村を複数回にわたって爆撃した。また国軍に近い関係者は、今回のロシアのウクライナ侵攻について、「かつて米国が日本を非武装化したのと同じ目的がある」としてロシアを正当化する見方を内外に示している。

国軍からは侮られ、ミャンマーの人々からは不信を招く日本の曖昧な姿勢は、東南アジアにおける立場も危うくする。ミャンマー国軍はロシアを明確に支持している。それにもかかわらず国軍に融和的な姿勢を取っていてはダブルスタンダードだと見られかねず、周辺国に対しても示しがつかない。

「日本は国軍にもっとプレッシャーをかけるべきではないか。ミャンマー政策を誤った場合、東南アジア全体における日本の戦略が再考を迫られかねない」(タイ・チュラロンコン大学のティチナン・ポンスディラック教授)

ミャンマーでは国軍に反発する人々が各地で武装し、少数民族武装勢力とも連携して激しい抵抗を繰り広げている。人々がいつか国軍の手から実権を取り戻したとき、日本は歓迎されるのか。このままではアジアの重要なパートナーを失いかねない。

(日経BPバンコク支局長 飯山辰之介)

[日経ビジネス電子版 2022年4月8日の記事を再構成]』

[FT]パキスタン首相失職、権力を奪回した2つの政治一族

[FT]パキスタン首相失職、権力を奪回した2つの政治一族
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB122FH0S2A410C2000000/

『パキスタンで11日、シャバズ・シャリフ氏が新しい首相に選出された。元クリケット選手のイムラン・カーン首相が追い落とされた劇的な週末の後、パキスタンは政界の2つの名家の権勢と影響力の下へ戻った。

11日、シャリフ氏の首相就任を祝うパキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派の支持者=ロイター

シャリフ氏は野党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML─N)の党首で、2017年に不正蓄財で最高裁判所に罷免されたナワズ・シャリフ元首相の弟だ。

新首相に選出されたシャリフ氏は詩句をちりばめた演説の中で、カーン政権を「腐敗し、無能でたるんでいた」と糾弾する一方で融和的な姿勢も示し、「この国を前進させたいのなら、それはにらみ合いでなく対話を通じてなされなければならない」と訴えた。

10日のカーン氏の追放劇は、パキスタン政界の名門一族であるシャリフ家とブット家の勝利だった。両家はかつて激しく対立したが、スポーツ界のスーパースターから転身して18年の総選挙で勝利を収めたカーン氏に対抗するために手を組んだ。

「昔ながらのパキスタンへようこそ」。暗殺されたベナジル・ブット元首相の息子で、野党パキスタン人民党を率いるビラワル・ブット・ザルダリ氏はこう語り、「民主主義が最高の復讐(ふくしゅう)だ」と続けた。

パキスタンは1947年の建国以降、半分ほどの年月を軍政下で過ごしているが、ブット、シャリフ両家は1970年代以降、複数の文民政権を率いた。

パンジャブ州首相を経験

国内最多の人口を抱える中部パンジャブ州の州首相を務めたシャリフ氏の首相選出により、2億2000万人が暮らす核保有国パキスタンの立憲主義をめぐる深い混迷の時代に終止符が打たれた。

カーン氏は、連立パートナーや自党の一部議員の支持を失った後、下院を解散して不信任案の採決を回避しようとした。

最高裁は解散を「違憲」と判断して下院に不信任案の採決を命じ、パキスタン史上初の不信任投票による首相の失職に道を開いた。

シャリフ氏が勝利の演説に臨んだ議場は半分近くが空席で、パキスタンの深刻な政治的分断を浮き彫りにした。定数342の下院でカーン氏側の168議員が退席して抗議の意思を示し、残りの174人による投票を経てシャリフ氏の首相選出へと至った。

専門家の見方では、カーン氏はシャリフ新政権に混乱をもたらす大きな力となる可能性がある。カラチ経営管理大学のフマ・バカイ准教授は、カーン氏の「首相としての任期は終わったが、彼の政治力はもっと強まるかもしれない」と話す。

国内に鬱積する反米感情に乗じようとしていたカーン氏は、追い落としは米国による策謀だと証拠を示さずに主張している。米政府は体制変更の企てについて強く否定している。
カーン氏は10日、「体制変更を企てる外国の陰謀に対する自由への闘争が今日、再び始まった」とツイッターに投稿した。同日夕、大勢の支持者が失職への抗議に繰り出した。

「(カーン氏は)すぐさま扇動に向かおうとしている」と語るのは、シャリフ氏の政党に所属した元議員で現在はフリーの評論家のアヤズ・アミル氏だ。「彼は、この政治体制が定着するのを許そうとしないだろう」

元パンジャブ州首相のハサン・アスカリ・リズビ氏は、米国のせいにすることはカーン氏にとって得策になりうると指摘する。

「アフガニスタン国境沿いなど、パキスタンの諸地域では反米が大衆に受ける」とリズビ氏は話し、カーン氏は強力な野党指導者として台頭する可能性があると指摘する。

「(カーン氏の今後は)新政権が国民の不満にどこまで対応できるかにかかっている。これはたやすいことではない」

パキスタンの次期総選挙は23年8月の下院任期満了後に予定されるが、選管当局はカーン派議員の一斉辞職を受けて補欠選挙を行うかどうかを決める必要がある。

シャリフ氏は、パキスタン経済にのしかかる強烈な負荷と戦わなければならない。

コモディティー(商品)価格が世界的に高騰するなかで、パキスタン国民は何カ月も2桁のインフレに耐えている。パキスタン統計局によると、食料価格は3月に前年同月比13%上昇した。

カーン氏は、燃料税の引き上げなど国民に不人気な施策を伴う60億ドル(約7500億円)の融資プログラムをめぐり、国際通貨基金(IMF)と激しく衝突していた。

シャリフ氏は議会での演説で、「我が国の経済は極端な困難に直面している。非常に深刻な状況だが、良い方向に変わらなければならないし、変わることになる」と述べた。

経済界には安心感

KASB証券を率いるナシル・アリ・シャハ・ブハーリ氏は、政界入りするまで一族の鉄鋼業で職歴を積んだシャリフ氏は経済界に安心感を与えるだろうと話す。「彼自身がビジネスマンであり、ビジネスマンが直面する難題を深く理解している」

シャリフ氏と兄ナワズ氏は汚職の告発につきまとわれてきた。両氏は政治的動機によるものだとしている。ナワズ氏は汚職で禁錮7年の刑に処されていたが、19年に治療のための英国渡航に特別許可が与えられた。以後、同氏は英国に滞在している。

シャリフ家とブット家が連携を保てるかが今後を大きく左右する可能性がある。

米国平和研究所の専門家アスファンディア・ミール氏は、パキスタンで強い政治力を持つ軍が両家の影響力をそごうとするなかで、両家は共通の大義を見いだしていると指摘する。「軍は双方の政党を深く侮蔑している」とミール氏は言う。「したがって、両家は力を合わせるのではないかと私はみている。彼らはカーン氏が共通のライバルであり、同氏が再起しうるということも認識している」

By Farhan Bokhari and Chloe Cornish

(2022年4月11日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation.

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スリランカ、債務不履行に 独立以来初、IMFと協議

スリランカ、債務不履行に 独立以来初、IMFと協議
https://news.yahoo.co.jp/articles/aabd01b5783b010150b994f23a10a1ebf9b3305b

『【ニューデリー共同】経済危機に揺れるスリランカ政府は12日、約510億ドル(約6兆4千億円)に上る対外債務の一部支払いを一時停止すると発表した。同国財務省によると、1948年の独立以来、初めてデフォルト(債務不履行)状態に陥ることになる。債務再編に向けて、国際通貨基金(IMF)と協議を進める方針だが、今後も混乱が続きそうだ。

 経済危機は、中国などからインフラ整備を理由に多額の資金を借りて財政難に陥ったところに、新型コロナの感染が拡大し、外貨獲得の柱だった観光業が打撃を受けたことが主な要因。輸入に使う米ドルが不足し、食料や燃料の調達が困難になっている。』

【CRI時評】NATO、仮想敵をいくつ作っても復活は難しい

【CRI時評】NATO、仮想敵をいくつ作っても復活は難しい
2022-04-11 14:30:12 CRI
https://japanese.cri.cn/2022/04/11/ARTIOwjCYg1EYKahC6LImVxR220411.shtml?spm=C96518.PPFEiF4jxkmc.E5HuD27aAD6w.2

『北大西洋条約機構(NATO)はこのほど、ベルギーのブリュッセルにある本部で外相会合を開き、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドのアジア太平洋4カ国の外相も招いた。参加国の外相は「かなりの時間」をかけて中国について議論し、ウクライナ問題における中国の立場を理由もなく非難した。NATOのストルテンベルグ事務総長は、NATOの「新戦略構想」策定において初めて「対中国」を考慮したと述べた。

 多くの分析が指摘しているように、今回のNATO外相会合が、ウクライナ問題を巡る議論で中国を理由もなく攻撃した主な目的は、矛盾を転嫁し、対抗をあおり、漁夫の利を得ることだ。ウクライナ危機を作り出した張本人であり最大の推進者でもある米国が主導するNATOは、20年余りにわたって5回東方拡大し、一歩一歩ロシアを隅に追い詰め、その結果、ロシアとウクライナによる衝突の発生を招いた。その後、NATOはウクライナに絶えず武器を送り、軍事支援を提供している。

 一方ではウクライナ危機の火に油を注ぎ、他方では中国に矛先を向ける。NATOは、米国の主導下で、欧州での戦火の復活を利用してNATOのアジア化さらには世界化の実現を企て、米国の単独覇権という局面を守り続けようとしている。その目的を達するため、NATOは地域紛争や罪のない庶民の血涙で自らを養うこともためらわず、地域と世界の平和を破壊する悪質な勢力になっている。

 冷戦はとっくに終わっている。アジア太平洋は根っから「冷戦マシーン」を歓迎しない。シンガポールのリー・シェンロン首相は先日の訪米期間中、国際社会の団結と協力に何度も言及した上で、米国に対し、中国の発展の勢いは止めることができず、中国と友好的な外交関係を保つべきであり、中国とデカップリングすれば、米国は莫大な経済的コストを支払うことになると注意喚起した。これはある意味、アジア太平洋の大多数の国の共通認識でもある。

 現在の世界で最も発展の活力と潜在力に富む地域の一つとして、アジア太平洋は地政学ゲームの碁盤ではなく、域外の大国がこの地域に集団対抗を引き入れるのを絶対に許さない。NATOがアジア太平洋のいくつかの国を引っ張り込んで波風を立てようとするのは愚かな妄想だ。世界は新冷戦を必要としていない。NATOは、仮想敵をいくつ作っても復活は難しい。(CRI論説員)』

マリウポリで戦っているフランスの傭兵は全滅しました

マリウポリで戦っているフランスの傭兵は全滅しました
2022年4月6日
https://mpr21-info.translate.goog/los-mercenarios-franceses-que-combatian-en-mariupol-han-sido-aniquilados/?_x_tr_sl=auto&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja

『mpr21 グーグルとツイッターで最も検閲されたウェブサイト(※ と、自分では言っている。真偽不明)

ロシア軍と対峙するためにウクライナに到着した外人部隊のフランスの傭兵とドンバス人民共和国の民兵は、マリウポリの郊外で全滅しました。

これは、遺体の隣にある所持品で示され、そこには文書や私物があり、緑色のベレー帽でさえ、彼らの破滅的な敗北の兆候です(*)。

フランスの傭兵は包囲を突破することができず、まだ連れて行かれていないマリウポリの港湾地域に押し込まれました。

フランスの軍事情報部長は、2月24日のロシアによるウクライナへの攻撃を公式に予見できなかったため、政府によって解任され、マクロンはウクライナで戦っているすべてのフランス人の避難を命じました。

アゾフ大隊のネオナチがマリウーポリ空港から追放された後、傭兵はその近くですべての基地と装備を放棄し、おそらく彼らと一緒に市の港に撤退した。

数日前、マリウポリ海運の20 km沖でヘリコプターが撃墜され、マリウポリ港からのフランスの傭兵の避難を確保することになっていたフランス国防省の対外治安部隊であるDGSEの2人の将校が撃墜されました。

同様の試みは、マリウポリに到着する前に別のヘリコプターが撃墜され、沖合の海に落ちた直後に失敗しました。

マリウポリで殺害されたフランス外人部隊の傭兵の数は不明のままです。

外人部隊は、NATO諸国、特にアメリカ人とイギリス人からの特殊作戦部隊を配備するためのスクリーンとして機能します。シリアでNATO諸国の特殊部隊がジハード主義者を率いた場合、ウクライナではアゾフ大隊と同じことを行います。 、これは大西洋同盟の付属物にすぎません。

ロシア国内のベルゴロド燃料貯蔵所への攻撃は、ウクライナ軍によってではなく、アメリカとイギリスの特別サービスからの妨害工作員のグループによって行われたが、この情報はこれまで確認されていない。しかし、匿名のドイツの諜報機関は、攻撃を実行したのは英国の特別サービスであったと主張しています。

それは明らかに、NATO諸国の特別作戦コマンドによって実行された別の作戦であるマリウポリからアゾフ大隊の指導者を避難させるための失敗した作戦への対応でした。

避難の失敗に関与したMi-8ヘリコプターの1つは、ロシア軍によって捕獲された米国製の「スティンガー」地対空ミサイルによって撃墜されました。ヘリコプターは17人のナチスを乗せ、そのうち15人が死亡した。2人の生存者はロシア軍に捕らえられました。尋問中に、そのうちの1人は、マリウポリやウクライナの他の場所で国際ボランティアを装った西側の特別サービスの数十の要素の存在について話しました。

(*)https://avia-pro.fr/news/francuzskiy-inostrannyy-legion-polnostyu-razbit-v-mariupole 』

欧州、独自の安保体制強化 対ロシアで中立国にも変化

欧州、独自の安保体制強化 対ロシアで中立国にも変化
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR04CLT0U2A400C2000000/

『【ロンドン=中島裕介】欧州連合(EU)や欧州各国が、北大西洋条約機構(NATO)や米国だけに頼らない独自の安全保障体制の強化に動いている。超大国である米国の指導力の低下が欧州独自の防衛体制強化の主因だったが、ロシアの大規模な軍事侵攻がそれに拍車をかけた。

ロシアのさらなる西方への侵攻リスクに備え、これまで中立主義を貫いてきたNATO非加盟国も動きに加わっている。

3月上旬、英国をはじめとした欧州10カ国はロシアの軍事侵攻を受けてバルト海などでの軍事演習に臨んだ。この演習にはNATO非加盟国でロシアと国境を接するフィンランドや同じくNATOに加盟しないスウェーデンも加わった。

同国のフルトクビスト国防相は「今の欧州の安保秩序への脅威は容認できない。今後数カ月にわたり、合同演習を実施していく」と語った。

この10カ国の枠組みは「合同遠征軍(JEF)」と呼ばれ、2014年に英国主導で発足した。

参加国にはNATO非加盟のスウェーデン、フィンランドのほか、EU加盟国だがEUの軍事政策には不参加のデンマークなど中立主義の国も名を連ねる。バルト3国も参加する。

「北大西洋やバルト海地域の安全保障の維持」が目的で、いまやロシアの脅威への対応が最優先課題だ。

JEFはこれまで国際的に目立つ軍事枠組みではなかったが、ロシアの侵攻を受けて活動を活発化させた。

3月15日にはウクライナのゼレンスキー大統領もオンラインで招いてロンドンで首脳協議を開いた。今後も各国の陸海空軍が参加する演習を断続的に重ね、有事に備えた加盟国同士の相互運用性を高める。

米ランド研究所のジェームス・ブラック氏はJEFについて「NATOよりも素早く合意形成でき、迅速に軍を展開する能力がある」と指摘する。ロシアが北欧やバルト3国に侵攻すれば、戦闘初期ではJEFが最前線を担う可能性もあるとみる。

EUも3月下旬に採択した新たな安全保障・防衛戦略で、最大5000人のEU独自の即応部隊を25年までに整備することを決めた。

米軍やNATOに頼らずに域内の市民の安全やEUの利益を守る体制をつくるのが狙いだ。

EUのボレル外交安全保障上級代表は「脅威は増しており、無策の代償は明らかだ」と強調した。

実はJEFやEUの即応部隊は、米国の国力低下やトランプ前政権での欧州離れが議論のきっかけになったという背景がある。

さらにロシアが現実的な脅威を見せつけたことで、欧州独自の安保体制の強化は揺るぎのない中長期的な方針となった。

こうした軍事枠組みが、ウクライナ紛争の解決や、その後の再侵攻リスクも含めたロシアへの抑止力につながるかどうかも注目点だ。

ロシアは進行中の停戦協議でウクライナの「中立化」を求めており、そのモデルとしてスウェーデンの例が挙げられている。

ウクライナは「NATO非加盟」というロシアの要求を受け入れる代わりに、米英などを保証国とする「安全保障の担保」を求める。ロシアの再侵攻を防げるよう、NATOと「同等以上」の強力な安保条約とするのが条件だ。

そのスウェーデンが参加するJEFの場合、NATO条約の第5条に規定される「加盟国の攻撃を全締約国の攻撃とみなす」ような集団防衛の概念はない。ウクライナがJEFに参加しても、ロシアが再侵攻したときに援軍を送ってもらえる保証はない。

そもそも英国防省関係者は「今の参加国数が最適なサイズで、拡大は考えていない」と明かす。ノルウェー防衛大のホーコン・ルンデ・サクシー准教授は、北欧中心のJEFがウクライナへの兵器支援は続けても、「ウクライナを加盟国に招待する可能性は低いだろう」と分析する。

EUの即応部隊も具体的な活動や派兵要件はまだ固まっていない。EU基本条約(リスボン条約)には加盟国間の集団防衛条項が盛り込まれているが、軍事力で反撃できる要件などの点で曖昧さが残る。仮にウクライナが望み通りEUに加盟しても将来のロシアの再侵攻の際に、即応部隊がどこまで対応できるかは未知数だ。

多様な観点からニュースを考える

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

EUは旧ユーゴ紛争でも、アフガン、イラク戦争でも、何度も即応部隊や欧州防衛機関(EDA)の創設、EU条約第42条7項による相互防衛条項など、段階的に防衛協力の仕組みを整えてきたが、いずれも中途半端というか、実態を伴うものにはなり切れていないというのが現状。

今回もロシアの脅威が本格的に迫ってきてはいるが、それでもNATOとしてもEUとしても武器供与以上の行動は起こせないため、具体的な部隊を編成するといったところまで進むのは難しいかもしれない。

それでもじわりじわりと発展してきた欧州防衛の仕組みが、ここで飛躍する可能性もある。
2022年4月13日 4:06

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察

この問題の不可解な点は、NATOはロシアを脅威と定義するのに対して、ロシアはNATOと脅威と定義する。いったいどっちが脅威か。

ウクライナは不運なことに両者の間に挟まれ、叩かれている。

なぜNATOとロシアは直接交渉しないのか。NATOとロシアは協定を結んで、両者が互いに侵攻しないと約束すれば、ウクライナ戦争が起きなかったかもしれない。否、それでもロシアはウクライナに侵攻すれば、問題はNATOが脅威かどうかではなくて、プーチンはウクライナがほしいからであろう。そうであるとすれば、NATOはウクライナ防衛にもっと積極的にならないといけない

2022年4月13日 7:42 』

上海防疫に習近平氏が「ダメ出し」 焦る首相候補・李強氏

上海防疫に習近平氏が「ダメ出し」 焦る首相候補・李強氏
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK111RT0R10C22A4000000/

『「もし新型コロナウイルス対策に金メダルがあるなら、中国は必ずや、金メダルをもう1枚もらえる」。中国国家主席の習近平(シー・ジンピン)は8日、大々的に開いた北京冬季五輪・パラリンピック総括表彰式で、中国によるもう一つの「世界制覇」を紹介した。これに肝を冷やしたのは、ロックダウン(都市封鎖)が続く上海市のトップ、李強だろう。
北京冬季五輪・パラリンピック関係者を表彰する中国の習近平国家主席(左端、8日、北京の人民大会堂)=共同

なぜなら、もう1枚の金メダルは主催都市、北京市に授けられたものでもあるからだ。感染者が出ると地域を丸ごと封鎖する厳しい「ゼロコロナ」政策の体現を称賛されたライバル北京と、崖っぷちの上海は対照的である。

しかも感染が上海からほかの地域に広がれば、習が秋の共産党大会で誇示したい「コロナへの大勝利」も雲散霧消しかねない。習から信頼される「最側近」を自任してきた次期首相候補、李強としては一大事だ。冒頭の習の言葉が重くのしかかる。
ゼロコロナ徹底を伝えた使者の意味

「上海の新規感染者数は(中国)本土全体のなんと95%を占める。(習は)上海で突出する感染爆発に相当、不満なのだ」

「『ゼロコロナの大方針は決して揺らがない』というトップの厳命を急きょ、上海入りした孫春蘭(副首相)から伝えられるようでは、先が思いやられる」

「(李強は)トップと頻繁に電話で連絡を取り合い、直接、指示を受ける関係だったはずだが……」

そもそも政治に関心が薄い商都、上海の市民らだが、生活が脅かされている以上、無関心ではすまない。様々な臆測が飛び交うゆえんである。隔離先に向かった飼い主を追いかけようとしたコーギー犬が防疫要員に撲殺される映像が出回るなど、街は殺伐とした空気に包まれている。

上海市トップの李強・共産党委員会書記㊨に指示を伝える孫春蘭副首相(上海市政府ホームページから)

上海の庶民が、奇異に感じたのも当然だった。中国のコロナ対策を統括する孫春蘭が突然、上海入りしたのは4月上旬である。李強は、共産党政治局委員として同格のはずの副首相の視察に神妙な面持ちで付き従い、彼女から事細かに指示を受けた。

習の「上意」を使者の副首相から間接的に受け取るしかない姿は、不満が鬱積している上海の人々の格好の話題になった。同じ頃、中国全土から人民解放軍の医療支援部隊2000人も上海入りしていた。

感染者は、上海の外の浙江省などに強制的に連れ出され、濃厚接触者も市の郊外などに設置した臨時隔離施設に次々収容される厳しさだ。緊迫度は封鎖開始の3月28日とは比べものにならないほど高い。

上海市に設置された臨時病院=新華社AP

焦燥感を抱く李強も異例の行動に出た。6日、上海市の全共産党員に向けて公開書簡を出したのだ。「習近平同志を核心とする党中央の強いリーダーシップの下、万難を排して勝利を勝ち取ろう」という趣旨である。「党委員会の名義とはいえ、公開書簡は極めて珍しい」。北京を意識したなりふり構わぬ姿勢には、上海の関係者も驚きを隠さない。

民間主導の発想が住民を救う

鉄の規律に縛られる党員が応じるのは義務だが、長期にわたる封鎖、外出禁止で生活が成り立たなくなった庶民からは悲鳴が聞こえる。小さな子供がいる家庭では、野菜や牛乳などが不足して四苦八苦。何よりも「食」を大事にする中国、とりわけ上海の人々には耐えがたい。食い物の恨みは根深く、後々まで尾を引くのは必定である。

一方、未曽有の危機に直面した上海市民らは、縦割りの官に頼らないユニークな横の連携手法を用い始めたという。行政の末端組織である居民委員会だけでは食料配給、PCR検査の手配、医療提供など様々な仕事をこなしきれない。爆発寸前の住民の姿を見て立ち上がったのが、社区内マンションに住む高いスキルを持つ人々だ。

中小企業の社長さん、IT技術を巧みに駆使する若者、お医者さん、大学の先生……。スマートフォンやパソコンの上でつながる彼らが、手を取り合って独自に団体購入などの様々な仕事を割り当てる。少しの時間、効率よくテキパキ動くことで、コミュニティー全体がスムーズに回り出したのだ。

都市封鎖が続く上海市に運び込まれた医療関連物資(10日)=CFOTO共同

「開放的な上海は、全てにおいて官が口を出す北京とは全く違う。大半のことは民間に任せておけばうまくいく。そういう街だ」。事情通の指摘は興味深い。中央が押し付けるロックダウンとは全く逆の民間の発想が苦しむ庶民を助けているのは、ひとつの救いである。

上海では4割強の地区で順次、外出制限を解除する方向だ。とはいえ感染収束への道はまだ見えない。各地での感染拡大は、近く発表される1~3月期の中国の成長率の下押し要因になる。3月の新車販売数は2ケタ減だった。上海封鎖の影響は4~6月に反映される。2022年の実質成長率の目標である5.5%前後の達成は早くも疑問視されている。

首相として最後の1年になると明言した李克強(リー・クォーチャン)も危機感をあらわにした。経済専門家や企業家らとの座談会では「目下の国際的、国内的な環境には突発的な要因があり、予想を超えている」と率直に吐露している。
責任をとるのは誰か

その「ポスト李克強」の有力候補のひとりが李強と噂されてきた。だが皮肉なことに李克強が触れた国内の突発要因の代表例が、上海で続く都市封鎖なのだ。早期収拾できなければ、李強の経歴にも大きな傷が付く。

そもそも中国経済の中心地が異常事態に陥った政治的な責任は、いつか誰かがとらなければならない。たしかに陝西省西安市などが都市封鎖に至った責任は曖昧になった。だが、少なくとも、しくじった張本人が、政府の経済政策を担う責任者に抜てきされるのならば、かなりの違和感がある。共産党独裁といえども、ひそかに民意は気にせざるをえないのだ。

「李強はすでに(習から)最も信頼される側近ではなくなった」「(来春の首相就任を視野に入れる)早期の中央転出は消えたようだ」。上海で気の早い見方が広がる裏には、習と距離がある各勢力の冷ややかな視線もある。

「浙江閥」と呼ばれる習側近集団の破竹の勢いをそぎたいなら、李強は格好の標的だ。北京と異なる雰囲気が漂う上海は、隠れた政治闘争の舞台になってきた。かつて絶大な勢力を誇ったのは、元国家主席の江沢民(ジアン・ズォーミン)が束ねる「上海閥」だった。習は、党大会を控えた上海での前哨戦にも気を使わざるをえない。

北京冬季五輪・パラリンピックの総括表彰式に出席した習近平国家主席(8日、北京の人民大会堂)

ゼロコロナも絡み政局の不安要因が増えるなか、習は10日、海南島の南部に位置する三亜に現れた。余裕をみせているようでも、決して海外には出ない。過去2年以上、一切、外国を訪問しなかったのは、20年1月のミャンマー訪問での不在中、湖北省武漢市で最初の感染爆発が起き、対策が後手に回ってしまった反省からでもある。

一連の教訓は、ゼロコロナへのこだわりにつながる。感染力の強い変異ウイルス「オミクロン型」への効果は限定的と指摘されても、20年1月に自ら決定し、自ら手配した政策の「輝かしい成功体験」を捨てるわけにいかない。

コロナ禍の2年間で世界と中国は激変した。習が大手を振って海外に出るのは、コロナへの不安がほぼ解消した時になる。間もなくなのか、それとも、かなり先なのか。それは誰にも予想できない。(敬称略)

中沢克二(なかざわ・かつじ)

1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。』

外交部 NATO事務総長の妄言を非難

外交部 NATO事務総長の妄言を非難
2022-04-11 21:42:48 CRI
https://japanese.cri.cn/2022/04/11/ARTIDukQ1bsIONplrokU6Ax6220411.shtml

『北大西洋条約機構(NATO)事務総長がロシア・ウクライナ紛争における中国の立場を非難したことを受け、中国外交部の趙立堅報道官は11日の定例記者会見で、中国側に対する挑発的な発言を直ちに停止するようNATOに促したと述べたうえで、「NATOは欧州を混乱させたのだから、これ以上アジアを混乱させ、世界を混乱させてはならない」と指摘しました。

報道によりますと、4月6日から7日まで開催されたNATO外相会議の期間中、NATOのストルテンベルグ事務総長はロシアのウクライナ侵略行為を非難する意思が中国側にないことを非難しました。

 これに対し趙立堅報道官は「NATOは自らを『防御的組織』と口先で称し、実際には絶えず問題を起こし、対抗を作り出している。NATOは他国に国際関係の基本準則を遵守するよう求めているが、主権国家に対して恣意的に戦争を起こし、罪のない民間人が命を落とし、流浪している。NATOは北大西洋地域の軍事組織であるのに、近年はアジア太平洋地域に出てきて威張り散らし、対立をあおっている。国際社会はこれを強く警戒し、断固反対すべきだ」と述べました。(HJ CK)』

対ロ制裁が暴くグローバル金融の闇 独裁政権と深い縁

対ロ制裁が暴くグローバル金融の闇 独裁政権と深い縁
編集委員 吉田ありさ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD315WN0R30C22A3000000/

『「いつでもご相談を」。ロンドンで不動産取引に関わる金融機関、法律事務所、会計事務所が海外顧客の対応に動きだした。海外から匿名で英不動産を購入できる制度が変わり、まもなく所有者が情報開示を迫られるようになるためだ。開示の回避策や代替投資先の助言を求める顧客にも応える。

Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。

引き金は英議会で3月15日に成立した「経済犯罪法」。海外のペーパーカンパニーを隠れみのにしたマネーロンダリング(資金洗浄)や経済制裁逃れをあぶりだすため、実質所有者がわかる登記制度を設ける。虚偽申告が見つかれば刑事罰の対象となる。
所有者の開示求める法律、ウクライナ侵攻で急きょ成立

法案は2018年に用意された後、棚上げ状態だったが、ロシアのウクライナ侵攻を受け緊急立法となった。標的はプーチン大統領に近い新興財閥(オリガルヒ)とはいえ、網は全ての投資家にかかる。関連業界にさざ波が広がる。
サッカーチーム、チェルシーの前オーナー、アブラモビッチ氏(2011年撮影)=ロイター

英国はサッカーの強豪チェルシーのオーナーとして知られる富豪ロマン・アブラモビッチ氏らオリガルヒ個人に対する資産凍結などの制裁も次々に決めた。前のめり姿勢の背景には同国の首都が「ロンドングラード(グラードはロシア語の〝都市〟の意味)」と呼ばれるほどオリガルヒの富の集積地であるという実情がある。

なぜそうなったか。理解するには歴史をひもとく必要がある。格好の水先案内人となる本「Butler to the World(世界の執事)」が最近出た。執事とは富裕層に「報酬さえはずめば資産管理から住宅、名誉まで何でも提供する」英国を指す。著者オリバー・バロー氏はロシアでジャナーリスト経験を積んだ後、経済犯罪に関する著書で名をあげた。

バロー氏によると、全ての発端は1956年のスエズ危機だった。エジプト侵攻後に米国の圧力で撤退する屈辱を経て英国は国際金融センターとして再生を目指し、世界中の富豪マネーの面倒をみる「執事」に変身していく。舞台は「共産圏諸国によるドル預金の米国から欧州への預け替えから発展したユーロ市場」(1986年4月発刊の日本銀行金融研究所「金融研究」第5巻第2号)。1991年のソ連崩壊後にオリガルヒ御用達となるのは必然だった。
旧地下鉄駅もオリガルヒの手に

問題は顧客の機嫌を損ねることなく犯罪に絡む「汚いマネー」の流入を防げるか。バロー氏が活写した事例のなかでも目を引くのはロンドンの地下鉄駅を巡る逸話だろう。

ウクライナ出身のオリガルヒとして知られるドミトロ・フィルタシュ氏(2015年撮影)=ロイター

ジョンソン英首相がロンドン市長だった2014年2月、高級百貨店ハロッズに近い閉鎖された地下鉄駅が売却された。第2次大戦中は地下司令室として使われた由来付き物件の売り手は英防衛省、買い手は露ガスプロムと関係の深いウクライナ出身のオリガルヒ、ドミトロ・フィルタシュ氏。他を圧倒する入札価格だった。

直後の14年3月、世界がロシアのクリミア併合に揺れるなか、フィルタシュ氏はオーストリアで米司法当局の要請により身柄を拘束された。容疑は贈賄だ。

米当局によるフィルタシュ氏の疑惑調査は報道されていたが、直前まで英外務省は同氏にクリミア問題について意見を求め、ケンブリッジ大学は寄付を受け続けた。「英政府は経済繁栄の施策と安全保障問題の狭間で緊張を抱え続けた」(2020年7月英議会委員会のロシア報告書)

西側が甘えた独裁政権の「富豪マネー」

英国では9万件以上の不動産購入が英領バージン諸島などの海外法人経由で所有者名を開示していない。高額の物件には15%と割高な印紙税がかかり、英政府の歳入となる。非政府組織(NGO)、トランスパレンシー・インターナショナルUKの推計では、15億ポンド以上は経済犯罪かプーチン政権との関係で告発されたオリガルヒ所有。本国で稼いだ富の貯蔵手段とみられる。

普段は無人の豪邸も多く、オリガルヒ本人と遭遇することはまずないが、筆者は一度経験した。2000年代半ば、国際金融機関のロシア向け資源プロジェクト融資の記者会見。壇上で説明する職員の傍らで高級ブランドのジーンズ姿の男女が寄り添って談笑していた。見ていると近くの記者が「オリガルヒ」と名前を耳打ちしてくれた。

「独裁政権に絡む富豪マネーが西側市場に環流するシステムが独裁国家を支えた」。経済学者ダロン・アセモグル・マサチューセッツ工科大学(MIT)教授は3月8日の言論サイト「プロジェクト・シンジケート」への寄稿でオリガルヒに資金洗浄の機会を与えた拠点としてロンドン、スイス、ルクセンブルク、キプロス、英領ジャージーなどを列挙。ロシアに限らず「湾岸諸国や中国、インドなどのマネーにも西側金融機関が関与しており、民主主義国の汚点となった」と警鐘を鳴らした。

直視すべきは個々のオリガルヒの罪だけでなく、マネーの受け皿となる合法的な制度、ビジネスに潜む闇の深さだ。資金の出所を追及しない富豪フレンドリーな制度でマネーを集める拠点は英国だけでなく世界中にある。まっとうなマネーの環流に腐敗マネーが紛れても〝執事〟は稼ぎが増えるだけ。自ら声を上げ変える動機は働きにくい。

矢継ぎ早の制裁、疑問の声も

英ジョンソン首相はロシアへの制裁を打ち出したが、実効性を疑う見方も多い=AP

ウクライナ侵攻後に英国は怒濤(どとう)の措置で制裁体制をてこ入れ。厳格に適用すれば圧倒的な成果を得るはずだが「抜け穴が多い」と実効性を疑う声が英メディアには多い。一方で制裁対象のオリガルヒ邸宅を避難民支援に使うよう求めた政治家の提案には「国の裁量で財産権を侵害するのは行き過ぎ」と暴走を危ぶむ声もある。

グローバルな金融システムを殺すことなく、どう「汚いお金」を取り除いていくのか。もぐらたたきでなく、透明性を高めて事後検証を容易にすることで抑制する術はないか。英国だけでなく民主主義国家が協力して新たな「ろ過システム」を考える時だ。日本も対岸の火事と軽視していたら、いつか火傷しかねない。

編集委員が独自の切り口で分析「Nikkei Views」一覧へNikkei Views
https://www.nikkei.com/opinion/nikkei-views/ 』

中国、一部公募投信の株式売却制限と関係者-11日はそれでも大幅安

中国、一部公募投信の株式売却制限と関係者-11日はそれでも大幅安
https://news.yahoo.co.jp/articles/599c664a9f75eb7c8d7a846287aca940236ad47e

『(ブルームバーグ): 中国当局は一部の公募投信に対する株式売却制限で軟調な株式相場の下支えを図った。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、中国当局は複数の大手公募基金(公募投信)に対する窓口指導で、11日に人民元建てA株を売り越すことは控えるよう指示。パニック売りを防ぐため、定例的に行われるようになった同指導が適用されるのは11日のみだったという。

当局による指導にもかかわらず、本土のCSI300指数は11日に3.1%下落と、3月15日以来の安値で取引を終了。先月半ばに市場安定化の方針が示されると株安にはひとまず歯止めがかかったが、国内の新型コロナウイルス感染拡大が成長や企業収益見通しを損ねる中、再び下落圧力に見舞われている。

証券監督管理委員会(証監会)にコメントを求めたが、すぐには返答がなかった。

上海のコロナ新規感染、2万6000人超と最多更新-広州市は学校閉鎖

原題:China Said to Limit Sales by Some Funds as Stocks Slide Again(抜粋)

(c)2022 Bloomberg L.P.』

米、安保理「拒否権」に説明責任 ロシア念頭に決議案

米、安保理「拒否権」に説明責任 ロシア念頭に決議案
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1301J0T10C22A4000000/

『【ニューヨーク=吉田圭織】米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は12日、安全保障理事会における拒否権発動に対して説明を求める国連総会決議案を準備していると声明で発表した。常任理事国が拒否権を発動した場合、自動的に国連総会を招集できるようにする。来週にも加盟国に正式に案を提示する。

トーマスグリーンフィールド氏は「拒否権を行使する場合、常任理事国はその決議が国際平和と安全の維持を促進しないと考える理由を説明すべきだ」と強調した。

決議案では、拒否権の発動から10日以内に国連総会の会合を開くよう求める。安保理には拒否権が発動された状況を説明する報告書の提出を呼びかける。米国と共同で決議案を準備しているリヒテンシュタインは同代表部のツイッターで、決議案には38カ国が共同提案国として名を連ねていると明らかにした。

2月下旬には、安保理でウクライナ侵攻を非難する決議案がロシアの拒否権発動で否決された。3月下旬に国連総会が採択した人道状況の改善を求める決議でも、当初めざしていた安保理での採決はロシアによる拒否権を念頭に見送った。

トーマスグリーンフィールド氏は「過去20年間のロシアによる拒否権の乱用には特に懸念している」と述べた。ジョージア(グルジア)での国連監視団の任期延長をめぐる議論や、シリアに対して化学兵器の使用をめぐる調査団派遣の是非など、過去にロシアが拒否権を発動して国際協調の足並みを乱した例も挙げた。

ウクライナのゼレンスキー大統領は5日の安保理会合で演説し、ロシアの拒否権行使で国際社会から思うように支援を受けられない状況について「国連の機能不全は明らかだ」と批判していた。「安保理の拒否権が殺人する権利にならないよう、国連を即時に改革しなければならない」とも訴えていた。

拒否権そのものを制限するには国連憲章の改正が必要だ。憲章改正は加盟国の3分の2と常任理事国5カ国全ての賛成が条件となり、実現の可能性は低い。ロシアや中国の反対が予想されるほか、米英仏も自国の特権の制限には慎重なためだ。今回の決議案は拒否権行使に対して検証の場を設け、発動した国に説明責任を果たすよう求めることで、権利の乱用を抑制する狙いがあるとみられる。』

米英が世界制覇計画を実現するために戦争していることを露外相がやっと認めた

米英が世界制覇計画を実現するために戦争していることを露外相がやっと認めた
(2022.04.13)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202204130000/

『ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は4月11日、ウクライナで行っている軍事作戦の目的はアメリカの世界制覇計画を止めさせることにあると語った。アメリカの目論見をロシア政府は以前からわかっていただろうが、やっと口にした。

 その世界制覇計画はイギリスが19世紀に作成した計画を引き継いだもので、ユーラシア大陸周辺部を支配し、内陸部を締め上げて最終的にはロシアを制圧するというものだ。ロシア政府は以前からわかっていた話だろう。イギリスが明治維新を演出した理由もその計画がベースにある。

 このイギリスの計画を20世紀初頭にまとめた人物がハルフォード・マッキンダー。ジョージ・ケナンの「封じ込め政策」やズビグネフ・ブレジンスキーの「グランド・チェスボード」はマッキンダーの理論に基づいている。

 そして1991年12月にソ連が消滅、アメリカの支配層は自国が「唯一の超大国」になったと考えた。つまり世界制覇をほぼ達成したと認識したのである。そこで自分たちの利権を守るため、単独行動も辞さないといする方針を打ち出す。国連中心主義を打ち出していた細川護煕政権は許されなかった。

 次の段階として、アメリカは西ヨーロッパ、アジア、または旧ソ連圏においてライバルになる超大国が出現しないよう備えようとする。アメリカのリーダーシップに挑戦したり、既存の政治的経済的秩序を転換させようと求めることを先進工業国の利権集団に諦めさせなければならないということでもある。この計画は1992年2月に国防総省がDPG(国防計画指針)草案という形で作成され、「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。』

『1990年代にアメリカ/NATOは旧ソ連圏を侵食し始めた。1997年にマデリーン・オルブライトが国務長官に就任すると好戦的な雰囲気が高まり、98年4月にアメリカ上院はNATO拡大を承認、その年の秋にオルブライトはユーゴスラビア空爆を支持すると表明、1999年3月にNATOはユーゴスラビアを先制攻撃した。この頃からアメリカは情報操作するために広告会社を重要視するようになった。

 アメリカが侵略戦争を本格化させる切っ掛けは2001年9月11日の出来事。ニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎が攻撃されてからだ。

 2003年3月にアメリカ主導軍はイラクを先制攻撃してサダム・フセイン体制を倒したが、思い通りの体制を築くことができない。イラク国民の多数を占めるシーア派が同じシーア派のイランに親近感を持つことから親イラン派の政権が誕生してしまった。

 こうした状況を打開するため、イギリスの首相だったトニー・ブレアはジョージ・W・ブッシュ大統領に対し、非宗教政権を倒してムスリム同胞団と入れ替えるように求めたという。(Thierry Meyssan, “Before Our Very Eyes,” Pregressivepress, 2019)

 ?シーモア・ハーシュが2007年3月にニューヨーカー誌で書いた記事?によると、ブッシュ政権はイスラエルやサウジアラビアと手を組み、シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを叩き潰そうと考える。その手先として選ばれたのがムスリム同胞団やサラフィ主義者だ。

 2009年1月に大統領はバラク・オバマに交代、2010年8月にはムスリム同胞団を使った体制転覆プラン、PSD-11を承認している。ブラア英首相の意向に沿う計画だ。そして「アラブの春」が始まり、リビアやシリアでは2011年春から戦争になる。侵略戦争の開始だ。

 そして2014年2月にオバマ政権はネオ・ナチを使ったクーデターで、ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒した。ここから現在のウクライナにおけるクーデター軍と反クーデター軍の戦争は始まる。この戦争は米英が進めてきた世界制覇計画の一環にほかならない。』

米覇権主義にみる多重のルーツ

米覇権主義にみる多重のルーツ
2022-04-12 22:22:42 CRI
https://japanese.cri.cn/2022/04/12/ARTI7nQyk1NfovAPmxZFxazQ220412.shtml?spm=C96518.PPFEiF4jxkmc.E5HuD27aAD6w.4

『中国社会科学院・習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想研究センターの魏南枝特約研究員は8日付の「人民日報」に、「米国覇権主義にみる多重のルーツ」と題した論説を寄稿しました。

論説は、米国は20世紀以降、その覇権的地位を守るためあらゆる手段を講じてきたと指摘し、それらの行動の論理には多重のルーツと深刻な影響がみられると指摘しています。

 文章の要旨は以下のとおりです。

 歴史のルーツをみると、民族浄化、アパルトヘイト、奴隷制度、多重差別、民族間紛争などが、米国社会に根深い影響を与えている。

 文化のルーツをみると、米国は地域や民族の文化的差異が大きい国であるが、さまざまな強制的文化改造や排他的・差別的な各種規定を設け、先住民やアフリカ系奴隷、有色人種の移民などを酷遇してきた。

 思想のルーツをみると、米国の対外政策はいわゆる民主、自由、人権などの名の下に、その植民地支配、略奪、虐殺などの行為をごまかし、利益の交換、力による対抗、権力の抑制均衡などの手段によって、世界覇権システムを構築し、強化してきた。

 経済のルーツをみると、国際独占資本集団は、当初から米国経済の中で極めて高い地位を占めていた。中央銀行の役割を果たす米連邦準備制度は、完全に米国政府の下にあるわけではなく、民間の中央銀行である。

 政治のルーツをみると、米国の政治権力と資本権力の間には緊張関係が存在し、米国経済を支配する国際独占資本グループは、グローバルな垂直統合を重視し、世界的な生産交換と競争システムとして発展した。

 論説はまた、「今日の世界は多重の危機に陥り、国際社会が手を携えて共通の課題に対応することが求められている。覇権主義と強権政治を推し進める米国の行為は、人類社会の平和と進歩を脅かし、最終的に他者と自らを傷つけることしかできない」と指摘しています。(Yan、MN)』

ナッシュ均衡

ナッシュ均衡
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E5%9D%87%E8%A1%A1

『ナッシュ均衡(ナッシュきんこう、英: Nash equilibrium)は、ゲーム理論における非協力ゲーム一種であり、いくつかの解の概念の中で最も基本的な概念である。数学者のジョン・フォーブス・ナッシュにちなんで名付けられた。

ナッシュ均衡は、他のプレーヤーの戦略を所与とした場合、どのプレーヤーも自分の戦略変更することによってより高い利得を得ることができない戦略の組み合わせである。ナッシュ均衡の下では、どのプレーヤーも戦略を変更する誘因持たない

ナッシュ均衡は必ずしもパレート効率的ではない。その代表例が囚人のジレンマである。 』

『定義

『純粋戦略ゲームにおけるナッシュ均衡

支配戦略均衡

「囚人のジレンマ」も参照

純粋戦略ゲーム (Pure strategy game) とは、参加者 (プレーヤー) が必ずどれかの戦略を選ぶゲームである。

例えば、以下の表は、二人のプレーヤー Pa と Pb がそれぞれ戦略(A1 または A2)と(B1 または B2)を選べるときの、それぞれの利得を示す。並んだ数字の左側は Pa の利得、右側は Pb の利得である。

Pa/Pb B1 B2
A1 5, 2 2, 4
A2 4, 6 1, 6

まず Pa の利得に注目すると、Pb がどちらの戦略を選ぼうが、Pa は A1 戦略を選んだ方がより大きな利得を得ることができる。このような関係が成り立つとき、A1 は強支配戦略であると表現する。支配するとは、ある戦略を選ぶことが他方の戦略を選ぶより有利であるという意味である。

次に Pb の利得に注目すると、Pa がどちらに戦略を選んでも、B2 戦略を選んだ方が B1 戦略のとき以上の利得を得られる。Pa が A2 戦略を選んだ場合には B1 と B2 は同等になるので、このような関係のとき B2 は弱支配戦略であるという。

結果として、Pa にとっての最適戦略は A1、Pb にとっての最適戦略は B2 となり、両者ともここから戦略を変更しても利得は減る。この組み合わせ (A1, B2) が支配戦略均衡となる。

Pa、Pb が (A1, B2) という戦略をとった場合、Paは戦略を変更して A2 をとれば利得が 2 から 1 へ減少してしまうため、戦略を変更する誘因持たない。同様に Pb も、戦略を変更して B1 をとれば利得が 4 から 2 へ減少してしまうため、戦略を変更する誘因持たない。従ってこの例では支配戦略均衡はナッシュ均衡である。

なお、Pa、Pb が (A2, B1) という戦略をとった場合の利得は (4, 6) となり、ナッシュ均衡における利得と比べて Pa、Pb ともにより大きな利得を得ることができる。この場合、Pa がより大きな 5 の利得を得るため A1 に戦略を変更する誘因を持つため、ナッシュ均衡ではない。すなわち、このゲームは囚人のジレンマゲームである。また、(A1, B2) から (A2, B1) への戦略変更は、パレート改善であり、ナッシュ均衡 (A1, B2) はパレート効率的ではない。

逐次消去による均衡

相手の戦略によってどの戦略が最も大きな利得を出すかが変化する場合、他の戦略すべてを支配できる戦略が存在しない場合がある。

そのような場合、他から支配されている戦略(被支配戦略)を消去していくことで残った戦略の組み合わせを支配戦略均衡と定義できる。支配戦略によってナッシュ均衡が定義できる場合、それは消去によって定義されたものと一致する。

Pa/Pb B1 B2 B3
A1 5, 2 2, 4 4, 0
A2 4, 6 3, 6 2, 5
A3 3, 3 1, 2 7, 2

B3 は B2 に支配されているため、B3 を消去。

Pa/Pb B1 B2
A1 5, 2 2, 4
A2 4, 6 3, 6
A3 3, 3 1, 2

A3 は A2 に支配されているため A3 を消去。

Pa/Pb B1 B2
A1 5, 2 2, 4
A2 4, 6 3, 6

B1 は B2 に支配されているため B1 を消去。
Pa/Pb B2
A1 2, 4
A2 3, 6

支配戦略均衡は (A2, B2)。

純粋戦略ナッシュ均衡

他のプレイヤーの戦略によらず最大利得をもたらす戦略の組合せも被支配戦略の逐次消去によって求まる戦略の組合せも支配戦略均衡であるが、ゲームの設定によっては上述した2つの方法では均衡を求めることができない。

ナッシュ均衡の定義によれば他のプレイヤーの戦略を最適反応であると仮定したうえで自身の最適反応を求めればよいので、支配戦略均衡が存在しない純粋戦略ゲームにおいてもナッシュ均衡を見つけることができる。

たとえば上の3×3の標準形ゲームの (A1, B3) の利得を (4, 0) から (4, 5) に変えればどの戦略も逐次消去されず、支配戦略均衡が求まらないが、

Pa/Pb B1 B2 B3
A1 5, 2 2, 4 4, 5
A2 4, 6 3, 6 2, 5
A3 3, 3 1, 2 7, 2

相手の戦略を所与としたときに最大利得をもたらす戦略(最適反応)を組み合わせていくと、唯一 (A2, B2) が最適反応の組合せになっていることがわかる。従ってこのゲームには純粋戦略ナッシュ均衡が一組存在する。

混合戦略ゲームにおけるナッシュ均衡

混合戦略ゲームとは、参加者が行動確率的に選ぶような戦略をとることでナッシュ均衡に到達する非協力ゲームのことである。

このようなゲームでは純粋戦略ナッシュ均衡が必ずしも存在せず、ナッシュ均衡は各参加者の行動確率として表される。

有限の(=プレーヤーの数と各プレーヤーの戦略の数が有限の)混合戦略ゲームでは少なくとも1つのナッシュ均衡が存在することはナッシュの定理で証明されている(ナッシュは、この証明を角谷の不動点定理を応用することによって得た)。

以下では具体例を用いて混合戦略ナッシュ均衡を求めてみる。2人のプレイヤー Pa と Pb はそれぞれ2つの戦略から1つを選択するが、相手がどの戦略を選択するかはわからないため、各プレイヤーが確率的に相手の行動を予測する。

すなわち Pa は相手 (Pb) が確率 q で B1 を選択し、Pb は相手 (Pa) が確率 p で A1 を選択すると予想しているとする。

Pa/Pb B1
確率 q B2
確率 (1 ? q)
A1
確率 p 1, 2 0, 0
A2
確率 (1 ? p) 0, 0 2, 1

この表のゲームにおいて Pa の得る利得の期待値は:

A1を選択:1 × q + 0 × (1 ? q)
A2を選択:0 × q + 2 × (1 ? q)

一方、 Pb の得る利得の期待値は:

B1を選択:2 × p + 0 × (1 ? p)
B2を選択:0 × p + 1 × (1 ? p)

ここで最適反応をとるとは相手の行動確率に関して期待利得がより大きな戦略を選ぶことであるから、以下のように各プレイヤーの行動をまとめることができる。

Pa/Pb p > 1/3 p < 1/3 q > 2/3 p=1, q=1 p=1, q=0
q < 2/3 p=0, q=1 p=0, q=0

なお、p=1/3, q=2/3 のときはそれぞれ期待利得が相手の行動に関して無差別なので、平面上に各軸を行動確率(pとq)として各プレイヤーの最適反応をグラフで表わすことができる(これを均衡経路という)。

混合戦略ナッシュ均衡とはこの図における均衡経路の交点であり、従って混合戦略ナッシュ均衡において Pa は (1/3, 2/3) を選択し、Pb は (2/3, 1/3) を選択する。

ここで分析したゲームは一般的に両性の争い(英語版)と呼ばれるものである。』

アップルは中国から動くか 変質する「ナッシュ均衡」

アップルは中国から動くか 変質する「ナッシュ均衡」
本社コメンテーター 中山淳史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD110D30R10C22A4000000/

『ロシアのウクライナ侵攻以降、企業への地政学的な影響が大きなテーマになっている。
米インテルによれば、半導体に使われる物質の広がりを元素の数で表すと、1980年代が11、90年代が15、2000年以降は60以上に増えている。数の推移は半導体の性能向上が材料研究の進歩のたまものであることを示すが、問題は原料鉱物の産出場所だ。

21世紀になって使われ始めたパラジウム、ロジウム、ルテニウムなどはロシア産の比率が高いことが今回の侵攻でわかった。先端的な半導体製品ほど新しい元素を必要とし、このままでは産出国もロシアやウクライナ、アフリカの紛争地帯に集中する可能性が高まるというから、企業は現在の供給網を再検討する必要がある。

ロシアと関係が深く、台湾への侵攻リスクも増しているとされる中国と企業の関係はどうだろう。リスクが顕在化した時の打撃はロシアの比ではない。企業には「相手を刺激するからいたずらに動けない」との事情もあるだろうが、中国との関係に、変化の波が寄せつつある可能性はないか。

「囚人のジレンマ」で損失を最小化

政治や経済の分析に使う「ゲーム理論」に「ナッシュ均衡」という考え方があり、情勢を理解する上で役立つとされている。

プレーヤーが複数いて相手の出方がわからない時に、どのプレーヤーも自分の損失を最小限にすべく、一定の妥協を容認しながら均衡状態を求める、というものだ。

ナッシュ均衡は「囚人のジレンマ」と呼ばれる状況でも知られ、例えば2人の共同犯(囚人)が別々に留置されているとする。

検察官から刑の軽減を条件に自白を求められた場合、2人は最も刑期を短くできる「黙秘」(利益の最大化)ではなく、どちらも刑期をほどほどにできる「自白」(損失の最小化)を選択しがちになる。

黙秘をすると、もう一方が自白した場合に自分の刑だけが重くなり、互いに疑心暗鬼になるからだ。

「損失の最小化」はウクライナ侵攻前のロシアと米欧の関係でもみられた。

ロシアは北大西洋条約機構(NATO)の影響力を排除したいが、天然ガスや石油を西側に売りたい。

欧州連合(EU)や米国はロシアの軍事的脅威を取り除きたいが、天然ガスや希少鉱物がほしい。

そうした二律背反の落とし所を探り、ナッシュ均衡に至った状況では「最初に自分の利得に走ったプレーヤーが最も損をする」という経験則もある。

実際、均衡を破ったロシアは主要国が経済制裁などで結束したため、大きな打撃を受けている。

損失は米欧や日本企業にも及んでいるが、だからこそ企業は均衡を壊したロシアとの関係を避ける動きを強める。

ハイテク産業なら希少鉱物の調達先を新たに求めるか、希少鉱物をなるべく使わないか、または一度輸入したものを再生利用する技術の確立に動く。

中国との協力関係に変化も

では、中国との関係はどうか。米アップルを例に考えてみよう。

米国と中国はすでにハイテク分野などで輸出規制を相互に設けているが、アップルは従来続く均衡状態をおおむね保ち、スマートフォン「iPhone」のほぼ全量を中国で生産(台湾の鴻海精密工業などに委託)する。

一方、中国政府は世界貿易機関(WTO)に加盟した01年ごろから製造用地の手当て、インフラ整備、サプライヤーの誘致などを通じて、同社に全面的に協力してきた。

アップルはiPhoneなどの製造、販売両面で中国と関係を築いてきた(21年9月、北京市内)=ロイター

従来の均衡点とは、中国が「技術移転を受け、雇用も生み出せるから何でも要望を聞く」。アップル側は「市場へのアクセスが速くなるから中国政府の懐に飛び込み、ウィンウィンの関係を保ちたい」というものだっただろう。

しかし、米中摩擦にロシアと日米欧の対立も加わり、協力を前提とする関係は変質している可能性が高い。

アップルは台湾侵攻の懸念がある中でも台湾製半導体を使い、台湾企業の中国製造拠点で組み立てをする。中国事業に対し、同国政府が介入する場面(例えば、アップルの中国人顧客のデータを同国内に移転させ、データの提供を中国の法律に準拠させた、など)も増え、株主や米政府関係者から懸念の声が高まっている。

日本企業も頭の体操を

ヒントはバイデン政権の動きかもしれない。

2月に米国が表明した「インド太平洋戦略」で柱の一つは供給網の再構築だ。欧州とも供給網や最先端技術での協力を話す「米EU貿易・技術評議会」が始まり、「ウクライナ後」と「台湾有事」を意識した供給網づくりが動き出した可能性を感じる。

アップルもおそらく米国政府と情報交換をしつつ、様々な対策を用意し始めたはずだ。例えば、中国が現状を保つならコストを考えて製造場所と供給網を今のままにする。一方、中国が台湾問題で均衡を破る兆しがあれば、米国政府の協力も仰ぎ、大規模に動く。

何も言わないアップルだが、実はナッシュ均衡の変質を想定し、動く、動かない場合の損失利得を計算しているのは確実だ。筆者が複数のアップルウオッチャーへの聞き取りで得た結論でもある。

一方で、アップルの供給網はiPhoneの場合で延べ38万キロメートルに及び、地球から月までの距離に匹敵する。見直しにかかる時間と費用が莫大なほか、中国の反発も予想され、困難な作業になる。

翻って日本だ。アップルは中国に自前の製造資産を持たないが、日本の自動車産業などにはそれがある。変質するナッシュ均衡を巡り、タブーなき頭の体操がアップルと同様に必要、ということだ。

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察

アップルはグローバリズムの縮図である。

その強さは物作りの技術ではなく、アーキテクチャーである。

アップルにとって中国は加工工場であり、市場でもある。ファーウェのCFOがカナダで捕まったとき、そのカバンから出てきたのはファーウェの携帯とタブレットではなく、iPhoneとiPadだった。

アップルが自分のサプライチェーンをどのようにして強靭化するかは自分で考えるだろうが、中国を軸とするシンプルな供給網から樹形の強靭化した供給網に変わるだろう

2022年4月13日 11:3
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中山 淳史

自動車、電機など産業動向、経営トレンドに精通。編集委員、論説委員などを経て2017年2月より現職。「GEと東芝」「移動の未来」などで講演多数。2001年の米同時テロをニューヨーク駐在時に取材。アルゼンチン留学も。

アップルは中国から動くか 変質する「ナッシュ均衡」(10:35 更新)
パナソニックと「安いニッポン」 DXでどう反撃するか(3月23日)』

〔Windows11にした…。〕

 ※ もう少し「様子見」したかったが、MSから「今回が、最後のWindows10のアプデである。」とのアナウンスがなされ、5月以降は、「放置」されることが確実となった…。
 ※ おそらく、ゴールデンウイーク中は、「混みあう」ことが予想される…。

 ※ 「浮世の義理仕事」も、片付いたわけでは無いが、ちょっと一段落ついた…。

 ※ そういう諸々の事情もあって、急遽、今日「アップデート」した…。

 ※ 巷間言われているように、「実態」は「Windows10の大型アップデート」に過ぎず、「旧CPU」を切り捨てて、「サポートしない」口実のために「Windows11」(新しいOSです)と言っているだけの話しじゃないのかという評価は、「当たっている」と思います…。

 ※ だから、「アプデに掛かる時間」は、拍子抜けするくらいのものだ…。

 ※ ダウンロードして、インストール完了するまで、1時間もかからない…。30~40分と言ったところか…。

 ※ まあ、各自のPCの「能力」「接続環境」に掛かる話しなんだろうが…(オレのは、第10世代のi7。OCして、4.3GHzくらい)。

 ※ それは、いいんだが、やはり「タスクバーの下方固定」は、使いづらい…。

 ※ というのは、「ディスプレイ・スタンド」を使っている…。

 ※ 9センチくらい上方に上げて、空いた空間にキーボードをしまい込めるようにしている(キーボード・スライダーも使用)。

 ※ そうすると、デスク上が広々して、書類記入の仕事が捗るんだよ…。

 ※ まだまだ、世の中、「オンライン」で完結してはいない…。特に、「公的な事務仕事」は、殆んど「書類提出」と「添付書面」の世界だ…。

 ※ そういう環境だと、「目線」の使い方は、どうしても「上目づかい」になる…。

 ※ そこへタスクバー及び「ピン止めアプリ」が「下方固定」だと、やりにくくてしょうがない…。

 ※ それで、レジストリ書き換えて、「上方配置」に換えようとした(やり方は、ネットに載っていた)…。

 ※ しかし、これがうまくいかんかった…。

 ※ それで、しかたなく「Taskbar11」というソフトを使った…。

 ※ これで、うまく行った…。首尾よく、「上方配置」することができた…。

 ※ ピン止めアプリの「中央寄せ」も、あまり気に入らないので、「左寄せ」にした。 これは、「タスクバーの設定」でできる…。

 ※ ようやくこれで、「Windows10ライクな環境」になったぜ…。

 ※ あとは、インストール済みのアプリが、ちゃんと「動作」するかだな…。

 ※ 一応、「3D Mark」はブン回した…。上位30%には、入ったぞ…。

 ※ civ6は、OKだった…。

 ※ スキャナと、プリンタのチェックは、まだやってない…。

 ※ そんなこんなで、今日は、大分時間を食った…。