中国、フィリピンと関係改善図る 米日との接近を警戒

中国、フィリピンと関係改善図る 米日との接近を警戒
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM08DGI0Y2A400C2000000/

『【北京=羽田野主、マニラ=志賀優一】中国の習近平(シー・ジンピン)指導部がフィリピンのつなぎ留めに躍起になっている。最近の米日との接近を警戒する習国家主席は、フィリピンのドゥテルテ大統領に同国製品の輸入拡大を提案し、経済的利益で取り込もうとしている。

「フィリピンからより多くの優良製品を輸入しよう」。習氏は8日、ドゥテルテ氏に電話協議で提案した。フィリピンにとって中国(香港含む)は世界最大の輸出先だ。フィリピンでは電子部品や農産品などの輸入拡大への期待が高い。フィリピン大統領府によれば、両国を「戦略的協力関係」に昇格することも議論した。

習氏がこのタイミングでドゥテルテ氏に電話したのは、フィリピンが米日と軍事的な連携を深めようとしているためだ。フィリピンは米国と3月から4月にかけて過去最大規模の定例合同軍事演習を実施した。ドゥテルテ氏は「習氏が私と話したがっている」と説明し、中国から今回の協議を持ちかけたと明らかにした。

日本とは外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を9日に都内で初めて開催した。ウクライナを巡る米欧日と中ロの対立が深まるなか、南シナ海で領有権問題をかかえるフィリピンとの関係を改善すべきだとの判断がある。

習氏は大型プロジェクトを推進する方針も表明した。ドゥテルテ氏の主要政策である大型インフラ整備計画「ビルド・ビルド・ビルド」や、フィリピンが強い関心を持つ天然ガスの共同開発を念頭に置いている可能性がある。中国企業の投資や起業も後押しし「フィリピンの現代化プロセスを助ける」と発言した。』