安全保障の約束「燃えてしまった」一度裏切られたウクライナの得た教訓とは

安全保障の約束「燃えてしまった」
一度裏切られたウクライナの得た教訓とは
https://nordot.app/884394796854755328?c=39546741839462401

 ※ ちょっと、疲れてきた…。今日は、こんなところで…。

 ※ 良記事だ…。

 ※ ウクライナの「核」について、いきさつを詳しく報じている…。

 ※ 我々日本国民が、教訓とすべきことは、まだある…。

 ※ それは、「核兵器の保有・管理」には、巨額の「お金」と、「それを取り扱う核技術」が不可欠であるということだ…。

 ※ 少子高齢化で、巨額の財政赤字をかかえ、ヒーヒー喘いでいる日本国が、そういう「巨額の財政負担」に耐えられるのか…。

 ※ また、「巨大津波」という「天災」によって、原発「建屋」が「水素爆発」したのが実態なのに、あたかも「原発が、爆発した!」とかヒステリックに騒いでいる一部の日本国民をかかえているこの日本国において、そういう「冷静な核技術」を、習得・運用していくことができるのか…。

 ※ 安易に、「日本も核武装を!」とか主張する向きは、よくよく嚙みしめた方がいい…。

 ※ それと、さらには、「日本国」が「核武装」(核シェアリングでもいい)すれば、必ずや「隣国」も、「核武装する」だろうということも、勘定にいれておいた方がいい…。

 ※ 日本国周辺にあるのは、「反日」を国是としている国家ばかりだ…。

 ※ そういう「反日国家」が、核武装する可能性も、勘定にいれておくべきだ…。

『 安全保障の約束「燃えてしまった」

一度裏切られたウクライナの得た教訓とは
2022/4/9 11:30 (JST)

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演説するウクライナのゼレンスキー大統領=3月17日(大統領府提供、ゲッティ=共同)

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で、戦闘の合間に続く両国の停戦協議をめぐり、ウクライナ側は自国の安全保障に法的拘束力を持たせることにこだわりを見せた。過去、ロシア、欧米から同様の「保障」を得たにもかかわらず、裏切られた苦い経験があるからだ。そこから得られた教訓とはどのようなものだろうか。(共同通信=太田清)

 ▽NATO加盟断念と引き替えに…

 3月29日、トルコのイスタンブールで対面形式で再開した停戦交渉。ウクライナ側はロシアがかねて求めてきた北大西洋条約機構(NATO)加盟断念と引き換えに、米ロ、中国を含む国連安全保障理事会5常任理事国(P5)に加え、イスラエル、ポーランド、カナダ、トルコなど関係国による安全保障の枠組み構築を要求した。ウクライナの「中立化」・非核化と、その見返りの国際的安全保障の要求は、同国のゼレンスキー大統領が以前から主張していた。

 ラトビアに本拠のある独立系ネットメディア「メドゥーザ」によると、ウクライナ代表団がロシア側に示した要求は計10項目。安全保障の枠組みについては、関連する事項を含め6項目で触れられており、ウクライナ側が重視していることがうかがわれる。
停戦交渉に出席したロシアのメジンスキー大統領補佐官(左)=3月29日、トルコ・イスタンブール(タス=共同)

 枠組みは条約としてP5・関係国との間で策定し、また、ウクライナ側では国民投票でその是非を問うた上で憲法を改正する。

 ウクライナが将来、第三国から攻撃を受けた際は、条約参加国は3日以内にウクライナに飛行禁止区域設定などの協力を提供するとしているが、一方で中立国としてウクライナ国内には外国軍の基地、部隊を置かないとしており、どこまで安全保障の実効性があるのか疑問もある。

 ウクライナ側としては条約について、ロシアを含め条約参加国に議会での批准を要求した。過去の核兵器放棄を巡る国際的枠組みが関係国により履行されず、「領土の一体性」が一方的に破られた苦い教訓もあり、条約に法的拘束力を持たせることに腐心している。

 ▽ウクライナ、世界3位の核大国に

 ここで、ウクライナが核放棄の際にロシアを含む関係国と交わした取り決めを振り返りたい。この取り決めは、1994年12月にハンガリーの首都ブダペストで開催された全欧安保協力会議(CSCE)首脳会議の場で署名されたことから「ブダペスト覚書」と呼ばれる。

 91年のソ連崩壊後、ソ連を構成する15共和国のうちロシア、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンの4カ国に核兵器が残されたが、中でもウクライナには1200発以上の核弾頭が残され、当時としては米ロに次ぐ世界第3位の「核大国」になることになった。
3月12日、ロンドンで「ブダペスト覚書」と書かれたプラカードを持ち、ロシアを批判するデモ参加者(ゲッティ=共同)

 核不拡散とP5による核独占を戦後の外交政策の基軸とする米ロは、ウクライナに対しロシアに核を移送し、核拡散防止条約(NPT)に加盟するよう圧力をかけた。その際にウクライナで議論になったのが、隣国ロシアの存在。両国間にはウクライナ南部クリミア半島の領有権、同半島のセバストポリを母港とする黒海艦隊の所属、ロシアからの石油・ガス価格を巡る係争があったほか、ウクライナ東部ドンバス地域のロシア系住民の分離運動もあり、何の保障もないまま、核兵器を手放せば将来的に、ロシアから武力侵攻されるとの懸念が強かった。

 ▽クリントン、エリツィンが約束

 こうした懸念に対する保障として、米ロが提示したのが「ブダペスト覚書」だった。覚書には、核3大国の当時の首脳だったクリントン米大統領、エリツィン・ロシア大統領、メージャー英首相と、クチマ・ウクライナ大統領が署名、ウクライナはこの後、核拡散防止条約(NPT)加盟の手続きを行った。後に中国とフランスもほぼ同様の内容をウクライナに文書で保証した。
1994年12月5日、ブダペストで開催された全欧安保協力会議(CSCE)で、クリントン大統領(右)の隣に立ち額をぬぐうエリツィン・ロシア大統領(ロイター=共同)

 覚書は6項目からなり、ウクライナがNPTに加盟し、核兵器をロシアに移送することと引き換えに、署名国が(1)ウクライナの独立、主権を侵さず、国境線を変更しない(2)核兵力を含む武力行使や威嚇、経済制裁を行わない(3)ウクライナに脅威が生じた場合、安保理の行動を要請する―と約束するもので、核と引き換えにウクライナの安全を保障する内容となっている。条約のように各国議会で批准こそされなかったものの、ウクライナは以後、首脳が署名しており一定の法的効力を持つ文書と主張してきた。

 ▽財政事情が許さず

 実はたとえ、当時のウクライナが核兵器を維持しようとしたとしても、核兵器の運用システム、保持補修のための施設、核弾頭の生産拠点はすべてロシアにしかなく、こうしたシステム構築には多額の支出が必要だった。
ウクライナのクラフチュク元大統領(共同)

クラフチュク元ウクライナ大統領は後に、核兵器維持には650億ドル(現在のレートで約7兆9000億円)の経費が必要で、ウクライナには負担できなかったと語った。弾道の解体をしようにも解体設備もロシアにしかなかった。

 さらに、核放棄を拒否すればソ連崩壊による混乱で経済的に疲弊していたウクライナが国際的に孤立、欧米からの経済支援も受けられない状況に陥ることは必至で、事実上、核保有を続けることは不可能だった。ウクライナの核兵器はその後、96年までにすべてがロシアに移送された。

 ▽約束したのは「核攻撃しないこと」

 ロシアとウクライナの関係はその後も、親ロシア派政権が倒された2004年のオレンジ革命、天然ガスをめぐる「ガス紛争」など、ぎくしゃくしていたが、14年2月に親欧米派の野党勢力が親ロシア派、ヤヌコビッチ政権を倒した直後に、ロシアはクリミア半島を武力で制圧、その後、住民投票を経て強制編入した。

 ウクライナ東部ではロシアの支援を受けた親ロシア派武装勢力がウクライナ政府軍と衝突し内戦化。ウクライナは「覚書」の明確な違反と抗議するが、プーチン・ロシア大統領はウクライナ野党勢力が「不法な革命」によりヤヌコビッチ大統領を追放した結果、ウクライナには新しい政府が誕生したのであって、この新政府に対しロシアは何の国際法上の責務も負わないと強弁。また、ラブロフ外相もロシアが約束したのは「ウクライナを核攻撃しない」ことだけだと主張した。

 プーチン氏は後に、ヤヌコビッチ政権が崩壊した際、核兵器使用の準備をするようロシア軍に指示したことを明らかにした。一方、ロバートソンNATO元事務総長は「ウクライナが核放棄しなければ、クリミア編入もドンバス地域介入もなかっただろう」と指摘した。
3月18日、モスクワで開かれたクリミア半島編入8周年の集会に参加し、手を振るプーチン大統領(ロイター=共同)

 そして今年2月24日、プーチン氏はウクライナに対する「特別軍事作戦」を実施。同国の主権は完全に侵害され、領土の一体性の原則は無視された。プーチン氏は侵攻後の27日、ショイグ国防相に対し「NATO加盟国首脳らから攻撃的な発言が行われている」と述べ、核抑止力部隊を高い警戒態勢に置くよう命じ、“核の威嚇”とも取れる発言をして、米国などをけん制した。

 ゼレンスキー大統領は3月初め、覚書を引き合いに「NATO加盟国ができることは覚書を燃やすために50トンのディーゼル燃料を持ってくること。われわれにとって覚書はもう燃えてしまった」と述べ、軍事介入に消極的なNATOを批判。また、4月3日の米CBSテレビとのインタビューでは「覚書は一枚の紙切れに過ぎなかった。だからもう、紙切れだけを信じない」と、安全保障に法的拘束力を持たせる必要性を強調した。』

「北海道に権利有する」 ロシア政界で対日けん制論

「北海道に権利有する」 ロシア政界で対日けん制論
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022040800889&g=int

 ※ 連合国との間には、「サンフランシスコ講和条約」が、中国との間には、「日中平和友好条約」が締結されているから、『「どの国も望むなら隣国に領有権を要求し、正当化する有力な根拠を見いだすことができる」』との主張は、ムリがある…。

 ※ ただし、ロシア(旧ソ連)との間には、「北方領土」の帰属問題が解決していないから、その限りでは、北方領土の「領有権」の問題は、決着していない…。

 ※ しかし、それを超えて、「北海道に権利を有する」との主張においては、「あんたは、一体何を言っているんだ?」という感じだ…。

『ロシアのウクライナ侵攻を受けて日本が対ロ制裁を科す中、ロシアの政党党首が「一部の専門家によると、ロシアは北海道にすべての権利を有している」と日本への脅しとも受け止められる見解を表明した。プーチン政権は欧米と連携してロシアを非難する日本への反感を強めており、こうした考えが一定の広がりを見せる恐れがある。

V・ジリノフスキー氏死去 ロシア極右政党の党首

 見解を表明したのは、左派政党「公正ロシア」のミロノフ党首で、1日に同党のサイトで発表された。公正ロシアは政権に従順な「体制内野党」。ミロノフ氏は2001~11年に上院議長を務めた。

 発表によると、ミロノフ氏は北方領土交渉に関し、日本は第2次大戦の結果の見直しを求めたが、「明らかに失敗に終わった」と主張。その上で「どの国も望むなら隣国に領有権を要求し、正当化する有力な根拠を見いだすことができる」と明言した。ロシアが権利を持つ根拠は明らかにしていない。

 一方で、ミロノフ氏は「日本の対決路線がどこに向かい、ロシアがどう対応しなければならないか現時点では言えない」と指摘。「日本の政治家が第2次大戦の教訓と(大戦末期にソ連軍の侵攻で壊滅した)関東軍の運命をすっかり忘れていないことを望む」と語り、「さもなければ(日本側の)記憶を呼び起こさなければならないだろう」と警告した。
 ロシアは日本との対決姿勢を強めている。外務省のザハロワ情報局長は6日の記者会見で、「日本の現政権は、前任者らが長年つくり上げてきた協力を一貫して破壊している」と批判。日本への対抗措置を計画しているとけん制した。 』

米印、すれ違う「新国際秩序」 ルパ・スブラマニャ氏

米印、すれ違う「新国際秩序」 ルパ・スブラマニャ氏
カナダ・アジア太平洋財団特別研究員
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD040YP0U2A400C2000000/

 ※ 『新興国の大半はバイデン氏が蘇生を試みる古い秩序を望んでいない。むしろ各地域の覇権国が実権を握る世界経済の中で、自らの道を切り開きたいと考えている。これら覇権国は冷戦時代の東西二分法の枠にはめられることを望まない。』…。

 ※ 『インドの要人は折に触れ、「欧米人に人権や民主主義について説教される筋合いはない」と声高に言う。背景には植民地時代に積もり積もった欧米に対する反感がある。』…。

 ※ 『インド人識者の間では、ウクライナ侵攻をめぐり「国際社会がロシア糾弾で団結した」とする見方が欧米人の希望的勘違いだとする論が根強い。背景には、国際関係での「正義」を決める権利を欧米に譲るわけにはいかないという、歴史に根差したインド人の強い意識が横たわる。』…。

 ※ その「思い」は、重々「ごもっとも。」ではある…。

 ※ しかし、現実に、そういう「思い」も包摂し、かつ、「他国をも、納得させる」現実的な「システム」なり、「制度」なりの「モデル」は、構築できるのか…。

 ※ まさに、その点が、問題だろう…。

 ※ 二次大戦後、「パクス・アメリカーナ」が提供する「世界秩序」が、いろんな点で「制度疲労」し、「軋み」を生じながらも、未だに「生きながらえている」のは、それに「取って代わる」「よりマシな、モデル」が出現していないからだろう…。

 ※ 『各地域の覇権国が実権を握る世界経済』とは、結局は、「弱肉強食のジャングルの掟」に支配される国際秩序…、ということになるんじゃないのか…。

『異例のすれ違いが生じている。米国と北大西洋条約機構(NATO)の同盟国がロシアによるウクライナ侵攻を阻止するために団結する一方、大半の新興国は見て見ぬふりをしている。

世界で最も人口の多い中国、インド、南アフリカやブラジルはウクライナ戦争で一方の側につかないことを選んだ。パキスタンのカーン首相は戦争を巡るインドの中立的立場を称賛している。パキスタンの首相がインドを称賛するなどめったにないことだ。

インドは米ドルではなくルピーとルーブル建てにより、大幅な割引価格で原油を購入する交渉をロシアとしている。通常の原油取引はドル建てなので、旧ソ連中心の貿易圏であるコメコン(経済相互援助会議)の時代に逆戻りしたかのようだ。当時、貿易の大半は2国間の通貨建てだった。

Rupa Subramanya カナダのカールトン大院卒。専門はインドをはじめアジアの公共政策。

米国と同盟国は経済制裁により貿易と金融を兵器として用いた。これを受けインドとロシアが冷戦時代の貿易メカニズムの復活を検討しているのは驚くべきことだ。ロシアのアリポフ駐インド大使は両国間に「西側から独立した協力と取引」のメカニズムがあると述べた。インド輸出組織連盟のサクティベル会長は英フィナンシャル・タイムズに、「他国がロシアへの輸出を禁止しているので、インド企業がロシア市場に参入する良い機会だ」と語った。

ワシントンはこうした動きを苦々しく見ている。バイデン米大統領は3月、日米豪印4カ国の枠組みである「Quad(クアッド)」のうち、ロシアへの制裁で「ややぐらついている」のはインドだけだと発言した。しかしインドのモディ首相は、ロシアやイランからインドを遠ざけようとする米国の圧力に対して常にあいまいな姿勢をとってきた。インドはイランから現地通貨建てで石油を購入する検討もしており、これも米国にとっては好ましくない。

筆者は従来、モディ首相による「自立したインド」政策が効率的な世界貿易を阻害し、インド経済を傷つけていると批判してきた。しかし戦時下においては、基幹部門の戦略的自立は必要かもしれない。米国主導の経済制裁は兵器をはじめ、インドのような新興国が生き残るために不可欠の製品にも関連しているためだ。

混乱を極める世界の中で、各国の指導者は新しい国際秩序について相次ぎ語っている。バイデン氏は3月の米経営者団体の会合に先立ち、「新しい国際秩序が生まれ、我々がそれを率いていかなければならない」と語った。一方モディ氏も最近、「新たな国際秩序の中でインドは開発ペースを加速させる必要がある」と述べた。

バイデン氏とモディ氏が思い描く国際秩序が根本的に異なることは間違いない。バイデン氏は、米国をはじめ西側の自由民主主義国が主導する自由主義的な秩序の構築を望んでいる。一方、中国やインドなど多くの新興国はこうした秩序を第2次世界大戦とその余波が生んだ遺物とみなしている。

ウクライナ戦争への対応が分かれていることが示すように、新興国の大半はバイデン氏が蘇生を試みる古い秩序を望んでいない。むしろ各地域の覇権国が実権を握る世界経済の中で、自らの道を切り開きたいと考えている。これら覇権国は冷戦時代の東西二分法の枠にはめられることを望まない。バイデン氏は新しい国際秩序を手に入れるかもしれないが、望みとは異なるものになるだろう。

関連英文はNikkei Asiaサイト(https://s.nikkei.com/3LBLJF6)に

欧米支配への反感根強く

インドの要人は折に触れ、「欧米人に人権や民主主義について説教される筋合いはない」と声高に言う。背景には植民地時代に積もり積もった欧米に対する反感がある。

1947年にインドが独立してから75年しかたっていない。インド人の集団記憶に英国支配下の人権じゅうりんは鮮明に残っている。60~70年代の対パキスタン戦争で米国がパキスタン側についた記憶も、ベトナム戦争での民間人被害の記憶とともにまだ新しい。

インド人識者の間では、ウクライナ侵攻をめぐり「国際社会がロシア糾弾で団結した」とする見方が欧米人の希望的勘違いだとする論が根強い。背景には、国際関係での「正義」を決める権利を欧米に譲るわけにはいかないという、歴史に根差したインド人の強い意識が横たわる。

(編集委員 小柳建彦)』

中国・習指導部、上海に統制強める ゼロコロナ徹底要求

中国・習指導部、上海に統制強める ゼロコロナ徹底要求
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0778A0X00C22A4000000/

『【上海=土居倫之】中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が、新型コロナウイルスの早期封じ込めに失敗した上海市政府に対する統制を強めている。衛生政策担当の孫春蘭副首相を派遣し、「ゼロコロナ」政策の徹底を上海市政府に求めた。軍医など中国軍約2000人も派遣した。党中央・中央政府が上海市政府の防疫政策を直接指導し、全国への感染波及の防止を目指す。

「党中央と国務院(政府)の決定に従い、ゼロコロナの総方針を揺るがしてはならない」。2日に上海入りした孫氏は約1週間にわたって市内を視察し、市トップの李強党委員会書記ら幹部に連日こう指示している。7日には市中心部の住宅街を訪れ、「一刻も早く感染者と濃厚接触者を洗い出せるように」と指示した。孫氏は病院や学校のほか港なども訪問。その指導内容はPCR検査の徹底から円滑な物流の確保、東洋医学の活用にまでわたる。

こうした指導の背景には感染拡大に歯止めを掛けられない上海市政府に対する習指導部の不満がある。上海市の7日の新規感染者数(無症状を含む)は2万1222人と7日連続で過去最多を更新。東西に二分してロックダウン(都市封鎖)を始めた3月28日の5倍近くに膨らんだ。

オミクロン型は感染力が強い半面、重症化しにくい。上海市の新規感染者のうち無症状の割合は9割以上に達する。国際的なサプライチェーン(供給網)への影響など経済に配慮して、上海市は3月28日のロックダウン直前まで感染者や濃厚接触者がいる地域に限定した小規模な封鎖にとどめていた。だがこうした戦略が裏目に出て、初期段階での感染封じ込めに失敗した。上海は7日時点で中国本土の市中感染者数(2万4101人)の9割近くを占めている。

7日付の共産党機関紙、人民日報は、上海市の感染拡大に関する論評で「人口大国である中国では、ゼロコロナ政策のみが、医療資源の枯渇を回避し、高齢者や基礎疾患を持つ人の死亡を防ぐことができる」と政策の堅持を訴えた。中国疾病予防コントロールセンターの疫学首席専門家、呉尊友氏は6日の北京市での記者会見で「感染がいつまで続くかは、防疫戦略とその実行力にかかっている」と強調した。

上海市トップの李氏は習氏の腹心の一人で今秋の共産党大会での最高指導部入りがささやかれていた。だが早い段階での感染拡大を阻止できず、政治的に背水の陣にある。香港メディアは、ネットに流出した上海市政府の会議での議事録をもとに李氏の「(コロナに)もし勝てなければ、歴史的な失敗となる」との発言を報じた。3月31日の記者会見では上海市の馬春雷秘書長(上海市共産党委員会副秘書長)が「オミクロン型ウイルスに対する理解が不十分で備えも十分でなかった」と異例の陳謝をしていた。』

北京五輪「国際社会が評価」 習氏、党大会にらみ自賛

北京五輪「国際社会が評価」 習氏、党大会にらみ自賛
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM08ARQ0Y2A400C2000000/

『【北京=羽田野主】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は8日の演説で、2月に開いた北京冬季五輪を「国際社会は前向きに評価している」と総括した。五輪期間中の新型コロナウイルス対策も「正確で有効だった」と自賛した。

北京の人民大会堂で開いた選手らの表彰式で演説した。習氏はコロナ対策について「中国の防疫政策は再び試練を耐え抜き、世界に有益な経験を提供した」と強調した。五輪閉幕直後に始まったロシアのウクライナ侵攻には触れなかった。

2022年秋に共産党幹部の人事を決める5年に1度の党大会があり、習氏は党トップとして3期目を目指している。冬季五輪の「成功」を国内に印象づけて、3期目を確実にしたい思惑があるとみられる。

習氏の演説に先立ち、北京冬季五輪の中国代表団の幹部は「世間が注目する成績は、英明な領袖、偉大な(中国共産)党、強大な祖国のおかげだ」とあいさつし、習氏の指導力をたたえた。

米国人の父と中国人の母を持ち、フリースタイルスキーの中国代表として金メダルを獲得した谷愛凌選手も表彰式に出席した。習氏が笑顔で彼女の名前に触れる場面もあった。』

合衆国最高裁判所

合衆国最高裁判所
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80

 ※ よく、「司法権の独立」とか、「法の支配」とか言うが、このwikiに書かれていることを読めば、非常に「政治的なもの」だということが、よく分かる…。

 ※ 「三権分立」とは、そういう「政治的な緊張関係」を孕んでいるものだ…。

 ※ よって、それ自体で「安定的なもの」では無く、「常に緊張関係にある」「不安定なもの」だ…。

 ※ だから、「不断の点検、見直し」の努力が必要となる…。

 ※ そこが、正に、「国民主権」による「民主主義」の根幹だ…。

※ スゲーな…。「判例法」の国だから、米国が滅亡しない限り、連邦最高裁判所制度が滅亡しないかぎり、未来永劫えんえんと蓄積されて行くんだぜ…。

※ まあ、日本でも、他の国でも同じことだが…。

※ それでも、英米法の法体系では、「判例」の重みが違う…。重要な「法源(法的判断の、依って立つところのもの)」という位置付けだからな…。

※ 「判事」のこと、「justice」と言っているだろ…。

※ 辞書で調べると、「正義、公正、公平、公明正大、正当、妥当、当否、司法、裁判、司法官」、これみんな「justice」なんだよな…。

※ 願わくは、「アメリカ・ファースト」だけでなく、「他国」に対しても「justice」であることを…。

『アメリカ合衆国最高裁判所(アメリカがっしゅうこくさいこうさいばんしょ、英語: Supreme Court of the United States、略称: SCOTUS)は、アメリカ合衆国連邦政府の司法府(連邦裁判所)を統括する、アメリカ合衆国における最上級の連邦裁判所。

合衆国憲法第3条第1節の規定に基づき設置されている唯一の裁判所である(他の連邦の下級裁判所は連邦法に従って設置されている)。

日本では連邦最高裁判所と呼ぶことも多い。 』

『概説

合衆国最高裁判所は、その長官である首席判事(しゅせきはんじ、Chief Justice)と8人の陪席判事(ばいせきはんじ、Associate Justices)から構成される。この首席判事のことを日本では便宜上、最高裁長官(さいこうさいちょうかん)と意訳している。

詳細は「アメリカ合衆国最高裁判所長官」および「アメリカ合衆国連邦最高裁判所陪席判事」を参照

最高裁長官と陪席判事は、大統領が指名し、任命するが、任命には上院による助言と同意が必要とされる(合衆国憲法2条2節2項)。

最高裁長官と陪席判事はいずれも終身制で、本人が死去または自ら引退するまで、その地位を保証され、弾劾裁判(※ 立法府たる「国会」に設置される)以外の理由では解任されることはない(同3条1節。ただし、現在までに弾劾によって解任された最高裁判事はいない)。

なお、日本では現職の最高裁判事が年を経て最高裁長官に昇格することが多いが、アメリカでは最高裁長官と陪席判事はそれぞれ別個に任命されることになっており、長官が死去または引退した場合には外部から新たな長官が任命されるのが普通で、陪席判事が長官に昇格した例は少ない[注釈 1]。

合衆国最高裁判所は、州間の争いなどの限られた事件について第一審としての管轄権を有するが(合衆国憲法3条2節2項)、そのような事件はまれであり、ほとんどの事件は連邦下級裁判所または州最高裁判所からの裁量上訴事件である。

合衆国最高裁判所は、連邦法や州法、連邦や州の行政府の行為が合衆国憲法に反するか否かを判断する権限(違憲審査権)を有することが判例上確立されており[注釈 2]、合衆国最高裁判所によって違憲と判断された法令等は無効となる。

 ※ ちょっと説明を加えておく。

通説的には、「付随的違憲審査権」と解されている。つまり、「法律等の”直接の合憲・違憲”を審査するのでは無く、その法律等を「適用するかどうか」の過程で、「付随的に」判断する…。違憲と判断すれば、「損害賠償の請求を認めない」「刑事罰の適用を認めない」という風に処理する…。
 また、「違憲」と判断された「法律等の効力」の問題も、通説的には、「抽象的に無効とは、ならない」とされている。これを認めると、「司法府」が、「国民主権」に基づいて行使した「立法府の”立法権”」を、「覆滅」「侵害」してしまうからだ…。

最高裁長官は慣例として、合衆国憲法2条1節8項に定められた大統領の就任宣誓を執り行う。

合衆国最高裁判所は、首都ワシントンD.C.北東地区の最高裁判所ビルにある。最高裁判所ビルは、ギリシアのパルテノン神殿をモチーフとして建てられ、その両脇には川村吾蔵とジェームス・アール・フレーザーの共作による「ジャスティス(正義一対像)」がある[注釈 3]。

現在のジョン・ロバーツ長官は2005年に就任した。 』

『歴史

「アメリカ合衆国の司法制度」も参照

初代合衆国最高裁判所長官
ジョン・ジェイ

連邦最高裁の歴史を語るとき、その時々の最高裁長官の名前(「○○・コート」)でその時代を指し示すことが多い。

初代最高裁長官はジョン・ジェイである。憲法制定後しばらくは、最高裁判所が連邦政府において重要な役割を占めることはなかった。

この状況を大きく変えたのがジョン・マーシャル長官時代である。マーベリー対マディソン事件において、最高裁が違憲立法審査権を有すると宣言したほか、多くの重要な判決により、連邦政府の三権の一つとしての司法の役割を確立するに至った。

一方、州裁判所に対する連邦最高裁の優位を確立する判決を下し、判決の執行に当たり州政府の抵抗を受ける場面もあった。

また全ての判事が意見を発表するイギリスからの伝統を打ち切り、一つの多数意見を発表する慣習が作られた。

この時代に唯一の弾劾裁判が開かれ、最高裁判事サミュエル・チェイスが訴追されたが、結局上院はチェイスを弾劾しなかった。

続くロジャー・トーニー長官時代(1836年 – 1864年)は、ドレッド・スコット対サンフォード事件の裁判で知られている。

最高裁は、この判決で、奴隷制度の存続を許容し、これが南北戦争の原因の一つとなったと言われている。

南北戦争後のチェイス、ウェイト、フラー各長官の時代(1864年 – 1910年)は、南北戦争後の憲法の修正条項の解釈に取り組み、実体的デュー・プロセスの原理を発展させていった。

 ※ 「デュー・プロセスの原理」とは、「適正手続き条項」とか訳されている。

「人権侵害」の結果を、極力回避するためには、「手続き」の「適正」を重視して、それを実現・確保することが重要という考え方。「令状主義」なんかに、つながって行く…。

ホワイト、タフト各長官の時代(1910年 – 1930年)にこの理論は頂点に達し、この頃から、連邦政府にしか適用がないとされてきた権利章典の一部を、憲法修正14条を通じて州政府の行為にも適用し始めた。

ヒューズ、ストーン、ビンソンの3長官の時代(1930年 – 1950年)には、現在の新しい建物に移った。またニューディール政策を支えるために大きく憲法解釈を変更した。

 ※ 合衆国憲法(日本国憲法も、同じ)には、「明文」では、「私有財産の保障」は規定されていない…。

しかし、基本、「資本主義」に立脚しているから、暗黙の了解として、「私有財産制度」は保障されているという前提で、「国家制度」は構築されているハズだ…。

 しかし、「ニューディール政策」みたいな「社会主義寄り」の政策を実現して行くためには、「強力に財産権(私有財産)を、制限する」必要が出てくる…。

アール・ウォレン長官時代(1953年 – 1969年)は、憲法上の市民権を広く解釈した多くの判決を下し論争を呼んだ。

ブラウン対教育委員会裁判では人種隔離政策を違憲としたほか、プライバシーの権利を認め、学校での義務的宗教教育を制限した。

またミランダ対アリゾナ州事件など刑事手続における新たな判例が作られ、州政府にも適用される権利章典の範囲を広げた。

バーガー長官時代(1969年 – 1986年)には、人工妊娠中絶が憲法上の権利であると認めたロー対ウェイド事件、アファーマティブ・アクションに関するカリフォルニア大学理事会対バッキ裁判などで、多くの論争を巻き起こした。

 ※ 「平等権」というものも、重要な「憲法上の人権」と考えられる…。

そして、それは、伝統的に、「機会の平等」と考えられてきた…。

つまり、「憲法(や、社会)」が保障するのは、「機会」を与えることまでで、あとは、各人の「能力・才覚」に委ねる…。(よく言われる、「結果が出ないのは、あんたのせい。社会や制度のせいに、するな(≒自己責任)」という話しだ…。

 ※ しかし、これだと「国家制度や社会制度」のせいで、長らく「不平等な状態」を「強制されてきた者」には、あまりに過酷な話しじゃないのか…、という考えが生じてくる…。

 ※ それで、「アファーマティブ・アクション(※ そういう状態に置かれてきた人達を”優先的に、取り扱う”あるいは、”下駄をはかせる”制度)」は、「平等権」に反しないし、むしろ、推奨されるべきだ…、という考えが、出てくる…。

選挙活動における支出制限を違憲とする判決を下し、また死刑制度については、違憲から合憲へと短い間で判例を変更した。

ウィリアム・レンキスト長官時代(1986年 – 2005年)には、出訴権・労働組合の争議権・中絶権などを狭く解し、一方で連邦議会の通商条項上の権限を狭く解釈する二つの判決を出した。

2016年2月にアントニン・スカリア判事が死去し、当時のバラク・オバマ大統領(民主党派)はスカリア判事の後任候補を指名したが、共和党派の上院議員らの反対により挫折。
2017年1月に就任した共和党派のドナルド・トランプ大統領が保守派のニール・ゴーサッチを後任候補に指名し、同年4月7日に上院の同意を得るまで、合衆国最高裁判所の判事の席は約1年2か月にわたって1人空席の状態が続いていた[1]。

2021年4月9日、バイデン大統領は現行9人の定員を拡大することを含む改革について検討する超党派委員会を設置した。

大統領令に基づいて設置された委員会は、リベラル派と保守派の法学者、元連邦判事など36人のメンバーで構成され、公聴会を開くなどして180日以内に検討結果を報告する。

増員のほか、現行の終身制に代わる任期導入などについて「利点や合法性」を検討するという[2]。 』

「人種隔離から最高裁へ」 黒人女性初のジャクソン氏

「人種隔離から最高裁へ」 黒人女性初のジャクソン氏
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08E3N0Y2A400C2000000/

『【ワシントン=芦塚智子】米議会上院が連邦最高裁判事に承認したケタンジ・ブラウン・ジャクソン氏(51)は8日、ホワイトハウスで演説し「黒人女性が最高裁判事に選ばれるまで232年を要した。私たちは皆でそれを成し遂げた」と、黒人女性初の最高裁判事となる歴史的な意義を強調した。ジャクソン氏を指名したバイデン大統領も「米国史の真の変化の瞬間として振り返ることになる」と述べた。

ジャクソン氏は、両親が人種別に隔離された学校に通いながら家族で初めて大学に入ったことを紹介し「私の家族は一世代で人種隔離から最高裁に達した」と指摘。「私の子どもたちは、ここ米国ではどんなことも可能だと、これまでになく感じている」と、時折涙を拭いながら語った。

バイデン氏は、ジャクソン氏が指名承認公聴会で共和党議員の攻撃を受けても品位と忍耐を保ったと称賛。「米国の姿を反映した裁判所が必要だ」と述べ、連邦判事に黒人女性を積極的に起用していることをアピールした。

ジャクソン氏は、7月初めまでに引退するブライヤー判事の後任となる。』

元ゴールドマン社員に有罪評決 1MDB事件

元ゴールドマン社員に有罪評決 1MDB事件
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08DZY0Y2A400C2000000/

『【ニューヨーク=西邨紘子】マレーシアの政府系ファンド「1MDB」の巨額不正流用を巡る裁判で、ニューヨーク市の連邦陪審は8日、米投資銀行ゴールドマン・サックス元行員ロジャー・ウン被告を全罪状で有罪と評決した。

米司法省は2018年11月、ウン被告を資金洗浄や贈賄の共謀など、海外腐敗行為防止法違反に関する3件の罪状で起訴した。ウン被告は19年にマレーシアから米国に引き渡されたが、新型コロナウイルス流行により今年2月まで裁判の開始が遅れていた。

裁判所判事による判決はまだ下されていないが、米メディアによると最大30年の禁錮刑が言い渡される可能性がある。ウン被告の弁護士はロイター通信に対し、判決の内容によって控訴も検討すると話した。

1MDBはマレーシアのナジブ元首相が設立した政府系ファンドだが、マネーロンダリング(資金洗浄)の手法により総額45億ドル(約5220億円)以上がファンドから流出し、個人不動産の購入や賄賂などに使われていた。

ゴールドマンは12~13年にかけて1MDBの債券を1社で引き受け、総額6億ドル以上の手数料収入を得ていた。ウン被告は事件当時、ゴールドマンのマレーシアでの投資銀行部門トップを務め、当時の上司と共に資金の不正流出に加担した疑いが持たれていた。』

米、「赤い州」と「青い州」で深まる対立 中絶やLGBTQ

米、「赤い州」と「青い州」で深まる対立 中絶やLGBTQ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08DFI0Y2A400C2000000/

『【ニューヨーク=山内菜穂子】米国で共和党優勢の「赤い州」と民主党の強い「青い州」の対立が激しさを増している。人工妊娠中絶やLGBTQ(性的少数者)の権利といった世論を二分するテーマをめぐって各州が法整備を急いでいるためだ。11月の連邦議会の中間選挙に向けて州間の「分断」はさらに深まりかねない。

共和党州が中絶禁止、民主党州も対抗

「レッドステート(赤い州)」、「ブルーステート(青い州)」対立の最前線の一つとなっているのが中絶問題だ。南部テキサス州が2021年9月、妊娠6週ごろからの中絶を禁じる州法を施行した。中絶の大半を禁止するもので、これを機に「赤い州」で中絶の権利を制限する動きが広がった。

「青い州」も対抗する。西部コロラド州のポリス知事は4日、女性が中絶を選ぶ権利を明記した州法に署名した。州内の自治体が中絶の権利を独自に制限することも禁じた。コロラド州は中絶を重罪とする法案を5日に可決した南部オクラホマ州に隣接している。

西部アイダホ州で3月、テキサス州をモデルにした中絶制限法が成立した。その隣に位置する「青い州」のワシントン州とオレゴン州も対策を急ぐ。オレゴン州は1500万ドル(約18億円)の予算を投じ、中絶を望む女性を支援する。旅費の補助も検討している。ワシントン州は3月、女性や医療提供者への法的措置を禁じる法律を制定した。

米最高裁は6月ごろ、中絶を制限する南部ミシシッピ州法の合憲性について判断する見通し。最高裁判事は保守派が多数を占めるため、これまで胎児が母体外で成育可能になるまでの中絶を認めてきた米国の基準が変わる可能性がある。最高裁の判断をにらみ、州レベルの法整備が今後さらに進むとみられている。

フロリダ州、小学校で性自認の話題も禁止

LGBTQの権利も「赤い州」と「青い州」で一大論争になっている。南部アラバマ州議会は7日、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの子どもへの医療的ケアの提供を禁じる法案を可決した。学校での性自認などに関する話し合いも制限する。

これに先立ちフロリダ州のデサンティス知事は3月28日、主に小学校で性自認や性的指向の話題を禁止する州法に署名した。テキサス州のアボット知事は2月、医療的ケアを受けるトランスジェンダーの子どもの親を調査するように行政機関に命じた。

一方で「青い州」のカリフォルニア州はトランスジェンダーの子どもや親を支援する法案を審議中だ。提案者のスコット・ウィナー州上院議員は「テキサス州などから移り住む子どもや親を保護する」と狙いを語る。

ニューヨーク市もフロリダ州法を批判する意見広告をフロリダ州内で展開し、LGBTQの人々らに同市への移住を呼びかけている。

「赤い州」と「青い州」の対立の背景には、11月の中間選挙に向けてそれぞれの支持基盤を固める思惑がある。マスク着用やワクチン接種といった新型コロナウイルス対策や学校での歴史教育のあり方も対立するテーマになっている。

【関連記事】NY市、性的少数者らに移住呼びかけ フロリダ州を批判 』

米主導の対ロシア輸出規制、37カ国に スイスなども参加

米主導の対ロシア輸出規制、37カ国に スイスなども参加
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN08ED40Y2A400C2000000/

『【ワシントン=鳳山太成】米商務省は8日、米国が主導する対ロシア輸出規制の枠組みにスイスなど欧州4カ国が加わると発表した。これまで日本や欧州連合(EU)が米国と協調しており、参加国は37カ国に拡大する。ハイテク製品の供給阻止で足並みをそろえて経済制裁の効力を高める。

【関連記事】米主導の対ロシア輸出規制 商務次官補「参加国拡大へ」

輸出規制の協力相手国リストにスイスとアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを加えた。これらの国はロシアと、ウクライナ侵攻に協力したベラルーシに対して、米国と同様の厳しい輸出規制を導入した。

米国は制裁の「抜け穴」を封じるため、米国外の製品でも米国の製造技術でつくった半導体などの輸出を禁じる規則を取り入れた。協力相手国にはこの規則を適用しない。

日本やEU加盟国は当初から参加しており、3月に韓国が加わった。米商務省は米国並みの厳しい輸出規制をロシアとベラルーシに課すよう各国に呼びかけている。

レモンド商務長官は声明で「より多くの国が厳しい輸出規制を実施すれば、プーチン(大統領)が残酷な戦力を維持するのに必要な製品やソフトウエア、技術を入手しにくくなる」と指摘し、4カ国の参加を歓迎した。

ロシアへのハイテク製品の輸出規制を巡っては、中国など米国の制裁に参加しない国を経由してロシアへの供給が続く恐れがある。バイデン政権は、米国外の製品にも網をかけて対抗している。』

米「中国が同盟ネットワークを懸念」 習氏発言を念頭に

米「中国が同盟ネットワークを懸念」 習氏発言を念頭に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0904G0Z00C22A4000000/

『【ワシントン=中村亮】米国防総省のカービー報道官は8日の記者会見で「中国が我々の同盟やパートナーシップのネットワークを懸念していることは明白だ」と強調した。

中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席がフィリピンのドゥテルテ大統領に米国との軍事同盟を強化しないよう促したことを念頭に置いた発言だ。

カービー氏は「米国はインド太平洋地域に戦略的利点を持っており、それは同盟やパートナーシップだ。中国にはそのようなものは何もない」と言明した。

中国国営中央テレビ(CCTV)によると習氏は8日、ドゥテルテ氏と電話協議し、ロシアによるウクライナ侵攻を念頭に「地域の安全が軍事同盟の強化によって実現できないことを改めて証明している」と指摘していた。

日本とフィリピンは9日、都内で外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を開く。カービー氏は「実りが多く生産的で、インド太平洋における互いの安全保障上のニーズに合った取り組みを推進すると確信している」と述べた。

バイデン米政権は南シナ海の実効支配を強める中国に対抗するため日本の役割拡大に期待している。』

詐欺の技術、SNSで売買 中国から日本を標的か

詐欺の技術、SNSで売買 中国から日本を標的か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE051KV0V01C21A2000000/

 ※ オレのところのメールも、9割は「詐欺メール」だ…。

 ※ その中から、「本物」を拾いだして、「分類フォルダ」に「振り分け」する設定にしてある…。

 ※ そうすると、その「本物メール」が、どのフォルダに入ったのか分からなくなったりするんだよ…。

 ※ 昨日も、ある業者さんから、「メール送ったんですが?」「いや、ちょっと見当たらないですね。」というやり取りを、4回も「電話で」行った…。

 ※ 昨今は、「届け出事項」の変更なんかは、全て「オンラインで」行うような流れになっている。

 ※ 「メールのリンクを、たどってくださいね。なお、有効期間は24時間以内です。」とかおっしゃるんだが、その「メール」が探せないのでは、「お手上げ」だ…。

 ※ しかも、プロバイダーの会社自体も、「合併・分離」されるから、強制的に「アドレス」が変更されたりする…。

 ※ そうすると、その「届け出アドレス」の「変更手続き」を、強いられるのは、こっち…、と言うことになる…。

 ※ そういうことで、人生削られて行くんだよ…。

 ※ ヤレヤレだ…。

『偽サイトなどで個人情報を盗む「フィッシング詐欺」の深刻化が止まらない。2021年は確認件数が52万件と最多になり、標的となるクレジットカードの不正利用被害も過去最悪を更新した。背景に、日本人の個人情報から詐欺の技術までを手軽な金額で売買している中国語のSNS(交流サイト)がある。

「今からアカウントに侵入してみせます」。匿名性の高い対話アプリ「テレグラム」のあるチャットグループに投稿された動画をパソコンで再生すると、中国語で解説が始まった。

画面には日本のクレジットカード会社のログインページが表示され、フィッシングで盗まれたとみられる日本人大学生の名前やログインID、パスワードも映る。

投稿者は、発信元となるIPアドレスを偽装するソフトの使い方を紹介した後、大学生のアカウントに不正ログイン。「本人に利用通知が届かないように」などと説明しながら、メールアドレスや電話番号といった登録情報を瞬く間に変更した。
中国語のSNSで日本人を狙ったフィッシングの情報がやり取りされている=一部画像処理しています

最後にカードの利用上限額を勝手に引き上げたうえで、ショッピングサイトでボールペン1本(990円)を購入してみせた。

ネットバンキングの偽サイトを作る方法、不正の発覚の逃れ方――。テレグラムではこうしたフィッシングに関わるチャットが乱立している。調査するKesagataMe氏(ハンドルネーム)によると、100以上の中国語のチャットグループが確認でき「手軽に情報や盗む技術を入手できるマーケットが形成されている」。

通常、チャット内に金額の記載はない。セキュリティー事業を手がけるマクニカの協力を得てチャット管理者のひとりに聞くと、フィッシングに使うSMS(ショートメッセージサービス)を不特定多数に送る技術は「24時間あたり50元(約970円)で提供する」と中国語で回答があった。

偽サイトを作るためのソースコード(プログラム)は「1000元(約2万円)」程度とみられる。

匿名性の高い闇サイト群「ダークウェブ」などと異なり、誰でも参加できるSNSで、手軽な金額で技術や知識が手に入る。閲覧者が3万人規模のグループもあり、ターゲットの日本人のクレジットカードや銀行口座の情報が飛び交う。

国内の被害は拡大の一途だ。監視団体のフィッシング対策協議会(東京・中央)によると、21年の国内の報告件数は52万6504件と、過去最多だった20年(22万4676件)の2倍を超えた。

日本クレジット協会(同)によると、21年のクレジットカードの不正利用被害額は330億円。20年比で3割増え、調査を始めた1997年以降で最悪となった。フィッシングの深刻化が被害額を押し上げている。

なぜ日本が狙われるのか。捜査関係者は発信元などから中国を拠点とする犯罪グループが関与しているとみる。「日本は地理的に近く、盗んだ情報で不正に買い物をする場合、受け取り役も募集しやすい」という。

被害の根絶が難しい中、マクニカの鈴木一実氏は「まずは自衛策が欠かせない」と訴える。▽スマホに届いたSMSのサイトに安易にアクセスしない▽サイト運営者は不正ログインの検知精度を高める▽通信事業者はSMSの悪用を防ぐ技術や対策の導入を進める――など多方面で危機意識を共有する必要があると話す。

(柏木凌真、大倉寛人)

犯罪組織、進む分業 「受け子」リスト化し共有か

中国語のSNSでは、盗んだ情報をもとにネットで不正購入された商品を受け取り、転送する「受け子」の名前や住所もやり取りされている。

あるチャットグループには日本全国の住所リストが掲載され、受け子とみられる日本人や中国人の名前が並んでいた。ホワイトハッカーのCheena氏(ハンドルネーム)は「更新頻度が高く、日本国内に受け取り役を準備するブローカーや換金を担う業者がいる可能性が高い」と分析する。

警視庁が3月、詐欺の疑いで逮捕した中国人留学生2人は、何者かがフィッシングで購入したゲーム機などを受け取り、指示されたマンションに転送していた。調べに「中国の対話アプリ上の受け子バイトを募る広告がきっかけだった」と供述した。

犯罪グループはこうして集めた受け子をリスト化し共有しているとみられる。

こうした犯罪は指示役などグループの上位者が特定されることはほとんどない。捜査関係者は「指示役や換金役、受け子など犯罪組織は何層にも折り重なる複雑な構造で、全容解明は至難の業だ」と漏らす。犯罪の分業化が進み、捜査が追いついていない。』

国連人権理、ロシア追放も亀裂浮き彫り 反対・棄権急増

国連人権理、ロシア追放も亀裂浮き彫り 反対・棄権急増
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN07ED00X00C22A4000000/

『【ニューヨーク=白岩ひおな、北京=羽田野主】国連総会が7日、93カ国の賛成多数で採択したロシアの人権理事会の理事国資格を停止する決議は、ウクライナでの民間人殺害をめぐるロシアの孤立を印象づけた。一方でロシアや中国の切り崩し工作などを受け、過去の決議より消極的な国が増加。反対と棄権は計82カ国、無投票も合わせれば100カ国と賛成を上回り、国際社会の亀裂も浮き彫りになった。

【関連記事】国連人権理事会、ロシアの資格停止で何が変わる?

ウクライナの首都キーウ(キエフ)周辺での民間人殺害を受け、日米欧など58カ国がロシアの理事国資格停止決議を共同提案した。安保理の常任理事国が国連機関の資格を停止されるのは初めて。ウクライナのクレバ外相は「人権を守る国連機関に戦争犯罪人の居場所などない」と歓迎した。

「任期終了前に人権理を脱退した」。ロシアのポリャンスキー次席大使は資格停止の可決後、投票結果を不服として自ら脱退すると表明した。資格停止に賛成した国からは「クビになってから辞職を申し出るようなものだ」とやゆする声も上がった。

ただ、際だったのが反対・棄権票の急増だ。ウクライナ侵攻をめぐり、国連総会がこれまでに採択した3月2日の非難決議や人道状況の改善を求めた24日の決議と比べ、反対は24カ国と前回決議(5カ国)の約5倍。中国やベトナム、イランなど前回決議の棄権国のうち18カ国が反対に回った。賛成票は3割程度減少した。

棄権票も前回の38カ国から58カ国と約5割増えた。インドネシア、ブラジル、タイなど39カ国が賛成から棄権に回った。メキシコのデ・ラ・フエンテ大使は「戦時中もロシアの指導者と対話を続けるための連絡経路を維持すべきだ」と説明した。

背景には、ロシアや中国が途上国などに「踏み絵」を迫ったことがある。

「(棄権や無投票でも)非友好的な姿勢とみなす。2国間関係や国連で取り扱う各国の重要な問題で立場を考慮する」。ロシア代表部は6日までに、こんな脅しめいた書簡を加盟国の一部に送っていた。

中国の張軍国連大使は投票前の演説で「決議は加盟国間の分断を深刻にする。火に油を注ぐようなものだ」と反対を明言した。王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は侵攻以降、東南アジアや中東、アフリカなどの外相や首脳と相次ぎ会談。ロシアを非難する米欧に賛同せず、中立的な立場を取るように働きかけてきた。

「アルジェリアはウクライナ危機に対する中国の見方に賛同する」。3月20日、安徽省で王氏と会談したアルジェリア外相は強調した。同国は同2日のロシア非難決議を棄権していたが、今回は反対に回った。

同22日に会談したサウジアラビア外相とも「各国は独自に判断する権利があり、外部のいかなる圧力も受け入れない」との認識で一致。サウジは賛成から棄権に転じた。

国連機関への参加資格を剝奪する今回の決議は、もともと採択のハードルが過去2回よりも高かった。シンクタンク国際危機グループ(ICG)のリチャード・ゴワン氏は、中国など自国内に人権問題を抱える国が「人権理での資格停止の前例を作ることを懸念した」ことが一因だと指摘する。人権理の理事国には新疆ウイグル自治区の人権問題で非難されてきた中国のほか、ベネズエラやキューバなども名を連ねる。

ロシアはこれまでも拒否権を盾に安保理が法的拘束力を持つ措置を取ることを妨げてきた。早稲田大の萬歳寛之教授は「安保理の常任理事国でもルール違反は許さないということを明確にした点で意義がある」と指摘する。

▼国連人権理事会 人権侵害への対処などを担う国連の組織。スイスのジュネーブに本部を置き、47カ国の理事国で構成する。任期は3年。

理事国が「重大かつ組織的な人権侵害」をした場合、国連総会で投票に参加した国(棄権と無投票を除く)の3分の2以上の賛成を得れば理事国資格を停止できる。

ロシアの資格停止は、カダフィ政権(当時)による反体制派の武力弾圧を受けてリビアの資格を停止した2011年3月以来。

この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Politics/International-relations/Divisions-exposed-in-vote-to-suspend-Russia-from-U.N.-rights-council?n_cid=DSBNNAR 』

米、プーチン氏批判に回帰 核兵器・戦争長期化リスクも

米、プーチン氏批判に回帰 核兵器・戦争長期化リスクも
一時は停戦にらみ軍に矛先、民間人虐殺で転換か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN01DCU0R00C22A4000000/

『ロシアのウクライナ侵攻を巡る米国の批判の矛先がプーチン大統領に回帰した。一時は軍や情報機関を批判対象にしてプーチン氏に停戦交渉の余地を残そうとしているとの分析があった。民間人の虐殺で転換したとみられる。追及には核兵器使用や戦争長期化のリスクが高まるジレンマもある。

米国はウクライナ情勢について直接の軍事介入を控えている。武器供与などでウクライナを支援するものの、戦争が長引くことによる人道危機も懸念する。「出口戦略」は定まっていない。

バイデン米大統領は当初、ウクライナ侵攻を「プーチンの戦争」と呼んだ。ウクライナ南東部マリウポリなどでの無差別攻撃を受け、3月半ばには「戦争犯罪人」「生粋の悪党」と批判のトーンを上げた。

3月26日、ワルシャワでの演説では「この男が権力の座にとどまってはいけない」と断じ、プーチン政権の転覆を狙うような発言に踏み込んだ。事前に用意した原稿にないアドリブだった。

この発言に米国内や欧州から非難が相次いだ。フランスのマクロン大統領は「私はプーチン氏と協議を続けるので、そのような言葉は使わない。事態をエスカレートさせるべきではない」と苦言を呈した。

プーチン氏が政権転覆を迫られていると危機感を持てば、核兵器を使う誘惑にかられる可能性があるという分析が背景にあった。

米政府は軌道修正に動いた。発言から4日後、ホワイトハウスのベディングフィールド広報部長は「プーチン氏が軍に欺かれたと感じているとの情報がある」と説明した。軍や情報機関が戦況の誤った情報を伝えているとの見解を示した。

米国が機密情報をあえて公表したことには責任追及をプーチン氏に集中させない狙いがうかがえた。

流れを変えたのは4日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で多数の民間人の遺体が見つかったことだ。バイデン氏はプーチン氏を「戦争犯罪人だ。残忍だ」と再び厳しい表現で責めた。7日の主要7カ国(G7)首脳声明は「侵略の立案者」と名指しした。

深刻な人道危機が判明したからにはプーチン氏の責任を追及せざるを得ない。国際世論だけでなく米国世論もロシア批判を強めており、バイデン氏は11月の中間選挙をにらんで弱腰の姿勢をみせられない事情もある。

一方で、プーチン氏を責め立てれば核使用を誘発しかねないとの懸念は増す。停戦交渉も進みにくくなる。

米欧の専門家は「エスカレーション抑止」と呼ぶロシアの軍事戦略を警戒する。ロシアは局地的な戦争が起きた場合、米国などの介入を防ぐために小型核兵器を限定的に使う戦略を採用しているとの見立てだ。

プーチン氏は侵攻を始めた2月24日の演説で「ロシアは最も強力な核保有国の一つだ。直接攻撃をロシアに加えれば攻撃した側が敗北する」と核の使用をちらつかせた。

27日にはショイグ国防相らに核戦力を運用する部隊を「高度な警戒態勢」へ移行させるよう指示した。

懸念はロシアにおける第2次世界大戦の対独戦勝記念日である5月9日に向けて一段と高まっている。プーチン氏が歴史的な節目の日にウクライナ侵攻の「勝利」を表明できるよう、成果を急ぐ理由があるためだ。

ロシアの軍事戦略に詳しい小泉悠・東大専任講師は「米欧に援助をやめさせ、ウクライナの戦意を喪失させるために核兵器を使うリスクがある」と指摘する。

プーチン氏に近いとされるゲラシモフ軍参謀総長は核抑止を重視する姿勢を示してきた。小泉氏の資料によると2019年に軍事アカデミー総会で演説した際もこう発言している。

「喫緊の課題は核抑止と非核抑止の手段を裏付け改善することだ。いかなる仮想敵もロシアと同盟国に対するあらゆる圧迫には望みがないことを理解すべきだ。我々は座して待つつもりはない」

米国の対ロ批判の変遷は世界最大の核保有国による侵攻へ対処する難しさを映している。(ワシントン=坂口幸裕)

【関連記事】
・ウクライナ東部、避難待つ駅にミサイル着弾 50人死亡
・ロシアへの輸出入管理で協力確認 日米高官が協議
・ロシアのウオッカ輸入禁止、来週から 首相表明 』

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(9日の動き)

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(9日の動き)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220409/k10013574071000.html

『 ウクライナ公共放送 マリウポリから4万人強制移送

ウクライナの公共放送は動画投稿サイト、ユーチューブで現地の状況を連日、国内外に英語で発信しています。8日に公開された放送では、東部のマリウポリの住民が、ロシア軍によってロシアのほか、東部のドネツク州とルハンシク州に強制的に連れて行かれたと伝えています。

また、マリウポリ市長の話として、武装した男性らが市内の病院におしかけ、医師や患者に対して移動するよう迫り、恐怖心からロシア軍の指示に従うしかなかった人たちもいると伝えています。そのうえで、マリウポリからは、すでに少なくとも4万人がロシアなどに強制的に移送されたとしています。』

【キーウ発】穀倉地帯の小麦畑が湖に 露軍が川の堤防破壊

【キーウ発】穀倉地帯の小麦畑が湖に 露軍が川の堤防破壊
https://tanakaryusaku.jp/

『開戦から42日目、4月8日。

 最後までロシア軍が駐留していたウクライナ北部を訪ねた。(あくまでも東部のドンバスとハルキウ、南部のヘルソンを除く)
 
 北部の村に食料や医薬品を届ける支援団体と軍に同行したのである。

 キーウ近郊のように建物の破壊はないが、北部の穀倉地帯は無残な姿をさらしていた。

 電柱や樹木が水面にニョッキリと顔を出している。奇妙な風景だ。

 地元ジャーナリストによれば、ここは小麦畑だったそうだ。ロシア軍が川の堤防を破壊したため川の水が流れ込み、湖のようになったのである。水だけ見れば広大な湖である。

 真っ黒に焼けた小麦畑もあった。ロシア軍は水攻め、火攻めの両方でウクライナの農業を破壊しようとしたのだろうか。

撤退する際にロシア軍が落とした橋。村人は「大きな爆発音だった」と話した。=8日、コブリッツァ村手前 撮影:田中龍作=

 橋という橋がロシア軍によって落とされていたため、食料や医薬品を積んだ車は迂回に次ぐ迂回を迫られた。結局、道なき道を走る羽目になった。

 カブール陥落(2001年末)直後のアフガンを思い出す。橋が落とされ、オフロードもオンロードもなくなる。戦争は大地の景色をも変えるのだ。

 オフロード走行中に今回の戦争を象徴するような光景に出くわした。ウクライナ兵がドローンを操っていたのである。

 ドローン自体は民生用だったが、スカイネット、グーグルマップと連動して敵の位置を瞬時に割り出す。味方の砲撃部隊に位置情報を送り、敵方の戦車を攻撃する。

 もちろんミサイルを積んだ軍用ドローンも威力を発揮したが、安価な民生用も活躍した。キーウ近郊はこうして露軍戦車の墓場と化したのである。

ドローンを操作するウクライナ兵。ドローンは今回の戦争の帰趨を決めた。=8日、ウクライナ北部 撮影:田中龍作=

  「おかゆとポテトを少しずつ食べて命をつないだ」

 キーウから北に93㎞行ったコブリッツァ村(人口35人)。小さな農村である。

 村人の証言によればロシア軍が侵攻して来たのは3月3~4日だ。戦車や装甲車のエンジン音とキャタピラーが道路を噛む音を聞くと、村人たちはすぐに地下に避難した。

 1人も殺されずに済んだ。すぐに地下に避難したからだ。奇跡的である。

 食料や金目のものは ことごとく 略奪された。

 ロシア軍は空き家となった村人たちの家屋を兵営のようにして使った。台所で料理し、寝室で寝たのである。

 ニーナさん(女性60代)は「おかゆとポテトを少しずつ食べて命をつないだ」と話す。

 支援団体はパン、小麦、パスタ、トイレットパーパー、医薬品などを村人に手渡した。

 ロシア軍が撤退したのは、わずか4~5日前のことである。ロシア軍は去って行く際に村のすぐ手前の橋を落とした。

 村は奇跡的に破壊を免れたが、生活が元通りになるまでは、まだまだ時間がかかりそうだ。

「ロシア兵はここに塹壕を掘って向こうをめがけて撃ってたよ。音で分かった」。村人は話した。=8日、コブリッツア村 撮影:田中龍作=

     ~終わり~ 』

ウクライナ軍が2014-4のときと違って面目を改めたのは、ドンバスでの交戦は続いていたから

ウクライナ軍が2014-4のときと違って面目を改めたのは、ドンバスでの交戦は続いていたから

ストラテジーペイジの2022-4-8記事。
https://st2019.site/?p=19076

 ※ 結局は、「人は、城。人は、石垣。人は、堀。」に尽きるな…。

 ※ 「情けは味方、仇は敵なり」と、続くんだが…。

(人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり(武田信玄) – 一条真也の新ハートフル・ブログ https://shins2m.hatenablog.com/entry/2018/09/20/000100 )

 ※ 「恐怖で、人を支配する。」とか唱えて、侵攻地を、破壊し尽くし、一般市民を虐殺していては、「復讐心に燃える、敵勢力」を増やすばかりで、下下策もいいところだ…。

『ウクライナ軍が2014-4のときと違って面目を改めたのは、ドンバスでの交戦は続いていたからである。ドンバスには2015-2に停戦が合意されたものの、すぐに破られている。

 ロシアは2014のクリミア侵略から数ヵ月遅れでドンバスにも不正規戦争を仕掛けた。

 ソ連から分離独立して以後、ウクライナには18歳徴兵制があった。しかし2015時点では、召集された若者の半数が出頭を拒否している。

 同じ年、ドンバス戦区ではウクライナ兵1万6000人が逃亡している。
 ソ連式の旧態依然の軍事機構に、国民の信任が無かったのだ。

 さかのぼると、国防改革の必要は2006から意識された。部隊の機動性、即応体制が重視され、欧米軍との合同訓練がスタートしている。

 ただし国家の財政は2008に危機のピークがあり、茨の道であった。
 同年、ジョージアがロシア軍の侵攻を受けてなすすべなく領土を奪われている。

 ウクライナ軍が予算不足で燃料を買えないために、陸軍のAFV訓練は停滞した。
 空軍パイロットの訓練も、飛行時間を半減するしかなかった。

 これによって空軍の機能がすっかり低下していたところに2014のクリミア侵略を受けた。
 ウクライナ空軍機は、パイロットの練度が低すぎて、夜間や悪天候時には飛べず、対地攻撃も実行はできなくなっていた。

 2014前半時点で、ウクライナ軍は13万人の現役兵力を帳簿上では数えたものの、すぐに戦闘加入できる状態だったのは、たったの6000人であった。

 ドンバスで戦争を続けながら、軍事改革はあらたな意識で継続されたが、それを助けたのは米英だった。

 2015年、米英加の三国が、JMTG-U(統合多国籍訓練集団-ウクライナ向け)を結成した。このときウクライナ国内に、三箇所の、専用の訓練拠点が設けられている。

 2016年までに、26万人の現役兵力のうち、77%は即応戦闘可能なコンディションに仕上がった。

 ドンバスの露系軍隊は、その寄せ集め所帯を「ノヴォロシア合同部隊」と自称。ロシアは2016-5に「ドネツク作戦司令部」を創設して統括した。

 2014まではドンバスの露系武装集団の武器は、ウクライナの国産品にかぎられていた。しかし2014以降、ロシアが最新兵器を供与しはじめた。
 特にMLRSと戦車。

 2014年のショックを境に、腐敗していたウクライナの軍需工業も生まれ変わったように見えた。
 これによって2015年に、ドンバスの戦線は膠着した。

 2018年までに、郷土防衛隊も含めて20万人の即応態勢ができた。

 2019-2にウクライナ憲法が改正されて、EUおよびNATO加盟の下準備が整った。

 ウクライナの純国産APCである「BTR-4」は2019から量産が始まった。30ミリ砲搭載。5km先のロシアAFVと交戦できる。

 2019-4にはウクライナ軍は25万人になり、規模では欧州第三位に昇格した。』