米国の制裁の対象となったプーチンの娘たち

米国の制裁の対象となったプーチンの娘たち
https://www.aljazeera.com/news/2022/4/7/putins-daughters-targeted-in-us-sanctions-who-are-they

※ 今日は、こんなところで…。

『(※ 翻訳は、Google翻訳)

米国の制裁の対象となったプーチンの娘たち:彼らは誰ですか?

米国が父親の富を隠したと非難しているため、最新の制裁はカテリーナ・ティホノワとマリア・ボロンツォワを対象としています。

短いブロンドの髪と黒いキラキラ光るレオタードを着たカテリーナ・ティホノワは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の娘で、2014年4月にポーランドのクラクフで開催されたワールドカップロックンロールアクロバット大会でパートナーと踊ります。

カテリーナ・ティホノワ(左)と彼女の姉、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の娘は、米国の制裁の対象となった[ファイル:ヤクブ・ダブロウスキー/ロイター]
2022年4月7日に公開2022年4月7日

米国によるロシアに対する制裁の最新のラウンドは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の家族生活に新たな精査をもたらし、2つの新しい目標を明らかにしました:カテリーナと彼の長女であるマリア。

プーチンがロシアの政治を支配しているにもかかわらず、彼は家族について話すことはめったになく、彼の個人的な生活や子供についてはほとんど知られていません。

読み続けます
4つのアイテムのリスト
リスト1/4
米国財務長官はバイデンがG20からロシアを望んでいると言います
リスト2/4
ウクライナでの戦術核兵器使用の亡霊
リスト3/4
ウクライナ:ロシアは「ジェノサイド」の罪に直面しているため、専門家は注意を促します
リスト4/4
燃えている死体:ウクライナはロシアが残虐行為を隠蔽していると非難している
リストの終わり

カテリーナとマリアは、ロシアの指導者が彼らの父親であることを公に確認したことは一度もない。プーチンと母親のリュドミラとの結婚は、かつては国営航空会社のアエロフロートのキャビンクルーの一員でしたが、2013年に離婚しました。

米国によると、カテリーナ・ティホノワさん(35歳)は、ロシア政府とその防衛産業を支援する仕事をしている技術幹部です。彼女の36歳の妹、マリア・ボロンツォワは、クレムリンから遺伝学研究に向けて数十億ドルを受け取り、プーチンによって個人的に監督されている政府資金によるプログラムを率いています。

米国の高官は、ワシントンは「プーチンの資産は家族に隠されている」と信じていると述べた。

クレムリンのウェブサイトによると、マリアは1985年に生まれ、カテリーナは家族がドレスデンに引っ越してから1年後、プーチンがKGBのスパイだった東ドイツで生まれました。
「プーチン氏は誰ですか?」の共著者であるフィオナヒルとクリフォードガディーは、ロシア大統領の2015年の伝記で、次のように述べています。

たとえば、彼の妻、娘、その他の家族は、パブリックドメインに著しく欠けています。」
昨年サンクトペテルブルクで開催された会議で大画面で見られた、長いブロンドの髪のカテリーナ・ティホノワ

プーチンの娘であり、モスクワ州立大学の複雑なシステムの数学研究所の副所長であるカテリーナ・ティホノワは、昨年のサンクトペテルブルク国際経済フォーラムのセッションに参加しています[ファイル:Evgenia Novozhenina / Reuters]

カテリーナは、少なくともYouTubeでは、アクロバティックなロックンロールダンサーとして最もよく知られています。ビデオでは、主要な国際大会でのフリップや宙返りなど、疲れ果てたルーチンを演じています。

しかし、2015年のロイター通信社の調査では、彼女はかなり異なる見方をしており、モスクワのエリートの間での彼女のつながりと影響力が浮き彫りになりました。

報告書によると、現在モスクワ州立大学の複雑なシステムの数学研究所の副所長であるカテリーナは、当時、プーチンの長年の友人であるニコライ・シャマロフの息子であるキリル・シャマロフの「配偶者」であると述べています。

銀行ロッシヤの株主でもあります。

報告書は、他の資産や資産に加えて、ペアの企業保有は約20億ドルの価値があると推定しました。キリルはすでに制裁下にあります。

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一方、マリアはサンクトペテルブルク大学で生物学を、モスクワ州立大学で医学を学び、遺伝子研究に深く関わっています。

ロシアと西洋のメディアの報道によると、彼女はオランダのビジネスマンと結婚し、しばらくの間オランダに住んでいました。

ロイターの報告によると、マリアは内分泌系を専門としていたが、夫はクレムリンのエリートと強いつながりを持つ貸し手であるガスプロムバンクで働いていた。

彼らの資産と持ち株の見積もりはすぐには入手できず、投獄されたロシアの野党指導者アレクセイ・ナワルニーの最高戦略責任者であるレオニード・ボルコフは結婚は終わったと述べた。

個人的になる

ナワルニーはプーチンの富を明らかにするために長い間取り組んできました、そして、ヴォルコフは最新の制裁が歓迎されたと言いました。

「それは非常に重要な象徴的な動きです」と彼は言った、ウクライナの状況の重大さを考えると。「これは非常に重要な象徴的な動きであり、私たちがプーチンを個人的に追いかけていることを意味します。この血なまぐさい戦争の開始における彼の非常に個人的な罪悪感がどれほど大きいかを理解しています。」

ウラジーミル・プーチン大統領(右に座ってスーツを着ている)と彼の当時の妻リュドミラ(ベージュのジャケットを着て笑っている)が2004年にモスクワで競馬を観戦している
マリアとカテリーナはプーチンの元妻リュドミラとの結婚からの娘ですが、どちらの女性も彼が父親であることを公に認めていません[ファイル:Alexander Zemlianichenko/AP写真]

プーチンの富の範囲は、ロシアではデリケートなテーマです。

クレムリンは昨年、彼が黒海の豪華な宮殿の所有者であることを否定しました。これは、ナワルニーがYouTubeで話題になった動画で主張したためです。

クレムリンのスポークスマン、ドミトリー・ペスコフは2月、制裁にはプーチンの資産の一部に関する「ばかげた主張」が含まれていると述べた。

「大統領は彼が宣言したもの以外の資産を持っていません」とペスコフは言いました。

2019年の記者会見で、プーチンは娘たちの成長するビジネスの影響力と政府との関係についての質問に直接答えることを拒否しました。彼はVorontsovaとTikhonovaを「女性」と呼び、彼らを自分の子供として認めることはありませんでした。

「私は彼らを誇りに思っています。彼らは勉強を続け、彼らは働いている」とプーチンは数年前の記者会見で言った。

「彼らはいかなる事業活動にも関与しておらず、政治にも関与していません。彼らはどこにも進もうとはしていません」と彼は付け加えました。

ロシアの元体操選手アリーナ・カバエワは、2008年にトリノで行われたトリノでの試合を見て微笑んでいます。

ナワルニーのグループは、米国は元体操選手のアリーナ・カバエワも制裁すべきだと述べている。彼らは現在、プーチンと結婚しており、母親は彼の末っ子である[ファイル:ジュゼッペ・カカス/ AFP]

2020年のインタビューで、プーチン大統領は「安全保障上の懸念」のために家族に関する情報を共有したくないと述べた。

彼は孫がいることを明らかにしたが、何人かは言わなかった。

「私には孫がいます、私は幸せです。彼らはとても良いです、とても甘いです。彼らと一緒に過ごすのは本当に楽しいです。」

ナワルニーのグループはまた、プーチンの次の妻であり、彼の2人の末っ子の母親である、元体操選手で国会議員のアリーナ・カバエワに対する制裁を求めています。彼女はまた、ロシア最大のメディアグループであるNationalMediaGroupの議長も務めています。

出典:アルジャジーラと通信社 』

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(7日の動き)

【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(7日の動き)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220407/k10013570501000.html

 ※ これを読んでおけば、概略は把握できるようだな…。

『ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交などウクライナ情勢をめぐる7日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

プーチン大統領の2人の娘 米バイデン政権発表の制裁対象に

アメリカのバイデン政権が6日に発表した制裁対象にはプーチン大統領の2人の娘、カテリーナ・チホノワ氏とマリヤ・ボロンツォワ氏が含まれています。

娘を対象としたねらいについて、バイデン政権の高官は「プーチン大統領とその多くの取り巻きたちが、家族のもとに財産を隠していると信じるだけの根拠がある」と述べ、制裁の抜け穴を塞ぎ、実効性を高めることにあると強調しました。

このうち次女のカテリーナ・チホノワ氏はサンクトペテルブルク大学で東洋学を専攻し、日本語を勉強したことでも知られています。リズミカルな音楽に合わせて、ダンスの動きや体操の技を披露する「アクロバット・ロックンロール」と呼ばれるスポーツにも取り組み、2013年の世界選手権では5位に入賞しました。地元メディアなどによりますと、現在はモスクワ大学の数理学系の研究所の副所長のほか、研究支援などを行う財団のトップを務めているということです。

この財団と深いつながりがあるとされるのが「イノプラクティカ」という組織で、その理事会のメンバーにはロシア最大の石油会社「ロスネフチ」のセーチン社長や、最大の政府系ガス会社「ガスプロム」のミレルCEO、さらに国営軍事企業「ロステク」のチェメゾフCEOなど「オリガルヒ」と呼ばれる富豪たちが名を連ねています。

一方、長女のマリヤ・ボロンツォワ氏は、遺伝子工学の発展計画に関する政府の評議会の役員のほか、保健省の研究機関の主席研究員を務めているということです。

8歳男児「自分の国から逃げるのはとても悲しかった」

ウクライナ中南部の都市クリビリフで暮らしていた、チュプラ・イリーナさんと、8歳の息子で小学2年生のチュプリーイ・マークくん、そしてイリーナさんの母親の合わせて3人は軍事侵攻を受け、滋賀県栗東市に住むイリーナさんの姉を頼って今月2日に日本に到着しました。

3人はいまは姉の自宅で隔離期間を過ごしていて、今週NHKのオンラインでの取材に応じました。

イリーナさんはいったん西部のリビウに避難したものの、次第に攻撃が激しくなったといい「多くのまちが包囲され、食料もなにもない状態になった。生きるか死ぬかわからないなかで、安全なところに逃げたほうがいいと思った」と、国外への避難を余儀なくされた理由を振り返りました。

息子のマークくんは「空襲のサイレンが鳴るとすぐに逃げて隠れないといけない。それがいちばん怖くて不安だった」と、攻撃におびえていたことを話していました。

軍事侵攻が始まってから学校に通えなくなったというマークくんは「自分の国から逃げるのはとても悲しかった。いまは安心しています。また学校に行って、友達に会いたいです」と話していました。

母親のイリーナさんは「夫はまだウクライナに残っているので早く戦争が終わって1日も早く自分の国、自分の家に戻りたいです。もし長期化したら息子も日本の学校に行って日本語も覚えて友達を作ってくれたらと思います」と話していました。

米が供与 自爆型無人攻撃機100機 近く現地到着

アメリカ国防総省の報道官はバイデン政権がウクライナへの軍事支援として供与する自爆型の無人攻撃機100機が、近く現地に到着するとの見通しを明らかにしました。

アメリカが供与するのは「スイッチブレード」という無人攻撃機で、弾頭を搭載して戦車や軍用車両などにミサイルのように突っ込む自爆型の兵器です。

先月、バイデン政権がウクライナへの軍事支援として供与すると発表していたもので、アメリカ国防総省のカービー報道官は6日、この無人攻撃機100機の発送が完了し、近く現地に到着するとの見通しを明らかにしました。

この無人攻撃機の使い方は2日程度で習得できるということで、ロシア軍による侵攻が始まる前からアメリカ国内に滞在していたウクライナの兵士を対象に訓練を行っていたということです。

カービー報道官は「われわれは今後もウクライナ側と話し合い、必要であれば追加で調達できるように支援する」と述べて、さらなる供与に前向きな姿勢を示しました。

ゼレンスキー大統領 ロシア軍が住民殺害の証拠隠滅図ると指摘

ウクライナのゼレンスキー大統領は7日、公開したビデオメッセージで「ロシアの指導者はブチャで見た惨状がロシアが撤退したほかの都市でも起きている可能性があるため世界の怒りを買うことを恐れているようだ。ロシア軍が方針を変え、殺害した住民を占領地の路上や地下室から動かそうとしているという情報がある。これは証拠隠滅の試み以外の何ものでもない」と述べ、ロシア軍が市民を殺害した証拠を隠そうとしていると指摘しました。

そのうえで「彼らの試みは成功しない。責任を免れることはできない。調査や目撃証言、衛星による監視などのおかげで私たちは多くのロシアの戦争犯罪の状況を明らかにするだろう」と述べ、責任の追及を進める考えを示しました。

ロシア軍が現在包囲し、激しい攻撃を続けている東部の要衝マリウポリでも、多くの市民の犠牲者が出ているとみられていますが、地元の市議会が6日「ロシア軍が移動式の火葬施設を運用している」とSNSに投稿するなど、ロシア側が市民の遺体を焼却して証拠の隠滅を図っているという指摘が出ています。

また、ゼレンスキー大統領は、アメリカとイギリスが発表したロシアに対する追加の経済制裁を歓迎する一方「まだ十分ではなく、ロシア軍がウクライナ各地で行っている行為とは釣り合わない」と述べ、ロシアの金融機関を国際的な金融制度から完全に締め出すことや、欧米各国によるロシア産の原油の輸入停止を訴えました。

ロシア大統領府報道官 “ウクライナとの交渉は難航”

ロシア大統領府のペスコフ報道官はフランスのテレビ局で6日に放送されたインタビューの中で、ウクライナとの停戦交渉について「交渉は困難だ。ウクライナの『中立化』は必須条件だが、クリミアやウクライナ東部の2つの地域の独立も承認されなければならない」と述べ、交渉は難航しているという認識を示しました。

またフランス政府が多数のロシアの外交官の追放を決めたことについては「追放は外交の窓口を閉ざすことだ。われわれが直面している異常な状況においてこそ外交が必要だ」と述べ、不快感を表しました。

そしてロシア側の発表以上にロシア軍に多くの戦死者が出ているのではないかという指摘に対しては「戦死者の数は国防省の発表のとおりだ」と述べる一方「われわれの目的が達成されロシアの安全保障が確立されるまで戦わなければならない」として、現時点で戦闘を停止することはないという考えを示しました。

一方、ウクライナの首都近郊のブチャで多くの市民が殺害されたことを示す映像や写真については「組織的にねつ造されたものだ」と述べ、ロシアの関与を否定する主張を繰り返しました。

米財務長官 “G20閣僚会議 ロシア参加なら欠席”

G20=主要20か国からロシアを排除すべきだという立場を示しているアメリカのイエレン財務長官は、G20の閣僚による会議にロシアが参加する場合、欠席する意向を示しました。
イエレン財務長官は6日、議会下院の公聴会に出席しG20の会議にロシアが参加する場合の対応について「私は議長国のインドネシアに対してロシアが参加する場合は多くの会議に参加しないことを明確にしている」と述べ、欠席する意向を示しました。

今月20日にはワシントンでG20の財務相・中央銀行総裁会議が開かれることになっていて、ロシアのシルアノフ財務相らが参加するかどうかが当面の焦点になります。

G20をめぐってアメリカのバイデン大統領は11月に予定されている首脳会議に関してロシアを排除すべきだなどと発言しましたが、議長国のインドネシアや中国は排除に賛同しない意向を示し、各国の間で立場の違いが出ています。

ホワイトハウスのサキ報道官は6日の記者会見で、イエレン財務長官の発言について「バイデン大統領は『ロシアを排除すべき』だと発言したが、われわれが首脳会議をボイコットする計画があるという意味ではない」と述べ、あくまで閣僚による会議の欠席を指していると説明しました。

国連人権理事会 ロシアの資格停止求める決議案採決へ

ウクライナの首都近郊などで多くの市民の遺体が見つかったことを受けて、ロシアの国連人権理事会の理事国としての資格を停止するよう求める決議案が国連総会に提出され7日、是非を問う採決が行われることになりました。

決議案は「ロシアによる重大かつ組織的な人権侵害に強い懸念を表明する」としています。国連人権理事会の理事国は47か国で、国連総会の採決で3分の2の賛成があれば理事国としての資格を停止させることができます。

米・英が新制裁発表 “ロシアへの新規投資禁止”

アメリカのホワイトハウスは6日、ウクライナの首都キーウ北西の町ブチャで多くの市民が殺害されているのが見つかったことなどを受けて、ロシアに対する新たな制裁としてアメリカ人によるロシアへの新規の投資を禁止すると発表しました。

さらにロシア最大の金融機関「ズベルバンク」や国内4位で民間最大の金融機関である「アルファバンク」について、アメリカの国民や企業とのすべての取引を禁止するとしています。またプーチン大統領の成人した娘2人のアメリカ国内の資産を凍結するとしています。

またイギリス政府も6日、アメリカに歩調を合わせる形でロシアに対する追加制裁を発表しました。ロシア最大の金融機関「ズベルバンク」の資産を凍結するほか、ロシアへの新規投資を禁止するなどとしています。おととしのイギリスのロシアに対する投資額は110億ポンド余り、日本円でおよそ1兆7000億円で新たな措置はロシア経済に大きな打撃を与えるとしています。

首都周辺“ロシア軍地上部隊 完全に撤退”米国防総省高官

アメリカ国防総省の高官は6日、ウクライナの首都、キーウ周辺に展開していたロシア軍の地上部隊が完全に撤退したという見方を初めて示しました。また北部のチェルニヒウ周辺に展開していた部隊も完全に撤退したとしています。さらにこれらの部隊が、ウクライナと国境を接するベラルーシとロシア国内で補給活動を始めていることも確認したとしています。

この高官はこれらの部隊がウクライナ国内に再配置されたことは確認されていないとする一方、ロシアが軍事作戦の重点をウクライナ東部に移すとしていることから、部隊の再整備や補給に多くの時間はかけない可能性があるという見方を示しました。

ロシアがウクライナ東部で攻勢を強めていることについては、長期的な目標が明らかではないと指摘したうえで▽ウクライナ側との交渉の材料にしようとしているのか▽東部や南部だけを奪おうとしているのか、あるいは▽これらの地域を制圧したのちほかの地域に進出しようとしているのかなどを注視しているとしています。キーウについては再び攻撃が行われる可能性は排除されていないという見方を示しています。

東部の要衝、マリウポリについては引き続き孤立しているものの、まだロシア側に制圧されてはいないという見方を示しています。

一方、首都キーウの北西の町、ブチャで多くの市民が殺害されているのが見つかったことについて「画像を見ると手を後ろに縛られ頭を撃たれており、計画的で意図的に行われたように見える」と指摘しました。

ブチャ 住民たちが遺体を埋葬

ロシア軍が撤退したあと多くの市民が殺害されているのが見つかったウクライナの首都キーウ北西の町、ブチャでは発見された遺体の埋葬が住民たちによって行われました。

ブチャでは5日、ロシア軍の撤退前に母親に食料を届けに行って行方がわからなくなり数日前に遺体で見つかった男性の埋葬が行われました。埋葬は男性の友人たちによって行われ、友人たちは遺体にことばをかけながら涙を流していました。

住民の証言によりますと、男性の遺体には至近距離から頭を撃たれた痕や殴られた痕もあったということです。友人の1人は「恐ろしいです。私たちはみな仕事を持ちすべてが順調でしたが、ロシア軍がやってきてこの悲しみをもたらしました。とても同じ人間とは思えません」と話していました。

ブチャの路上には6日現在、破壊されたロシア軍の戦車が多く残されていて、その中を住民が水などを手に持って歩いていました。住民の1人は「私は陸軍にいましたがこのような光景は見たことがありません。なぜ市民を殺す必要があるのか私にはわかりません」と話していました。

ウクライナ市民 少なくとも1563人死亡 国連

国連人権高等弁務官事務所は、ロシアによる軍事侵攻が始まったことし2月24日から今月5日までにウクライナで少なくとも1563人の市民が死亡したと発表しました。このうち130人は子どもだということです。

死亡した人のうち▽1076人はキーウ州や東部のハルキウ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州などで▽487人は東部のドネツク州とルハンシク州で確認されています。またけがをした人は2213人にのぼるということです。

多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたり負傷したりしたということです。今回の発表にはロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどで確認がとれていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は実際の数はこれよりはるかに多いとしています。

隣国モルドバ ワインの輸出に影響

ウクライナの南に位置するモルドバは世界最古のワイン発祥地の一つともされ生産量の9割ほどは輸出していますが、ロシアによる軍事侵攻を受けて輸出港だったウクライナ南部のオデーサ・ロシア語でオデッサが閉鎖されたほか、主要な取り引き先のロシアやウクライナ、それにベラルーシへの輸出ができなくなっていて影響が広がっています。

首都、キシニョフ近郊の国営のワイナリーでは現在オデーサではなくルーマニアの港を利用していますが、港までの輸送距離が長くなるなどして費用は以前に比べ2割以上増えているということです。

モルドバ国営のワイナリーで総支配人をつとめるビオレル・ガラズさんは「軍事侵攻によってワインの販売は大きな影響を受けています。他の市場を探さなくてはなりませんがコストもかかり、すぐに対応するのは難しいです」と話していました。

ポーランドの学校 ウクライナの子ども増え続ける

250万人近くが避難している隣国のポーランドでは地元の学校に通うウクライナの子どもたちが増え続けていて、南東部ジェシュフにある学校には避難してきた子どもたち90人が通い全体の15%に上っています。

何も持たずに避難してきた子どもたちも多く、学校では地元の企業などから寄付された文房具やバッグなども提供しています。授業ではポーランド語からウクライナ語に通訳する補助教員が子どもたちのサポートに当たっていました。

東部ドニプロの近くから避難してきた12歳の男の子は「ことばはよくわからないけれどポーランドの人たちと話すのは好きです。ここで新しいことばを学びたいです」と話していました。

南東部のザポリージャから来た12歳の女の子は「学校がとても好きです。音楽も数学も体育も、そして絵を描くのも楽しいです」と学校生活になじんでいる様子でした。学校では今後、心に傷を負った子どもたちのためにカウンセラーを配置することも検討しています。

ポーランド政府によりますと、これまでに16万人を超えるウクライナの子どもたちが幼稚園や学校に通っていて、今後その数はさらに増える可能性があるということです。

ウクライナからの国外避難者427万人余 国連

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、ロシア軍の侵攻を受けてウクライナから国外に避難した人の数は5日の時点で427万人余りとなっています。

主な避難先はポーランドがおよそ249万人、ルーマニアがおよそ65万人、モルドバがおよそ39万人、ハンガリーがおよそ39万人などとなっています。またロシアに避難した人は先月29日の時点でおよそ35万人となっています。

ルーブル相場 このところ持ち直しも

ロシアの通貨ルーブルはウクライナへの軍事侵攻に対する欧米の経済制裁を受けて急落したあと、このところは持ち直しがみられ、当局による市場介入の影響などを指摘する声が出ています。

軍事侵攻前に1ドル=80ルーブル程度で取り引きされていたルーブルは軍事侵攻後、欧米の経済制裁を背景に急落し3月上旬には1ドル=150ルーブル前後とこれまでの最安値をつけました。

しかしその後は値を戻し、4月6日時点では1ドル=80ルーブル程度と軍事侵攻前の水準を回復しています。

アメリカなどはルーブルの下落を通じてロシア国内のインフレを加速させ経済制裁の効果を高めたい考えですが、現時点では通貨下落に歯止めがかかっています。

市場関係者は▽ヨーロッパとの天然ガスなどの取り引きは続いているためルーブルに一定の需要があるとみられるほか▽当局が手持ちの外貨を使って市場介入を続けているとの見方を示したうえで、いわば官製相場とも言える状況で今後の値動きは不透明だと話しています。

ロシア財務省 ドル建て国債 ルーブル払い

ロシア財務省は6日、今月4日に期限を迎えたドル建ての国債の償還と利払い合わせて6億4920万ドル、日本円でおよそ800億円について自国通貨のルーブルで支払いを行ったと発表しました。ドルでの支払い手続きを海外の銀行から拒否されたためだとしています。

アメリカ財務省は今月4日からアメリカの金融機関を介してロシア政府がドル建て国債の利払いなどを行うことを認めない措置をとっていました。

ロシア財務省は「アメリカ財務省の非友好的な行動により、ロシアの金融機関に支払いを依頼することを余儀なくされた」としたうえで、債務はすべて履行されたとの認識を示しています。

またロシア大統領府のペスコフ報道官は6日「ロシアには資金がある。理論的にはデフォルト=債務不履行の状況になるかもしれないが、それは単純に人為的につくられたものだ。デフォルトの根拠は全くない」と強調しました。

今回の利払いなどには30日間の猶予期間がありますが、ルーブルでの支払いは一方的な返済条件の変更に当たるとしてデフォルトと認定される可能性があります。

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バングラデシュ外相:中国は「お金のかごを持って」来る

バングラデシュ外相:中国は「お金のかごを持って」来る
2022年4月5日

2022年4月5日にMahbubLeelenとJohnBechtelによって
BenarNews
https://bangladeshchronicle-net.translate.goog/bangladesh-foreign-minister-china-comes-with-baskets-of-money/?_x_tr_sl=auto&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=op

『(※ 翻訳は、Google翻訳)
インドとの深いつながりにもかかわらず、バングラデシュは、北京が南アジアの小国の経済発展を支援するために提供する「資金のかご」のために中国に近づいていると、AKアブドゥルモメン外相は火曜日にワシントンで聴衆に語った。

両国が外交関係の50年をマークするので、Momenは今週米国の当局者と会談するためにアメリカの首都を訪問していました。バングラデシュは、世界の舞台で、アジアの巨人であるインドや中国を含む大国との関係を慎重にバランスさせながら、すべての国に友好的であるよう努めていると、 米国平和研究所に出頭した際に述べた。

バングラデシュは、1971年のパキスタンとの戦争中に、インド人がどのように「私たちの独立のために血を流した」かを決して忘れませんが、今日のバングラデシュは、経済発展のために中国(インドの地域のライバル)に大きく依存しています。

「私たちの経済の発展を助ける必要があり、彼らはお金のかごを持っています。彼らは手頃な価格で積極的な提案をしたお金のバスケットが付属しています」とMomenは言いました。

中国と比較して、インドはバングラデシュに多くの経済援助を提供する余裕がない、と彼は言った。

70カ国にまたがる鉄道、港湾、橋のネットワークを構築するための推定1兆ドル以上のインフラストラクチャプログラムである一帯一路イニシアチブを開始した中国は 、インフラストラクチャプロジェクトにおけるバングラデシュの最大のパートナーです。

バングラデシュがパキスタンから分離した51年前に誕生した戦争中、中国は実際にイスラマバードを支持し、ダッカの国連加盟への当初の努力を拒否したとモメンは述べた。

「ほら、私たちは決して忘れることができない」と彼は言い、バングラデシュは前進し、過去の不満を克服することができたと指摘した。

しかし、モメンは、パキスタンがバングラデシュの自決の呼びかけを抑制するために軍事弾圧を開始した1971年に東パキスタンから逃げてきた1000万人を受け入れたことでインドを賞賛した。

「それはインド政府だけでなく、一般の人々が私たちを支え、助けてくれました。私たちはそれを決して忘れることはできません。」

無党派の

バングラデシュのトップ外交官によると、ダッカは大国との関係に「無党派」のアプローチを取っています。

「インドと中国には独自の問題があります。彼らにそれを受け入れさせてください。私たちはそれらの問題に介入しません」と彼は言いました。

月曜日に国務省で彼のアメリカ人のカウンターパートであるアントニー・ブリンケンと会談したとき、モメンは過去50年間バングラデシュを支援したことで米国を称賛した。

「米国は、私たちの悪い時期と良い時期に、常にバングラデシュの友人であり、明るい未来を楽しみにしています。それが私がここにいる理由です」と彼は言いました。

しかし、1971年の戦争中、ニクソン政権はパキスタンを支援しました。

火曜日の平和研究所でのイベントのモデレーターであるテレシータ・シャファーは、 彼とブリンケンが 、強制失踪と超法規的殺害の疑いで、エリート警察部隊である即応大隊の最近の米国の制裁 について話し合ったかどうかをモメンに尋ね た。

Momenは、RABはいくつかの過剰に悩まされてきたと答え、「しかし、何年にもわたって成熟してきました」と答えました。

バングラデシュ当局は、治安部隊を制裁する米国の動きに怒りを表明した。先週、 シェイク・ハシナ首相 は「忌まわしい」制裁を批判し、ワシントンは「いかなる過失や原因もなしに」RABにそれらを課したと述べた。

Momenは、制裁は重要な問題であると述べました。「私はすべての会議でそれを上げます。」

彼はまた、RAB役員を称賛しました。「彼らのおかげで、バングラデシュにはこれ以上のテロはありません。」

司法省によって確立された規則を使用して、「物事は劇的に改善されました」と彼は言いました。「刑罰の司法制度があります」と彼は270人の役員が懲戒処分に直面したと述べました。

それでも、「制裁措置のため、若者はRABに参加することに興味がありません。」』

「新首都はジャカルタの代わりになれず」 知事が指摘

「新首都はジャカルタの代わりになれず」 知事が指摘
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB0459F0U2A400C2000000/

『インドネシアは2024年、北部の新都市ヌサンタラへの首都移転を始める。だが、首都ジャカルタ特別州のアニス・バスウェダン知事は日本経済新聞との会見で「ジャカルタは中心であり続ける」と述べ、首都機能の全面移転には時間がかかるとの見解を示した。首都移転はジョコ大統領の目玉政策だが、アニス氏は24年の次期大統領選への出馬が取り沙汰され、ジョコ氏との微妙な関係が透けて見える。

アニス氏は会見で「ジャカルタはインドネシア人の活動の中心であり続けるだろう。この重心を変えるようなシフトは予見できない」と述べた。首都はジャカルタから遠く離れたカリマンタン島東部に建設するヌサンタラへ移転される計画だ。

ジャカルタでは1928年、いわゆる「青年の誓い」があり、インドネシアのアイデンティティーと国のかたちが定められた。45年には独立宣言が発布された。こうした歴史を背景にジャカルタが国の「根幹部分」を形成していると、アニス氏は指摘する。
「ジャカルタの歴史は移せない」

アニス氏は「政府活動の移転は可能だが、歴史の移転はできない」と話し、ジャカルタの役割は政府活動の中心というだけではないと説明した。「ジャカルタは(インドネシアの)文化の中心で、経済の軸でもある。ジャカルタのこうした役割がすぐに低下することはないだろう」というわけだ。

首都移転はジョコ大統領の目玉政策で、法案が1月に国会で可決された。カリマンタン島のジャングルへの移転は24年のジョコ氏の任期終了前に始まる計画だ。外国の大使館や国際機関の代表部は、政府機関の後を追い、移転開始から10年以内にヌサンタラへ移るとみられている。

こうしたスケジュールは、新型コロナウイルスの感染拡大をはじめとする問題で、はっきりしなくなってきた。首都移転には300億ドル(約3兆7000億円)規模の費用がかかるとされるが、最近ではソフトバンクグループ(SBG)が出資を見送った。移転費用の26%は民間の資金で賄う計画で、インドネシア側には痛手だ。

東南アジアには、経済あるいは安全保障にからむ理由で、首都機能のすべてか一部を移転した国があり、インドネシアも追随する形となる。ミャンマーは06年に首都をヤンゴンからネピドーに移した。マレーシアは1990年代半ば、中央の一部機関をクアラルンプールから近郊のプトラジャヤに移し始めた。

ヤンゴン、クアラルンプールはその後もなお、国の活動の中心であり続けている。

ジョコ氏が首都移転の理由の一つにあげたのは、新首都が「磁力」を発揮し、ジャカルタを中心に人口が多く集まるジャワ島のほかの地域にも等しく、経済成長の恩恵を分け与える必要があるということだ。ジャワ島はインドネシアの国内総生産(GDP)の約6割を稼ぐ。ジャカルタに絞ってもGDPの2割近くを占める。
ジャカルタは交通渋滞と大気汚染に悩まされている(2020年)=ロイター

アニス氏は「ジャワ島とジャカルタへの経済の集中が過剰なのは認める」と話した。だが、経済がジャカルタに偏るのは、インドネシア政府がハード、ソフト両面のインフラ整備で全国に「均等な機会を与えなかった」からだと非難した。ジョコ氏は大統領就任後の約8年間、各地に道路や橋などのハードインフラを建設してきたが、教育や人材育成といったソフト面の開発は十分でないとの指摘がある。

アニス氏は「ジャカルタとジャワ島に人が集まる最大の理由は教育だ」との持論を披露した。同氏はジョコ政権の1期目で教育・文化相を務めた。「経済を巡り地域差をなくしたいのならば、教育がカギになる。主要都市を手始めに、すべての島で優れた教育の拠点を確保し、ジャカルタやジャワ島に来なくてもよいようにすべきだ」

アニス氏は私立パラマディナ大の学長だった2009年、インドネシアの辺境へ大学生を教師として派遣するボランティアプログラムを始めた。
現大統領の側近として政界入り

ジョコ氏が初当選した14年の大統領選で広報担当を務めたことが政界入りのきっかけだった。17年にはジャカルタ特別州知事に当選し、人口過密、地盤沈下、大気汚染、慢性的な交通渋滞といった問題を抱える首都のトップに就いた。
大雨による洪水で被災した高齢者を救助するボランティアの人たち(2021年2月、ジャカルタ)=アンタラフォト・ロイター

「ジャカルタは首都であろうとなかろうと、こうした課題をすべて解決しなければならない」とアニス氏は強調した。「首都移転がジャカルタの問題解決に直結するわけではない。例えば、ジャカルタの交通渋滞の原因を探ると、政府職員(の移動)の割合は4%にすぎない。政府職員が転勤しても、問題の96%は残り、大した効果はない」と言い切った。

19年の世界銀行の報告では、交通渋滞に伴うコストはジャカルタだけで26億ドルにのぼる。

アニス氏は同氏の指揮で、ジャカルタの渋滞緩和に向けた施策が進んでいると語った。17年の知事就任時、ジャカルタの公共交通機関のカバー率は42%だったが、21年には82%に拡大した。この間に、バス、鉄道、地下鉄、乗り合いタクシーに関するジャクリンコ社による決済システム統合プロジェクトの対象車両数は2倍の4000台超に増えたと主張した。

「公共交通機関を使うならば、歩道も必要だ」とアニス氏は話した。「過去4年間でジャカルタ全域に364キロメートルの歩道を設けた。1日あたりの公共交通機関の利用者は17年に35万人だったが、いまでは100万人に膨らんだ」
MRT(大量高速輸送システム)の正式営業開始を祝い、握手するアニス・ジャカルタ特別州知事(左)とインドネシアのジョコ大統領(2019年3月、ジャカルタ)=アンタラフォト・ロイター

こうした政策は有効なようだ。オランダの地図サービス大手トムトムによる世界の渋滞都市ランキングで、ジャカルタは16年に3位だったが、21年には46位に改善した。

アニス氏の目標は、公共交通機関の整備を進め、1日の利用者数を「少なくとも300万~400万人」に増やすことだという。

知事の任期は10月に満了する。選挙法に基づき、あらゆるレベルの首長選を24年に同時で実施するため、後任は政府が任命する暫定知事が2年間、務める。

アニス氏にはジャカルタ特別州の知事選に再出馬する可能性があるほか、大統領選の有力候補の一人だともみなされている。アニス氏は、いずれの選択肢についてもコメントを控えた。

調査会社サイフル・ムジャニ・リサーチ・アンド・コンサルティングが2月に実施した大統領候補としての支持率で、アニス氏はガンジャル・プラノウォ中部ジャワ州知事に次ぐ2位だった。

(ジャカルタで、谷翔太朗)
この記事の英文をNikkei Asiaで読む
Nikkei Asia https://asia.nikkei.com/Editor-s-Picks/Interview/Nusantara-won-t-replace-Jakarta-as-Indonesia-s-center-governor/?n_cid=DSBNNAR 』

ミャンマー、外貨強制両替の免除は限定的か

ミャンマー、外貨強制両替の免除は限定的か
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM0684J0W2A400C2000000/

『【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマー中央銀行は、海外から入金した外貨を現地通貨に両替することを義務づける措置について、輸出品やサービスの代金などが対象になるとの見解を明らかにした。5日、各銀行に通達した。金融関係者は外貨の強制両替について「広範な免除措置は設けられないのではないか」と危機感を強めている。

中銀は3日付の銀行への通達で、国外から送金を受けた外貨を1営業日中に現地通貨チャットに両替するよう指示した。着金後、中銀が定めるレート(1ドル=1850チャット、6日時点)で両替させた上でチャット口座に振り替える。対象は「国内居住者」で、ミャンマーに拠点を置く外国企業や外国人も含まれる。

5日の通達では、両替義務の対象として①輸出に関する入金②サービス対価などのその他入金③投資④融資⑤片務的な国際送金を列挙した。このうち投資と融資については、当局の外国為替監督委員会が承認した金額に限り、両替義務の適用外になるとしている。

海外への外貨送金については、当局の承認がある場合は、中銀のレートに一定の手数料を上乗せしたレートで銀行から外貨を入手できるとしている。中銀は、通達以前に着金した既存の外貨預金についても同様にチャットに転換させるとしているが、今回の通達では実施方法についての具体的な言及はなかった。

各銀行は4日から外貨に関連する取引を停止しており、現時点では一連の通達は実行されていない。在ミャンマー日本大使館などが撤回を申し入れており、追加で免除措置が発表される可能性もある。だが、現地に駐在する邦銀関係者は「今回の通達は国軍の指示で行われた可能性が高く、楽観的に考えることはできない」とみる。

6日付の国営紙は「今回の措置で外貨の流通が十分になれば、輸入品の価格が下がるだろう」との現地の経済人のコメントを掲載した。ミャンマーではクーデター後に通貨安が進み、輸入に頼るガソリンや食用油、医薬品などの生活必需品が大きく値上がりした。

一方、ある日系大手企業の駐在員は「本格的に撤退を考えざるを得ない」と話した。ミャンマー国内の商取引は現地通貨で行うことが原則だが、輸出入に関わる場合は米ドルで決済することが多いためだ。別の企業経営者は「誰もミャンマーに外貨を送金しないようになり、中期的にはむしろ外貨不足が深刻化する」との懸念を示した。』

BRICs

BRICs
https://ja.wikipedia.org/wiki/BRICs

『BRICs(ブリックス、英語 Brazil, Russia, India, China から)は、2000年代以降に著しい経済発展を遂げた4か国(ブラジル、ロシア、インド、中国)の総称[1]。BRIC(ブリック)とも呼ばれる[2]。投資銀行ゴールドマン・サックスの経済学者であるジム・オニールによって書かれた2001年11月30日の投資家向けレポート『Building Better Global Economic BRICs』[3] で初めて用いられ、世界中に広まった[4][† 1]。

また、BRICs4か国に南アフリカ共和国 (South Africa) を加えた5か国は、BRICS[5] と総称される[6]。近年はBRICSの表記が一般的である。

BRICs4か国は、2009年6月16日にロシアのエカテリンブルクで初めての首脳会議を開催した[7]。2011年4月13日に中国の三亜で行われた首脳会議には南アフリカ共和国が初めて参加し、首脳会議の正式名称をBRICS首脳会議(英語版)に変更した[8]。 』

『BRICsの潜在能力

2014年のBRICS各国首脳。左から、プーチン、モディ、ルセフ、習及びズマ。

国ごとに大きな差がありBRICSの名前が登場してから20年経過した2020年時点で目覚ましい発展が出来ているのは中国とインドであり他の国は経済成長が失速した[1]。

規模の大きさ

BRICsが世界に占める割合をみると、2006年の時点で国土面積で29.2%、人口では42.7%となっており、世界の中で圧倒的な比重を占めている[9]。

世界経済に占める地位

GDPの割合を購買力平価で換算すると2014年の時点で30.2%[† 2][10] と大きく上昇し、EU (16.6%) [10]、アメリカ (15.9%)[10] を既に上回っている。』

『共通点

インドが7位、南アフリカが24位。面積でいえば5か国合計で世界の約32%を占めている。

また、それに伴い天然資源にも富んでいる。

中国やインドは1人あたりの資源量は決して多くはないものの、5か国とも資源大国である。資源としては石炭・鉄鉱石・天然ガスが4か国に共通しており、原油・ボーキサイトなどもほとんどの国で産出されている。

人口大国である。2000年代初頭の人口は、中国が約13億人(世界1位)、インドが約11億人(世界2位)、ブラジルが約1億7,000万人(世界5位)、ロシアが約1億4,000万人(世界7位)、南アフリカが約4,900万人(世界25位)となっており、5か国合計で27億人以上、世界の人口の約45%を占めている。

今後もロシアを除く4か国では人口が増加し、2050年には32億6,000万人にまで膨れ上がるとされている。

ただし、ブラジルとインドおよび南アフリカでは将来的にも人口が増え続ける一方で、ロシアは特に21世紀に入って以降、人口が急激に減少する傾向にあり[11]、人口が多いため一人っ子政策を廃止した中国でも人口は伸び悩んでおり、将来的には人口が減少すると予測されている。

政治・軍事において、地域における覇権を握っている。

    ロシア・中国・インドの3か国は衛星測位システム・航空母艦・核兵器・ICBM・SLBM・SSBN・ASAT保有国である。
    ロシア・中国・インドは火星探査機を火星周回軌道への投入に成功させた。
    ロシア・中国はミサイル巡洋艦・戦略爆撃機・第5世代ジェット戦闘機の保有国である。また有人宇宙飛行・火星着陸・月面着陸・月面でのサンプル採取を成功させた。
    ロシア・中国は国連安保理常任理事国で、ブラジルとインドも新たに常任理事国入りする可能性がある。

    2005年2月にロンドンで開かれたG7財務相・中央銀行総裁会議では従来のG8(G7+ロシア)に加えて、他のBRICs3か国も初めて参加した。

経済改革を行っている。1970年代後半の中国やブラジル・ロシア・インド・南アフリカの1990年代初頭の経済政策の転換はいずれも、対外開放による海外からの投資・市場経済化を推進するものであった。

現時点での貧富の格差が大きい。ブラジルとインドおよび南アフリカでは元来大きかった格差が解消されておらず、ロシアと中国では、市場経済導入による経済の自由化に伴って格差が拡大した。また、これらの国々では経済の地域格差も大きい。

多民族国家で多人種社会であり、共通語的役割がある言語または公用語とされる言語以外にも、多くの言語が国内で使用される。』

『相違点

ブラジルはラテンアメリカ文化圏、ロシアは正教会文化圏、インドはヒンドゥー教文化圏、中国は儒教文化圏、南アフリカはブラックアフリカ文化圏に属する。
歴史的に中国やロシアは統一国家として存在してきた。インドが1つの国家として纏まったことはイギリスの統治による部分が大きい。ブラジルはポルトガルの植民地、南アフリカはイギリスの植民地として形作られた。
ブラジルはポルトガル語圏、ロシアはロシア語圏、インドはヒンディー語圏、中国は中国語圏、南アフリカは英語圏に属する。
ブラジルは南アメリカ、ロシアはヨーロッパ、インドは南アジア、中国は東アジア、南アフリカはアフリカに属する。

その他

ロシアと中国、中国とインドは国境を接している。領土問題は解決しているが中国の勢いが増しており極東の一部に対し中国の領土だという声もある[12]。

中国からロシアのシベリアへの移民が増えつつある(特に沿海地方を含む東シベリア)。シベリアは人口が希薄なので、将来的に中国人がシベリアの一部で住人の多数を占める可能性がある。

そうなった場合、中国からロシアに割譲された沿海地方で領土問題が再燃する可能性もある(ただし、2004年に両国間の国境問題は解決し、国境線は画定されている)。

また経済の面でもロシアと中国の逆転現象が起こることが考えられる。

ロシアを除く4か国は、首都と最大の都市が異なる。インドはニューデリーよりムンバイ(旧ボンベイ)が、中国は北京より上海が、ブラジルはブラジリアよりサンパウロが、南アフリカはプレトリアよりヨハネスブルグの方が大きい。

ブラジルとインドおよび南アフリカは、植民地以前から、資本主義を導入していた。

中国とロシアは、旧共産主義で、市場経済制導入後、資本主義となった。

中国以外は、大統領制を導入している。

冷戦時代、ロシア・中国は東側陣営にあったが対立していた。

ブラジルと南アフリカは、南半球に属する。

インドと南アフリカは、非同盟運動の参加国である(中国とブラジルもオブザーバー)。』

[FT]中東・アフリカで広がるロシア支持のプロパガンダ

[FT]中東・アフリカで広がるロシア支持のプロパガンダ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB051O60V00C22A4000000/

 ※ 「BRICs(ブリックス、英語 Brazil, Russia, India, China から)は、2000年代以降に著しい経済発展を遂げた4か国(ブラジル、ロシア、インド、中国)」がもてはやされたのは、遠い昔の話しだな…。

 ※ 『また、BRICs4か国に南アフリカ共和国 (South Africa) を加えた5か国は、BRICS[5] と総称される[6]。近年はBRICSの表記が一般的である。』…。

 ※ 南アを加える場合は、「BRICS」と表記されることは、知らんかった…。

『ロシアがウクライナ侵攻に踏み切ってから、インドの医師を名乗る女性がツイッター上でロシアのプーチン大統領を支持すると表明した。「#IStandWithPutin(私はプーチンを支持する)」というハッシュタグが添えられ、ウクライナ侵攻を正当化するプーチン氏の動画に誘導するリンクも張られていた。その投稿は拡散し、ハッシュタグも広まった。
ソーシャルメディア上では真偽ないまぜの情報が飛び交っている=ロイター

しかし、青い上着をはおりマスクをした「アディーラ医師」のプロフィル写真はインターネットから流用した写真素材だと研究者は指摘する。各種アプリの画像検索機能を回避するため、画像は反転していた。フォロワー100人未満のこのアカウントは、投稿が5000回以上リツイートされた後に削除された。

ツイッターは自社プラットフォームを悪用される懸念から、このハッシュタグを広めようとしていたアカウントを数十件停止した。だが、そのときすでに南アフリカのズマ前大統領の娘がこのハッシュタグをツイートしていた。

ウクライナのゼレンスキー大統領が世界各国の議会で感情に直接訴える演説を行うなど、西側諸国ではウクライナが情報戦を制している。西側諸国の政府やメディアは援助と支援を求めるウクライナに共鳴し、同国の主張を広く拡散している。だが、アフリカやアジアの中には、2003年の米国主導のイラク戦争といった欧米の植民地主義や軍事介入という負の遺産に悩まされてきた国もあり、ウクライナへの見方は割れている。

カタールのハマド・ビン・ハリーファ大学准教授でオンライン上の情報操作に詳しいマーク・オーウェン・ジョーンズ氏は、「ウクライナに対する共感そのものがないわけではない。ただ、国際世論がウクライナ支援で一致する様相が強まるなか、北大西洋条約機構(NATO)やいわゆる西側に対する怒りやいら立ちを表しているのだろう」と語る。

同氏は「『北の先進国』近くで有事が起きたとなると、国際社会がいかに結束できるかが浮き彫りになった。その一方でアフリカなどでは、自分たちが住んでいる地域が無視されたり搾取されたりしがちだという認識が改めて広がっている」と言う。

一枚岩ではない国際社会

国際社会が一枚岩でないことは、3月2日の国連総会でロシアのウクライナ侵攻を非難する決議に141カ国が賛成し、5カ国が反対、インドや中国を含む35カ国が棄権したことを見ても明らかだ。

こうした状況下では、活動家が指揮する場合であれ政府のプロパガンダマシンが展開する場合であれ、世論操作キャンペーンが広く受け入れられる土壌がある。先述したツイッター上のキャンペーンは過去に偽アカウントや不審なアカウントを使って展開されていたキャンペーンをほうふつとさせる。首謀者は中東やアフリカのロシア人だとされていたが、それをロシア政府と結びつける証拠はない。スタンフォード大学インターネット観測所の研究者シェルビー・グロスマン氏は「真剣にロシアを支持する地域が世界中にある。アフリカもその一つだ」と指摘した。

だが、虚実の境目がはっきりしないこともある。「アディーラ医師」のアカウントは確実に偽物だと、最初におかしいと声を上げたジョーンズ氏は言う。その投稿をリツイートしたアカウントは全部ではないにしろ、その多くが偽の草の根運動を意味する「アストロターフィング」の特徴を示していた。だが、ボット(自動応答プログラム)と同じく、正規のアカウントも#IStandWithPutinをシェアした。このキャンペーンに関してリポートを公表したセンター・フォー・ジ・アナリシス・オブ・ソーシャル・メディアのリサーチディレクター、カール・ミラー氏は「(ロシアと関連付ける)決定的証拠はない」と語った。
誰が仕組んだにせよ、このキャンペーンはインドで即座に支持を集めた。同国のモディ首相はロシア非難を求める西側の圧力に逆らったことで、珍しく党派を超えて支持されている。

南アでは、ロシア・ウクライナ間の戦争に対して関心が集まっているのに乗じて、国内で政治的主張を拡散しようとする政治家もいる。南アを拠点に情報操作について研究する米シンクタンク大西洋評議会のジャン・ル・ルー氏はこう指摘する。

プーチン氏をたたえる南アフリカ前大統領の娘

南アのズマ前大統領の娘ドゥドゥ・ズマ・サンブドラ氏がツイートしたのは#IStandWithPutinというハッシュタグだけではない。プーチン氏が「世界で最も影響力がある人物」であるのに対し、父の後継者ラマポーザ氏は「愚かな大統領」だと20万人近いフォロワーに向けて発信した。同国でポピュリズム(大衆迎合主義)を掲げる政治家のジュリアス・マレマ氏はロシアを擁護する理由を説明するのに歴史を持ち出し、ロシアが「提供してくれた武器や資金を使って、我々はアパルトヘイト(人種隔離)政策と闘った」と語った。

結局、「以前からある反欧米のメッセージ」を広めるためにロシアの言い分を利用しているとル・ルー氏は説明する。「ロシアは欧米に代わる選択肢とみられている」という。

中東では、シリア内戦でアサド政権に軍事支援したロシアに対する見方が大きく割れている。だが、湾岸諸国をはじめ、対米・対ロ関係のバランスをうまく取ろうとしてきた国では、03年にイラクに侵攻し壊滅的被害をもたらした米国に対する見方と違うと疑問を投げかける投稿がSNS(交流サイト)上で多数見られる。

ロシア政府機関の公式アカウントが単に現地のニュースを拡散しているだけのこともある。エジプトの首都カイロのロシア大使館は「ウクライナで進行中の戦争で、非欧州人に対する人種差別があらわになった」とツイッターに投稿した。添えられていたリンクをたどると、中東で起きた戦争の犠牲者よりも欧州人であるウクライナ人のほうがメディアで注目を集めていると訴える動画が再生された。ヨルダンのラジオ局が制作したものだ。

研究者らはこうした情報キャンペーンの影響を過大評価しないよう注意を促している。「この種のキャンペーンが何らかの影響を及ぼしているのかという質問に答えるのは非常に難しい。確認するのは至難の業だ」とグロスマン氏は漏らす。

By Samer Al-Atrush, Benjamin Parkin and Joseph Cotterill

(2022年4月3日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

(c) The Financial Times Limited 2022. All Rights Reserved. The Nikkei Inc. is solely responsible for providing this translated content and The Financial Times Limited does not accept any liability for the accuracy or quality of the translation. 』

NATO、加盟申請なら歓迎 フィンランドとスウェーデン

NATO、加盟申請なら歓迎 フィンランドとスウェーデン
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR06F0A0W2A400C2000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は6日、非加盟のフィンランドとスウェーデンがNATOに加盟を申請すれば「すべての同盟国が歓迎するだろう」と語った。NATOと両国はすでに密接な協力関係にあり、相互運用や民主的な統制の面で「NATOの基準を満たしている」と説明した。

6~7日のブリュッセルでの外相理事会の開幕に先立って記者団に語った。

ロシアのウクライナ侵攻を受けて、フィンランドとスウェーデンではNATOへの加盟論議が熱を帯びている。現地メディアによると、フィンランドのマリン首相は2日、加盟を申請するかどうか「この春の間に注意深く、しかし迅速に決定されねばならない」と述べた。世論調査ではNATO加盟を支持する声が増えている。

スウェーデンのアンデション首相は3月末のテレビ番組で「NATO加盟を排除しない」と表明した。同国では9月の総選挙でNATO加盟が争点になるとみられている。』

ロシアの国債利払い阻止、米報道官「財源枯渇が目的」

ロシアの国債利払い阻止、米報道官「財源枯渇が目的」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN060I60W2A400C2000000/

『【ワシントン=高見浩輔】サキ米大統領報道官は5日の記者会見で、ロシア国債の利払い手続きを承認しなかった米財務省の決定について「ウクライナへの戦争を継続できないよう財源を枯渇させることが最大の目的だ」と述べた。ロシアは米金融機関を通じて利払いを実施する手段を失い、債務不履行(デフォルト)に陥る可能性が高まっている。

【関連記事】米財務省、ロシア国債利払い認めず デフォルト懸念増す

サキ氏はロシアに対して「(デフォルトを含めた)選択を迫る」と強調した。実際にロシアがデフォルトに陥るタイミングについては「我々は評価を下しておらず、ロシア側の決定による」と明言を避けた。

米財務省はロシアが予定していた4日のドル建ての利払いについて、米金融機関による手続きを承認しなかった。利払いには30日間の猶予期間がある。』

在韓米軍の戦力強化を協議 韓国次期政権の訪米特使団

在韓米軍の戦力強化を協議 韓国次期政権の訪米特使団
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM062JD0W2A400C2000000/

『【ソウル=甲原潤之介】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が米国に派遣した特使団は5日、ホワイトハウスでサリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談した。北朝鮮の活発な核・ミサイル開発の動きを踏まえ、在韓米軍の防衛力強化について協議した。戦略爆撃機の展開など核戦力を用いた抑止も議題になったもようだ。

特使団の団長を務める朴振(パク・ジン)議員は会談後、記者団に「北朝鮮の核とミサイル開発が朝鮮半島や地域の安全保障に対する脅威だという認識を共有した」と語った。「韓米の防衛力が非常に重要だという話をした」とも述べた。

記者団に核を含む戦略兵器に関する言及があったかを問われ「協議する過程で自然に出てきた。戦略資産の展開は(核兵器を使った抑止策である)拡大抑止を強化するうえで重要な要素だという次元で議論した」と明らかにした。聯合ニュースが伝えた。

特使団はバイデン米大統領に宛てた尹氏の親書をサリバン氏に渡した。オースティン米国防長官とも会談し、防衛力を強化していくことで一致した。

戦略兵器とは通常の兵器と異なり、相手国の生活基盤や産業に重大な影響を与えうる大量破壊兵器を指す。核兵器を運搬するのに用いる戦略爆撃機や空母、原子力潜水艦などが含まれる。想定する軍事展開の中身について朴氏は具体的な言及を避けた。

米軍はグアムに戦略爆撃機を展開する。日本の横須賀基地(神奈川県)を拠点とする第7艦隊は原子力空母を運用する。こうした兵器や米本土に配備する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を用いて、核兵器による攻撃を抑止している。日本や韓国は「核の傘」と呼んでいる。

米爆撃機が韓国に一時展開した例は過去にもある。北朝鮮が核実験やミサイル発射を繰り返していた2017年8月、米軍はグアムの基地から戦略爆撃機を朝鮮半島に展開し、北朝鮮に圧力をかけた。この時は韓国空軍、日本の航空自衛隊それぞれと戦闘機を使った共同訓練を実施した。

同年10月には米軍の空母や原潜を朝鮮半島沖に集結させ、韓国海軍と合同演習をした。米朝の非核化協議が始まった18年以降、米軍は戦略兵器の展開を控えている。

今回、韓国に米軍の爆撃機などが展開されれば、米韓同盟の軍事協力の水準が再び高まることになる。文在寅(ムン・ジェイン)政権が進めてきた「自主国防」の路線を修正し、米国との同盟を重視する尹氏の安保政策の目玉になる。

韓国メディアによると、特使団は3日からの米国訪問で北朝鮮の完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)を目指す姿勢を米側に伝えている。「朝鮮半島の非核化」を掲げ、米軍の戦略兵器を韓国に展開しないことで北朝鮮との融和を重視した文氏との路線の違いが鮮明だ。

保守系の重鎮議員である朴氏をはじめ、特使団の7人のメンバーには米国との同盟重視派がそろう。趙太庸(チョ・テヨン)氏は保守の朴槿恵(パク・クネ)政権時に外務第1次官を務めた。それぞれ新政権の外交・安保の要職に就くと目されている。

4月中旬には米韓合同軍事演習が予定される。韓国が米国に近づくことで北朝鮮との緊張は今後さらに高まる可能性がある。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹で朝鮮労働党副部長の金与正(キム・ヨジョン)氏は5日発表の談話で核攻撃をちらつかせて韓国を威嚇した。「南朝鮮(韓国)が軍事的対決を選択するなら、我々の核戦力は任務を遂行する」とした。』

米国防長官、核巡航ミサイルの開発打ち切りを表明

米国防長官、核巡航ミサイルの開発打ち切りを表明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN062GF0W2A400C2000000/

『【ワシントン=中村亮】オースティン米国防長官は5日、下院軍事委員会の公聴会で新型の核巡航ミサイルの開発を打ち切る方針を表明した。核巡航ミサイルについて「ささいな能力」と指摘。開発費に見合った抑止力強化が見込めないと言明した。「大統領に対して多くの手段を提案できる」とも語り、核巡航ミサイルの開発を中止しても中国やロシアに対する抑止力を維持できるとの考えを示した。

【関連記事】米政権、リベラル派へ配慮 核巡航ミサイル開発中止へ

潜水艦への配備が想定された核巡航ミサイルは敵国の軍事基地や重要施設に限定攻撃を実行する戦力と位置づけられる。共和党のトランプ前政権が開発に着手し、核兵器の役割低下を目指すバイデン政権下での開発継続の是非が焦点になっていた。

米軍は潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に爆発力を抑えた小型核弾頭を搭載している。核巡航ミサイルと同様に限定攻撃に活用する戦力だ。国防総省高官は日本経済新聞の取材で、小型核を搭載したSLBMが核巡航ミサイルの役割をおおむね代替できるとの分析を明らかにしていた。

一方、米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は公聴会で、核巡航ミサイルの開発を続けるべきだと唱えた。開発中止に不満をあらわにする発言で米政権内での足並みの乱れを露呈した。「(意思決定プロセスで)私は何度も意見を表明する機会があった」とも語った。

核巡航ミサイルの開発中止には、世界で広がる核軍縮の後退を食い止めるとともにバイデン米大統領が支持基盤とする与党・民主党のリベラル派に配慮する狙いもある。リベラル派は核軍縮を唱え、国防予算の削減を訴えている。』

米軍トップ、ウクライナ紛争「数年単位」 東欧拠点拡大

米軍トップ、ウクライナ紛争「数年単位」 東欧拠点拡大
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0638J0W2A400C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は5日、下院軍事委員会の公聴会で、ウクライナ紛争について「少なくとも数年単位になる」と述べた。ロシアの脅威が高まる欧州の抑止力を強化するため、東欧諸国で米軍拠点の拡大を検討すると表明した。ポーランドやルーマニア、バルト3国を候補に挙げた。

ミリー氏は「北大西洋条約機構(NATO)加盟国や米国、ウクライナ、同国を支援するすべての同盟国・有志国はかなり長い間、この紛争に関与することなるだろう」と明言した。「欧州での長期的な軍の態勢は今まさに議論しているが、長期間にわたって兵力が増強される可能性があるのは明らかだ」と話した。

現在、欧州に展開する米軍は10万人で、国防総省は2月上旬から1割以上増やした。ミリー氏は「実際に部隊がいることは抑止力になる」と言及。「私の考えでは恒久的な基地を設け、常駐させずに巡回駐留させるやり方が効果的だ」と説明した。一時的に米兵を派遣するローテーション形式を採用すれば費用負担が抑えられると強調した。

公聴会では、ロシアや隣国ベラルーシによる脅威の最前線になるエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国に加え、ポーランドやルーマニアが恒久的な基地建設の費用負担に前向きだと明らかにした。

ミリー氏はロシアによるウクライナ侵攻について「私の42年間の軍勤務の中で最大の脅威を目の当たりにしている」と主張した。「より不安定な世界に入りつつあり、大国間の重大な紛争のおそれは増大している」とも提起した。

ウクライナへの米軍派遣には改めて慎重な考えを示した。「(米軍派遣は)ロシアとの武力衝突のリスクを伴う。私はそれは勧めない」と唱えた。

バイデン米大統領は一貫してウクライナへの派兵を否定してきた。「ロシアとの直接対決は第3次世界大戦になる」と繰り返すのは、世界の9割の核兵器を保有する米ロが戦火を交えるわけにいかないとの判断がある。

ミリー氏は「米軍をウクライナに送らない限りはプーチン(大統領)を抑止できたと思えない。ウクライナ侵攻は彼の長年の目標で、抑止するには米軍の投入が必要だった」と発言した。

さらに同氏は台湾有事をにらんだウクライナ危機の教訓にも触れた。「敵が侵攻を試みた際、軍が武装し訓練を受けていれば非常に有効だ」と語った。米欧から武器供与を受けているウクライナの激しい抵抗で、想定外の苦戦を強いられているロシア軍と中国人民解放軍を重ね合わせたとみられる。

オースティン国防長官は同じ公聴会で「台湾が自らを守るために必要なものを支援する」と述べた。

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

「米軍をウクライナに送らない限りはプーチン(大統領)を抑止できたと思えない。

ウクライナ侵攻は彼の長年の目標で、抑止するには米軍の投入が必要だった」というミリー統合参謀本部議長の発言は、台湾問題を意識しての発言だろうが、個々で問題になるのは、「抑止」とはプーチンが何をすることを抑止するのか、という点に焦点を置いて議論すべきであろう。

プーチンがウクライナを侵攻することを抑止することはできなかったが、NATO諸国を攻撃することは抑止できている。

少なくともミリーが言うようにウクライナを抑止するためには、米軍をウクライナに派兵すべきだったが、アメリカはそこまでのリスクを負うべきだったかは要検討。』

G20会議、ロシア参加なら「欠席」 米財務長官

G20会議、ロシア参加なら「欠席」 米財務長官
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06EE90W2A400C2000000/

『【ワシントン=高見浩輔】イエレン米財務長官は6日、20カ国・地域(G20)が開く複数の会議について、ロシアが参加する場合は「欠席する」と表明した。すでに議長国のインドネシアに伝達した。バイデン米政権はウクライナ侵攻を続けるロシアをG20から排除するよう求めている。

米下院の金融サービス委員会で証言した。G20は直近では20日に財務相・中央銀行総裁会議を開く予定だ。ロシアが出席するかどうかはまだ判明していない。

イエレン氏はウクライナ侵攻を「世界秩序に対する許しがたい侮辱」だと糾弾した。そのうえで「米国やパートナーに経済的損害がない範囲で、ロシアに最大限の苦痛を与える」と強調した。これまでの経済制裁は「ロシアに壊滅的な打撃を与えている」とも分析した。』

月950億ドル圧縮も FRB3月会合、量的引き締め議論

月950億ドル圧縮も FRB3月会合、量的引き締め議論
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06DKE0W2A400C2000000/

 ※ 政策金利の引き上げと、量的緩和の縮小のコンボか…。

 ※ 中間選挙に備えて、何が何でも、「インフレを抑止する」という方向なのか…。

『【ワシントン=高見浩輔】米連邦準備理事会(FRB)は6日、3月15~16日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開した。量的引き締め(QT)と呼ばれる資産圧縮について、すべての参加者が「早ければ5月の次回会合でプロセスを開始するのが適切だろう」と指摘した。月に950億ドル(約11.7兆円)を上限として縮小することでおおむね合意した。

多くの参加者が今後の会合で通常の倍となる0.5%の利上げを1回か、それ以上実施する可能性に言及していたことも分かった。一段と強い姿勢でインフレの封じ込めを急ぐ姿勢が鮮明になった。政策金利を急ピッチに引き上げるだけでなく、資産圧縮も急ぐ。

【関連記事】
・NYダウ続落144ドル安 議事要旨で引き締め観測強まる
・金融引き締めの波、企業や家計に 欧米で借金の動き鈍る
・FRB資産圧縮「5月にも急ピッチで」 ブレイナード理事

FRBは保有する国債などを市場で売却せず、償還を迎えた債券の一部を再投資しない手法で資産を圧縮する。参加者の全員が急速なインフレと労働市場の需給逼迫を考慮し、前回に資産を圧縮した2017~19年よりも早いペースで量的引き締めを実施すべきだとした。今回はほぼ倍のペースとなる。

何人かの参加者は上限をもっと高い水準にしたり、設けなかったりしてもよいと指摘したが、圧縮額の上限は国債を600億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)を350億ドルとすることでおおむね合意した。市場環境をにらみながら、3カ月か、それ以上の時間をかけて段階的に上限を設けることでも一致した。

国債の償還額が上限に達しない場合は、保有する短期証券を償還する。償還までの期間が長いMBSの保有比率が高まる可能性があるため、資産圧縮が進んだ段階ではMBSの売却も検討する。

3月の会合では約3年ぶりとなる利上げを決めた。政策金利の引き上げ幅は0.25%だったが、今回の議事要旨では多くの参加者がロシアによるウクライナ侵攻によって不確実性が高まっていなければ0.5%の引き上げ幅が適切だったとみていたことも明らかになった。

FRBはインフレの封じ込めについて、早期の決着を目指している。すべての参加者が「迅速に金融政策を中立なスタンスに戻すことが望ましい」とした。5日に講演したブレイナード理事はその時期について「今年後半」としていた。2~3人の参加者は強いインフレが今後も続くという期待が人々の間に根付いてしまうことが「重大なリスク」だと指摘した。

市場には、過度な金融引き締めが米国の景気後退につながるリスクを懸念する声がある。3月会合ではこうした議論は見あたらず、議事要旨に「景気後退(リセッション)」という文字はなかった。

量的引き締め(Quantitative Tightening) 金融緩和には政策金利を引き下げる利下げのほか、国債などを購入して市場に資金を供給する量的緩和がある。

市中金利を引き下げることで企業や個人が資金を借りやすくなり、設備投資や消費を促す効果がある。

FRBは、新型コロナウイルス禍への対応として米国債や住宅ローン担保証券(MBS)を購入し、保有資産を4兆ドルから9兆ドルに増やしてきた。量的引き締めでは、保有資産を減らして市場から資金を吸い上げるため、金利に上昇圧力がかかる。

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上野泰也のアバター
上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
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ひとこと解説

FOMC議事要旨からは、ロシアのウクライナ侵攻がなければ3月の利上げ幅は0.5%ポイントだった可能性が高いこと、量的引き締め(QT)の上限は月950億ドルに設定されそうなこと(市場想定の上限に近い額)が明らかになった。

かなりタカ派的な内容である。議事要旨公表の1日前にブレイナードFRB議事がタカ派色の濃い発言をし、これを消化していたため、議事要旨の内容からのショックはこの日の金融市場では限られた。

急激な金融引き締めは当然、景気の悪化につながる。

だが、記事の末尾に書かれている通り、「3月会合ではこうした議論は見あたらず、議事要旨に『景気後退(リセッション)』という文字はなかった」。実に危うい。

2022年4月7日 8:07 』

英、原発30年までに8基建設 50年に原発比率25%に

英、原発30年までに8基建設 50年に原発比率25%に
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR070L90X00C22A4000000/

『【ロンドン=中島裕介】英政府は6日、エネルギーの安定供給に向けた新たな中長期計画を公表した。2030年までに原子力発電所を最大8基建設し、50年時点の原発比率を足元の16%程度から25%に引き上げる。原子力も含めた「低炭素」電源の比率を足元の6割ほどから30年までに95%に引き上げることも「可能だ」とした。

新型コロナウイルス危機後の需要の急増やロシアの軍事侵攻に伴うエネルギー価格の高騰を受けて計画を策定した。英国は経済制裁の一環として、ロシア産原油の輸入を22年中に止め、天然ガスもその後早期にゼロにする。英国の総需要に占めるロシア産比率は原油が8%、ガスが5%と高くないが、同国産の化石燃料に依存しなくても安定供給が確保できる方策を並べた。

柱となるのが原発の発電量の増強だ。政府統計によると、総発電に占める原発比率は2020年時点で16%だが、これを原発の新規建設や技術革新で1割ほど引き上げる。現在稼働中の原発は30年代半ばには全て操業期間を終え、停止する可能性が高いため対策を急ぐ。

建設地として、すでに工事に入っている英南西部ヒンクリーポイントや、日立製作所が事業運営から撤退したウェールズのアングルシー島などの名前が挙がっている。50年に向けては小型モジュール炉の開発も急ぐ。

再生可能エネルギーでは洋上風力の30年時点での発電量の目標を10ギガワット引き上げ、50ギガワットとした。現状で14ギガワットの容量がある太陽光発電も35年までに5倍に増やすことを視野に入れる。商用ビルの屋上の積極活用など規制緩和も検討する方針だ。

これにより20年時点で4割強の再エネの比率を30年までに7割以上に引き上げ、原発も含めた「低炭素」電源を95%に近づける。

英国では4月に標準的な家庭でエネルギー価格が5割以上上がっており、ジョンソン政権への不満につながっている。ジョンソン首相は今回の計画について「安価でより多くのエネルギー自給を確保できる」と価格高騰対策の側面も強調する。英政府も新計画で10年間のエネルギー価格は安くなると指摘する。

ただ原発の増強や再エネの強化は足元の価格高騰にはほとんど効果はない。英野党からは「高額の請求に苦しむ家庭に、何の助けにもならない」との批判が出ている。

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竹内純子
国際環境経済研究所 理事・主席研究員
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ひとこと解説

英国は電力自由化を進めたことで、原子力発電の新規建設が停滞しました(自由化市場では投資回収が不確実になるので資金調達コストが上昇し、原子力のように初期投資が巨額の事業は成立しづらくなる)。

状況を改善するために、再エネと同様の固定価格買取制度を導入するなどしていましたが、それだと建設期間中のキャッシュアウトが重すぎるので、原発建設中から投資回収を認める制度が導入される予定です。

風力・原子力・水素といった固定費が大きい電源が主になるという変化と、エネルギーを自由化した弊害への反省を踏まえ、英国は1990年代に世界に先駆けて始めた自由化を転換し、2030年低炭素電源95%達成を目指すと理解しています

2022年4月7日 11:38 (2022年4月7日 11:48更新)』

袋小路の北方領土問題 「プーチン後」もにらんだ備えを

袋小路の北方領土問題 「プーチン後」もにらんだ備えを
編集委員 池田元博
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD0339F0T00C22A4000000/

『ロシア外務省が北方領土問題を含めた日本との平和条約締結交渉の打ち切りを表明した。ウクライナに軍事侵攻したロシアに対し、米欧とともに厳しい経済制裁を科す日本への報復措置だ。ウクライナではロシア軍が民間人を大量虐殺した疑いも浮上しており、日本政府は対ロ制裁圧力をさらに強める意向だ。プーチン政権下での北方領土問題の解決は不可能となったが、対処法はないのだろうか。
Nikkei Views
編集委員が日々のニュースを取り上げ、独自の切り口で分析します。
「日本政府に責任」と非難

「すべての責任は日本政府にある」。ロシア外務省が3月21日に出した声明は、日本がロシアとの互恵協力と善隣の発展ではなく、反ロの路線を選択したと非難。平和条約交渉に加え、北方領土での「ビザなし交流」などの人的交流、共同経済活動に向けた協議も停止すると通告した。

日ロが長年続けてきたビザなし交流まで停止するのは遺憾だが、平和条約交渉自体はウクライナ侵攻前から完全に失速していたともいえる。
2017年9月、北方領土の色丹島でロシア人生徒と記念撮影するビザなし交流の参加者(同行記者団撮影)=共同

プーチン政権下での日ロの領土交渉を簡単に振り返ってみよう。

2000年に大統領に就任したプーチン氏は当初から、日本とソ連の両議会が批准した1956年の日ソ共同宣言は法的に有効だと表明。その履行は「義務だ」とし、日ロ協議の柱に据える方針を示した。56年宣言は平和条約締結後に、北方四島のうち歯舞群島と色丹島の2島を日本に引き渡すと規定している。
東京宣言に否定的なロシア

一方でプーチン氏は、択捉、国後両島も含めた4島全体の帰属問題の解決を明記した93年の東京宣言の踏襲には否定的だった。プーチン政権下の日ロの公式文書で、東京宣言が記載されたのは2003年1月の共同声明が最後だ。プーチン氏は05年11月の来日時には、東京宣言を合意文書に盛りこむことを拒否。共同声明の発表が見送られた経緯がある。

4島返還を求める日本側は、プーチン氏の提案にさほど乗り気ではなかった。18年になって、当時の安倍晋三首相が方針を転換。同年11月のシンガポールでの首脳会談で、56年宣言を基礎に交渉を加速することで合意した。しかしプーチン氏は、4島が第2次世界大戦の結果、ソ連領になったと日本が認めるのが先決だと主張。日米安全保障条約など安保問題の懸念も挙げ、交渉のハードルを一気に高めた。
日ロ首脳は1956年の日ソ共同宣言を基礎に、平和条約交渉を加速することで合意した(2018年11月、シンガポールで会談するプーチン大統領㊨と当時の安倍首相)=共同

さらにプーチン氏は20年、国民投票で憲法改正を断行。自らの大統領再選に道を開くとともに、「隣国との国境・境界画定を除き、ロシアの領土割譲に向けた行為や呼びかけを許さない」とする領土割譲の禁止条項を新たに加えた。
厳しさ増すロシア国民生活

日ロ協議は袋小路に入っていたわけで、ロシア外務省の声明は「事実上の(交渉中断)状態を公式的なものにしただけだ」(ロシアの日本専門家ドミトリー・ストレリツォフ氏)との指摘も出ている。

ウクライナ情勢がどう決着するにせよ、プーチン政権下での日ロの平和条約交渉は困難だろう。ただロシアでは、ウクライナ侵攻に反対する市民も少なくない。日米欧の厳しい対ロ制裁で、国民生活も厳しさを増す。政権側は徹底した情報統制と弾圧で批判の声を封じ込めているものの、盤石とされたプーチン体制のほころびが早晩、顕在化するとの見方は根強い。
3月13日、モスクワで、ウクライナ侵攻への抗議集会に参加し拘束される女性=タス共同

さらにウクライナでは、侵攻したロシア軍が首都キーウ(キエフ)近郊の複数の都市で、罪のない多数の民間人を虐殺した可能性が浮上している。事実なら明白な「戦争犯罪」であり、断じて黙認できない。真相究明のうえ、責任者は厳しく糾弾されなければならない。国際社会が対ロ制裁圧力を強めるのは当然で、プーチン政権への風当たりはますます強まるだろう。

日本政府は22年版の外交青書で、北方領土を日本の「固有の領土」とし、「ロシアに不法占拠されている」と明記するという。今後の交渉方針についても、プーチン政権後を視野に、見直しておくことが肝要だ。

プーチン氏は安倍元首相と頻繁に首脳外交を重ねたが、非公式の会談が中心で、公式の合意文書となる共同声明はほとんど採択していない。「56年宣言を基礎に交渉を加速する」としたシンガポール合意も、共同声明にはなっていない。

プーチン政権下で日ロ首脳が最後に共同声明を採択したのは、安倍首相(当時)の13年4月の訪ロ時だ。そこでは東京宣言に直接言及していないものの、03年の共同声明を含めた「全ての諸文書及び諸合意」に基づいて平和条約交渉を進めると明記。東京宣言の有効性を担保している。
ロシア経済の疲弊は不可避だ(3月10日、モスクワの「ユニクロ」で行列をつくる人々)=タス共同

ウクライナ侵攻を受けた国際社会の対ロ制裁により、ロシア経済がいずれ相当疲弊していくことは間違いない。「ソ連崩壊時のようにロシアが苦境に立たされれば、交渉のチャンスとなる」(防衛研究所の兵頭慎治政策研究部長)。経済混乱が続いたソ連末期やロシアのエリツィン政権時代は北方領土開発もままならず、地元のロシア住民の間でも日本国籍の取得を望む声が出ていた。

日本としてはプーチン政権の対日外交の弱みを突き、4島全ての帰属問題を対象とする東京宣言を基礎にした交渉方針への回帰を明示。「プーチン後」の日ロ交渉の再開に備えるべきだろう。

編集委員が独自の切り口で分析「Nikkei Views」一覧へNikkei Views
https://www.nikkei.com/opinion/nikkei-views/ 』

中国を怒らせた黒田論文 デフレとの闘い、20年目の孤独

中国を怒らせた黒田論文 デフレとの闘い、20年目の孤独
経済部長 高橋哲史
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA04BA90U2A400C2000000/

『20年前、日銀の黒田東彦総裁は中国で嫌われ者だった。まだ財務省で財務官を務めていた2002年12月、英フィナンシャル・タイムズへの寄稿で「中国はデフレを輸出している」と批判したからだ。

当時の中国は輸出を後押しするため、人民元相場を実勢よりはるかに低い水準で固定していた。「元の上昇を容認しなければならない」。黒田氏は中国に為替政策の変更を迫り、元の切り上げを求める国際世論に火をつけた。

寝た子を起こすような黒田論文に、中国が怒ったのは言うまでもない。「日本は中国の成長をつぶそうとしているのか」。中国の知人から、そんなメッセージが届いたのを覚えている。

もっとも、黒田氏が問題視したのは、中国だけではなかった。

財務官の退任後に記した回顧録で、次のように振り返っている。「私は、既に消費者物価の下落が5年目に入った日本こそ、物価安定目標の採用を含む抜本的な金融政策の転換を図るべきだと考えていた」(通貨外交―財務官の1300日)

日本で深刻になっていたデフレは、欧米にも広がりつつあった。黒田氏の目には真っ先に動くべき日銀が、手をこまねいているようにしか映らなかったのだろう。

その日銀に、黒田氏が総裁として乗り込んだのは13年3月である。就任直後に「異次元」と銘打った前例のない大胆な金融緩和に踏み出した。2%のインフレ目標を掲げ、日本経済がデフレから抜け出すまでそれを続けると約束した。

結果はどうだったか。異次元緩和の開始から9年たったいまも、消費者物価指数(CPI)の上昇率は目標に届かない。22年2月は前年同月に比べ0.6%の上昇にとどまった。約束を守るなら、とても金融政策を引き締め方向に動かせる状況にはない。

そうとばかりも言っていられなくなった。円安の大波が押し寄せているからだ。

円相場は3月28日に一時1㌦=125円台に下落し、6年7カ月ぶりの円安・ドル高水準をつけた。日銀が長期金利の上昇を抑え込むために、複数日にわたって国債を無制限に買い入れる「連続指し値オペ」の実施を決めたのが直接のきっかけだった。

世界を見わたせば、デフレはもはや過去の話である。40年ぶりの歴史的なインフレの脅威におびえ、米連邦準備理事会(FRB)をはじめ主要な中央銀行は利上げを急ぐ。一方、日銀だけがデフレ退治の金融緩和をやめられない。日米の金利差が開き、円安が進むのは当然だ。

ウクライナ危機で原油や穀物の価格は一段と高騰している。それらを輸入に頼る日本にとって、円安はいまやマイナス面の方が大きい。経常収支の悪化がさらなる円の下落を招く「円安スパイラル」が現実味を増す。

それでも黒田氏は「円安は日本経済にとってプラス」と繰り返し、円安を後押しする金融緩和を続ける。日本経済はまだデフレ下にあるという認識を変えられないからだ。夏の参院選を控えて与党内から景気対策を求める声が強まるなか、岸田政権に金融緩和の縮小を受け入れる余地はない。

20年前、中国の元安政策を批判した黒田氏は国際世論を味方につけた。しかし、20年たっても「デフレとの闘い」には終止符を打てずにいる。援軍はもういない。輸出を増やしたい米国は、円安への不満をくすぶらせる。

黒田氏の日銀総裁としての任期はあと1年。孤独な闘いの終わりはみえない。

経済部長(経済・社会保障グループ長) 高橋哲史

大蔵省(現・財務省)を振り出しに霞が関の経済官庁や首相官邸、自民党、日銀などを取材。中国に返還される前の香港での2年間を含め、計10年以上に及ぶ中華圏での駐在経験をもつ。2017年4月からは中国総局長として北京を拠点に中国の変化を報じ、21年4月に帰国した。』

3メガバンク、23年春の新卒採用3分の1に 5年前比

3メガバンク、23年春の新卒採用3分の1に 5年前比
デジタル人材を争奪
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB054RG0V00C22A4000000/

『三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行が2023年春の新卒採用計画数を今年春から13%少ない計1100人とすることが分かった。店舗の統廃合や事務の効率化を急ピッチで進めてきたことなどを背景に、5年前の約3200人と比べ、およそ3分の1に抑える。各行ともデジタルなど専門人材の採用を強化しており、争奪戦が激しくなりそうだ。

計5000人以上を採用していた直近ピークの16年に比べると8割程度少ない。店舗事務などの効率化で、メガバンクの従業員数は減少する方向だ。三菱UFJ銀行とみずほ銀行は店舗の統廃合にも踏み込んでいる。事務を中心に担っていた一般職区分を廃止する銀行もあり、人員数の減少が加速している。

23年卒採用の22年比減少率が最も大きいのは三菱UFJ銀行で、22年4月の実績より16%少ない320人を計画する。このうち総合職は270人、ビジネス・スペシャリスト(BS)職と呼ぶ一般職を50人とする予定だ。三井住友銀行は同15%減の400人、みずほフィナンシャルグループは7%減の380人を採用する計画だ。

各行とも全体の採用を絞る一方、専門人材の採用は強化する。三菱UFJは人材の奪い合いとなっている金融工学やシステムに強い学生をひき付けるため、大卒1年目から初任給が1000万円以上となる可能性のある人材の採用を22年4月に続けて実施する。

三井住友銀行は総合職のうちビッグデータや人工知能(AI)、フィンテックなどIT(情報技術)関連業務に従事する「デジタライゼーションコース」の募集人数は8人前後。22年卒の実績(1人)に比べて増やす予定だ。みずほも科学技術や数学などにたけた「STEM人材」を例年全体の10〜15%程度採用しているが、これを拡大する。

フィンテックなど新技術を生かしたサービスが次々台頭するなか、デジタル開発力は金融分野でも競争力の源泉となる。ある米銀では社員の約5人に1人がエンジニアといわれ、邦銀はまだ見劣りする。各行ではデジタル分野の研修などで社員の再教育にも力を入れているが、若手の専門人材の登用や配置転換を進め、デジタルトランスフォーメーション(DX)をてこ入れしたい考えだ。

【関連記事】
・メガバンクにのしかかる自重 総資産、GDPの1.5倍超え
・メガバンク、ロシア債権で引当金計上も 最大数千億円
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田中道昭
立教大学ビジネススクール 教授
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別の視点

日本のメガバンクが成長戦略を示せず縮小均衡に陥ろうとしている中、米銀はどのような状況なのでしょうか。

JPモルガンは4日に21年アニュアルレポートを開示しました。

驚くとともに鼓舞されたのは冒頭での46ページにも及ぶダイモンCEOのレター部分。「アメリカの強力なリーダーシップの異例なまでの必要性」というテーマに7ページを割き、ウクライナ危機下での強烈な危機感と使命感を提示。直後の個人金融部門報告ではデジタル化施策を示す一方、17年店舗数5,130・人口カバー率61%に対し、中期計画同5,000・85%を提示。

前例なき危機であると述べ銀行の責務を示したダイモン氏から今こそ学ぶことが多いと思います。
https://www.jpmorganchase.com/content/dam/jpmc/jpmorgan-chase-and-co/investor-relations/documents/annualreport-2021.pdf

2022年4月7日 5:32 』

米高官、北朝鮮「4月中旬に核実験のおそれ」

米高官、北朝鮮「4月中旬に核実験のおそれ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN06F170W2A400C2000000/

 ※ 『故金日成主席の生誕を記念する15日』…。

 ※ 4月15日が、「生誕記念日」なのか…。押さえておこう…。

『【ワシントン=坂口幸裕】米国務省のソン・キム北朝鮮担当特別代表は6日の記者会見で、北朝鮮が故金日成主席の生誕を記念する15日にミサイル発射や核実験に踏み切るおそれがあると表明した。3月24日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)に触れ「世界的な安全保障上の懸念だ。単に米国と北朝鮮の問題ではない」と述べた。

北朝鮮は今年だけで11回のミサイル発射を強行し、3月24日に新型ICBMを発射した。米国本土を射程に入れる核弾頭を搭載するICBMを保有する脅威が現実味を帯びてきたが、日米を含む国際社会は開発を止める有効な手立てを打ち出せていない。

日米韓は北朝鮮が故金日成主席の生誕記念日である4月15日にあわせ、さらなる挑発に踏み切る事態を警戒する。キム氏は「再び挑発行動に出るのではないかと懸念している。ミサイル発射や核実験があるかもしれない」と明言。「エスカレートした行動には結果が伴う。国連安全保障理事会での断固とした対応が必要だ」と話した。

米政府は3月下旬の安保理で、ICBMを発射した北朝鮮への制裁強化を提案したが、常任理事国である中国やロシアが反対して実現できなかった。キム氏は中ロに対し「責任ある行動をとることが重要だ」と協力を促した。

米国と韓国は4月中旬に合同軍事演習を予定しており、北朝鮮が強く反発する公算が大きい。キム氏は「朝鮮半島でのあらゆる事態に対処するために必要な統合抑止力を確保するために実施している。この取り組みを継続する」と断言した。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹で、朝鮮労働党副部長の金与正(キム・ヨジョン)氏が5日の談話で「南朝鮮(韓国)が軍事的対決を選択するなら、我々の核戦力は任務を遂行する」と威嚇したことには「挑発的だ」と語った。

核・ミサイル開発を継続する北朝鮮との関係について「敵意を抱いているわけではない。我々は真剣かつ持続的な対話を追求し、前提条件なしに会う用意がある」と訴えた。米国から繰り返し対話を呼びかけているものの、返答がないという。

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員
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分析・考察

北朝鮮の基本姿勢は自国の政治体制を維持するために、核兵器によって米国だけでなく中国やロシアからの介入も抑止することです。

そのために核戦力が必須であり、米国を直接攻撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)と搭載可能な能力を持つ核弾頭の開発が最優先事項です。

様々な駆け引きの要素はありますが北朝鮮がどこかのタイミングで核実験をすることは、着実に予想されてきました。北朝鮮からすれば、ロシアがウクライナに侵攻して西側と対峙し、中国が微妙な立ち位置に苦心している現在こそが、絶好のタイミングだと考えられます。

核兵器を放棄して侵略されたウクライナの実例から核武装の正当性を世界に訴えることもできます。

2022年4月7日 9:00

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峯岸博
日本経済新聞社 編集委員・論説委員
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ひとこと解説

北朝鮮はウクライナ危機での米国の振る舞いをみて、バイデン政権が朝鮮半島情勢で本格的な対話も、武力介入も、どちらもするつもりはないと踏んでいるのでしょう。

中ロを後ろ盾に国連での制裁強化もないともみて、今のうちに核保有国を既成事実化しようと核ミサイルのレベルを上げる方向に完全にカジを切っています。

北朝鮮にとっての最終目標は米ホワイトハウスを含む米全域をカバーする核弾頭搭載のICBMの完成なので、核弾頭の小型化のための核実験やICBM再発射は欠かせないプロセスになります。

10年前の故金日成主席生誕100年の際も記念日の直前に長距離弾道ミサイルを発射しており、来週あたりが特に要警戒です。

2022年4月7日 9:09

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第744回:イタリアの社会を支えるウクライナ それをさらに支えるあるクルマ

第744回:イタリアの社会を支えるウクライナ それをさらに支えるあるクルマ
https://www.webcg.net/articles/-/45908

『ところでイタリアには、東欧や旧ソビエト諸国出身者が多く住んでいる。

2021年1月のデータによると、欧州からイタリアに移り住んだ人の国・地域別内訳で1位はルーマニアの約107万人で、全体の20.8%を占める。5人に1人はルーマニア人ということになる。

筆者の周囲では、ルーマニアの人は左官業に就いている人が少なくない。以前住んでいたわが家の上階の住人もルーマニアから出稼ぎに来た人たちで、余った塗料を持ってひょいと来てはわが家の汚れた壁を塗ってくれたものだ。ルーマニア語はイタリア語と同じロマンス諸語に属するため、彼らによると「イタリア人の親方との意思疎通において、東欧言語を用いる周辺国の人と比較して、雇用の点でかなり有利」だという。

話を戻そう。2位はアドリア海を挟んだアルバニア人の約43万人(8.38%)、そして3位がウクライナ人の約23万5000人(4.56%)である。

イタリアとウクライナといえば、伝説の俳優であるマルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンによる1970年の映画『ひまわり』に登場するひまわり畑は、ウクライナで撮影されたことで知られている。

いっぽう、筆者がイタリアに住み始めた1990年代中盤、ウクライナといえばチェルノブイリ原発事故の被害に遭った人たちの治療をしたり、またはさまざまな理由により自国で育てることが困難になった子女を養子として引き取ったり、といった事例が数々みられ、私も実際に会ったことがあった。

今日のイタリアにおけるウクライナ人を語るのに、最も適切なのは性別内訳だ。男性が5万2900人に対して女性は18万3000人と3倍以上にものぼるのだ。移民上位2カ国のルーマニアとアルバニアではみられない差である(データ出典:イタリア統計局、Tuttitalia)。

これは、多くのウクライナ人女性が、イタリア人高齢者家庭の家政婦として従事しているためである。

隣国であるルーマニア行きのバンもよく見られる。パーソナル無線用アンテナと、通過国の年間高速道路料金納付済みステッカーが目印だ。2013年に撮影。 隣国であるルーマニア行きのバンもよく見られる。パーソナル無線用アンテナと、通過国の年間高速道路料金納付済みステッカーが目印だ。2013年に撮影。拡大

仕送りも運ぶバン

それに関連して、筆者は日々のイタリア生活上で、ある乗り物を観察してきた。「バン」である。

主に出稼ぎの人たちのため、ルーマニアやウクライナを結ぶ、貨客混載の商用車だ。

当然ながら定期路線のバスが存在しており、それは大都市のバスターミナルを発着点としている。しかし、より安く、かつ小さな都市から乗りたいという需要に応えるのがバンだ。

筆者が住むシエナでも、10年ほど前から鉄道駅の片隅で、たびたびそうしたバンを目撃するようになった。

車種としては、「VWトランスポーターT4型」「メルセデス・ベンツ・スプリンター」、そして「フォード・トランジット」といったところが定番である。荷物用トレーラーをけん引しているものある。

面白いのは、1970~80年代のラリーカーのごとく、フロントフードにマット(つや消し)ブラックのフィルムが貼り付けてある車両が多いことだ。現地ではスタイリッシュと捉えられているのであろう。パーソナル無線用の長いアンテナと、ウィンドウに貼られた通過国の高速道路年間料金納付済みステッカー(ヴィニェット)も目印だ。

広告や時刻表は電柱、またはディスカウントスーパー脇などに自然発生的にできた貼り紙スペースでよく見つけることができる。

あるとき――青い空と小麦畑を示すという――水色と黄色のウクライナ国旗が入ったナンバープレートを掲げたバンが出発を待っていた。運転手に「一体、どれくらい所要時間がかかるのだ?」と尋ねると、相手は「どこまでだ?」と困った顔で聞き返してきた。「ウクライナは広いからさ」。後日調べてみると、国土面積は日本の約1.6倍もある。イタリアからウクライナの東端までは、スロベニア、ハンガリーを通って約1300km。ノンストップでも約14時間以上を要する。そこから首都キエフまではさらに770km、11時間かかる。彼らは一般的に、約3日をかけて2国間を移動しているという。

若干古い資料だが、こうした情報の専門ウェブサイト『ウクライナ・ヴィアッジ』によると、2015年には月8000台がウクライナ~イタリア間を往復した。料金は往復で200ユーロ(約2万6000円)以下で、荷物の場合は1kgあたり1.5~2ユーロ(約200~260円)。いずれも飛行機や路線バスと比較すると、かなり安い。

貨客混載と記したが、主に貨物を載せている。出稼ぎ中の人が、イタリアで購入した衣類や家庭用品を、故郷で待つ家族に送るのだ。

しかし、イタリアとウクライナを結ぶこのバンが2013年ごろから問題化した。要はイタリアで貨客運送業の正式な手続きを経ていないということである。こちらには日本の緑ナンバーに該当するものは存在しないものの、要は白ナンバートラック、もしくは白タク扱いとして、取り締まりが強化され始めたのである。ルーマニアとは異なりEU加盟国でないため、さらに厳しく摘発されるようになった。

そうした東欧のバンは、たびたびマットブラックのカッティングシートをフロントフードに貼っている。 そうした東欧のバンは、たびたびマットブラックのカッティングシートをフロントフードに貼っている。拡大
ルーマニアを往復する貨客兼用バンの広告(中央)。その右には、「介護資格を持つ53歳女性、夜間、パート、もしくはフルタイム可」の告知が。貼り紙は社会の縮図である。 ルーマニアを往復する貨客兼用バンの広告(中央)。その右には、「介護資格を持つ53歳女性、夜間、パート、もしくはフルタイム可」の告知が。貼り紙は社会の縮図である。拡大

もし彼女たちがいなくなったら

家政婦に話を戻せば、イタリアには公定賃金がある。介護の内容などにより、月880ユーロ(約11万6000円)から1232.33ユーロ(16万3000円)と定められている。

ウクライナ国内における労働者の平均月収は税引き後手取り246.8ユーロ(約3万2000円)だ。したがって、たとえ過酷な労働でも、また家族と離れ離れになっても、イタリアで懸命に働くのである。だから彼らは、高い飛行機など使わない。

家政婦、特に住み込みのそれはイタリアで慢性的に不足している。新型コロナウイルスに関連する各種規制が、その現象をさらに加速させている。

当然のことながら、道路運送車両に関連する法規は順守すべきものだ。しかし前述のバン便をあまりに厳しい法の網にかけてしまうと、イタリアの高齢者家庭を支える家政婦は、さらに減ってゆくと筆者は考える。

イタリアの65歳以上人口の比率は日本に次ぐ。自分で自動車を運転して生活必需品を調達している高齢者は少なくない。「公共交通機関を使えばよい」という意見もあろうが、イタリアでは都市部を一歩離れただけで、バスも電車もかなり便数が少なくなる。そのため、現役時代からそれらに頼らなかった人は、年をとっても運転し続けてしまう。

そうしたなか、家政婦不足と直接結びつけることができないことは承知だが、事故も発生しやすくなる。もはやイタリアにおける高齢者の交通事故死亡者数は、ドイツと並んで世界6位である(2020年。出典:Dekra)。イタリアの交通警察援護会(Asaps)の2018年統計によると、この国でも近年増加している逆走事故の22.2%、つまり5台に1台以上は、高齢運転者によるものだ。

お年寄りが無理に運転しなくてよい社会にする必要があり、それには公共交通機関を使いこなして用事を済ませる家政婦がひとつの解決手段である。

いっぽうで、ウクライナとクルマといえば、もうひとつ、路上の風景を思い出す。

クリミア危機・ウクライナ東部紛争が始まった2014年のことだ。

テレビでは連日現地の情勢が伝えられていたにもかかわらず、筆者が住むトスカーナでは明らかに休暇中の富裕層が乗るウクライナナンバーの高級車をたびたび目撃できたのだ。諸税が高額であることなどから、イタリアでは一般ドライバーがあまり乗らない「アウディA8」「メルセデス・ベンツEクラス」といったモデルである。

同じ国から同時期に、出稼ぎ家政婦とバカンス客がやってくる。ウクライナにおける、広い意味での多様性を感じざるを得なかった。

そして最後に再び言えば、ウクライナが将来豊かになっていった場合、高齢者を支える人々がどこの国からイタリアにやってくるのか、今から憂うところである。

(文と写真=大矢アキオ<Akio Lorenzo OYA>/編集=藤沢 勝)

住み込みの家政婦は、高齢化が進むイタリアにはなくてはならない存在である。 住み込みの家政婦は、高齢化が進むイタリアにはなくてはならない存在である。拡大
シエナ県ポッジボンシのスーパーマーケット駐車場で。ウクライナを往復する「フォルクスワーゲン・トランスポーター」。2010年に撮影。 シエナ県ポッジボンシのスーパーマーケット駐車場で。ウクライナを往復する「フォルクスワーゲン・トランスポーター」。2010年に撮影。拡大

大矢 アキオ

コラムニスト/イタリア文化コメンテーター。音大でヴァイオリンを専攻、大学院で芸術学を修める。日本を代表するイタリア文化コメンテーターとしてシエナ在住。NHKのイタリア語およびフランス語テキストやデザイン誌等に執筆活動を展開。NHK『ラジオ深夜便』では、22年間にわたってリポーターを務めている。『Hotするイタリア』、『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(光人社)、『メトロとトランでパリめぐり】(コスミック出版)など著書・訳書多数。

→過去記事リスト「マッキナ あらモーダ!」https://www.webcg.net/category/WEBCG-essays-makkina 』