中国、孤立回避へ積極外交 ロシアとの協調を確認

中国、孤立回避へ積極外交 ロシアとの協調を確認
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM296I00Z20C22A3000000/

 ※ ・ロシアとは、戦略的パートナシップ関係を維持したい…。

   ・米からは、睨まれて、「制裁」食らわせられたくない…。

   ・欧州に対しては、一定の「妥協」が可能なハズで、加盟国の「濃淡」突いて、

   上手く立ち回りたい…。

   ・国内情勢は、コロナもあって、いろいろと大変だ…。

 ※ まあ、そういう思惑の中で「やっていく」のだから、これはこれで大変だ…。

『【北京=羽田野主】米中首脳が18日にオンライン形式の首脳協議を開いた後、中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相がアジア、アフリカ諸国などの外相や首脳と会談や協議を重ねている。ウクライナに侵攻したロシアに対する米欧の制裁に同調する動きを抑えるとともに、対ロ協調の中国が国際社会で孤立しないよう働きかける。

王氏は30日、中国を訪問したロシアのラブロフ外相と会談し、両国が戦略的パートナー関係の強化を続けていくことで一致した。タス通信によると、ロシア外務省が30日発表した。

会談でラブロフ氏は、同様な立場の国々と連携して「多極的で公正、民主的な世界秩序」を構築すべきだと訴えた。王氏は「関係発展の意欲は一段と強まっている」と話した。

2月下旬のウクライナ侵攻開始後、ラブロフ氏の訪中は初めて。ラブロフ氏は、王氏が31日までの2日間、中国・安徽省で主催するアフガニスタン情勢を巡る関係国の外相会合に参加する。会合にはパキスタン、イランなども加わる。

中国外務省の汪文斌副報道局長は30日の記者会見で「中ロの協力には上限がない」と指摘した。ロシアのウクライナ侵攻については「両国が話し合いを続け、平和に至ることを支持する」と述べ、これまでの中国の主張を繰り返した。

31日から4月3日にかけてはインドネシア、タイ、フィリピン、ミャンマーの外相がそれぞれ訪中し、王氏と会談する。4日にはパナマ外相が中国を訪れる予定だ。

18日の米中協議後、4月上旬までの2週間あまりで、王氏は少なくとも計25カ国・地域の外相らと会談や協議をすることになる見通しだ。

相手はアジア、アフリカ諸国が目立つ。米欧や日本ほどロシア非難には傾いていないため、中国が関与しやすい「空白」地帯に映るようだ。25カ国・地域のうち、2日の国連総会でロシアを非難する決議を棄権したのは、パキスタン、イラン、タジキスタンなど6カ国にのぼる。

王氏は外相らの大半と実際に対面で話している。3月下旬にはパキスタン、ネパールとあわせて領有権問題を抱えるインドも訪問した。

インドは、米国がインド太平洋地域で中国をけん制するため、オーストラリア、日本とともに設けた4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」の一員だ。米国主導の中国包囲網にくさびを打ち込むとともに、ロシアとウクライナに停戦と対話の継続を促した。

フィリピンやインドネシアも米中のはざまでバランスを保ってきた。こうした国々に近づき、米欧日の陣営に取り込まれないようにする狙いだ。

ロシアに寄り添うことで、中国が国際社会で孤立する事態を避ける考えもある。中国の習近平(シー・ジンピン)指導部はウクライナに侵攻したロシアを非難せず、同国への経済制裁には一貫して反対する。

米国との長期の対立を見通す中国にとってロシアは重要なパートナーだ。ウクライナ侵攻は支持しないが、これを理由に関係を悪化させたくはない。同時に「中ロ結託」を非難されることで米欧との亀裂を深めたいとも考えない。こうした思惑が透ける。

中国共産党の関係者によると、国内ではロシアの侵攻計画を正確に見通せなかったとの理由で王氏が責任者の一人である外交当局への批判が出ている。この秋には共産党幹部の人事を決める5年に1度の党大会が予定される。王氏の積極外交について「失態を挽回しようと焦っているのではないか」とみる党関係者もいる。

中国はロシアを国際社会から排除したいとは考えていない。20カ国・地域(G20)からのロシア排除の声が米国で盛り上がった際、中国は真っ先に反対した。10月のG20首脳会合で議長国を務めるインドネシアとの関係をとりわけ重視する。

中ロは「内政不干渉」を掲げ、人権などを巡る米欧の批判に共闘してきた。国際社会でロシアが居場所を失えば、中国の孤立が深まるという危機感が同国にはある。』