米中が国交断絶する日

米中が国交断絶する日
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『1.駐中アメリカ大使館員退避許可検討

1月24日、アメリカ国務省が中国に滞在している外交官およびその家族の出国を許可する準備を進めていることが明らかになりました。

ロイターによると、1月24日、駐中アメリカ大使館は、アメリカ政府に対し正式な出国許可を求める要請書を送付したようです。中国による武漢ウイルス関連規制には、発熱外来クリニックへの強制入院や子どもとの別居などが含まれており、アメリカ政府が職員をこのような隔離措置の適用から除外できていない、あるいはそうするつもりがないことに一部職員は不安を感じているのがその理由としています。

関係者によると、駐中アメリカ大使館が行った内部調査で職員と家族の25%が可能な限り早い出国を選択することが示されたそうです。

この関係者は、外交官は自宅での隔離を基本にし、発熱外来クリニックや病院への入院は任意にすべきだと指摘し、アメリカ政府はそのような規制に対抗措置を講じるべきだったが、それができていないと語っています。

また、別の関係者は、パンデミック下におけるアメリカ外交官の待遇について大使館幹部は中国から適切な言質を得ることができなかったとしています。

これについて25日、アメリカ国務省はロイターへの声明で、中国にある米大使館および総領事館の業務状況に変わりはないと説明。いかなる変更も職員や家族の健康や安全に基づくものになるとしています。

2.北京冬季五輪を破壊するために行った挑発行為

この突然の駐中アメリカ大使館職員の帰国の動きに、中国外務省は正式なコメントを出していないのですけれども、環球時報は鋭く反応しました。

26日環球時報は「Exclusive: Dirty trick again! US plots to authorize departure of staff from embassies in China over epidemic ahead of Beijing Olympics(排他的。またもや汚い手口! 米国、北京五輪に向けた疫病対策で在中国大使館職員の退去を許可することを画策)」という記事を掲載しました。

記事では、このアメリカの動きは、北京冬季オリンピックを破壊するために行った一連の挑発行為であると断言。中国は世界で最も安全な国の一つであり、その科学的で正確な予防措置は拍手喝采を浴びており、アメリカがパンデミック対策で混乱と失敗を繰り返しているのとは正反対だと批判しました。

アメリカがこうした措置に出た理由として環球時報は、次のような識者の指摘を掲載しています。

・12月の北京冬季オリンピック外交「ボイコット」発表に続き、大会前10日足らずでこの計画は最新の仕掛けである
・アメリカが望んでいるのは、嬉しい出来事の準備をしている時に、わざと混乱を起こすことだ
・ワシントンは中国に対する挑発としてより多くの行動を起こし、スポーツイベントを妨害し、可能な限り多くの同盟国を引っ張って参加させる可能性がある

中国外交学院国際関係研究所の李海東教授

・中国が全体的に安定し前向きな状況にある中で、アメリカはさらなる問題を起こし、経済が崩壊寸前にある国内の混乱状況から注意をそらそうと考えている。

・海外からアメリカに資本を集めるために、海外で危機を扇動しなければならない

・外交官や関係者の撤退という非現実的な計画を誇張することによって、アメリカ政府は、中国の状況は激しく、アメリカの外交官はいつでも撤退できるような虚像を作ることができる

中国社会科学院の呂祥研究員

これについて、著名YoutuberのHaranoTimes氏は、パンデミックを理由にアメリカの外交官が中国離れると他の国も続く可能性がある。下手をすれば、オリンピック選手自身も出場辞退して帰国するかもしれない。そうなったら大ごとになるので、中国はアメリカの陰謀だと予め批判しているのだ、と述べています。

そして、HaranoTimes氏は、現在、アメリカは国内問題とウクライナ問題で大変な状況であるので今回の大使館職員の退去はバイデン政権から仕掛けた話ではないと述べています。

3.習近平に通告されたアメリカ大使館閉鎖

その一方で、これは、はっきりとしたアメリカの意思だという意見もあります。

元中国共産党員で帰化ジャーナリストの鳴霞氏は、25日頃、バイデン政権は中国政府に対し、駐中アメリカ大使館を閉鎖すると正式に通告したとして、それにショックを受けた習近平主席は、慌てて環球時報にアメリカ批判記事を書かせたというのですね。

本当であれば大変なことです。経済的デカップリングどころかほぼ国交断絶に匹敵する決定だと思います。オリンピックボイコットどころではありません。

そして、鳴霞氏は、次に欧州各国も追随して大使館を閉鎖。イギリス、ドイツ、フランス、スペインなどは自国の中国大使館も閉鎖することになると述べています。

鳴霞氏によると、アメリカは去年から駐中アメリカ大使館の引き揚げ準備を進めていて、大事な書類や情報は既にアメリカ国内に引き揚げ済みなのだそうです。アメリカは前々から”準断交”の準備を始めていたということです。

鳴霞氏は、ショックで頭がぼーっとなった習近平主席は、ヤケクソになって台湾進攻を始めるのではないかとも述べていますけれども、国家主席3選が決まったとも一部で囁かれ、北京冬季五輪直前かつ3月の全人代を目前にした時期での大使館閉鎖通告は、絶妙のタイミングではないかと思います。

というのは、習近平主席の3選決定を脅かすことは当然としても、あまりにも冬季五輪、全人代も直前過ぎて、習近平側も反習近平側も殆ど動きようがないと思うからです。

実際、北京冬季五輪・パラリンピックや全人代の最中に、アメリカに続いて欧州各国が大使館を閉鎖して国交断絶となったとしても、中国政府は有効な手は殆ど打てないのではないかと思います。

1972年、当時のニクソン米大統領は、中国を電撃訪問し、米中関係をそれまでの対立から和解へと転換し、台湾と断交する転機になりましたけれども、あれから60年。ちょうどそれと反対のことが起こる可能性が出てきました。因果は巡る。歴史は繰り返す。

あるいはこれは、支持率低迷に苦しむバイデン政権にとって、失点を回復するための大きな賭けなのかもしれません。

また、同時にこれは日本にとっても他人事ではありません。

60年前のニクソンショック後、日本と台湾が国交断絶したことを考えると、その逆が行われる流れになることは十分想定されます。

果たして岸田総理にその決断が出来るのか。

まだ噂の段階とはいえ、事が事です。要注目ですね 』