EU、中国をWTO提訴 リトアニアへの差別的措置で

EU、中国をWTO提訴 リトアニアへの差別的措置で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR279K70X20C22A1000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、中国がEU加盟国のリトアニアに差別的な貿易措置をとったとして、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した。リトアニアへの圧力を強める中国に対抗するが、中国側は反発している。

欧州委によると、中国はリトアニア製品の通関を拒否したり、中国に輸出しようとするEU企業にリトアニア産原材料をサプライチェーン(供給網)から外すよう圧力をかけたりしたという。こうした差別的な貿易措置はWTOルールに違反しているという。

欧州委のドムブロフスキス上級副委員長(通商政策担当)は記者会見で「EUの単一市場を脅かす(中国の)WTO違反の行為に対して、EU一丸となって行動する」と語った。状況改善に向けた外交努力も並行して進めるとも述べた。

EUと中国はまず、WTO協定のもとでの当事者間での協議に入る。欧州委は問題解決のために中国側に情報提供を求めている。60日以内に解決できない場合、欧州委はWTOに紛争解決のためのパネル(紛争処理小委員会)の設置を要請できる。

一方、中国外務省の趙立堅副報道局長は27日の記者会見で「中国とリトアニアの問題であって、中国と欧州の問題ではない」と強調。「リトアニアが中国と欧州の関係まで巻き込もうとたくらんでいる」と述べた。

リトアニアは台湾との関係を強化し、2021年に自国に台湾の事実上の大使館の設置を認めた。これに中国が反発し、様々な形で圧力を強めていた。通商分野は加盟国ではなく欧州委の権限で、EUはリトアニアに寄り添う姿勢を示す。』