トンガ支援で自衛隊機派遣 防衛相、飲料水など輸送命令

トンガ支援で自衛隊機派遣 防衛相、飲料水など輸送命令
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA2016L0Q2A120C2000000/

『岸信夫防衛相は20日午前、海底火山の噴火で被害を受けたトンガを支援するため自衛隊機などを派遣すると発表した。C130H輸送機2機と輸送艦「おおすみ」を使った援助物資の運搬を命じた。飲料水を輸送するため、早ければ同日中に輸送機が出発する。

自衛隊機は21日にも近隣国のオーストラリアに入り、トンガへの輸送を調整する。輸送艦は準備が整い次第、現地に向かう。

国際緊急援助隊派遣法と自衛隊法の規定に基づき活動する。

政府はトンガに対し100万ドル以上の緊急無償資金援助を実施する方針だ。飲料水や火山灰を撤去する用具などの物資を提供する。』

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ 「おおすみ型」は、確か、ヘリコプター搭載機能が無いんじゃなかったか…。

「おおすみ」とLCACについて(その2)
https://http476386114.com/2019/06/24/%e3%80%8c%e3%81%8a%e3%81%8a%e3%81%99%e3%81%bf%e3%80%8d%e3%81%a8%ef%bd%8c%ef%bd%83%ef%bd%81%ef%bd%83%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%ef%bc%88%e3%81%9d%e3%81%ae%ef%bc%92%ef%bc%89/ 

『 航空運用機能

ヘリコプター用の格納庫やエレベーターはなく、固有の搭載機は持たない。必要に応じて陸上自衛隊の輸送ヘリコプターを搭載、運用するとされており、航行しながらヘリコプターを発着艦させる機動揚陸戦ではなく、漂泊ないし錨泊状態での海上作戦輸送方式が前提とされた。 』

『 ※ まさに、日本国における「大人の事情」が、満載だ…。スマトラ沖大地震の時は、災害救援用のヘリを、ブルーシートみたいなもので、くるんで上甲板に乗っけて、インドネシアの被災地まで運んだんだぞ…(その状態で、赤道越えしたはず)。

※ まあ、最近では、やっと、オスプレイの発着艦も、認められるようになったようだが…。』

 ※ そういう「輸送艦」だ…。

 ※ 今回の「救援」に当たっては、豪軍やNZ軍との、「共同作戦」が見られるか…。

 ※ そこは、ちょっと「見もの」だな…。

 ※ 別に、「戦闘行動」しようと言うんじゃ無いんで、それでいいんだ…。

中国で地方政府が事実上の「財政破綻」、これから中国で起きる「大変なシナリオ」

中国で地方政府が事実上の「財政破綻」、これから中国で起きる「大変なシナリオ」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/91489?imp=0

『地方政府が財政破綻

最近、中国黒竜江省の鶴崗市が事実上の財政破綻に陥った。

これまでにも、中国の地方政府の財政状況を懸念する声はあったのだが、それが次第に現実味を帯びてきたということだ。

破綻の背景には、不動産市況の悪化とコロナ感染再拡大による景気減速によって、土地の売却収入や税収が減り財政運営の厳しさが増したことがある。

中国全体の経済成長を支えてきた地方財政悪化は、中国経済がこれまでのような高成長を達成することが難しくなっている現実を示すものといえる。

〔PHOTO〕iStock

中国経済は、高度成長の曲がり角に差し掛かっている。

今後の展開として、短期間で不動産市況の悪化と感染再拡大が収束する展開を想定することが難しい。

また、共産党政権が強化している“ゼロ・コロナ対策”が失敗し中国経済に追加的な下押し圧力が加わることも否定はできない。

地方債の発行を増やして景気支援策のための資金調達を急ぐ地方政府は増えるだろう。

懸念されるのは、地方債に“暗黙の政府保証”があると認識する中国国内の投資家が多いと考えられることだ。

中国の地方債価格は財政悪化などのリスクを十分に織り込んでいない可能性がある。

今後、米国の利上げなどによって世界的に金利が上昇すれば、地方政府の財政悪化懸念は急速に高まり、中国から海外に流出する資金が増える恐れがある。

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『地方債発行を支える“暗黙の政府保証”

当初、中国の共産党政権は市場メカニズムを重視して、地方政府の財政状況などが価格に反映される地方債市場の運営を目指した。

しかし、後に共産党政権の地方債市場の運営方針は転換し、政府の指導によって価格が形成される側面が強まっている。

ある意味、中国地方債市場は“御用金”市場としての性格が強まっていると考えられる。
2015年に中国では地方債の直接発行が解禁された。

そのタイミングは、中国の実質GDP(国内総生産)成長率が10%程度の高水準を維持することが難しくなり、経済成長率の低下傾向が明らかになり始めたタイミングと重なる。

その時点で共産党指導部は市場メカニズムの発揮によって各地方政府の財政状況や経済成長率を反映した地方債の価格形成を目指した。

しかし、不動産投資など投資に依存した経済運営が限界を迎えるにつれて、経済成長が遅れ相対的に信用力が低いと考えられてきた黒竜江省などの資金調達コストは上昇した。

2018年に入ると景気は急速に減速し、地方政府にとって景気下支え策としてのインフラ投資の必要性は一段と高まった。

その資金調達を支援するために中国の財政部(わが国の財務省に相当)は地方債の発行を増やすよう指示を出した。』

『その際、財政部は中国の商業銀行などに地方債を引き受ける際の金利水準を指導したとの見方が多い。

その後、内陸部と沿海部の地方債の利回りの格差は縮小した。

それは、地方債には暗黙の政府保証がついていると考える中国の金融機関や投資家の増加を示唆する。

その結果として、地方政府が資金調達のために設立した投資会社(資金調達のためのビークル)である融資平台のデフォルトリスクが上昇する状況にもかかわらず、地方債の発行が増加した。

経済の減速傾向を鮮明化させる地方財政問題

足許の中国では、デフォルトに陥る不動産業者が増加している。

ゼロ・コロナ対策にもかかわらず感染は再拡大している。

今後の展開として不動産市況はさらに悪化するだろう。

それに加えて、共産党政権のゼロ・コロナ対策が失敗するリスクも排除できない。

つまり、感染者がさらに増加して動線の寸断が深刻化し、消費や生産の減少、物流の停滞に拍車がかかる展開は否定できない。

その状況下、共産党政権はインフラ投資の前倒しを表明し、景気減速を食い止めようと必死になっている。

一時的であるにせよ公共投資を打つことによって雇用を生み出さなければ社会心理が一段と悪化するとの習政権の危機感はかなり強いと考えられる。

迅速なインフラ投資実行のために地方債の発行は増える可能性が高い。

当面は、暗黙の政府保証が地方債の発行を支え、インフラ投資などの景気支援策は増加するだろう。』

『ただし、景気が減速する中で債務に依存した経済運営を続けることには限界がある。

今すぐではないにせよ、土地収入の減少などによって地方政府の財政はひっ迫するだろう。

財政破綻に陥る地方政府は増え、地方債を引き受けた商業銀行のバランスシートの棄損リスクも上昇するだろう。

鶴崗市の財政破綻は、氷山の一角だ。

世界的な物価上昇圧力の高まりや米国の複数回の利上げ実施の可能性上昇によって米金利が本格的に上昇すれば、中国国内の投資家や金融機関は地方債の購入に二の足を踏むようになるだろう。

そうした展開が現実のものとなれば“灰色のサイ”と呼ばれる債務問題は深刻化し、中国からの資金流出は急激に増加する恐れがある。

不動産市況の悪化と新型コロナウイルス感染再拡大に加え、地方政府の財政悪化が中国経済の減速傾向をより鮮明化させるだろう。』

『相手の領域に足を踏み入れてこそ、自分の影響力を発揮できる』とする考え

『相手の領域に足を踏み入れてこそ、自分の影響力を発揮できる』とする考え
https://sincereleeblog.com/2022/01/19/haittekunna/

『拙著、特に日韓比較論において、『日本人は線を守る、韓国人は線を破る』という話を書いてきました。

デジタルタイムズというネットメディアによる新刊書籍紹介を偶然読みましたが、韓国で「線を超える韓国人、線を引く日本人」という題の本が出版されると聞いて、びっくりしました。著者さんについてはよく分かりませんが、同じことを考えていて、しかも表現がここまで同じだなんて、面白いものです。でも、よく読んでみたら、決定的に違う部分があったので、その部分を本題にしたいと思います。

本を読んだわけでもないし読む予定もないので、本エントリーはあくまで記事で紹介されている部分だけを範囲にしたいと思います。いわば、ソースはデジタルタイムズであり、『線を超える韓国人、線を引く日本人』という本ではありません。読んでない本にああだこうだ言うつもりはありません。以下、引用します。<<~>>が引用部分となります。

<<韓国人は他人に自分の影響力を投射しようとする存在で、日本人は他人の影響力を受け入れようとする存在だと見る傾向がある。韓国の公演場は大騒ぎになるが、日本はせいぜい拍手を打つ程度だ。韓国にはいろいろな種類のヨク(※相手に攻撃性を持つ低俗な言葉)があるが、日本には特にヨクと言えるものがない。韓国人たちは大勢が集まるMMORPGを楽しむが、日本人は一人でコンソールゲームに熱中する。韓国には「プロ・不便ラー(※何でも不便だと文句を言う人)」が多いのに、なぜ日本人は空き家に戻ってきても挨拶をするのだろうか。

日本人は異世界を背景にしたアニメの中で葛藤を免れ、幻想の世界に逃避するが、韓国人は「イカゲーム」「ミナリ」で見られるように、痛みを伴う現実を直視して「関係」から脱出口を探そうとする。「ひきこもり」が日本人口の1%に達するという。彼らは社会活動を拒否し、親の助けを借りて生きていく。他人に被害を与えるかもしれないという恐怖に包まれ、他人の接触を避ける極度の「注意深さ」のためだ。

著者は、このような日韓の違いは「関係」に対する態度に由来すると説明する。韓国人は自分と他人の立場を自由に行き来できると思うが、日本人は自分を他人と明確に区​​別される存在とみなし、互いに被害を及ぼさないようにする。つまり韓国人は関係で線を超え、日本人は線を引くという説明だ・・>>

まず、アニメとゲームの部分ですが、『日本でもMMORPGやる人はやるし、韓国でもコンソールゲームやる人はやります』と言ってしまえばそれで終わりです。日本には、前から蓄積されてきたコンソールゲーム文化があり、韓国にはありませんでした。イカゲームなども、『似たような設定の作品』なら日本のほうが先です。こういう論拠は、あまり意味は無いでしょう。

繰り返しになりますが記事に書いてある部分だけだと、『韓国人は自分と他人の立場を自由に行き来できると思うが、日本人は自分を他人と明確に区​​別される存在とみなし、互いに被害を及ぼさないようにする』は、間違っていません。韓国人の場合、その『行き来』を邪魔されると、『私たちの関係はこの程度だったのか』と怒ります。借りたものを返さない心理とも、関係があります。『相手の領域にまで行き来できる』を紐帯関係、いわば『情(ジョン)』だと思いこんでいる人たちが多いですから。

私は、いままで拙著にこう書いてきました。韓国人は線を『破る』、日本人は線を『守る』、と。破った結果はどうなるのか。個人レベルだと優越感が味わえるかもしれませんが、社会全体で見るとストレスだけです。私はそれを『疲れる』と表現してきました。守った結果どうなるのか。私はそれを『楽』だと表現してきました。

なにせ、単に「超える」だけならともかく、結果は『相手をコントロールすること(ある種の上下関係を作る)』になります。引用部分にも影響力がどうとかの話がありますが、『他人の領域に入ってこそ、自分の影響力が大きくなる』と思っている人が多すぎで。

韓国にいたとき、生まれて、育ちながら、私は『韓国人』という定義を無数に強要されてきました。日本に来て、まだ5年ですが、私が感じた『これだけは守って欲しい』たる雰囲気(これはこれで書き方が変ですが、なんとなく感じられるオーラというかなんというか)は、『周りに迷惑をかけるな』だけでした。もちろん、ちゃんとした合法的手続きも含めて。そういうのも自分の守るべき線ですから。政治への直接的な関与(投票)以外では、日本の皆さんと同じ権利を享受できましたが、本当に『迷惑をかけるな』、いわば『線を守れ』だけです。

『超える(肯定的なイメージがある)』と見るか、『破る(否定的なイメージがある)』と見るか。『守る(肯定的)』と見るか、『引く(どことなく否定的なニュアンス)』と見るか。私は何の迷いもなく、『破る』と『守る』の差ですよ、と答えます。そう書いてきたし、これからも書いていきます。最後に余談ですが、韓国のニートに関するエントリーを書いたばなりなので、引きこもっている人に関する部分も、あまりピンときませんでした。』

「2028年、日本に領有権が移行する可能性がある第7鉱区について調べてみよう」

韓国人「2028年、日本に領有権が移行する可能性がある第7鉱区について調べてみよう」
http://blog.livedoor.jp/kaikaihanno/archives/52520439.html 

 ※ 「ひつじさん@の「明るいニュース」」でも、やってたな…。

 ○日韓大陸棚協定が2028年に切れるため、その後はほぼ全てが日本の物に。
 https://twitter.com/hitsuji_bright/status/1474867283285938176?cxt=HHwWgMDU8dv-4_coAAAA

『韓日共同開発区域(JDZ)を第7鉱区と呼ぶ。

ここは、世界最大の産油国であるサウジアラビアの10倍に相当する原油と天然ガスが埋蔵されていると推定される場所でもある。

もし、本当にここで原油と天然ガスが発見されたら、アジアのペルシャ湾と呼ばれることになるほどであり、その経済価値は、数十兆、数百兆ウォン規模以上になる区域である。

済州島の南の海上から、沖縄海溝直前まで続いた大陸棚は、朴正煕元大統領が1970年1月に「第7鉱区」に設定し、領有権を宣言して韓国の領土に編入した。

しかし、当時の我々は、これを単独で開発する資源も技術もなかったので、隣国である日本に提案し、1978年に「韓日共同開発区域」となった。
00016993

韓日共同開発協定書には、「第7鉱区は、韓国と日本の両国が、必ず一緒に共同開発しなければならず、一方が開発しない場合、単独で開発することはできない」という内容が含まれていた。

韓日共同開発協定の有効期間は、1978年から2028年までの50年間までとし、施行されて以降、両国は共同で開発を行っていたが、1985年の「リビア・マルタ大陸棚事件」を契機に、国際的な雰囲気が反転した。これは、「地形ではなく、距離を基準に海の領域の領有権を分ける」という判断基準ができたためだ。日本の立場では、独島に続き、第7鉱区も領有権を主張することができるきっかけを提供することになったわけだ。

これを裏付けるように、日本は第7鉱区に対する探査を1986年に中断している。実際に、それ以前まで、大陸棚基準に海上領有権を認めた「自然延長説」が主流だったので、日本が韓日共同開発エリアの領有権を主張する根拠はなかったが、1985年のリビア・マルタ大陸棚事件で反転したのだ。

さらに悪いことに、中国さえも東シナ海の領有権を主張し出し、問題はさらに複雑となり、日本と中国は、2008年に第7鉱区を含む東シナ海の中日共同開発区域を設定してしまった。
00016996

また、1998年に、金大中が新韓日漁業協定を締結したため、第7鉱区海域の一部が韓日中間水域に入ってしまった(本当にこいつは色々やってくれるね)。

そして、国連が要求した自国の海洋に関する書類を金大中とノムヒョン政権時に一枚も提出せず、これに対し、中国と日本は、数百枚の書類を提出したという。李明博大統領時代に入り、2009年と2012年に書類を提出したが、それさえ、中国と日本に比べると微弱であった。

今は、韓国が単独で掘削できる技術と資本は整っているが、韓日共同開発協定により、2028年まで開発することができない状況だ。

日本の立場では、2028年以降、単独で第7鉱区の開発する準備をしており、時間が経てば第7鉱区は自然と日本の領有権に帰属するという考えを持っている。そこに、中国まで領有権を主張している状況という話だ。

韓国政府は、過去の歴史を繰り返さないために万全の準備を備えなければならない状況に直面している。果たして2028年に第7鉱区はどのようになるのか、今からでも全国民が関心を持つべきだと考えている。

翻訳元:http://www.ilbe.com/10162217383 』

バイデン政権、内憂外患の1年 中間選挙へ難路続く

バイデン政権、内憂外患の1年 中間選挙へ難路続く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN170KR0X10C22A1000000/

『バイデン米大統領が就任してから20日で1年になる。滑り出しは好調な経済に加え、トランプ前政権からの政策転換への期待から支持が集まったが、その後は与党の内紛による政策停滞やインフレ過熱などで有権者の不満は募る。11月に連邦議会中間選挙を控え、支持率が低迷するバイデン政権は難路に直面している。

支持率:56%→42%

米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は今月18日の記者会見で、失業保険申請数の減少や失業率低下など実績を挙げ「大統領就任後の1年間は、米国史上最大の雇用増を記録した年だった」と述べた。バイデン氏は19日(日本時間20日)に記者会見を開いて成果を強調するとみられるが、政権を見つめる世論の目は厳しい。

米リアル・クリア・ポリティクスによると、政権発足直後の2021年1月下旬に56%だった支持率は足元で42%と最低水準で推移する。アフガニスタンからの米軍撤収を巡る混乱で国内外から批判を浴びた21年8月に不支持が支持を逆転し、10月上旬以降の支持率は40%台前半で推移する。

要因の一つが、政策を決められないバイデン政権への失望だ。10年間で1.75兆ドル(約200兆円)規模の子育て支援、気候変動対策の歳出・歳入法案はそれぞれ当初は21年中の成立を目指しながらも、なお与野党が拮抗する上院で採決のメドが立たない。

中間選挙をにらんでバイデン氏が主導し、看板政策に位置付ける投票権保護法案も頓挫しかねない。野党・共和党が主導権を握る州で投票規制を強める動きに対抗する狙いだが、ここでも与党議員が協力しないと公言。支持率低下で遠心力が働く構図から抜け出せない。

外交にも響く。中国は台湾周辺や東シナ海・南シナ海などで軍事威嚇を強める。ロシアは14年に続くウクライナ侵攻で脅し、自国に有利な安全保障環境の確約を米欧に迫る。中ロによる国際秩序への挑戦は、アフガンからの撤収など海外での軍事展開に慎重な米国の姿勢と無縁でない。

物価上昇率 1.4%→7.0%

経済政策でも有権者の評価は低い。消費者物価指数(CPI)上昇率は21年1月の1.4%から、12月には7.0%と39年半ぶりの高水準に達した。バイデン氏はインフレを「一時的」と軽視してきた。大企業の寡占が値上がりの要因だと批判するが、打つ手は限られる。

看板公約の実現は道半ばだ。21年11月に成立させた1兆ドル規模のインフラ投資法には共和党も支持する一方、連邦法人税率の28%への引き上げなど大規模な増税は歳出・歳入法案の頓挫で宙に浮く。

新型コロナウイルスで混乱したサプライチェーン(供給網)の再構築にも力を入れる。21年2月に半導体や電気自動車(EV)電池などの対中依存を減らすための大統領令に署名した。もっとも半導体に520億ドルの補助金を投じる法案はまだ成立しておらず、結果的に日本より遅れている。

通商政策ではトランプ前政権を踏襲している。中国製品への制裁関税や「第1段階の合意」を引き継ぎ、新たな戦略は打ち出さなかった。支持基盤の労働組合に配慮し、環太平洋経済連携協定(TPP)反対など保護主義的な姿勢を保つ。「同盟国との連携」を掲げながらも、日本の鉄鋼製品への追加関税を解除するのも時間がかかっている。

ワクチン接種完了率 1%→63%

コロナ対策では好スタートを切った。政権発足とワクチンの普及開始が重なり、1日20万人弱だった新規感染者は21年6月に1万人台まで下がった。バイデン氏が自らマスクを外し、7月の独立記念日には「ウイルスからの独立は近い」と宣言した。

秋に変異型「デルタ型」の感染が広がるなか、ワクチン接種の頭打ちが大きな課題になった。バイデン氏は「未接種者のパンデミック(感染症の大流行)」と批判し、物議を醸した。接種を完了した割合は直近で63%にとどまる。共和党の支持者を中心に反ワクチン層は根強い。

足元では「オミクロン型」が広がり、新規感染者は高水準だ。企業にワクチンの義務化を求める政権の措置は今年1月13日、連邦最高裁に差し止めを命じられた。米疾病対策センター(CDC)の情報発信が混乱し、医療現場からも批判が上がる。

オミクロン型は一部地域で収束の兆しが出ており、感染拡大が落ちつけば政権には追い風になる可能性がある。中間選挙に向けて、コロナ対策の巧拙は政権の命運を引き続き左右する。

(ワシントン=坂口幸裕、鳳山太成)

多国間主義復活 対コロナは停滞

米ブルッキングス研究所シニア・フェローのウィリアム・ガルストン氏

バイデン政権はこの1年で「米国救済計画」とインフラ投資法という2つの非常に重要な対策・法案を成立させた。政策は新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた米経済の回復を加速させ、失業率は改善し、新規雇用も創出した。また特に最初の6カ月はコロナワクチンの効率的な普及に成功した。

外交面では、米国の戦後の伝統である多国間主義の復活に成功した。他国を無理やり服従させたり無視したりするのではなく、米国は同盟国を尊重し協力するという信頼を回復した。

一方、コロナ対策は検査キットの調達が後手に回るなど停滞に転じた。高インフレへの対応も遅れた。この2つは米国民にとって最も差し迫った問題であることから、バイデン氏の支持率低下につながった。アフガニスタンからの米軍撤収を巡る混乱も、バイデン氏のイメージを傷つけた。大統領選で米国民が期待していた米国を結束させる努力が不十分との不満もある。

外交上の今後の大きな課題の1つは、大国間競争時代の復活だ。現在は欧州での危機への対処を迫られており、アジア太平洋地域でも平穏は続かないだろう。外交は憲法が大統領に大きな権限を与えている分野であり、11月の中間選挙で与党・民主党が議会少数派に転落し「分割政府」となった場合、バイデン氏は外交問題により重点を置くようになると予想する。

バイデン氏は、実現可能な政策をできるだけ迅速に実行すべきだ。また実現した政策の支出規模ではなく、それが米国民の生活をいかに改善したかの詳細を説明したほうがいい。
インフラ投資法により地方部も含めた全米の国民がインフラ改善やブロードバンド拡充などによる恩恵を受けると説明した14日の演説は正しい方向だ。もっと共和党と協力していく姿勢を示すことも必要だろう。

(ワシントン=芦塚智子)

実行力乏しく 有権者が失望

元共和党全国委員会広報部長のダグラス・ヘイ氏

バイデン米大統領の支持率が低迷しているのは実行力が乏しく、有権者の失望を招いているからだ。

最初の事例は米軍のアフガニスタン撤収だ。バイデン氏は外交経験が豊富でトランプ前政権と異なり外交チームはプロが構成するとした。有権者は撤収を望んだが、米国が大慌てで逃げ出したように見えるやり方での実行を望んでおらず、バイデン政権の能力に疑念が生じた。

新型コロナウイルス対策でも検査を重視すると言いながら、変異型「オミクロン型」の拡大時には検査を受けるために長蛇の列ができて対応は後手に回った。

(1.75兆㌦の)歳出・歳入法案の実現が難しくなり、次に投票権保護に向けた法案を進めようとしたがこれも難しいようだ。一つのことを実現できず、挽回するために実現がもっと難しい課題に取り組んで頓挫する悪循環が起きている。

支持率低下は特に無党派層で大きい。トランプ前大統領は毎日、米国民に大統領のことを考えさせたが、無党派層は不確実性を嫌い、政治を毎日考えることにうんざりした。バイデン氏は政治や生活に落ち着きを取り戻すとして当選した経緯がある。

しかし身近な問題としてガソリンや食料、自動車の値上がりが起きた。無党派層は「平静を取り戻すためにバイデン氏を選んだのにどうして毎日、政治に注目しなければいけないのか」と疑問を抱いている。

11月の中間選挙で上下両院の多数派奪還を目指す共和党にとって見通しは明るい。2010年の中間選挙で共和党が下院の多数派を奪還したときに当時のオバマ大統領の支持率は40%台半ばだった。バイデン氏は現時点でこれを下回っている。

懸念材料は共和党候補を決める予備選であまりにも過激な主張をする候補を選ぶことだ。中間選挙は投票率が低くなりやすい。(穏健な)共和党支持者を少しでも投票から遠ざければ、確保できたはずの議席を失いかねない。この点でトランプ氏の存在はプラスに働かないかもしれない。

(ワシントン=中村亮)

【関連記事】空回りした結束の誓い 米バイデン政権1年 』

空回りした結束の誓い 米バイデン政権1年

空回りした結束の誓い 米バイデン政権1年
内憂外患、実績示せず
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN18DHL0Y2A110C2000000/

『1年前、暴動の直後で厳戒態勢が敷かれた米連邦議会議事堂前の就任式で、バイデン米大統領が全霊をささげると誓ったのは「国民と米国の結束」だった。トランプ時代の大混乱を収束し、新型コロナウイルスの傷痕や国際社会での米国の地位低下を修復してくれる……。そんな米国民の期待は、失望へと変わりつつある。

空回りした結束の誓い。バイデン氏の就任1年は、この一言に凝縮される。実績がなかったわけではない。就任早々に地球温暖化防止の枠組み「パリ協定」に復帰し、最悪だった米欧関係の修復に着手した。対中国をにらみ、日本やインド、オーストラリアとの4カ国による「クアッド」や英国、豪州との「AUKUS」の協力体制も整えた。新型コロナのワクチン接種、大型の現金給付策など、出足はまずまずだった。

暗転の始まりは2021年8月、アフガニスタンからの米軍撤収でみせた混乱だった。米軍の戦争関与をやめる姿勢は世論の支持を得ても、イスラム主義勢力タリバンにあっさり虚を突かれ、米国のもろさ、バイデン氏のリーダーとしての弱さを印象づけた。ここから政権支持率の低下に拍車がかかった。新型コロナの感染の再拡大、そして市民生活を直撃するインフレと、内憂外患が続いた。

政権1年を振り返りバイデン氏からにじみ出てくるのは「言葉の軽さ」だ。経済政策の目玉と位置付けた気候変動対策や子育て支援など10年間で200兆円規模の大型歳出・歳入法案は、野党・共和党との対立以前に、身内の民主党中道派議員の抵抗でなお立ち往生している。

トランプ前大統領の影響力は根強く、共和党支持者の大勢はバイデン氏を正統な大統領としてなお認めていない。マスクやワクチンなどのコロナ対策にせよ、移民政策や脱炭素のエネルギー政策にせよ、将来の米国を左右するテーマで深刻な分断が続き、バイデン氏の言葉は米国の「半分」にしか届かない。

そんな状況に大統領自身がしびれを切らし、国の結束という初志の貫徹にさじを投げたような印象すらある。

今年1月6日、連邦議会占拠事件から1年の演説で、バイデン氏は「米国の喉元、つまり米国の民主主義に短剣を突きつけた」と、選挙不正の訴えを続けるトランプ氏とその側近への痛烈な批判を立て続けに並べたてた。意見が異なる勢力はますます疎外感と反発を抱き、分断は修復どころか深まりつつある。

社会の傷をいかに癒やすのか、反対する人々にいかに粘り強く向き合うか。20年の大統領選挙で票を投じた数多くの有権者のバイデン氏に抱いた期待はそこにあったはずだ。だが、いまや「Buyer’s Remorse(買った人の後悔)」といわれる、無党派層のバイデン離れが広がっている。

今年11月の中間選挙ではバイデン氏の民主党が苦戦を強いられるとの予想が支配的だ。共和党もこのまま「トランプ党」の路線を突き進むかどうかを自問しており、流れはむろん変わりうるが、力強い挽回の材料がいまは見当たらない。

79歳と高齢のバイデン大統領の任期はあと3年もある。国をまとめる強いリーダーとして再出発を期す覚悟と行動がこの段階で示せなければ、米国、そして世界は長い混迷と停滞の局面に陥りかねない。

(ワシントン支局長 菅野幹雄)』

米大統領、ウクライナ侵攻なら「ロシアのドル取引停止」

米大統領、ウクライナ侵攻なら「ロシアのドル取引停止」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN200MM0Q2A120C2000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は19日、ホワイトハウスで記者会見し、ロシアのプーチン大統領が2014年に続きウクライナへの軍事侵攻に踏み切るとの見方を示した。「私の推測では彼は侵攻するだろう」と述べた。侵攻した場合はロシアの銀行によるドル取引を停止する措置を検討していると明かした。

【関連記事】米「ウクライナ侵攻懸念」 ロシアが隣国で軍事演習準備

20日に就任から1年になるのを前に開いた記者会見は2時間近くにおよんだ。バイデン氏はプーチン氏について「中国と西洋の間で自分の居場所を見つけようとしている状況だ。彼は何かしなければならない」と指摘した。

バイデン氏は大規模な侵攻と別に「小規模な侵攻があった場合にどう対処するか議論する場合もある」と言及した。小規模な侵攻だった場合は制裁も弱める意向を示唆した発言とみられる。

記者会見後、ホワイトハウスの報道担当者はツイッターで「小規模な侵攻」に関し「ロシア人による軍事的行動と、(親ロシア派武装勢力などの)非軍事組織による侵攻やサイバー攻撃との違いに触れた」と釈明した。

ウクライナに侵攻すれば「ロシアにとっては最悪の事態になる」と改めて警告した。欧州の同盟国などと協力し「ロシア経済に厳しい代償と大きな損害を与える準備ができている」とも語った。

ロシアは21年12月に欧州の新たな安全保障体制に関する合意案を提示した。バイデン氏はロシアが強く要求する北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大停止を確約するのは難しいとの考えを示した。一方、NATOがウクライナに戦略兵器を配備しない保証については「何かできるかもしれない」と話した。

米欧はロシア軍がウクライナ国境付近に10万人規模の部隊を展開していると分析。14年に続きウクライナに侵攻できる態勢が整っていると警戒する。バイデン氏はロシアが懸念するウクライナのNATO加盟について「近いうちに加盟する可能性は高くない」と明言した。

【関連記事】バイデン氏、歳出歳入法案「分割も」 実現に意欲

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岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授
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分析・考察

これからブリンケン長官がラブロフ露外相と会うという重要な局面ですが、バイデン政権は、国内の支持率しか見ておらず、深刻な状況です。

ドイツやフランスがなんとか外交交渉の糸口を作ろうとしているのですが、それを片端からつぶしています。

金融制裁はロシアとの取引の多い欧州諸国が難色を示していて、簡単に使える手段ではありません。これほど同盟国の立場を無視していれば、欧州の米国離れがこの機会に加速しても仕方ありません。

日本としても深刻です。エネルギー価格高騰に備えること、アジアの危機の際にバイデン政権と意思疎通をするのチャンネルをしっかり作っておくこと。当分厳しい時代が続きます。

2022年1月20日 11:25

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赤川省吾
日本経済新聞社 欧州総局編集委員
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分析・考察

バイデン発言の問題は2つあります。

ひとつは「大規模な侵攻」と「小規模な侵攻」を分けたこと。これでは「小規模な侵攻」なら大した制裁にはならない、とロシアにメッセージを送ったことになります。

二つ目はロシアに隣接する欧州諸国との調整が不足していることです。

ただ政権が発足したばかりのドイツに火中の栗を拾う力はなく、フランスは選挙モード。いまの独仏に今回の紛争を仲介する外交力があるとは思えません。仮にロシアの軍事侵攻なら渋々米国に寄り添って経済制裁に加わるでしょう。

ロシアはG7分断のため、北方領土を餌に日本に近づくかもしれません。日本は強権国家に毅然とした態度で臨むべきです。

2022年1月20日 13:10 (2022年1月20日 13:11更新)

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滝田洋一
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説

ロシア金融機関によるドル取引停止は、確かに強力な金融制裁。怪しい雲行きを察して、投資資金が商品に走りました。

原油だけではありません。金も急上昇し、一時1830㌦台に跳ね上がりました。そのほか、
・銀 24㌦台、プラチナ 1000㌦突破、パラジウム 2000㌦乗せ
・大豆、トウモロコシ、小麦、砂糖も軒並み高
・指標となるダウ商品指数は初の1000乗せ
となっています。インフレやFRBの利上げ回数を論じていられるうちは、まだ平時モードとさえいえます。

米国がドルをカードに使えば、ロシアは欧州とはユーロ、中国とは人民元に走るでしょう。基軸通貨ドルの行方とも絡む新たなリスク要因です。

2022年1月20日 11:41 (2022年1月20日 13:07更新)

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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分析・考察

バイデン政権の対ロシアについて弾切れ感がある。ウクライナに対して侵攻するロシアに金融制裁の「平和」なやり方でいいのか。

やるべきことは、国連を改革して、国連をより有力な組織にすべきではないか。今の国連はまったく無力になっており、アメリカも弾切れになりつつある。今とこれからの世界はリーダーが不在でルールも機能しない乱世になる

2022年1月20日 12:22

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慎泰俊
五常・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
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分析・考察

ウクライナのことも重大な懸念だと思うのですが、東アジア関連で懸念しているのが、ロシアがウクライナに侵攻し、欧米諸国の関心と兵力がそちらに集中しているタイミングで中国が台湾に侵攻することです。

2022年1月20日 12:02

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鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
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分析・考察

これまでクリミア半島の占拠に関しても金融制裁を含む経済制裁を行ってきたわけだが、ロシアにはそれなりにダメージを受けつつも、自らの政策を変更しようという姿勢は見せなかった。

ウクライナに対して武力侵攻するとなると、ロシアはさらに覚悟した上での行動だろうから、経済制裁でそれを止めるということにはならないように思える。

経済制裁が武力侵攻の抑止をするということを期待するのは無理と言わざるを得ない。

2022年1月20日 11:29 』

米「ウクライナ侵攻懸念」 ロシアが隣国で軍事演習準備

米「ウクライナ侵攻懸念」 ロシアが隣国で軍事演習準備
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN192V90Z10C22A1000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米政府高官は18日、ロシア軍が隣国ベラルーシで軍事演習の準備段階に入ったとの見方を示した。ロシアはウクライナとの国境周辺に10万人規模の軍部隊を展開させており、緊張がさらに高まりかねない行動だ。バイデン政権はウクライナ侵攻に向けた布石になる可能性があるとして警戒を強めている。

【関連記事】米国務長官、ロシアを批判 「ウクライナ生存に挑戦」

ロイター通信によると、ロシアとベラルーシの両政府は18日、2月に外部からの攻撃に対処する合同軍事演習を実施すると発表した。ロシア軍は今月17日以降、ベラルーシに到着。ベラルーシ西部のポーランドと北部のリトアニア、南部のウクライナそれぞれの国境付近で訓練するという。ポーランドとリトアニアは北大西洋条約機構(NATO)に加盟する。

ロシアのプーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領は2021年12月下旬に会談し、22年春にベラルーシ領内で合同軍事演習を実施する方針を示していた。

ホワイトハウスのサキ大統領報道官は18日の記者会見で「ロシアがいつ攻撃を開始してもおかしくない」と語った。米政府高官は18日、記者団に「このタイミングは注目に値する。ロシアが北部からウクライナに侵攻する意図をもち、演習名目でベラルーシに軍隊を駐留させる懸念がある」と述べた。

ベラルーシは2月後半に計画する国民投票で、憲法改正案の是非を問う予定だ。同高官は「改憲案はロシアがベラルーシに軍隊を駐留させる道を開くと解釈できる文言を含む。ロシアの核戦力を配備する計画かもしれない」と話し、欧州の安全保障の脅威になるとの見方を示した。

ブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相は21日にスイス・ジュネーブで会談する。膠着しているウクライナ情勢や欧州の安全保障体制について協議するが、ロシアが要求するNATOの東方拡大停止の確約など合意できる余地は乏しい。

米ロの協議に先立ち、ブリンケン氏は19日、訪問先のウクライナの首都キエフでゼレンスキー大統領と会談した。国務省の声明によると、ロシアがウクライナを再び侵攻すれば同盟国などとロシア経済に壊滅的な代償を課すと伝達。中東欧を念頭に最前線の国でNATOのプレゼンスを強化するとともに、ウクライナへの防衛支援をこれまで以上に拡充すると改めて強調した。ウクライナの主権と領土保全に対する米国の揺るぎない関与を訴えた。

その後に訪れるドイツではベーアボック外相と会談する。ロシアがウクライナに侵攻した場合の対抗措置を話し合う。独ロを結ぶ新たなガスパイプライン「ノルドストリーム2」への対処がテーマになる見通しだ。

ロシアは硬軟両様で米国を揺さぶる。ロシア連邦保安局(FSB)は14日、米企業などにランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃をしかけて金銭を強要したとしてロシアのハッカー集団のメンバーを拘束、起訴したと発表した。米国は石油や食肉の供給などで悪影響が出たのを受け、ロシアに対応を要請していた。

米ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長は18日の米CNN番組で、ハッカー拘束に触れ「ロシアの大統領が米国にメッセージを送っているのは明らかだ。ウクライナへの侵攻は避けられないものではない」と指摘した。』

米国務長官、ロシアを批判 「ウクライナ生存に挑戦」

米国務長官、ロシアを批判 「ウクライナ生存に挑戦」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN19F0Z0Z10C22A1000000/

『【ワシントン=中村亮】ブリンケン米国務長官は19日の記者会見で「ウクライナの独立国家としての根本的な生存権などがロシアからの空前の挑戦に直面している」と述べた。ロシアがウクライナに軍事的圧力を強めていると批判し、21日の米ロ外相会談で外交的解決を促すと重ねて強調した。

【関連記事】米「ウクライナ侵攻懸念」 ロシアが隣国で軍事演習準備

ブリンケン氏は訪問先のウクライナの首都キエフでゼレンスキー大統領らと会談し、同国のクレバ外相と共同記者会見に臨んだ。ブリンケン氏はロシア軍がウクライナとの国境付近に約10万人の部隊を配置し「短期間で倍増させることもできる」と改めて懸念を示した。数週間でウクライナに武器を追加提供し、自衛力強化を支援するとした。

ブリンケン氏は21日、ロシアのラブロフ外相とスイス・ジュネーブで会談する。「お互いの立場を確認して外交を続けるチャンスが残っているかどうかを見極める」と話した。ロシアは欧州の安全保障体制に関する合意案に書面で回答するよう米国に求めているが、ブリンケン氏は21日の会談時には回答しないと説明した。

サキ米大統領報道官は18日の記者会見で「ロシアがいつ攻撃を開始してもおかしくない」と語った。米国務省高官はロシア軍が隣国ベラルーシに移動し、軍事演習の準備段階に入ったと指摘する。ロシアがウクライナ北方からの侵攻を探っている可能性があるという。』