年金局長が語った「厳しい未来」 ちらつく給付50%割れ

年金局長が語った「厳しい未来」 ちらつく給付50%割れ
牛込俊介
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA061OV0W2A100C2000000/

 ※ 『給付50%割れ』と言っても、『所得代替率が50%を割り込む意味は重い。公的年金は将来にわたり、この水準を上回ることを国民に約束しているからだ。これまでの財政検証で、50%割れは悲観的なシナリオの試算に限られていた。標準的なケースで下回ることはなかった。』…、ということだ…。

 ※ 誤解のないように…。

 ※ 公的年金の目標が、「所得代替率50%」という水準だったという話しは、知らんかった…。

 ※ まあ、子供にも手がかからなくなっているだろうから、年寄り二人で、「細々(ほそぼそ)と」老後を暮らしていってくれ…、というような感じだったんだろう…。

『11月は「いい○○の日」といった記念日が多い。その一つに「いい未来」という語呂合わせから生まれた11月30日の「年金の日」がある。2021年のこの日、厚生労働省年金局の高橋俊之局長がシンポジウムで語ったのは公的年金の「厳しい未来」だった。

公的年金は5年ごとの財政検証で、将来の人口推計などから給付水準(所得代替率)を試算する。次回は2年後の24年。高橋氏は「(やや楽観的な経済前提を置く)ケース3でも所得代替率が50%を割るおそれが大きい」との見通しを明らかにした。新型コロナウイルス禍で出生率が低下し、年金財政の支え手がさらに先細ると見込まれているためだ。

19年度の所得代替率は61.7%だった。前回の財政検証ではケース3で47年度に50.8%とはじいた。20年の制度改正によって46年度は51%を維持できるとも試算していた。

所得代替率が50%を割り込む意味は重い。公的年金は将来にわたり、この水準を上回ることを国民に約束しているからだ。これまでの財政検証で、50%割れは悲観的なシナリオの試算に限られていた。標準的なケースで下回ることはなかった。

一線を越えないためには、さらなる制度改正が要る。厚労省は①給付額を抑制する「マクロ経済スライド」で厚生年金の給付抑制期間を延ばして基礎年金にそろえる②基礎年金の加入期間を5年延ばし45年とする――の2案を温める。

①は田村憲久前厚労相が退任直前に検討を表明した。基礎年金の目減りを厚生年金の財源を一部回すことによって抑えるアイデアだ。一部の高所得世帯を除き、所得代替率が上がる。具体的な制度や仕組みは明らかになっていない。

②は国庫負担を含めた財源をどう手当てするかが課題になる。負担と給付がどのように変わるのか分かりやすく示す必要がある。

年金局長があえて厳しい将来見通しに言及したのは一連の制度改正に向けた地ならしと見る向きもある。厚労省は、本格的な検討に入るのは24年の財政検証以降と想定する。

社会保障制度の持続可能性を高めるには信頼が重要だ。国民が「いい未来」に思いを巡らせられるよう、可能な限り早く議論を始めるに越したことはないはずだ。』