22年に米仏豪韓で選挙 対中戦略に影響、日本も参院選

22年に米仏豪韓で選挙 対中戦略に影響、日本も参院選
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA216GD0R21C21A2000000/

※ 世界的に、「政治の年」だ…。

※ 特に、豪の選挙は注目だ…。

※ 労働党が勝つことになれば、クアッドとかオーカスとかの行く末が不透明になる…。

※ 米国の世界戦略にも、影響が及ぶだろう…。

※ そのご本人の米国も、中間選挙があるわけだしな…。

『2022年は主要国で大型選挙が相次ぐ年だ。米連邦議会中間選挙や韓国大統領選などの結果は各国の対中国戦略を左右しかねず、日本外交にも影響がある。今年を「首脳外交の1年にする」と表明した岸田文雄首相は夏の参院選が試練になる。

首相は21年の12月21日の記者会見で「できるだけ早く日米首脳会談は実現したい」と述べていた。発言からもうすぐ2週間になるがいつ首脳会談をするかは決まっていない。

今年は夏に参院選、11月には米中間選挙がある。日米の選挙を考えれば夏~秋に訪米する時間はとりにくい。選挙が外交日程を決める。

米中間選挙で下院は選挙区割りが変わる。共和党が地盤とするテキサスなどの州で定数が増える。民主党出身のバイデン大統領は足元の支持率が下落傾向だ。中間選挙で民主党が上下両院で過半数を失うとの観測がある。

前嶋和弘・上智大教授は「バイデン政権が外交に注力できるのは中間選挙後になるだろう」と指摘する。選挙を意識すれば、米国は秋まで内政一色になる可能性がある。

中国への圧力は維持する。一方で前嶋氏は「ウクライナへの侵攻が取り沙汰されるロシアへの対処にも向き合わなくてはいけない」と話す。

民主党が中間選挙で敗れればバイデン政権の求心力は落ちる。選挙結果次第で中国やロシアが間隙を突いて挑発行為をとる恐れがある。

中国も今秋、5年に一度の共産党大会がある。選挙ではないものの党最高指導部の人事がある。習近平(シー・ジンピン)国家主席は3期目の党総書記を務める公算が大きい。党大会前は体制への支持を求めて外交・安全保障で強硬になる懸念がある。

日本周辺では3月の韓国大統領選が重要になる。文在寅(ムン・ジェイン)氏の後継を選び、新政権が発足するのは5月になる。

韓国内の世論調査では革新系与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏と保守系野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が競う。

小此木政夫・慶大名誉教授は「どちらが勝つかで対日政策はかなり変わる」と語る。李氏は「日本はいつでも信用できる友好国なのか」と述べる。中国に傾斜するとの見方がある。

尹氏は文政権で日韓関係が悪化したと指摘し「歴史問題と経済、安全保障協力などを網羅した包括的解決を模索する」と説く。小此木氏は「尹氏になれば、日本の参院選後に日韓の関係改善の動きが活発になる展開もある」と分析する。

主要7カ国(G7)ではフランス大統領選が4月にある予定だ。世論調査の支持率は現職のマクロン氏が首位を保つ。中道右派の統一候補・ペクレス氏が対抗馬に浮上してきた。

ペクレス氏はイスラム過激派の国外追放や移民数の上限設定を唱える。極右「国民連合」党首のルペン氏、極右評論家のゼムール氏らも立候補を表明した。

フランスは22年上半期、欧州連合(EU)の議長国だ。フランス政治が右傾化で混沌とすれば、EUでの指導力にも影を落とす。

オーストラリアの総選挙は5月が有力とされる。モリソン首相は連立与党内の抗争で政権基盤が弱まっている。21年12月上旬の世論調査では「総選挙でモリソン首相が率いる保守政権が労働党に敗れる」との見通しも出た。

日本の外務省幹部は「労働党の一部には中国とのつながりを重視する傾向がある」と話す。豪州は日米印と「Quad(クアッド)」の枠組みがある。フランスと同様、日本が対中国の安保面で協力を期待する国だ。

クアッド首脳会議は22年に日本で開催する。参院選と米中間選挙を避けて春か冬が候補とされる。豪州の総選挙の時期を除くなら日本の外務省にとっては難しい日程調整になる。』