中国センスタイム、香港上場 米制裁による延期経て

中国センスタイム、香港上場 米制裁による延期経て
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM300PY0Q1A231C2000000/

『【大連=渡辺伸】中国の画像認識最大手、商湯集団(センスタイム)は30日、香港取引所に上場した。調達額は57億7500万香港ドル(約850億円)。米財務省が10日に同社への証券投資を禁じる制裁を公表した影響で、17日の予定だった上場を延期していた。

同社は調達額の60%程度を人工知能(AI)などの研究開発にあてる方針だ。徐立・最高経営責任者(CEO)は「技術的なブレイクスルーを追求する」とコメントした。

同社は画像をAIで認識・分析する技術やシステムを開発する。自動運転向けシステムはホンダなど30以上の自動車会社と協業中で、数年以内に累計2000万台以上に供給する方針。ソフトバンクグループ傘下の「ビジョン・ファンド」も14%強を出資している。

中国市場では高い潜在力が期待されるが、海外では米国の制裁が重荷だ。売上高に占める国外比率は2020年12月期が22%で、今後の成長性が注目点となる。センスタイムの21年1~6月期業績は売上高が16億元(約290億円)と前年同期比92%増で、最終損益は37億元の赤字だった。

米財務省は10日、米国人による証券投資を禁じる中国企業のリストに同社を加えたと発表した。「顔認証技術が少数民族ウイグル族の監視に使われ、人権侵害の疑いがある」ためと説明した。センスタイムは「米国の決定には根拠がない。我々は関係する国家と地域の法律を厳格に順守している」と反論していた。』