NATO拡大は思い上がり ゴルバチョフ氏が米国批判

NATO拡大は思い上がり ゴルバチョフ氏が米国批判 
ソ連崩壊30年で対話訴え
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB250H00V21C21A2000000/

『【モスクワ=共同】冷戦時代に世界を二分して米国と対立したソ連が1991年12月、大統領だったゴルバチョフ氏(90)の辞任で事実上崩壊してから25日で30年。同氏は24日、節目に際しロシア通信などとのインタビューで、崩壊後の北大西洋条約機構(NATO)東方拡大を「冷戦に勝利したという米国の思い上がり」の結果だと批判。安全保障を巡る米ロ対話の開始に期待を示した。

また「(欧米と)一緒に世界を冷戦期の対立と核軍拡から救い出したのに、米国は勝利の高揚感から自信過剰になって新しい帝国を築くと決め、NATO拡大が始まった」と非難、欧州も参加した集団的安全保障に立ち戻るよう呼び掛けた。

「世論基金」の今月の調査ではロシア人の62%がソ連崩壊を「残念」と回答、ソ連復活を望む人も52%に上る。崩壊は本当に避けられなかったのか、今も多くの国民が答えを探しあぐねている。

ソ連に代わる独立国家共同体(CIS)創設を主導し崩壊後のエリツィン政権で国務長官を務めたブルブリス氏(76)は「ソ連は91年8月の共産党保守派によるクーデター未遂事件の時点で終わっていた。内部から崩壊した」と一貫して主張。

だがゴルバチョフ氏は、ソ連解体を決めたエリツィン元ロシア大統領らは「独立すれば万事うまくいくと説明していたが、現実は違った」と批判。解体に反対した自分の警告には「誰も耳を貸さなかった」と悔やんだ。崩壊後のロシア指導部はNATO拡大に「当初は活発に反応せず、後で私に罪をなすりつけた」と不満を表した。

その上で、ソ連時代に自身が始めた欧米指導者との個人的関係の構築は「現在の新型コロナウイルスや気候変動対策での国際協力に引き継がれている」と自賛した。』