サウジ、中国協力で弾道ミサイル製造か 米CNN報道

サウジ、中国協力で弾道ミサイル製造か 米CNN報道
イラン核協議に影響も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN23ETZ0T21C21A2000000/

 ※ バイデン民主党政権は、「人権外交」を標榜する…。

 ※ しかし、世界には「人権国家」ばかりでは無く、「米国の世界戦略」からは、「戦略上の要衝」たる国家がある…。

 ※ その「戦略上の要衝国家」が、「非人権国家」だった場合、どうするのか…。

 ※ 「人権」を優先するのか、「世界戦略」を優先するのか…。

 ※ そういう「ジレンマ」に陥るわけだ…。

 ※ そういう米国の「立ちすくみ」を見て、その間隙を突こうとする勢力も、あるわけだ…。

『【ワシントン=坂口幸裕】米CNNは23日、米情報機関の分析としてサウジアラビアが中国の協力を得て独自の弾道ミサイルを製造していると報じた。サウジが自国生産できる能力を持てば敵対するイランを刺激し、同国の核合意再建に向けた交渉に影響を与える可能性がある。

CNNによると、ホワイトハウスを含む政府高官がここ数カ月の間に中国がサウジに弾道ミサイル技術を複数回移転したことを示す情報について説明を受けた。独自に入手した衛星写真も掲載し、中国の支援を受けて建設した製造施設だと伝えた。射程や積載量などは不明だとしている。

弾道ミサイルは長距離にある対象物への攻撃も可能で、核や化学兵器などの大量破壊兵器の運搬手段として使用できる。大陸間弾道ミサイル(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が代表例になる。

サウジはこれまでも中国から弾道ミサイルを購入してきたが、自国生産できる能力はなかったとされる。サウジは米国にとって最大の武器売却国だが、日米欧などは弾道ミサイル技術の拡散を防ぐ枠組みを設けている。イランなど周辺国の脅威に対抗するため、枠組みに入っていない中国に頼ったとみられる。

サウジが自前生産に乗り出せばイランを巻き込んだ軍拡競争が加速して中東の軍事バランスは不安定になりかねない。11月末に再開したイラン核合意の再建に向けた交渉では米欧が核開発に加え、イランの弾道ミサイル開発も問題視してきた。サウジが弾道ミサイルの製造を始めれば、反目するイランが開発停止を拒む要因になる。

イラン核合意は2015年にイランと米英独仏中ロの6カ国が結んだ取り決めで、イランが原子力活動を制限する見返りに国際社会が関連する制裁を解除した。米国のトランプ前政権が18年に一方的に離脱すると、反発したイランは核合意が定める濃縮度の上限を超えてウラン濃縮を拡大するなど逸脱行為を重ねる。

米歴代政権は中東安定や原油の安定供給を優先し、同盟国と位置づけるサウジの人権侵害を事実上黙認してきた。しかしサウジ政府批判で著名な記者を殺害した事件などを受け、人権問題を重視するバイデン政権とサウジとの関係はぎくしゃくする。

バイデン政権が主催して9~10日にオンライン形式で開いた「民主主義サミット」にもサウジを招かなかった。こうした対米関係がサウジを中国に傾斜させるリスクが表面化してきた格好だ。』