米中GDP、33年に逆転 昨年時点より試算後ずれ

米中GDP、33年に逆転 昨年時点より試算後ずれ
日経センター予測
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB151710V11C21A2000000/

『日本経済研究センターは15日、中国の名目国内総生産(GDP)が2033年に米国を上回るとの試算をまとめた。逆転時期は早ければ28年とした昨年12月の試算より遅れる。さらに50年には米国が再び中国を上回る見通しだ。中国政府による民間企業の規制強化で生産性の伸びが鈍るほか、長期的には人口減少による労働力不足が成長の足かせになるとした。

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アジア・太平洋地域の18カ国・地域を対象に、35年までの経済成長見通しをまとめた。このうち米中両国は、60年までの長期予測も示した。

20年12月時点の試算では、米中のGDP逆転は新型コロナウイルスの感染拡大が深刻になるケースで28年、標準ケースで29年としていた。逆転時期が4~5年遅れる一因は、中国政府による民間統制の強化だ。企業の技術革新を抑え、労働生産性の伸びを鈍らせかねないためだ。

中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は、国内不動産の過剰投資を是正するため金融規制を強めている。中期的にみても投資を抑制し、成長率の低下につながる。バイデン米政権による大規模な財政支出で21年の米国経済が急回復したことも、逆転時期が遅くなる要因となった。

中国の経済規模は38年、米国を5%近く上回るまで拡大する。40年代には米中GDPの差は縮小に転じ、50年には米国のGDPが再び中国を上回る。日経センターが19年に公表した長期予測では、再逆転の時期を実質ベースで53年と試算していた。

日経センターは再逆転の背景について「中国経済が人口減と生産性の伸びの鈍化で、成長率が急減速する」と指摘する。中国の15~64歳の生産年齢人口は13年にピークに達したが、総人口も近く減少に転じる公算が大きい。21年の出生数は1949年の建国以来、最少になるとの見方もある。

少子高齢化への危機感を強める中国政府は、1組の夫婦に対して3人目の出産を認めた。家庭の教育費を削減するため、学習塾業界への規制を強めた。ただ都市部の不動産価格は高止まりしており、生活コストを膨らませている。長年の産児制限で「子は1人」という家庭観も根付いており、市民の出産意欲が高まるかは見通せない。

人口減少は働き手の減少を通じて、成長を下押しするだけではない。急速な高齢化に対応するための社会保障制度の整備も急務だ。年金などを支える硬直的な財政支出が増えれば、政府によるハイテク産業の支援などにも影響が出る可能性はある。

(北京=川手伊織、デジタル政策エディター 八十島綾平)』

中国、「2028年までにアメリカ追い抜き」世界最大の経済大国に=英シンクタンク
(2020年12月27日)
https://www.bbc.com/japanese/55457085

バイデン政権は米中貿易戦争を継続しない?コロナをきっかけに中国が米国を逆転すると考えられる理由
(2021年1月9日)
https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210105/se1/00m/020/049000c