アメリカで竜巻 5州で死者 専門家 “スーパーセルで発生か”

アメリカで竜巻 5州で死者 専門家 “スーパーセルで発生か”
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211212/k10013385081000.html?utm_int=detail_contents_news-related_002

『アメリカ南部や中西部の竜巻について、発生のメカニズムに詳しい専門家は「スーパーセル」と呼ばれる巨大な積乱雲によって多くの竜巻が起きたとみられると指摘しています。

「スーパーセル」は非常に強い上昇気流によってできる巨大な積乱雲で、空気が回転しながら上昇し建物に大きな被害を及ぼすような破壊力の強い竜巻をいくつも引き起こすのが特徴です。
竜巻の発生メカニズムに詳しい防衛大学校の小林文明教授は今回、アメリカ南部や中西部の広範囲で竜巻の被害が相次いだことに注目し「スーパーセルによって複数の竜巻が次々に生み出されたとみられる。スーパーセルは巨大なためなかなか衰弱しないのが特徴で、今回も長時間にわたって州をまたいで移動し、広い範囲に被害がでた」と指摘しました。

アメリカ南部や中西部では南のメキシコ湾から湿った空気が流れ込み、西にあるロッキー山脈を越えて乾いた風が吹くため、低気圧が発達する際に強い上昇気流が発生しやすく、過去にも竜巻による被害が相次いでいるということです。

一方、竜巻の発生は春先が多く、12月など冬の時期に今回のように多くの竜巻が発生するのは非常に珍しいということです。

小林教授は「この時期にこれだけ多くの竜巻が起こるとは現地でも想定していなかったのではないか。発生が夜間だったため、竜巻に気づきにくく、地下シェルターなどへの避難も難しかったと予想される」と話していました。

また、小林教授は気象条件によっては日本でも同じような竜巻が発生するおそれはあるとした上で「日本では、低気圧が急速な発達に合わせて冬でも竜巻が起きるので、決してひと事と思わないでほしい。急発達する低気圧が近づく際には、ベランダにあるものを家の中に入れるなど備えをするほか、雷の音が聞こえたり冷たい風が吹いてくるなどしたら竜巻が起こるサインと思って気をつけてほしい」と話していました。』