ウクライナ巡り米ロが角逐、されどプーチンが頼む中国は動かず

ウクライナ巡り米ロが角逐、されどプーチンが頼む中国は動かず
東アジア「深層取材ノート」(第116回)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/68038

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ ウクライナ情勢、緊迫しているという情報が多く流通している…。

 ※ しかし、「そうは、ならないだろう。」という方向の分析もあったんで、紹介しておく…。

 ※ 『ただ、私はまったく別の側面から、「1月開戦説」に懐疑的だ。』

 『もしロシアが開戦したなら、米欧とはもはや修復不能なほど大きな亀裂が生まれるのは自明の理だ。そのため、ロシアは「経済的保証」を、いまや「準同盟関係」とも言われる中国に求めている。

 11月30日には26回目の中ロ首相定期会合を開き、計113項目もの協力で合意した。その長文の合意文書を読むと、もはやロシア経済を中国が全面的にカバーしていることが分かる。今年の両国の貿易額は、過去最高の1300億ドル規模に達する見込みだ。

 そんな中国は、周知のように2月4日から20日まで、北京冬季オリンピックを控えている。パラリンピックは3月4日から13日だ。アメリカ、オーストラリア、イギリス、カナダ・・・と次々に「外交的ボイコット」を宣言する中、習近平政権としては、「盟友」のプーチン大統領にだけは開会式に来てほしい。多くの欧米首脳が参加を見合わせた2014年2月7日のソチオリンピック開会式に、習近平主席は参加している。

 ところが、1月にロシアがウクライナと開戦すれば、それはIOC(国際オリンピック委員会)の本部があるヨーロッパをも直撃するから、「平和の祭典」どころではなくなる。北京オリンピックが台無しになれば、習近平主席の威信に傷がつき、来年後半に行われる第20回中国共産党大会で、習近平総書記が再選されなくなる可能性が出てくる。』

『というわけで、中国は水面下で現在、「とにかく北京オリンピックが終わるまで物騒なマネはしないでほしい」と、ロシアを説得しているはずだ。もしもロシアが中国の忠告を無視したなら、中ロ関係に亀裂が入り、いまほど中国経済の恩恵を受けられなくなる。そうなるとロシアはいよいよ四面楚歌となるから、ソ連崩壊という「30年前の悲劇」が再現するリスクが出てくる。つまりロシアとしては、オリンピック終了まで開戦を思いとどまらざるを得ないのだ。』…、というものだ…。

 ※ 『もう一つ、サリバン補佐官のブリーフィングで気になった問答があった。そこの部分の記者とのやりとりは、以下の通りだ。

記者「この会談は、中国の習近平主席を含む多くの敵対者たちが注視していたはずだ。そんな中、一部の観察者は、プーチン大統領がウクライナに侵攻し、同時に習主席が台湾を中国に再統一しようと武力行使するという悪夢を思い描いてきた。アメリカはこうしたシナリオへの準備はできているのか?」

サリバン補佐官「アメリカは抑止と外交の両面から、取れる措置は何でも取るつもりだ。そしてあなたがいま言った台湾シナリオが決して起こらないように、ウクライナへの侵攻を回避し、阻止するよう努めていく。それが現在のわれわれの政策の対象であり、取っている手順だ。バイデン大統領がプーチン大統領に送っているメッセージだ。

 また台湾について言えば、この8カ月間、インド太平洋地域において、中国が侵略を選択するシナリオを回避するため、取れる努力を積み重ねてきている」

 以上である。ウクライナ危機と台湾危機が同時に起こる「悪夢のシナリオ」については、このところ日本でも言及されるようになってきた。』 

 『だがこのシナリオにも、私は懐疑的だ。なぜなら中国の立場に立てば、ロシアが万一、ウクライナに侵攻したなら、その気に乗じて台湾侵攻に出ることはなく、むしろ沈黙するはずだからだ。』

 『21世紀初頭、当時のジョージ・W・ブッシュJr.米政権はアフガニスタン戦争、イラク戦争にのめり込んだが、その間、中国は台湾へ侵攻せず、沈黙した。沈黙したからこそ、アメリカに気兼ねすることなく経済的及び軍事的発展を果たせたのである。

 同様に、ロシアがウクライナに侵攻したなら、その間に中国は黙々と力を蓄えるはずだ。アメリカもロシアも、中国を味方につけようと必死になるから、「沈黙は金」なのだ。
 ウクライナ危機では、中国の動向も大いに注視すべきである。』

中ロ、「米民主陣営」に反発 選別基準に疑問の声も

中ロ、「米民主陣営」に反発 選別基準に疑問の声も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN103TP0Q1A211C2000000/

 ※ 『米国の都合で世界を色分けすることになれば、既存の同盟の枠組みや友好関係にも影を落としかねない。』…。

 ※ 「パクス・アメリカーナ」を支え得ると米国が考える「国家群」ということだろう…。

 ※ そして、それは、「米国の国益」の観点から判定される…。

『9日に開幕した米政府主催の「民主主義サミット」をめぐり、中国やロシアなどが批判を強めている。バイデン米大統領は価値観を共有する日本や欧州の主要国などと権威主義に対峙する狙いで参加国・地域を選んだが、「除外組」には中ロだけでなく米国と良好な関係を維持する国も含む。世界を色分けする米国の手法への反発も強い。

中国外務省の汪文斌副報道局長は10日の記者会見で「米国式の基準で世界を民主と非民主に二分しようとし、分裂と対立を扇動する米国の行動は世界に大きな動揺と災いをもたらすだけだ」と批判した。ロシアも「冷戦時代の思考の産物で、イデオロギー対立と世界の分裂をあおり新たな分断を生み出す」と強く非難した。

バイデン政権の選別の基準を疑問視する声は米国内からも上がる。米ワシントン・ポスト紙は今回招待されたパキスタンやフィリピンの人権問題に触れ「資格があるとは思えない国も含まれる」と報じた。ホワイトハウスのサキ大統領報道官は招待の基準を問われても「参加や招待はその国の民主主義への取り組みを承認する印でなく、不承認の印でもない」と明確に答えなかった。

英エコノミスト誌がまとめた「民主主義指数(2020年)」では招待国の平均値は7.0と非招待国の3.6を大きく上回る。だが、6を超えたハンガリーは欧州連合(EU)加盟国の中で唯一サミットに招かれず、ハンガリーのシーヤールトー外相は「無礼だ」と怒りをあらわにした。

東南アジア諸国連合(ASEAN)では、加盟10カ国のなかで招待したのはインドネシア、フィリピン、マレーシアのみだった。シンガポール外務省は「招待状を受け取っていない」と回答。ベトナムは共産党一党支配体制を維持し、党や政府に批判的な言論は厳しく規制される。外資系メディアなどへのアクセスを拒むなど言論を統制する。

タイは14年に軍事クーデターを主導したプラユット氏を首相とする親軍政権が続き、政権退陣や王室改革を求める反体制デモを厳しく取り締まる。ドーン副首相兼外相は「招待されれば参加の是非を判断しなければならなかった」と述べ、米中対立の踏み絵を避けられたとの見方を示す。

米国にとって中東の同盟国であるサウジアラビアやエジプト、アラブ首長国連邦(UAE)も招待しなかった。蜜月だった前政権と対照的に、バイデン政権はサウジの人権状況に厳しい目を向ける。北大西洋条約機構(NATO)に加盟するトルコも招かなかった。米国の都合で世界を色分けすることになれば、既存の同盟の枠組みや友好関係にも影を落としかねない。』

民主化進まず、自由貿易停滞 中国WTO加盟20年の誤算

民主化進まず、自由貿易停滞 中国WTO加盟20年の誤算
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR06BAP0W1A201C2000000/

『【ウィーン=細川倫太郎、北京=川手伊織】中国が世界貿易機関(WTO)に加盟してから11日で20年になる。加盟を後押しした米国は、中国が経済成長の過程で民主化を進めると期待した。だが、中国の人権状況は改善せず、3月には同国を「国際秩序に挑戦する唯一の競争相手」と位置づけた。中国に貿易戦争を仕掛け、世界の通商の自由化は滞った。

WTOと中国は10日、加盟20年の記念フォーラムをオンライン方式で開いた。中国代表部の李成鋼・WTO大使は「中国の開放政策と発展は世界経済に大きな恩恵をもたらしている」と強調した。WTOのオコンジョイウェアラ事務局長は「中国の加盟はWTOが真の世界組織となるうえで重要だった」と評価した。

祝福ムードとは裏腹に、中国や世界の通商体制を巡る現状は厳しい。米通商代表部(USTR)のタイ代表は「中国がグローバルな貿易規範を守らず、米国をはじめ世界の国々の繁栄が損なわれてきた」と非難する。

バイデン米政権は3月に公表した暫定版の国家安全保障戦略で中国を「唯一の競争相手」と位置づけたことで、従来の関与政策から大きく転換した。米国は1949年に中国本土で成立した中華人民共和国を認めず、台湾に逃れた中華民国を承認した。だが、71年のキッシンジャー大統領補佐官(当時)の訪中を機に、中国を国際社会に受け入れる関与政策に傾き、78年には国交正常化で合意したと発表した。

中国は米国の助けを受けたが、民主化は進まず、割安な製品を輸出して米国の製造業に深刻な打撃を与えた。トランプ前米大統領は中国製品に関税を追加し、中国も米製品に報復の関税を上乗せし、貿易戦争に発展した。

WTOによると、20カ国・地域(G20)が発動した追加関税など、通常に上乗せされた輸入制限措置は2020年末時点で合わせて約1兆3970億ドル(約160兆円)分に達した。輸入総額の約1割で、世界全体では約8%にあたる。

米国では1月、トランプ氏を批判したバイデン氏が大統領に就任したが、中国に対する追加関税や政府調達への参加制限の多くは維持された。

トランプ氏は中国経済を成長させた世界の通商体制やWTOの役割に疑問を投げかけた。その影響でWTOの紛争処理制度は機能不全に陥った。トランプ氏は、裁判に例えれば「最終審」に相当する上級委員会の委員の選任を拒んだ。委員の定員は7人だが、いずれも任期を終え、現状で一人も任に就いていない。

日本にも影響する。WTOの紛争処理制度は「二審制」で、一審にあたる紛争処理パネル(小委員会)は20年11月、韓国が日本製ステンレス棒鋼に課した反ダンピング(不当廉売)関税はルール違反だと判断した。不服な韓国は1月に上訴したが、上級委が開けていない。これを含め、21件の審議が上級委で留保されている。

対中で米国と協調する欧州連合(EU)も不満を強めている。

中国経済はWTO加盟後に大きく成長した。国連貿易開発会議(UNCTAD)によると、20年の輸出は01年の9.7倍、輸入は8.4倍になった。貿易総額は9.1倍に膨らみ、2.8倍だった世界全体の増加率を大きく上回った。

UNCTADによると、貿易総額で中国は13年、米国を追い抜いた。米国では同年、オバマ政権の2期目が始まったが、このころから米国内で「中国が雇用を奪っている」という批判が強まった。習氏の自負とは裏腹に、巨額の産業補助金で公平な市場競争をゆがめ、外資に技術移転を強制する中国の姿勢が非難されている。』

中国紫光集団の事業継承先、政府系ファンド連合に決定

中国紫光集団の事業継承先、政府系ファンド連合に決定
アリババ集団の陣営は敗れる
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM10D6P0Q1A211C2000000/

『【北京=多部田俊輔】経営再建中の中国半導体大手、紫光集団の事業継承先が10日夜、明らかになった。政府系企業などが関与する投資ファンドの連合に決まった。継承先は10月に7陣営に絞られたが、中国インターネット通販最大手のアリババ集団などは敗れ、政府が関与する格好で再建が進むことになった。

紫光集団が出資し、中国国内に上場する紫光股份と紫光国芯微電子がそれぞれ、「紫光集団の(資産)管理人から裁判所の監督と指導を受け、(事業を継承する)戦略投資者を選んだとの通知を受けた」と発表した。

2社によると、紫光集団の事業継承先に選ばれたのは、中国国有企業系の投資ファンドである北京建広資産管理と、投資ファンドの北京智路資産管理の連合だ。両社は北京を本拠地とし、ハイテクのハード分野への投資を手掛けている。

中国メディアによると、ともに「中国のシリコンバレー」と呼ばれる中関村を拠点に、半導体受託生産大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)などが関与するIT(情報技術)産業の投資を手掛ける。2つのファンドの半導体分野の累計投資額は600億元(約1兆1000億円)を超え、豊富な投資実績を裁判所が評価したとみられる。

紫光集団は習近平(シー・ジンピン)国家主席の母校で、ハイテク人材を輩出する名門の清華大学が51%を出資する企業だ。大規模な買収や投資で、傘下に最先端の半導体メモリーを手掛ける長江存儲科技(YMTC)を抱えるなど有力企業に成長した。資産は3000億元近いとされるが、巨額の負債を背負って、20年末までに数回の社債の債務不履行(デフォルト)を起こしている。

YMTCなど傘下企業は日常業務を継続しているものの、紫光集団の債権者は7月、北京市の裁判所に破産や再編を進めるように申請した。裁判所の主導で紫光集団と傘下企業など合計7社を一括して再建する手続きがスタートし、10月の債権者会議で、7陣営を事業継承先となる戦略投資者の候補に選んだ。

7陣営には、半導体分野に最近力を入れているアリババの連合が民営企業として唯一、選ばれたほか、国有のIT大手、中国電子信息産業集団(CEC)や広東省政府が出資する投資会社も含まれた。7陣営は最終的に、アリババ連合と、今回選ばれたファンド連合の2つに絞られていたとされる。

事業継承先に選ばれたファンド連合は、半導体分野の投資実績が豊富で、2ファンドともに清華大に近い中関村の政府関係者や国有企業との関係が深いとみられる。「昨年来、政府と緊張関係のあるアリババより、政府とパイプが太いファンドを選んだのではないか」。半導体業界の関係者はこう指摘する。

ファンド連合は紫光集団の傘下企業など合計7社の再生計画の草案に基づき、手続きを進めるもようだ。すでに20億元の保証金を支払ったとみられる。今後、開催する債権者会議で戦略投資者を正式に決定し、裁判所の認可を得る必要があるという。』

〔紫光集団関連の投稿〕

韓国、ホワイト外しの背景を考える(その4)
https://http476386114.com/2019/08/05/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%80%81%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E5%A4%96%E3%81%97%E3%81%AE%E8%83%8C%E6%99%AF%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%EF%BC%88%E3%81%9D%E3%81%AE%EF%BC%94%EF%BC%89/

※ 紫光集団破産の裏話を解説する…、というネット動画を視た…。

※ それによると、トップ企業は「HD(ホールディングス)」形態を取っていて、傘下に「事業会社」がぶら下がっている…。それで、「半導体製造部門」もあるにはあるんだが、まだ技術力は低いままなんで、「低・中級品」しか製造できない…。それでも、中国国内やアフリカなんかの途上国向けには、十分「間に合う」んで、需要はある…。

※ トップのHDは、国家からの支援もあって、潤沢な資金を有している…。それにものを言わせて、世界の半導体企業を「買いまくって」いた…。

※ 一時は、「飛ぶ鳥を落とす勢い」だったが、各国に警戒されて、うまくいかなくなった…。

※ 資金環境も悪化して、資金繰りがうまく回らなくなって、「破産申請」した…、というような話しだったな…。

北京五輪へ閣僚派遣見送り 政府調整、五輪関係者は訪問

北京五輪へ閣僚派遣見送り 政府調整、五輪関係者は訪問
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA110RY0R11C21A2000000/

 ※ まあ、「穏当なところ」に落ち着きそうだ…。

『政府は2022年2月からの北京冬季五輪・パラリンピックに閣僚の派遣を見送る調整に入った。「外交ボイコット」を表明した米国に足並みをそろえる。東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子会長ら五輪関係者の出席を検討する。

岸田文雄首相が年内にも日本政府としての方針を説明する。首相はこれまで人権重視の考えを示してきた。同盟国の米国などと歩調を合わせる意味でも閣僚派遣は難しいと判断した。

日本政府として外交ボイコットなどの表現を使って説明するかどうかは、引き続き詰める。スポーツ庁の室伏広治長官を出席させる案がある。政府関係者を派遣すれば外交ボイコットではないと受け取られる可能性がある。

北京を訪問する五輪関係者の候補としては橋本氏のほか、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長らの名前があがっている。

外交ボイコットは12月6日にバイデン米政権が中国の新疆ウイグル自治区における人権侵害などを理由に表明した。オーストラリア、英国、カナダが続いた。中国は外交ボイコットを打ち出した米英豪に対抗措置をとると訴えている。

フランスのマクロン大統領は9日「この話題を政治問題にすべきではない」と消極的な姿勢を示した。

14年のロシア・ソチ、16年のブラジル・リオデジャネイロ、18年の韓国・平昌(ピョンチャン)には当時の安倍晋三首相が出席した。12年のロンドン五輪には文部科学相が参加した。

中国は今夏の東京五輪に閣僚級の苟仲文・国家体育総局局長を派遣した。同氏は中国の五輪委員会幹部も兼ねていた。

外務省はJOCトップの山下氏が北京五輪に参加すれば、ほぼ同等の対応とみる。複数の五輪関係者の訪問によって、中国に一定の配慮を示すことができるといった意見がある。

【関連記事】

・五輪の外交ボイコットとは何か 開催に祝意示さず
・外交ボイコットで米大統領の同調要請 首相「なかった」
・外交ボイコット早期表明を 自民・高市氏、北京五輪巡り
・北京冬季五輪の外交ボイコット、米同盟国に温度差
・中国外務省「五輪に首脳多数出席」ボイコット拡大警戒 』

米大統領、インフレは今後「鈍化」 39年ぶり上昇率で

米大統領、インフレは今後「鈍化」 39年ぶり上昇率で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1100O0R11C21A2000000/

『【ワシントン=大越匡洋】バイデン米大統領は10日、11月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比の上昇率が約39年ぶりの高水準に達したことを受けて声明を発表し「物価やコストを下げなくてはならない。政権の最大の目標だ」と強調した。統計集計後にエネルギー価格が下がったとして「物価上昇は鈍化している」と訴えた。

バイデン氏は声明で「11月にデータが収集された後の数週間の動きを見ると、我々が望むほど急速ではないが、物価やコストの上昇は鈍化している」と指摘し、ガソリン価格が足元で落ち着き始めたことなどに触れた。物不足による価格上昇の原因となっている「供給網(サプライチェーン)上の課題は進展がみられる」と述べた。

11月のCPIは前年同月比の上昇率が6.8%と、1982年6月(7.1%)以来の高さとなった。

【関連記事】米消費者物価11月6.8%上昇 39年ぶり水準 』

FRB、金融機関にファンド監視指針 アルケゴス騒動で

FRB、金融機関にファンド監視指針 アルケゴス騒動で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10E480Q1A211C2000000/

『【ニューヨーク=宮本岳則】米連邦準備理事会(FRB)は10日、米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントとの取引で世界の金融機関が巨額損失を計上した問題で、再発防止に向けたファンド監視指針を公表した。同日、監督下の銀行に書簡を送った。ファンドの借り入れ返済能力を判断するため、保有銘柄の集中度や取引金融機関の数などを詳細に把握するよう求めた。

【関連記事】
・クレディスイス「警告顧みず利益専念」 アルケゴス報告書
・「隠れみの」リスク露呈 アルケゴスで巨額損失
・米モルガン・スタンレー、アルケゴス関連で1000億円損失

米欧や日本の金融機関はアルケゴスにデリバティブ(金融派生商品)取引や与信を提供していた。アルケゴスが3月下旬、保有株の価格下落で運用に行き詰まると、一部の金融機関は債権を回収できず、損失計上を迫られた。金融大手クレディ・スイスや野村ホールディングスや、米モルガン・スタンレーなど主要金融機関が計上した損失は総額1兆円を超えた。

騒動を通じて金融規制上の盲点が浮上した。アルケゴスは個人資産を運用する「ファミリーオフィス」の形態をとっていたため、米証券取引委員会(SEC)への登録義務や報告義務がなかった。モルガンのジェームス・ゴーマン最高経営責任者(CEO)は4月、「(ファミリーオフィスの運用は)誰が、何を、どこで保有しているのか把握するのがより難しい」と語っていた。

FRB監督・規制部門のディレクター、マイケル・ギブソン氏は金融機関に送った書簡で「ファンド債務返済能力を判断するため、規模や(借り入れを活用した)レバレッジ、最大または最も集中したポジション、(ファンドにサービスを提供する)プライムブローカー数について、詳細かつ十分な頻度で情報を入手すべきだ」と指摘した。投資会社が情報提供を拒んだ場合、厳しい契約条件を課すよう促した。

SECはデリバティブ取引の規制強化に動く。15日の会合で新規則を提案する見通しだ。委員会で可決すれば、意見公募を経て導入となる。アルケゴスはデリバティブ取引の一つ、「トータル・リターン・スワップ」を活用し、現物株の保有を回避しながら過大なリスクをとっていた。新規則には有価証券を裏付けとしたスワップ取引の報告義務などが含まれる。』

〔アルケゴス関連の投稿〕

野村に巨額損失懸念、盲点だった「個人」投資会社
https://http476386114.com/2021/03/30/%e9%87%8e%e6%9d%91%e3%81%ab%e5%b7%a8%e9%a1%8d%e6%90%8d%e5%a4%b1%e6%87%b8%e5%bf%b5%e3%80%81%e7%9b%b2%e7%82%b9%e3%81%a0%e3%81%a3%e3%81%9f%e3%80%8c%e5%80%8b%e4%ba%ba%e3%80%8d%e6%8a%95%e8%b3%87%e4%bc%9a/

野村とクレディ、巨額損失懸念 欧米金融に拡大も
https://http476386114.com/2021/03/30/%e9%87%8e%e6%9d%91%e3%81%a8%e3%82%af%e3%83%ac%e3%83%87%e3%82%a3%e3%80%81%e5%b7%a8%e9%a1%8d%e6%90%8d%e5%a4%b1%e6%87%b8%e5%bf%b5%e3%80%80%e6%ac%a7%e7%b1%b3%e9%87%91%e8%9e%8d%e3%81%ab%e6%8b%a1%e5%a4%a7/

韓国系米国人カリスマ、神対応の衝撃 日欧2社逃げ遅れ
https://http476386114.com/2021/03/30/%e9%9f%93%e5%9b%bd%e7%b3%bb%e7%b1%b3%e5%9b%bd%e4%ba%ba%e3%82%ab%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%9e%e3%80%81%e7%a5%9e%e5%af%be%e5%bf%9c%e3%81%ae%e8%a1%9d%e6%92%83%e3%80%80%e6%97%a5%e6%ac%a72%e7%a4%be%e9%80%83/

アルケゴス創業者ホワン氏と金融市場の死角(NY特急便) 米州総局 伴百江
https://http476386114.com/2021/03/30/%e3%82%a2%e3%83%ab%e3%82%b1%e3%82%b4%e3%82%b9%e5%89%b5%e6%a5%ad%e8%80%85%e3%83%9b%e3%83%af%e3%83%b3%e6%b0%8f%e3%81%a8%e9%87%91%e8%9e%8d%e5%b8%82%e5%a0%b4%e3%81%ae%e6%ad%bb%e8%a7%92%ef%bc%88ny%e7%89%b9/

Archegos Capitalの放射性降下物は、世界の銀行から60億ドルを一掃する可能性があります:レポート
https://http476386114.com/2021/03/30/archegos-capital%e3%81%ae%e6%94%be%e5%b0%84%e6%80%a7%e9%99%8d%e4%b8%8b%e7%89%a9%e3%81%af%e3%80%81%e4%b8%96%e7%95%8c%e3%81%ae%e9%8a%80%e8%a1%8c%e3%81%8b%e3%82%8960%e5%84%84%e3%83%89%e3%83%ab%e3%82%92/

三菱UFJ証券、330億円損失見込み 米顧客取引で
https://http476386114.com/2021/03/31/%e4%b8%89%e8%8f%b1ufj%e8%a8%bc%e5%88%b8%e3%80%81330%e5%84%84%e5%86%86%e6%90%8d%e5%a4%b1%e8%a6%8b%e8%be%bc%e3%81%bf%e3%80%80%e7%b1%b3%e9%a1%a7%e5%ae%a2%e5%8f%96%e5%bc%95%e3%81%a7/

アルケゴスに群がった金融機関 米当局・議会監視強める
https://http476386114.com/2021/03/31/%e3%82%a2%e3%83%ab%e3%82%b1%e3%82%b4%e3%82%b9%e3%81%ab%e7%be%a4%e3%81%8c%e3%81%a3%e3%81%9f%e9%87%91%e8%9e%8d%e6%a9%9f%e9%96%a2%e3%80%80%e7%b1%b3%e5%bd%93%e5%b1%80%e3%83%bb%e8%ad%b0%e4%bc%9a%e7%9b%a3/

イエレン米財務長官、ヘッジファンド監視の作業部会復活
https://http476386114.com/2021/04/01/%e3%82%a4%e3%82%a8%e3%83%ac%e3%83%b3%e7%b1%b3%e8%b2%a1%e5%8b%99%e9%95%b7%e5%ae%98%e3%80%81%e3%83%98%e3%83%83%e3%82%b8%e3%83%95%e3%82%a1%e3%83%b3%e3%83%89%e7%9b%a3%e8%a6%96%e3%81%ae%e4%bd%9c%e6%a5%ad/

[FT]隠れリスク露呈、銀行の株式デリバティブ事業
https://http476386114.com/2021/04/03/ft%e9%9a%a0%e3%82%8c%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%af%e9%9c%b2%e5%91%88%e3%80%81%e9%8a%80%e8%a1%8c%e3%81%ae%e6%a0%aa%e5%bc%8f%e3%83%87%e3%83%aa%e3%83%90%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%96%e4%ba%8b%e6%a5%ad/

「隠れみの」リスク露呈 アルケゴスで巨額損失
https://http476386114.com/2021/04/15/%e3%80%8c%e9%9a%a0%e3%82%8c%e3%81%bf%e3%81%ae%e3%80%8d%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%af%e9%9c%b2%e5%91%88%e3%80%80%e3%82%a2%e3%83%ab%e3%82%b1%e3%82%b4%e3%82%b9%e3%81%a7%e5%b7%a8%e9%a1%8d%e6%90%8d%e5%a4%b1/

米、中国センスタイムへの投資禁止へ 人権侵害で

米、中国センスタイムへの投資禁止へ 人権侵害で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1104W0R11C21A2000000/

『【ワシントン=鳳山太成】米財務省は10日、中国の画像認識大手、商湯集団(センスタイム)への米国人による証券投資を禁じると発表した。同社の顔認証技術が中国の少数民族ウイグル族を監視し、人権侵害に使われていると問題視した。

証券投資を禁じる中国企業のリストにセンスタイムを加えた。規制は2022年2月8日以降に発効する。

センスタイムは12月17日に香港取引所への上場を予定する。米国の規制が上場計画に影響を与える可能性がある。同社にはソフトバンクグループ傘下の「ビジョン・ファンド」が出資している。

米商務省は19年10月、安全保障上問題がある企業を並べた「エンティティー・リスト」にセンスタイムを追加して事実上の禁輸措置を課した。証券投資も禁じることで同社への制裁を一段と強める。

バイデン政権は6月、通信など59社の中国企業への証券投資を禁じると発表した。軍事開発だけではなく人権侵害に関わる企業も対象に加えたリストをつくり、資金の流れを阻止する狙いだ。

財務省はこのほか、中国やロシア、ミャンマー、北朝鮮など個人15人と10団体に制裁を科すと発表した。ウイグル族の弾圧など人権侵害に加担したとして資産凍結などの措置をとる。

【関連記事】

・米、人権侵害阻止へ輸出管理 豪州など3カ国参加
・中国センスタイム、米の投資禁止「根拠ない」と反発 』

米、人権侵害阻止へ輸出管理 オーストラリアなど参加

米、人権侵害阻止へ輸出管理 オーストラリアなど参加
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10E1U0Q1A211C2000000/

 ※ 今のところ、参加国は、オーストラリアとデンマーク、ノルウェーの3カ国だ…。

『【ワシントン=鳳山太成】バイデン米政権は10日、監視技術の輸出を管理する多国間の枠組みを立ち上げると正式に発表した。オーストラリアとデンマーク、ノルウェーの3カ国が参加した。中国やロシアなど強権国家の人権侵害に監視技術が悪用されるのを防ぐ。
米国を含む4カ国は10日閉幕の「民主主義サミット」に合わせた共同声明で「輸出管理・人権イニシアチブ」の立ち上げを表明した。カナダとフランス、オランダ、英国も支持を表明した。正式な参加を今後検討するとみられる。

日本は現時点で参加したり支持を表明したりしなかった。米国は日本を含む幅広い民主主義国家に参加してもらうよう働きかける構えだ。

枠組みでは監視技術が強権国家で広まるのを防ぐ輸出規制を検討する。輸出を禁じる際の基準を定めた「行動規範」をまとめ、参加国は国内法に基づいて規制をかける。

強権国家は監視カメラや顔認証、スマホから情報を抜き取るスパイウエアなどの監視技術を使って、反体制派やジャーナリストを弾圧している。半導体などハイテク製品の輸出を規制し、監視技術の利用拡大を食いとめる。

米国は中国によるウイグル族弾圧を問題視してきた。監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)などに事実上の禁輸措置を課した。

米主導の枠組みは米国単独ではなく、多国間で輸出規制を実施することで強権国家への圧力を高める狙いがある。ハイテク産業を持つアジアなど多くの国が参加するかが実効性を左右する。

米、中国センスタイムへの投資禁止へ 人権侵害で

【ワシントン=鳳山太成】米財務省は10日、中国の画像認識大手、商湯集団(センスタイム)への米国人による証券投資を禁じると発表した。同社の顔認証技術が中国の少数民族ウイグル族を監視し、人権侵害に使われていると問題視した。

 証券投資を禁じる中国企業のリストにセンスタイムを加えた。規制は2022年2月8日以降に発効する。

センスタイムは17日に香港取引所への上場を予定する。米国の規制が上場計画に影響を与える可能性がある。

米商務省は19年10月、安全保障上問題がある企業を並べた「エンティティー・リスト」にセンスタイムを追加して事実上の禁輸措置を課した。証券投資も禁じることで同社への制裁を一段と強める。

バイデン政権は6月、通信など59社の中国企業への証券投資を禁じると発表した。軍事開発だけではなく人権侵害に関わる企業も対象に加えたリストをつくり、資金の流れを阻止する狙いだ。

財務省はこのほか、中国やロシア、ミャンマー、北朝鮮など個人15人と10団体に制裁を科すと発表した。ウイグル族の弾圧など人権侵害に加担したとして資産凍結などの措置をとる。』

英「自由への攻撃、団結して対応」 G7外相会合開幕へ

英「自由への攻撃、団結して対応」 G7外相会合開幕へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR1106N0R11C21A2000000/

ウクライナ危機など討議 ASEAN参加、10日開幕―G7外相会合
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021120900840&g=int

 ※ 従来からのG7外相たちは、対面での参加のようだが、初めて招待されたアセアン各国の外相たちは、オンライン参加となったようだ…。

 ※ 「オミクロン怖い…。」を言い訳に、「米国寄り」ととられることを、避けた節もある…。

『【リバプール(英中部)=中島裕介】日米欧の主要7カ国(G7)の外相会合の討議が11日から英中部リバプールで本格的に始まる。ウクライナへの軍事侵攻の懸念があるロシアや覇権主義を強める中国への対応が議論の柱となる。議長国を務める英国のトラス外相は声明で「民主主義国家は自由を損なおうとする攻撃者に、団結して立ち向かう」と表明した。

日本から林芳正外相が出席する。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国も初めてオンライン主体で参加。韓国やオーストラリア、インドの外相も加わる。中国の台頭と経済成長の両面で欧米諸国の関心が高まるインド太平洋地域の各国を、民主主義陣営に引き込む狙いがある。

11日はG7メンバーで国際情勢や世界的な懸案について議論する。英政府はウクライナ国境で軍備増強を進め、同国への侵攻が懸念されるロシアへの対応を主要テーマに据える。実際に軍事侵攻した場合の制裁に関しても話し合い、「いかなる侵略も深刻な結果をもたらす」(英外務省)とのメッセージをロシアに打ち出したい構えだ。

中国に関しては2022年2月の北京冬季五輪への外交ボイコットの対応が議題になる見通し。すでに実施を決めた英米やカナダと、慎重姿勢を示すフランスやイタリアなどの間で見解が割れる可能性もある。このほか中国の軍事侵攻の懸念がある台湾情勢や、支援先に多額の借金を強いる中国のインフラ外交への対抗策も話し合う。

トラス氏は11日の声明で米国を中心とする国際秩序を攻撃する国々を「aggressors」と表現。正式な外交文書ではあまり使わない「侵略者」とも訳される強い言葉を使い、こうした勢力に対抗して「自由と民主主義を守る」必要性を訴えた。特にウクライナ情勢の渦中にあるロシアを強く警戒する。そのほか中国やイランも念頭に置いているとみられる。

【関連記事】

・北京五輪対応も焦点に G7外相会合、10~12日開催
・北京冬季五輪の外交ボイコット、米同盟国に温度差
・外相、G7出席へ訪英 就任後初の外国訪問 』

『【ロンドン時事】先進7カ国(G7)の外相会合が10日、英中部リバプールで3日間の日程で開幕する。ウクライナ危機やアフガニスタン情勢、新型コロナウイルス禍からの復興などが主要議題となる。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国が初めて招待されており、台頭する中国を念頭に、インド太平洋での関係強化が話し合われる見通しだ。

「自国の安全守る権利ある」 ウクライナ情勢でロシア大統領

 本格討議は11日からで、G7外相が同日は安全保障問題を中心に協議。翌12日は開発担当相を交え、途上国の開発支援などが議論される見込みだ。最終日に英国が議長声明を発表する方向。日本の林芳正外相が出席すれば就任後初の外遊となる。

 ロシアが国境に軍を集結させ緊迫するウクライナ情勢をめぐり、G7は対ロシアで共同歩調を確認するとみられる。ロシアへの経済制裁についても話し合うもよう。

 G7は6月の首脳会議で、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の維持を重視する立場を表明。外相会合ではASEANの重要性を強調し、対中政策を含めた連携拡大を目指す。

 会合では、米英やカナダなどが実施を決めた北京冬季五輪の「外交ボイコット」も取り上げられる可能性がある。カナダのジョリー外相は8日、態度を表明していない国に追随を促す考えを示した。

 各国に感染が広がっている新型コロナの変異株「オミクロン株」への懸念から、当初、大半が対面参加の予定だったASEANの加盟国は相次ぎオンラインでの参加に切り替えた。国軍がクーデターで実権を掌握したミャンマーについては、オンラインも含めて参加が認められていない。 』

民主主義

民主主義
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E4%B8%BB%E4%B8%BB%E7%BE%A9

『民主主義(みんしゅしゅぎ、英: democracy、デモクラシー)または民主制(みんしゅせい)とは、人民が権力を握り、みずから行使する政治思想や政治体制のこと[2]。

古代ではアテナイの民主政が有名であり、近代では市民革命により一般化した政治の形態・原理・運動・思想で[3][4]、民主主義に基づく社会は「市民社会」、「ブルジョア社会」、「近代社会」などと呼ばれる[5][6][7]。対義語は神権政治、貴族政治、寡頭制、独裁制、専制政治、全体主義、権威主義など[8]。 』

『デモクラシー

「デモクラシー」(democracy)の語源は古代ギリシア語の δημοκρατία(dēmokratía、デーモクラティアー)で、「人民・民衆・大衆」などを意味する δῆμος(古代ギリシア語ラテン翻字: dêmos、デーモス)と、「権力・支配」などを意味する κράτος(古代ギリシア語ラテン翻字: kratos、クラトス)を組み合わせたもので、「人民権力」「民衆支配」、「国民主権」などの意味である [9]。

この用語は、同様に「優れた人」を意味する ἄριστος(古代ギリシア語ラテン翻字: aristos、アリストス)と κράτος を組み合わせた ἀριστοκρατία(古代ギリシア語ラテン翻字: aristokratía、アリストクラティア。優れた人による権力・支配。貴族制や寡頭制などと訳される)との対比で使用され、権力者や支配者が構成員の一部であるか全員であるかを対比した用語である。

古代ギリシアの衰退以降は、「デモクラシー」の語は衆愚政治の意味で使われるようになった。古代ローマでは「デモクラシー」の語は使用されず、王政を廃止し、元老院と市民集会が主権を持つ体制は「共和制」と呼ばれた。

近代の政治思想上で初めて明確にデモクラシー要求を行ったのは、清教徒革命でのレヴェラーズ(Levellers、平等派、水平派)であった[10]。

近代の啓蒙主義以降は、「デモクラシー主義」は自由主義思想の用語として使われるようになった(自由民主制主義)。更にフランス革命後は君主制・貴族制・神政政治などとの対比で、20世紀以降は全体主義との対比でも使用される事が増えた。なお政治学では、非民主制(の政体)の総称は「権威主義制(権威主義制政体)」と呼ばれる。

日本語で「デモクラシー」は通常、主に政体を指す場合は「民主政」、主に制度を指す場合は「民主制」、主に思想・理念・運動を指す場合は「民主主義」などと訳し分けられている。なお政治学では、特に思想・理念・運動を明確に指すために「デモクラティズム」(英: democratism、民主主義(思想))が使用される場合もある。

なお、現代ギリシャ語ではδημοκρατία(ディモクラティア)は「民主主義」を表すと同時に「共和国(共和制)」を表す語でもあり、国名の「~共和国」と言う場合にもδημοκρατίαが用いられる。 』

『主義

「主義」という漢語は、伝統的な中国語の語義によれば「主ノ義」すなわち君主の事であり書経や左伝に見られる用法である。これをdemocracyやrepublicに対置させる最初期のものはウィリアム・マーティン(丁韙良)万国公法(1863年または64年)であり、マーティンは a democratic republic を「民主之国」と訳した[11]。 しかしこの漢訳は、中国や日本でその後しばらく見られるようになる democracy と republic の概念に対する理解、あるいはその訳述に対する混乱の最初期の現れであった。

マーティンより以前、イギリスのロバート・モリソン(馬礼遜)の「華英字典」(1822年)は democracy を「既不可無人統率亦不可多人乱管」(合意することができず、人が多くカオスである)という文脈で紹介し、ヘンリー・メドハースト(麥都思)の「英華字典」(1847年)はやや踏み込み「衆人的国統、衆人的治理、多人乱管、少民弄権」(衆人の国制、衆人による統治理論、人が多く道理が乱れていることをさすことがあり、少数の愚かな者が高権を弄ぶさまをさすことがある)と解説する。

さらにドイツのロブシャイド(羅存徳)「英華字典」(1866年)は「民政、衆人管轄、百姓弄権」(民の政治、多くの人が道理を通そうとしたり批判したりする、多くの名のある者が高権を弄ぶ)と解説していた。

19世紀後半の漢語圏の理解はこの点で一つに定まっておらず、陳力衛によれば Democracy は「民(たみ)が主」という語義と「民衆の主(ぬし、すなわち民選大統領)」という語義が混在していたのである。

一方で日本では democracy および republic に対しては当初はシンプルで区別なく対処しており、1862年に堀達之助が作成した英和対訳袖珍辞書では democracy および republic いずれにも「共和政治」の邦訳を充てていた。これが万国公法の渡来とその強力な受容により「民主」なる語の併用と混用の時代を迎えることとなる。 』

 ※ 下記にあるとおり、歴史上さまざまな「勢力」が、自己の統治の「正統性」を主張するために、あるいは「学者」が真剣に「あるべき統治の姿」を導き出すために、「民主主義」を唱え、研究した…。

『民主主義の種類

民主主義の代表的な種類・分類には以下があるが、その分類や呼称は時代・立場・観点などにもよって異り、多くの議論が存在している。

直接民主主義
スイス・グラールス州の州民集会。2014年。
詳細は「直接民主主義」および「#ルソー」を参照

直接民主主義は、集団の構成員による意思が集団の意思決定に、より直接的に反映されるべきと考える。直接民主主義の究極の形態は、構成員が直接的に集合し議論して決定する形態であり、高い正統性が得られる反面、特に大規模な集団では物理的な制約や、構成員に高い知見や負担が必要となる。また議員など代表者を選出する形態でも有権者の選択が重視され、議員は信任されたのではなく有権者の意思を委任された存在であり、有権者の意思に反する場合はリコールや再選挙の対象となりうる。

古代アテナイや古代ローマでは民会が実施された。現代ではイニシアチブ(国民発案、住民発案など)、レファレンダム(国民投票、住民投票など)、リコール(罷免)が直接民主主義に基づく制度とされ、都市国家の伝統を受け継ぐスイスやアメリカ合衆国のタウンミーティングなどでは構成員の参加による自治が重視されている。

間接民主主義

2007年フランス大統領選挙で投票する女性
詳細は「間接民主主義」、「#代表制原理」、および「#代表制」を参照

間接民主主義(代表民主主義、代議制民主主義)は、主権者である集団の構成員が、自分の代表者(議員、大統領など)を選出し、実際の意思決定を任せる方法・制度である。主権者による意思決定は間接的となるが、知識や意識が高く政治的活動が可能な時間や費用に耐えられる人物を選出する事が可能となる。選挙制度にもより、議員の位置づけ(支持者や選挙区の代表か、全体の代表か)、選挙の正当性(投票価値の平等性、区割りなどの適正性、投票集計の検証性など)、代表者(達)による決定の正当性(主権者の意思(世論、民意)が反映されているか)などが常に議論となる。

自由民主主義

詳細は「自由民主主義」および「ブルジョワ民主主義」を参照

自由民主主義(自由主義的民主主義、立憲民主主義)は、自由主義による民主主義。人間は理性を持ち判断が可能であり、自由権や私的所有権や参政権などの基本的人権は自然権であるとして、立憲主義による権力の制限、権力分立による権力の区別分離と抑制均衡を重視する。古典的には、選出された議員は全員の代表であり、理性に従い議論と交渉を行い決定する自由を持つと考える。

宗教民主主義

宗教における民主主義。キリスト教民主主義、会衆制、仏教民主主義、イスラム民主主義など。

社会主義

社会主義における民主主義には、フェビアン協会等による社会民主主義の潮流、民主社会主義、マルクス・レーニン主義(いわゆる共産主義)によるプロレタリア民主主義、人民民主主義、新民主主義などがある。

ジェファーソン流民主主義

詳細は「ジェファーソン流民主主義」を参照

アメリカ合衆国大統領トーマス・ジェファーソン等による民主主義。共和制、自立を重視し、エリート主義に反対し、政党制と弱い連邦制(小さな政府)を主張した。

ジャクソン流民主主義

詳細は「ジャクソン流民主主義」を参照

アメリカ合衆国大統領アンドリュー・ジャクソン等による民主主義。選挙権を土地所有者から全白人男性に拡大し、猟官制や領土拡張を進めた。
草の根民主主義

詳細は「草の根民主主義」を参照

市民運動や住民運動など一般民衆による民主主義。ジェファーソン流民主主義を源泉とし、フランクリン・ルーズベルトが提唱した[13]。

戦う民主主義

詳細は「戦う民主主義」を参照

第二次世界大戦後のドイツ等、自由を否定する自由や権利までは認めない民主主義。 』

『歴史(※ 省略する)』

バイデン氏「民主主義が国際制度の中心」 サミット閉幕

バイデン氏「民主主義が国際制度の中心」 サミット閉幕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGV110D90R11C21A2000000/

『【ワシントン=中村亮】米国主催の民主主義サミットは10日、2日目の討議を終えて閉幕した。バイデン大統領は締めくくりの演説で「民主主義の価値観は国際システムの中心にあると確信している」と強調し、民主主義陣営の結束を重ねて呼びかけた。

バイデン氏はサミットについて「我々の将来は人類の尊厳を踏みにじる人ではなく、大切にする人のものになるという決意を再確認した」と成果を訴えた。中国やロシアを念頭に「腐敗との戦いや人権尊重を通じて権威主義に対抗し、民主主義を強化する」と述べた。

バイデン氏は各国が民主主義の維持などに向けた取り組みの成果を2022年の次回会合で報告するよう求めた。今回のサミットはオンライン形式で実施したが、次回会合は対面形式で開く計画だ。

バイデン氏は米国内で、選挙での投票権拡大を進める考えを示した。保守派が強い影響力を持つ州では投票規制強化法が相次いで成立し、マイノリティーが投票しにくくなるとの見方がある。バイデン氏は「投票権がなければ事実上あらゆることが不可能になる」と危機感を表明した。

サミットには欧州の主要国や日本、韓国などに加えて台湾が名を連ねた。米国が民主主義の成功例と位置づける台湾への支持を国際社会で広げ、台湾に軍事的圧力をかける中国に対抗する思惑がある。台湾からはデジタル担当相のオードリー・タン(唐鳳)氏が参加した。』

米国が迫る結束と分断 初の民主主義サミット

米国が迫る結束と分断 初の民主主義サミット
ワシントン支局長 菅野幹雄
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN09E6T0Z01C21A2000000/

『バイデン米大統領が約110の国・地域を招いてオンライン形式で開いた「民主主義サミット」が10日閉幕する。自由や人権といった価値観を重視する勢力の結束を迫る初の試みは、中国やロシアなどの強権主義との新たな分断を世界に広げる火種でもある。新型コロナウイルスや経済危機の余波の中、民主主義の再出発は険しい道だ。

「誤った方向に向かっている」。大統領選挙の公約にサミット構想を掲げていたバイデン氏は9日の冒頭演説で「民主主義は偶然の産物ではない。各世代で再出発が必要だ」と警告した。

所得格差の拡大に新型コロナの災禍が加わり、問題を解決できない政治や民主主義への市民の不信は増大した。交流サイト(SNS)の定着で偽情報が拡散し、怒りが社会を動かす。意見の違いを理解し、公正に選んだリーダーのもとに結束する民主主義の土台は傷んだ。

欧州連合(EU)や日本、そして中国からの脅しに直面する台湾といった民主勢力を結集したサミットは、1年後の次回会合で報道の自由や反腐敗、人権侵害の抑止などに向けた各自の行動と進展を報告する場となる。「指導者の決意表明だけでなく、(行動の)工程そのものになる」。米政府高官はサミットをそう位置付ける。

だが、民主主義の退潮は、極めて深刻だ。

スウェーデンの民主主義・選挙支援国際研究所(IDEA)は11月の報告書で米国を「民主主義の後退国」に格下げした。過去5年で強権主義に陥ったのは約20カ国と民主主義に進んだ国の約3倍に及ぶ。「強権主義の高波が未曽有の大嵐の脅威となり、民主主義の存続が危ぶまれている」とIDEAは懸念を示す。

優位の揺らぎは、ワクチン外交に端的に表れた。6月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)は途上国に1年で10億回分のワクチンを提供する方針に合意したが、変異ウイルスの出現で自国での追加接種分の確保に追われ、約束には遠く及ばない。

隙を突くのは中国だ。習近平(シー・ジンピン)国家主席は11月、ワクチン接種率が4%程度のアフリカに1国で10億回分のワクチン提供を約束した。開かれた選挙も与野党対立もない強権勢力が、素早い動きで立場の弱い国々を自陣に引き寄せようとしている。

同盟国や友好国を軸に民主主義の価値を再確認し、有志連合の力で世界の流れを押し戻そうとするバイデン大統領の試み。それは別の形で陣営争いを引き起こし、世界の分断を深めるリスクも抱える。

「明らかな冷戦思考の産物だ。イデオロギーの対立をかきたて、新たな分断線を築くことになる」。中国とロシアの駐米大使はこんな共同寄稿を米外交誌に掲載した。「民主主義は一握りの国やグループの特権ではなく、全世界の人々に共通の権利だ」とバイデン氏の姿勢を非難する。

サミットに招待された勢力にも温度差はある。インドネシアのジョコ大統領は非公開の首脳協議で「民主主義は世界共通の価値だが、多様な国際社会での独特な政治志向を損ねるべきではない」と主張したと地元紙は伝える。中国との距離感もあり、米国流の発想や利害を押しつけるようなら、民主主義勢力の連携にもヒビが入る。

米国が世界の民主主義を代表できるのか。そんな疑念も世界には根強い。2020年11月の大統領選挙でバイデン氏に敗れながら「不正があった」と言い続けるトランプ前大統領の主張を、共和党支持者の大半がまだ信じている。暴徒が米連邦議会に乱入して選挙結果の確定を阻止しようとした今年1月6日の事件の記憶はなお鮮明だ。

指導力に陰りのみられるバイデン氏が仕掛けた民主主義再建の賭けは、世界の混沌を一段と広げるきっかけにもなりかねない。(ワシントン支局長 菅野幹雄)』

老化は治療できる病 その為には、、

老化は治療できる病 その為には、、
http://blog.livedoor.jp/nappi11/archives/5303497.html

 ※ nappi10さん、いよいよ「悟りの境地」に向かわれるようだ…。

 ※ 『1日、基本的に2食で、満腹になってはいけない、美味しいものを食べたいと思う欲求を持たない事をモットーにして、腹8分目で、2分は食べたと思って施す事。これは、祖母が常に子供の筆者に言っていた事でもあり、それが今の、筆者が毎日しているキツネや鳥たちへの餌やりの原点で、早目に仕事から離れる人生設計を立てたのも、毎日の過剰なストレスから自分を早く解放する為だった。今では長寿で居たいという欲も無いが、それが社会に負担を掛けないという結果を招くという道理であれば、長生きはすべきで、良い事なのだろう。常にもう少し食べたいという欲求を我慢する事で、自分の体に負荷をかけ、筋肉痛にならない程度の運動を毎日して、筋肉や心臓にも少しの負荷を掛ける。慣れないときついが、年中、真冬でも靴下を履かない事やうつ伏せで寝る事でも体に負荷をかけ、健康で有りたい欲求を満たしている。一方、知的な欲求はブログを毎日書くことで十分満たされている。』

 ※ 『こう書くと、どこか坊さんの修行にも似てくるが、坊さんの修行も、最期を自分の力で終えるための体力、気力を維持する行いなのかもしれない。、、、暖冬の中、まだ排水溝の中で泳ぐ小さなカエルに「まだ冬眠しないのか?」と声をかける。そんな時、平和な自然の中に居られることに感謝する。』…。

 ※ 殆んど、「禅僧の修行の日々」に似ている生活をしておられるようだ…。

『老化の研究や理解はまだ黎明期とはいえ、ひと昔前と比較すると劇的な進歩をとげている。30年前から老化研究に心血を注いできた米ハーバード大学医学大学院遺伝学教授デビッド・シンクレア(David A. Sinclair)氏は、「老化の多くは遺伝子ではなく、いかに生きるかである」という。
すべての人が実践できるアドバイスがあるとすれば、食べる回数を減らすことです。一日3食も必要ありません。身体を「complacency(現状満足状態)」から脱出させないといけません。医学用語では「hormesis(ホルメシス:毒物が毒にならない程度の濃度で刺激効果を示すこと)」と言いますが、身体は殺さない程度に刺激すると強くなります。階段を歩いて上ったり、デスクの前で立って仕事をしたり、食事を抑えたりすることで、身体はサバイバルに対する脅威を覚えます。それと戦う要素が、老化や病気から私たちを守ってくれるのです。老化を減速させれば、心臓病、がん、糖尿病、アルツハイマー病など、あらゆる疾病の進行を遅らせることができます。われわれのアプローチの目的は、健康寿命を延ばし、その後、病気になったとしても数週間で死んでいく、そんな人生です。
心を落ち着かせて、ストレスをためないことです。脳をひどく興奮させると、老化を加速させます。瞑想をして精神を整えることや、記憶力を鍛えることも、老化防止につながります。

現在の医療のように、病気になってから治療を施すのでは遅すぎます。高齢になって病気になり、誰かの世話が必要になってくると、社会が機能しなくなってしまう。健康寿命を延ばすことで、高齢者がコミュニティに貢献し、若い世代に知恵を伝授することが大切です。

国民の多くが健康になれば、国全体が裕福になる。そのためには、研究費の増加や法整備の充実といった政府の後押しも不可欠です。老化を防止することは、人類が月に行くことよりも重要だと思います。参照記事より抜粋

、、、、手前味噌になるが、まさしく筆者が長年想い、実践している事と一致する。1日、基本的に2食で、満腹になってはいけない、美味しいものを食べたいと思う欲求を持たない事をモットーにして、腹8分目で、2分は食べたと思って施す事。これは、祖母が常に子供の筆者に言っていた事でもあり、それが今の、筆者が毎日しているキツネや鳥たちへの餌やりの原点で、早目に仕事から離れる人生設計を立てたのも、毎日の過剰なストレスから自分を早く解放する為だった。今では長寿で居たいという欲も無いが、それが社会に負担を掛けないという結果を招くという道理であれば、長生きはすべきで、良い事なのだろう。常にもう少し食べたいという欲求を我慢する事で、自分の体に負荷をかけ、筋肉痛にならない程度の運動を毎日して、筋肉や心臓にも少しの負荷を掛ける。慣れないときついが、年中、真冬でも靴下を履かない事やうつ伏せで寝る事でも体に負荷をかけ、健康で有りたい欲求を満たしている。一方、知的な欲求はブログを毎日書くことで十分満たされている。

こう書くと、どこか坊さんの修行にも似てくるが、坊さんの修行も、最期を自分の力で終えるための体力、気力を維持する行いなのかもしれない。、、、暖冬の中、まだ排水溝の中で泳ぐ小さなカエルに「まだ冬眠しないのか?」と声をかける。そんな時、平和な自然の中に居られることに感謝する。』

人の心はなぜ「壊れやすい」のか? 進化医学の観点から考える

人の心はなぜ「壊れやすい」のか? 進化医学の観点から考える
【橘玲の日々刻々】
(2021年12月2日)
https://diamond.jp/articles/-/289267

 ※ ただ、こういう説を「敷衍(ふえん)」していくと、「ヒトは、遺伝子に100%規定されている。」という結論に行きつき易い…。

 ※ そうすると、「人の自由意志」とは、あり得るのか?という、根本的な疑問につき当たる…。

 ※ 現行のいろいろな社会秩序を維持するための決まりや制度は、ある程度「人の自由意志」というものを前提としている…。

 ※ 例えば、「刑法上の犯罪」だ…。

 ※ 「殺人罪」「窃盗罪」なんかの「故意犯」は、「過失犯」よりも重く処罰されることになっている…。それは、「人を殺してはならない。」「他人の財物を奪ってはならない。」という「規範の問題」が与えられているのに、「あえて、それを破って、犯行に及んでいる。けしからん!」と「非難に値する」と考えるからだ…。

 ※ しかし、それが「生育環境」や、ひいては「遺伝」によって、100%左右されているのだ、と考える場合、そういう「犯行に及んだ人間」を、「非難すること」はできるのか?

 ※ そういう問題を、引き起こす可能性のある説なんだよ…。

『進化医学の大きな成果のひとつは、「ひとはなぜ老いるのか?」という疑問に、科学的に明快な答えを出したことだ。それは、「若いときにより多くの子どもをつくるため」になる。

 その前提にあるのは、リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」説だ。進化とは、より効率的に遺伝子を後世に残せる形質が自然選択されていく単純で強力な仕組みで、「利己的な遺伝子」にとっては、生き物はそのための乗り物(ヴィークル)に過ぎない。当然、ヒトというヴィークルも、わたしたちの幸福を実現するためではなく、遺伝子の都合によって「デザイン」されている。

 カブトムシやミバエの寿命の長さを交配によって変化させる数多くの研究では、若い時期に繁殖する個体を選択していくと、寿命が短くなっていく。逆に、寿命が長くなるように交配させると、とくに自然環境下では、顕著に子孫が少なくなる。』

『身体と心が病気に対して脆弱である理由を、ネシーは6つ挙げている。

1) ミスマッチ:わたしたちの身体や心が、現代的な環境に対応する準備ができてない。
2) 感染症:細菌やウイルスがわたしたちよりも速い速度で進化している。
3) 制約:自然選択には限界があり、欠陥(バグ)をただちに修正できるわけではない。
4) トレードオフ:身体と心の機能には利点(メリット)と難点(デメリット)がある。
5) 繁殖:自然選択は繁殖を最大化するのであり、健康を最大化するのではない。
6) 防御反応:痛みや不安などの反応は、脅威を前にした状況では有用だ。

 わたしたちの身体や心は、健康や寿命を最大化するようにできているのではなく、遺伝子の伝達(複製)を最大化するよう自然選択されている。すなわち、適応度を増すような機会があれば、たとえ健康と幸せを犠牲にしてでも非合理的な行動をとるように「設計」されている。これが身体的な病気と同様に、「心の病」を考えるときの前提になる。』

『自然選択の原理はきわめて明快で、「その種における平均的な個体は、子の数がもっとも多かった個体に似てくる」。これは単なる仮説ではなく、前提がすべて真であれば必然的に成立する演繹的結論で、自然選択がつくり出すのは、「繁殖まで生き残る子の数を最大化できるような脳」ということになる。』

『だとしたら問題は、「そのように“最適化”された脳が、なぜさまざまな不調を引き起こすのか」だろう。この疑問に対するもっとも単純な(そして身も蓋もない)答えは、「ネガティブな情動は有用だから」になる。「情動は私たちではなく私たちの遺伝子に有益なように形づくられている」のだ。

 2人の男がいて、1人はパートナーが他の男とつき合うことに激しい嫉妬を燃やし、妻(恋人)を支配しようとする「家父長制主義者」で、もう1人は「君の人生なんだから、好きにすればいいよ」という「リベラル」だとしよう。このとき、より多くの子どもを残すのがどちらだったかは考えるまでもないだろう。「利己的な遺伝子」は、政治イデオロギーではなく、「複製(コピー)の効率性」にしか興味も関心もないのだ。』

『“嫌な気分(bad feelings)”には、遺伝子にとっては役に立つ“よい理由(good reasons)”がある。それに輪をかけて(わたしたちにとって)やっかいなのは、自然選択が「煙探知機の原理」を採用したことだ。

 トーストをすこし焦がしただけで警報が鳴る探知機は煩わしいが、本物の火事でも警報を鳴らさない探知機より100倍もましだ。この単純な理由から、脳は致命的な事態を避けるために、わずかなことでも大音量で警報を鳴らすよう進化した。パートナーの些細な振る舞いに激怒するのは理不尽だが、他の男の子どもを育てさせられるという「最悪の事態」に比べれば、(「利己的な遺伝子」にとっては)どうでもいいことなのだ。

 ネシーはこれを、「人間の苦しみを生み出す防御反応のほとんどは、そのときだけに限ってみれば不必要だが、それでも完全に正常な反応なのである。このような防御反応はコストが低く、かつ起こり得る甚大な損害も防いでくれるからだ」と述べている。』

『だが「煙探知機」の感度が高すぎると、さまざまな不都合が生じる。不安障害のひとは、人込みを歩くなど、ごく当たり前のことに大きな不安を抱く。公式な診断基準に当てはまるほどの不安障害を一生のうちに体験する割合はおよそ30%で、「人前で発表するのが怖いという人の割合は50%近くにのぼり、その多くが助けを求めている」という。これは「陽気で楽天的」とされるアメリカ人のデータだから、日本人の不安障害はもっと多いにちがいない。

 パニック障害はストレス調整システムの不全で、視床下部から副腎皮質刺激ホルモン(CRH)が一度に大量に放出されると、パニックの症状とほぼ同じ生理学的覚醒が起きる。CRHは、脳の下部に位置する青斑核と呼ばれる部位の細胞を興奮させる。青斑核にはノルアドレナリン含有ニューロンのうち80%が集合しており、ここに電気刺激を加えると、典型的なパニック発作に似た症状が引き起こされる。

 たとえ誤報であったとしても、いちどパニックを経験すると、患者はさらに注意深くその兆候を探すようになり、興奮の度合いが上がり、探知システムの精度も上がっていく。この負のスパイラルによって、発作がさらに起きやすくなる。

 不安障害やパニック障害は「進化の適応」ではないが、なぜ不安やパニックになりやすいひとがいるのかは進化によって説明できるのだ。』