豪州も北京五輪の外交ボイコット 米国に続き

豪州も北京五輪の外交ボイコット 米国に続き
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM080GG0Y1A201C2000000/

 ※ 豪の追随は、予想されたことだろう…。

 ※ 後は、同じ系統の国である、英・加の動きが注目だ…。

 ※ 見ものは、EUだな…。

 ※ メルケルが去った後の舵取りが、どうなるのか…。

 ※ ある種の「試金石」となるだろう…。

 ※ 日本国の反応は、後で出てくるが、やはり「閣僚」ではない室伏氏と、山下氏の名前が挙がっているようだ…。

『【シドニー=松本史】オーストラリアのモリソン首相は8日、2022年2月の北京冬季五輪に選手団以外の外交使節団を派遣しない外交ボイコットを決めたと発表した。中国の新疆ウイグル自治区での人権問題などを理由に挙げた。外交ボイコットは米国に続く動きとなる。

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シドニーで記者団に語った。中国政府との話し合いを望んできたが「中国はこうした問題について、我々と(協議のために)会う機会を受け入れなかった」と説明し、豪政府関係者を北京五輪に派遣しないことは「驚くことではない」とした。「スポーツと政治問題は別のものだ」とも述べ、選手団は派遣することを明言した。

豪オリンピック委員会もモリソン氏の発言を受けて声明を出し、「政府の選手団への支援を歓迎する」とした。

中国は米国の外交ボイコットに対して、対抗措置をとる姿勢を示している。モリソン氏は中国からの報復を懸念しているか問われると「全くもって受け入れられない。常に豪州の国益のために立ち上がる」と強調した。

モリソン氏が20年4月、新型コロナウイルスの発生源について独立した調査を求めたことに中国は反発し、両国関係は悪化している。中国は豪産大麦やワインに高関税を課し、一部の食肉や石炭の輸入も停止した。豪政府は閣僚レベルでの協議を求めてきたが、中国は応じていない。

豪州は同盟国の米国と足並みを合わせインド太平洋地域で台頭する中国への警戒を強めている。21年9月には米国、英国と共に安全保障協力の枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設を発表、両国の支援を受けて原子力潜水艦を配備することも決めた。これに先立つ20年には中国を念頭に外国からの影響力を排除する目的で改正外資買収法など複数の法律を成立させた。

北京冬季五輪を巡っては、米バイデン政権が6日に外交ボイコットを決めた一方、ニュージーランド(NZ)は新型コロナを理由に閣僚を派遣しないとしている。今後、米豪と同様に外交ボイコットを行う国がどこまで広がるかが焦点となる。
多様な観点からニュースを考える

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福井健策
骨董通り法律事務所 代表パートナー/弁護士
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別の視点

スポーツと政治は別、とは言いながらも、中国の人権状況に当のスポーツ団体である女子テニス協会や選手もボイコットを表明するなど、両者を完全に分けるのはもはや無理でしょう。

そうした中で、選手の参加の自由を認めつつ、外交的にはボイコットするという手法は、今後一気に広がるかもしれませんね。

いっそ、両者を完全に切り離して、オリンピックへの各国政府の出席自体を原則無しとしてしまってはどうでしょうか。運営についてもIOCの独立性をより強め(IOCじたいの透明性の確保などが前提ですが)、ホスト国との関係を薄めて行く。
そうすれば、派遣するかしないかでの国際対立も減るのではと思いますが、どうでしょうか。

2021年12月8日 12:51 (2021年12月8日 12:52更新)

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柯 隆
東京財団政策研究所 主席研究員
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ひとこと解説

北京にとって五輪開催は国威発揚の好機だったかもしれないが、今、親中と反中と世界主要国が二分されてしまいそう。この難局を打開するに、政治指導者の度量が試される

2021年12月8日 12:14

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梶原誠
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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ひとこと解説

中国で商売をしている日本企業のトップは緊張しているでしょう。政府の出方次第で製品の不買運動や抗議デモが想定されます。そんな環境でも事業を拡大するには中国企業にマネができない「オンリーワン」の製品を持っていたり、地元との強い関係を持っていたりすることがカギです。

米中の緊張を受けて、今年は安全保障担当の部署や担当役員が急増しましたが、シナリオ作りは終えているでしょうか。

2021年12月8日 14:10

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岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授
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分析・考察

ヨーロッパでは英が前向きに検討していると思われ、マクロン仏大統領が、EUレベルで調整すべきと発言していますので、今日誕生するショルツ政権の対応が注目されます。

日本の対応も遅いよりは早い方がいいでしょう。

いずれにせよ、中国の人権問題は、これから対中国政策の重要な要素の一つになってきますので、日本政府も本腰を入れて、様々な対応手段を整えて、その時々で色々な度合いを付けた反応ができるようにしておく必要があり、人権理由の経済制裁もその中に含まれます。

2021年12月8日 14:08

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高橋徹
日本経済新聞社 アジア総局長兼論説委員
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別の視点

互いに隣国であるオーストラリアとニュージーランドの対応の差が興味深いです。

両国は米英カナダとの機密情報共有の枠組み「ファイブ・アイズ」のメンバーである一方、中国が最大の輸出相手であることも共通します。

北京五輪に閣僚の外交使節団を送らない対応も同じですが、真っ正面から人権問題を理由にする豪に対し、NZは新型コロナを理由に挙げています。

豪の方が対中批判のメッセージをより強く打ち出したわけですが、外交関係は敵・味方という単純な二分法ではない、とでも言いたげなNZのしたたかな姿勢も印象的です。

2021年12月8日 12:38

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峯岸博
日本経済新聞社 編集委員・論説委員
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ひとこと解説

食糧生産や資源が豊富なオーストラリアと、その消費国である中国は2014年に習近平国家主席が豪州連邦議会で演説するなど一時は蜜月を築きました。

その後の関係悪化は記事にある通りです。今回、中国の台頭を警戒するモリソン首相のもとで素早く米国に呼応し、リスク覚悟で米主導の対中共同戦線へ一段とカジを切りました。

日本も人権重視の姿勢を示す必要がある一方で、日本周辺の緊張が高まらないよう中国とのパイプを生かして中国を説得するという高度な外交力が求められます。

2021年12月8日 12:18 』