習指導部、ボイコット論に危機感 北京五輪まで2カ月

習指導部、ボイコット論に危機感 北京五輪まで2カ月
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM024LL0S1A201C2000000/

 ※ 今日は、こんなところで…。

 ※ もう、「あと2か月」か…。

 ※ オミクロン株騒動で、どうなるものか…。

 ※ ある程度、その感染力、重症化率、死亡率、旧来のワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、J&J)の効力の度合い、ブレークスルー感染の率…、といったデータが揃ってこないと、判断のしようが無いだろう…。

 ※ 「各国の要人」なんてのは、「お年寄り」が多い…。

 ※ ましてや、「冬の大会」だ…。寒い中、出席を望む人は、いるのか…。

 ※ 大気汚染の具合も、気になるしな…。

 ※ 西側は、各国ともに、「課長・局長クラス」の出席でお茶を濁す可能性が高いのでは…。

 ※ 日本では、室伏スポーツ庁長官の名前が、挙がっているようだ…。

『【北京=羽田野主】2月4日に開幕する北京冬季五輪まで約2カ月に迫り、中国の習近平(シー・ジンピン)指導部が「外交的ボイコット」に危機感を募らせている。米欧が新疆ウイグル自治区などの人権問題に懸念を深めているうえに、中国の女子テニス選手の安否問題も重なり、中国への反発が強まっているためだ。

「スイスは国際オリンピック委員会(IOC)機構の所在地だ。スポーツの政治問題化に反対し、国際競技イベントに健全な環境を提供すべきだ」。中国外務省によると、王毅(ワン・イー)国務委員兼外相は27日、スイス外相と電話協議し、こう強調した。

中国側の発表によると、スイス外相は「五輪の準備作業が順調に進んでいることをお祝いする。大会が成功を収めると信じている」と応じた。王氏は25日にハンガリーの外相と、24日にはイランの外相と協議し、それぞれ五輪への参加や支持表明を受けたと発表している。

「ロシアのプーチン大統領、北京冬季五輪の開会式に出席へ」。11月23日、中国国営の新華社など中国メディアが一斉に速報を流した。

じつはプーチン氏の出席は9月に新華社がごく短く伝えていた。ここにきて各国が五輪を支持していると宣伝を強化しているのは、米欧でボイコット論が盛り上がりをみせており、五輪の円満な開催に「黄信号」がともっているためだ。

米議会などはウイグルやチベットでの人権侵害、香港での民主化勢力の弾圧を問題視してきた。バイデン米大統領は11月、北京冬季五輪の外交的ボイコットを「検討している」と表明した。

中国外務省の汪文斌副報道局長は11月29日の記者会見で「米国など一部の人間は、政府高官の冬季五輪派遣を人権問題と結びつけている。スポーツに政治を持ち込むものだ」と反発した。

中国は主要国への個別の働きかけを強めている。王氏は11月18日の林芳正外相との電話協議で北京冬季五輪への支持を求めた。自民党内でボイコット論が浮上すると中国外務省の趙立堅副報道局長は「中国はすでに東京五輪の開催を全力で支持した。日本も基本的信義を守るべきだ」と非難した。

11月25日には外交担当トップの楊潔篪(ヤン・ジエチー)中国共産党政治局員が韓国の張夏成駐中国大使と会談。新華社によると、張氏は「北京冬季五輪の大成功を祈っている」と表明している。

中国外交筋によると、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の開会式への招待を検討している。米欧など主要先進国と中国のはざまに立つ韓国に狙いを定めて取り込む戦術とみられる。』

米当局が新規則、「検査拒否」中国勢は24年上場廃止も

米当局が新規則、「検査拒否」中国勢は24年上場廃止も
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN030DH0T01C21A2000000/

 ※ 容赦ないな…。

『【ニューヨーク=宮本岳則】米証券取引委員会(SEC)は2日、米国に上場する外国企業向けの新規則をまとめた。当局による監査状況の検査を受け入れない場合、早ければ2024年にも上場廃止になる可能性がある。これまで検査を拒んできた中国企業を念頭に置いた措置だ。貿易やテクノロジー分野に続き、資本市場でもデカップリング(分断)が進むことになる。

【関連記事】

・滴滴出行、米上場廃止へ手続き 香港上場を準備
・米中覇権争い、技術からマネーへ 米議会向け報告が波紋
・中国勢の米IPO、8月ゼロに 米中の市場分断が加速

米議会の諮問機関「米中経済安全保障再考委員会(USCC)」によると、米国に上場する中国企業は5月末時点で248社、時価総額は2.1兆ドル(約235兆円)に達する。電子商取引(EC)大手のアリババ集団や、ネット検索最大手の百度(バイドゥ)など有力企業も多く、米機関投資家から個人まで幅広く保有されている。実際に上場廃止手続きが始まれば、影響は大きい。

SEC傘下の上場企業会計監視委員会(PCAOB)は米上場企業を担当する監査法人を検査し、適切な会計監査が行われているか確認している。不正会計から投資家を守るのが狙いだ。ところが中国企業を担当する中国の監査法人については、中国政府が米当局による検査を拒んでいる。中国企業の米上場誘致に熱心な米金融界の後押しもあり、「検査拒否」でも上場が認められてきた。

SECの新規則では特例を認めない。20年12月18日以降に始まった事業年度で3期連続で検査を拒んだ場合、上場廃止になる。12月期決算企業であれば、早ければ24年にも米国で売買ができなくなる。中国企業が国内の規制を迂回して海外に上場する仕組み「変動持ち分事業体(VIE)」についても情報開示の強化が盛り込まれた。外国政府による経営所有権のレベルについても開示を求めた。

ゲンスラーSEC委員長は2日の声明で「歴史的に見て2つの国・地域は(PCAOBによる)検査を行っていない。それは中国と香港だ」と指摘した。一方、50以上の国と地域がPCAOBに協力しているという。新規則は米国に上場する全ての外国企業に適用されるが、事実上中国勢を狙い撃ちする内容になっている。

今回の新規則はトランプ前政権下の20年に成立した法律に基づいている。共和・民主両党の議員が上場ルールの厳格化を提案し、超党派の賛同を集めた。バイデン政権がこれを引き継ぎ、SECが最終規則化にこぎつけた。SECと中国の証券当局は水面下で協議を続けていたとされるが、妥協に至らなかった。米国内で、党派を問わず対中強硬路線への支持が広がっている証左といえる。

米議会やSECが上場ルールの厳格化にカジをきったのは、中国カフェチェーン大手のラッキンコーヒーの不正会計問題がきっかけだった。20年に売上高の水増しが発覚し、米ナスダック市場から退場を迫られた。米国の投資マネーが中国人民解放軍と関わりを持つハイテク企業の資金調達を支えることで、安全保障上の脅威が増すとの問題意識も広がっていた。

決定打は中国の配車アプリ大手、滴滴出行(ディディ)の株価急落問題だ。6月のニューヨーク上場直後に、中国政府が国家安全上の理由で同社に対する審査に入り、アプリの新規ダウンロードの停止を命じる事態となっていた。その後もIT(情報技術)企業や教育関連企業への規制強化によって株価が急落する場面があり、透明性の向上と投資家保護を求める声が高まった。
滴滴出行の上場問題も規制強化論の強まるきっかけに=AP

今後は中国当局の出方が焦点となる。滴滴出行は3日、米国での上場廃止と香港市場への新規上場を準備していると公表した。ブルームバーグ通信は11月下旬、中国当局が国外への情報流出を懸念し、滴滴出行に対して株式の非公開化か、上場先の変更を要求していると報じていた。

中国当局は滴滴出行以外の海外上場企業への締め付けも強めており、データ管理などの監督を強化する方針を示していた。米PCAOBは検査対象の監査法人に対し、監査済みの財務諸表や、そのベースとなる帳簿の閲覧を求めるため、中国当局が受け入れる可能性は低いとみられる。

アリババと百度はすでに米国と香港の重複上場を果たしている。上場予備軍は今後、主に中国本土や香港の取引所を目指すことになりそうだ。米国市場では実際、中国勢の新規上場が急減している。資本市場におけるデカップリングが進めば、貿易とテクノロジー分野に続き、経済的な結びつきは弱まる。米中対立のエスカレートに歯止めがかかりにくくなる恐れがある。』

滴滴出行、米上場廃止へ手続き 香港上場を準備

滴滴出行、米上場廃止へ手続き 香港上場を準備
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM031HX0T01C21A2000000/

『【上海=土居倫之】中国の配車アプリ最大手、滴滴出行(ディディ)は3日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の上場を廃止する手続きを始めると発表した。同社は6月末に米市場に上場したばかり。異例の短期間での上場廃止となる。滴滴を巡っては、中国政府が国家安全上の理由で同社に対する審査に入り、アプリの新規ダウンロードの停止を命じる事態となっていた。

滴滴は3日、微博(ウェイボ)の公式アカウントで「慎重な検討の結果、NYSEからの上場廃止手続きの開始と、香港での上場に向けた準備に入った」との声明を発表した。

滴滴によると、米市場に上場している米国預託株式(ADS)はほかの証券取引所で自由に取引できる株式に転換するという。また一連の手続きを決議するのに必要な株主総会を今後開催する。

中国政府は7月6日に中国企業による海外上場の規制強化を発表し、すでに海外上場した企業も含めてデータ管理などの監督を強化する方針を示していた。

政府による統制強化に加えて、出前アプリ大手の美団の配車事業などとの激しいシェア獲得競争が影響し、滴滴の株式時価総額は急減していた。時価総額は2日時点で376億ドル(約4兆3000億円)と、上場初日(約682億ドル)の半分近くとなっている。

滴滴を巡っては米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが7月末に株式の非公開化を検討していると報じていた。滴滴側は当時、報道を否定していた。米ブルームバーグ通信は11月26日、中国の規制当局が滴滴に対して、米国での上場廃止を要請したと報じた。米国への情報流出を懸念する中国政府の強い意向を受けて米市場での上場維持方針を転換したとみられる。

【関連記事】
・米当局が新規則、「検査拒否」中国勢は24年上場廃止も
・中国、滴滴に米上場廃止を要請 ブルームバーグ報道
・中国、個人情報保護法を施行 ネット大手対応急ぐ

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

白井さゆりのアバター
白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
コメントメニュー

ひとこと解説

ディディは今年6月にニューヨーク証券取引所に上場し多額の資金調達をしたばかりだが上場廃止はその直後から予測されていた。

中国政府は共同富裕政策というよりもデータセキュリティ観点から中国顧客データを多く保有している新興ネット企業で米国に上場する企業に規制強化をしている。

これまで新興ネット企業はより多額の資金調達がしやすい米国で上場する傾向があったが、今後は米中対立激化のもとで香港や中国本土での上場へ転換していくであろう。

外国投資家も米国から本土・香港における中国株投資の動きを加速させるとみられる。世界最大の経済大国になる見通しの中国への海外投資家の投資意欲が損なわれたわけではないようだ。

2021年12月3日 12:21 (2021年12月3日 12:42更新)

今村卓のアバター
今村卓
丸紅 執行役員 経済研究所長
コメントメニュー

分析・考察

滴滴など米上場を実現できるまで成長し、グローバル化しつつあった中国企業が、激化する米中対立に翻弄されています。

米国の投資銀行の積極的な支援を受けて米上場に漕ぎ着けたのに、一転して今や米国政府と中国政府の両方から上場廃止を求められる苦しい立場に追い込まれました。

米国政府は情報開示の不足、中国政府は情報流出の懸念、理由は異なりますが対立国への警戒・対抗意識は共通です。

これまで米中対立が強まっても米国の投資銀行や資産運用会社は積極的な中国進出を続けてきました。しかし滴滴の米上場廃止をきっかけに今後は各社とも戦略転換を余儀なくされ、金融面からの米中のデカップリングが進む可能性が高いと思います。

2021年12月3日 18:24

桃井裕理のアバター
桃井裕理
日本経済新聞社 中国総局長
コメントメニュー

ひとこと解説

中国では生活に必要なあらゆる行為がスマホ上で完結します。私も中国赴任後、一度も現金を使ったことがありません。あらゆる行動は把握されています。

そして滴滴の配車シェアは約9割。いつ誰がどこを移動したかという膨大なデータが集まります。政府や党、軍の要人も例外ではありません。車内の会話も録音しているといわれ、機密情報を持つ可能性もあります。

米国で昨年「外国企業説明責任法」が成立するなど、米国上場企業への情報開示圧力は強まっています。これは中国にとっては重大な安全保障上の問題です。

IT企業への締め付けや起業家いじめという文脈ではなく、今後も中国のネット企業の海外上場廃止や取りやめの動きは続くでしょう。

2021年12月3日 14:22

木村恭子のアバター
木村恭子
日本経済新聞社 編集委員
コメントメニュー

ひとこと解説

中国政府は1日に個人情報保護法を施行し、インターネット安全法(2017年施行)、データ安全法(21年9月施行)の3法でデータ統制を徹底する方針です。

Didiについては、記事にもある米ブルームバーグ通信によると、NY証取上場前に政府が「待った」をかけたにもかかわらず決行したので当局が Didiにquickly launched multiple investigations(多角的な調査を即座に開始)し、a range of unprecedented penalties(前例のない罰則)を検討したとのこと。

傘下のファンドがDidi株21.5%を所有するソフトバンクにも関心が集まっています。

2021年12月3日 13:29 (2021年12月3日 13:36更新)

梶原誠のアバター
梶原誠
日本経済新聞社 本社コメンテーター
コメントメニュー

ひとこと解説

中国企業が上場先を米国から香港に移す最新事例です。

人やモノと比べて国境を超えやすいマネーの世界でも米中デカップリングが進みます。

もう一つの視点として、香港がアジアを代表する国際金融市場から、中国企業と中国マネーのための「大いなるローカル市場」に変わっていく事を示すニュースです。

2021年12月3日 11:22 (2021年12月3日 11:25更新)』

FTC、英アームの買収阻止へ 米エヌビディアなど提訴

FTC、英アームの買収阻止へ 米エヌビディアなど提訴
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0304I0T01C21A2000000/

 ※ 『エヌビディアの競合もアームの技術に依存しており…』…。

 ※ 『エヌビディアの競合』って、AMDのことか…。

 ※ GPUって、アームの設計技術を使っていたっけ…。

 ※ ちょっと、よく分からない…。

 ※ それよりも、「米連邦取引委員会(FTC)」というものは、こういう「海外企業の買収」に対しても、「差し止め」ができる権限を持つんだな…。

 ※ そのことに、ちょっと驚いた…。

『【ラスベガス=白石武志】米連邦取引委員会(FTC)は2日、米半導体大手エヌビディアによる英半導体設計アームの買収計画をめぐり、反トラスト法(独占禁止法)に基づき差し止めを求める訴訟を起こした。両社の統合は「競合する次世代技術を阻害する」などと主張した。アームを傘下に持つソフトバンクグループ(SBG)の戦略にも打撃となる。

【関連記事】
・AI半導体、覇権狙うエヌビディア アーム買収
・ソフトバンクG、英アーム売却発表 米エヌビディアに

FTCは訴状で、幅広い半導体メーカーに設計技術を供与するアームについて「半導体業界のスイスと呼ばれる」と指摘。エヌビディアの競合もアームの技術に依存しており、買収を認めれば「技術支配力を利用して競合他社を弱体化させる能力と動機を与える」と主張した。

競争が阻害されることで最終的には品質の低下や価格の上昇を招き、アームの技術を使った製品の恩恵を受けている「数百万人の米国人に損害を与えることになる」と指摘した。乗用車向けの運転支援システムや、クラウドサービスを支えるデータセンター向けCPU(中央演算処理装置)の競争などで悪影響を懸念しているという。

エヌビディアなどは2020年9月にSBGからアームを最大400億ドル(約4兆5000億円)で買収すると発表した。アームが保有する半導体の設計技術を手に入れ、人工知能(AI)の計算に使う省電力の半導体で競争力を高める狙いだった。業界では発表当初から「アームの中立性が失われる」との懸念が出ており、米クアルコムなどが反対していた。

提訴の是非を判断する採決に参加した4人のFTC委員は全員が買収阻止に賛成した。提訴に踏み切るまでの調査にあたっては、欧州連合(EU)や英国、日本、韓国の競争当局と緊密に連携したという。FTCは、訴訟は22年8月に始まるとしている。

エヌビディアは同日、「FTCの手続きが次の段階に進むにあたって、我々はこの(買収)取引が業界に利益をもたらし、競争を促進するものであることを示す努力を続ける」と述べた。同社の株価は前日比2.2%高で引けた。アーム側はコメントを避けた。』

ギータ・ゴピナート

ギータ・ゴピナート
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%94%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%88

 ※ 文句のつけようが無い経歴だ…。

 ※ しかも、いかにも「民主党」が好みそうな人材だな…。

『ギータ・ゴピナート(Gita Gopinath, 1971年12月8日 – )は、2019年から国際通貨基金のチーフエコノミストを務めているインド系アメリカ人である[1] [2]。2021年現在、彼女の役割は、IMF経済顧問・調査局長[3](研究部門ディレクター兼基金の経済カウンセラー)である。

彼女はハーバード大学経済学部から公務を離れているが、ジョン・ズワンストラ記念国際学・経済学教授を務めている。彼女はまた、全米経済研究所の国際金融およびマクロ経済学プログラムの共同ディレクターであり、インドケララ州知事の経済顧問を務めてきた[4][5]。

ゴピナートは、2018年10月1日にラガルドIMF専務理事により、国際通貨基金のチーフエコノミストに任命された[6][7][8]。2020年4月、ザ・デイリー・ショーでのトレバー・ノアからのインタビューにおいて、彼女は2020年の世界的な不況を「グレートロックダウン」と名付けた[9][10][11][12]。 』

『生い立ちと教育

ギータ・ゴピナートは、1971年12月8日、インドのコルカタでマラヤーリ家に生まれた[13][14]。彼女はT.V. ゴピナートとV.C. Vijayalakshmiの2人の娘の末っ子である[15]。彼女の父親であるT.V. ゴピナートは、故A.K.ゴパランと関連していた[16]。

ゴピナートはマイソールのニルマラ修道院学校で学んだ[13][17]。彼女は1992年にデリー大学Lady Shri Ram College for Womenで学士号を取得し、1994年にデリー大学Delhi School of Economicsで経済学修士号を取得した後、1996年にワシントン大学でも経済学修士号を取得した。ベン・バーナンキとケネス・ロゴフの指導の下、”Three essays on international capital flows: a search theoretic approach”と題した博士論文を完成させ、2001年にプリンストン大学で経済学博士号を取得した[18]。彼女は、プリンストン大学での博士課程の研究中に、プリンストン大学のウッドロー・ウィルソン・フェローシップ研究賞を受賞した[19]。プリンストン大学では国際マクロ経済学と貿易の分野で経済学を専攻していた[20]。

キャリア

ゴピナートは、2001年にシカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスの助教授に就き[21]、2015年12月よりハーバード大学経済学部のジョン・ズワンストラ記念国際学・経済学教授である[22]。

彼女は2018年10月に国際通貨基金のチーフエコノミストに任命された[23]他、全米経済研究所の国際金融・マクロ経済プログラムの共同ディレクター、ボストン連邦準備銀行の客員研究員、ニューヨーク連邦準備銀行の経済諮問委員会のメンバーなどを務めている[24]。また、ケララ州(インド)知事の経済顧問、American Economic Reviewの共同編集者、および国際経済ハンドブックの2019年版の共同編集者でもある[25]。

2021年6月、ゴピナートは、マリ・パンゲストゥ、セイラ・パザルバシオグル、ニコラス・スターンが共同議長を務める「持続可能で包括的な復興と成長に関する世界銀行・国際通貨基金ハイレベル諮問グループ(HLAG)」に任命された[3][26]。

受賞歴

彼女は、2011年に世界経済フォーラムによってヤング・グローバル・リーダーに選ばれ、2014年に国際通貨基金によって45歳未満のトップ25エコノミストの一人に選ばれた[27]。 2017年には、彼女はワシントン大学からDistinguished Alumnus Awardを受賞した。2018年、ゴピナートはアメリカ芸術科学アカデミーと計量経済学会のフェローに選出された。2019年、フォーリン・ポリシーはトップ・グローバル・シンカーの1人に彼女を指名し[28]、同年インドの大統領よりインド出身人物への最高の栄誉であるPravasi Bharatiya Sammanを授与された。

年 居住国 賞名 授与者
2019年 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 Pravasi Bharatiya Samman インドの大統領

パーソナルライフ

ゴピナートの夫であるIqbal Singh Dhaliwalは、マサチューセッツ工科大学経済学部のAbdul Latif Jameel Poverty Action Labのグローバルエグゼクティブディレクターである[29]。彼はインド行政サービス(IAS)のメンバーとして公共サービスでのキャリアを開始し、1995年のUPSC公務員の第一位の所有者だった。彼の最初の赴任先は、ティルネルベリ地区のサブコレクターであった。彼らにはRohilという名前の息子がいる[30][31]。』

IMF、筆頭副専務理事にゴピナート氏 ナンバー2

IMF、筆頭副専務理事にゴピナート氏 ナンバー2
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0308U0T01C21A2000000/

『【ワシントン=鳳山太成】国際通貨基金(IMF)は2日、チーフエコノミストのギータ・ゴピナート氏が2022年1月21日付で筆頭副専務理事に就任すると発表した。同氏は22年1月に退任して米ハーバード大学の教授職に戻る予定だったが、IMFにとどまってナンバー2の職に就く。

筆頭副専務理事を現在務めるジェフリー・オカモト氏は退任して民間に移る。米財務省で財務次官補代行などを務めた同氏は20年3月に現職に就いた。

IMFトップのゲオルギエバ専務理事は声明で、ゴピナート氏を選んだ理由について「世界をリードするマクロエコノミストの1人として、我々が必要な専門知識を持ち合わせている」と説明した。』

OPECプラス、原油増産ペース維持 WTI一時5%安

OPECプラス、原油増産ペース維持 WTI一時5%安
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR02CFH0S1A201C2000000/

『【カイロ=久門武史】石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は2日、現行の原油増産を2022年1月も続けると決めた。毎月日量40万バレルずつ増産する従来の方針を維持する。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」による需要減を警戒し増産を停止する案も取り沙汰されたが、見送った。ニューヨーク市場の原油先物は同日、需給の緩みを警戒した売りで一時、前日比5%下落した。

現行の原油増産ペースを維持するのは、増産を訴えてきた米国など消費国との摩擦を避けるのが得策と踏んだためだ。11月に米国が日本や中国、インド、韓国、英国と国家備蓄の一部放出に動いたのを受け、産油国側には増産の見直し論も浮上していた。

バイデン米政権が主導した備蓄放出の発表直後に増産停止を打ち出せば、消費国との対決色が強まるとの判断が働いたもようだ。10月に原油相場が7年ぶり高値まで上昇するなかでも、OPECプラスは米国などが求めた追加増産を重ねて拒んできた経緯がある。

増産をやめれば相場に上昇圧力がかかり、インフレを懸念する消費国の反発が高まりかねない。新型コロナ禍から回復しようとする世界経済の足かせとしてやり玉に挙がるのを避ける思惑もあったとみられる。

サキ米大統領報道官は11月30日に「我が国は需要に見合った供給を期待していると伝え続けている」と改めてけん制していた。ナイジェリアなど一部のOPEC加盟国で生産能力が低下し、現行の増産でさえ計画に届かない事情もあった。

半面、OPECプラスはオミクロン型の拡大を警戒する姿勢も強調した。2日にオンラインで開いた閣僚協議後の声明で「市場を注視し続け、必要なら直ちに調節する」とした。次回協議は2022年1月4日に開く。

OPECはかねて、22年には原油の供給が需要を上回るとみていた。世界の需要は例年、ガソリン消費や暖房機器の燃料向けが増える12月にかけて拡大する一方、1月は減りやすい。ロイター通信によるとOPECは内部分析で1月の供給過剰が日量200万バレル、2月は340万バレル、3月は380万バレルに膨らむと予測する。オミクロン型の影響でアフリカや欧州を中心に航空燃料の需要がしぼむとみる。

ニューヨーク市場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物は増産継続の情報を受けて急落した。10月の高値と比べて2割以上安く、歳入を石油輸出に頼る産油国にとっては苦渋の決断だったともいえる。市場では22年1月のOPECプラス協議で増産見送りなどの措置を打ち出すとの見方が多い。

【関連記事】米、増産維持の産油国と「休戦」 オミクロン型が打ち水

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

高島宏平のアバター
高島宏平
オイシックス・ラ・大地 代表取締役社長
コメントメニュー

別の視点

世界的な脱炭素の流れを受けて産油国もカーボンニュートラルを表明し、脱原油依存を進めています。

例えばUAEは2050年カーボンニュートラルを目指し再生可能エネルギーに邁進しています。

まずは石油は輸出に特化し自国内は再生可能エネルギーで賄い、将来的には砂漠に敷き詰めた太陽光発電を使用しグリーン水素エネルギーの輸出で稼ごうとしています。生き残りをかけたUAEの転換戦略は驚くばかりです。

COPでは産油国も含めて脱炭素の合意を迫りつつ、短期的には先進国から産油国に石油の増産を交渉しているのは非常に面白い構図ですが、原油需給の問題は短期的に解決しても、長期的にはずっと続く課題と思われ備えが必要です。

2021年12月3日 8:22

上野泰也のアバター
上野泰也
みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
コメントメニュー

ひとこと解説

OPECプラスのうちOPECの盟主であるサウジアラビアが、40万バレルずつの増産方針をそのまま維持することに異を唱えなかった背後には、安全保障面でスンニ派王制国家のサウジが置かれている立場があったのではとみている。

バイデン米大統領が石油備蓄の放出をアナウンスした際は、規模の小ささやOPECプラスのカウンターでの増産見送りから無意味との見方もあった。

だが、社内のミニ会議で筆者は、米国にはこの王制国家への安全保障面での支援を減退させるという外交カードがある点を指摘した。原油という資源を巡る国家間の駆け引きは、今後も注視したい。

2021年12月3日 9:15

小山堅のアバター
小山堅
日本エネルギー経済研究所 専務理事 首席研究員
コメントメニュー

ひとこと解説

OPECプラスは、オミクロン株の影響を大いに懸念しながらも、消費国との間でこれ以上の摩擦の発生は得策でない、という判断にも重きを置いたのだろう。

この一週間余りの期間、国際石油市場は米国主導の協調備蓄放出、オミクロン株の影響懸念の急速な高まり、そしてOPECプラスの増産維持、と目まぐるしい展開を続け、原油価格は極めて不安定な状況が続いた。

今後は実際にオミクロン株の影響がどう広がり、深刻化するのか、その下で世界経済にどのような影響が出るのか、交通需要を中心に世界の石油需要がどうなるのか、に関心が移る。

とりあえず増産維持を決めたOPECプラスも、市場展開次第で機動的な対応を考えていくことになろう。

2021年12月3日 7:59

志田富雄のアバター
志田富雄
日本経済新聞社 編集委員
コメントメニュー

分析・考察

欧米の原油相場はその後上昇に転じ、米原油先物(期近)で1バレル67ドルほど、欧州のブレント先物は70ドル強で推移しています。この水準で変異型ウイルス拡大の影響や今冬の北半球の寒さなどを探ることになります。

来年の供給過剰が鮮明になり、相場がさらに下げるようだと増産幅の縮小や一時停止の可能性が浮上することになります。米国の増産ペースもさらに緩やかになったり、横ばいに転じたりすることが考えられます。

2021年12月3日 7:02 』

〔社会主義国〕(再掲)

〔社会主義国〕
https://http476386114.com/2021/07/14/%e3%80%94%e7%a4%be%e4%bc%9a%e4%b8%bb%e7%be%a9%e5%9b%bd%e3%80%95/

 ※ 再度確認して、読み直した…。

 ※ アジア地域に焦点を当ててキャプチャした画像を、貼っておく…。

 ※ この地図と、今般の「民主主義サミット」参加国を見比べると、よく「分かってくる」…。

※ ミャンマーは、20~30年間、ラオス・ベトナムは、40~50年間、カンボジアは、20年間未満の「社会主義国」だ…。親中なのも、無理は無い…。

『社会主義国(しゃかいしゅぎこく)とは、社会主義を標榜する国家のこと。

通常は憲法などで社会主義を国家理念・国家政策として掲げる共和国であり、単に共産党が政権を担っているだけでは社会主義国とは呼ばれない(キプロス、サンマリノ、ネパールなど)。狭義にはマルクス・レーニン主義を掲げる国家、広義には社会主義的諸政策を推進している国家である。

最初の社会主義国家はソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)で、ソビエト連邦の崩壊後の現在では中華人民共和国(中国)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、ベトナム、ラオス、キューバである。

ソビエト連邦の崩壊後は中国が社会主義国唯一の超大国とされ、世界で最も影響力のある強大な二国とは、アメリカ合衆国と中国との間の米中二極体制である。』

史上3回目の「歴史決議」採択 習近平が正した中国の〝錯誤〟

史上3回目の「歴史決議」採択 習近平が正した中国の〝錯誤〟
高口康太 (ジャーナリスト)
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/25033

 ※ これは、一読しといた方がいい…。

 ※ 指導部が、何を恐れ、どういうことを危惧して、3回目の「歴史決議」を出したのか…、について語っている…。

 ※ キーワードは、「錯誤(中国語では、”あやまち”という意味らしい)」。指導部が、何を「錯誤(あやまち)」と認識して、これを「正そう」としているのか…、という観点から分析している…。

 ※ 『拝金主義・享楽主義・極端な個人主義・歴史ニヒリズムなどの誤った思潮が時折現れ、ネットでは様々な声が飛び交い、世論が混乱をきわめ、一部の指導幹部は政治的立場があいまいで、闘争精神を欠き、人々の思想や世論環境に深刻な影響をもたらした。

 イデオロギー分野における多くの方向性・戦略性にかかわる問題について解決策を講じることにより、イデオロギー分野におけるマルクス主義の指導的地位という根本的制度を確立・堅持し、イデオロギー活動の責任制を強化し、全党を挙げて宣伝思想工作に着手し、取り組みに対してしっかりと責任を持ち、責任を負い、責任を果たし、決然と指導・管理を強化し、果敢にそれに立ち向かい、さまざまな誤った観点に旗幟鮮明に反対し、食い止めた。』…。ここが、ポイントか…。

 ※ 唯物史観と、マルクス主義こそが、「共産党支配の正統性(レディティマシー)」を支える根幹だ…。

 ※ 鄧小平氏は、そこをやや”後退”させて、「物質的な豊かさ」を「人民に与える方向」に、舵を切った…。

 ※ しかし、その結果「拝金主義・享楽主義・極端な個人主義・歴史ニヒリズムなどの誤った思潮」が現れ、もはや「見過ごすことができない」程度に至っている…、という認識なんだろう…。

 ※ もう、「人民に豊かさを享受させる方向性」は、限界に近づきつつある…、ということも自認しているんだろう…。

『中国共産党は2021年11月11日、同党史上3回目となる「歴史決議」を採択した。歴史決議を行った指導者は毛沢東、鄧小平に次いで習近平総書記が3人目となる。

 「来年秋には新たな総書記が選出される党大会が開催されるが、その前に習近平総書記は権威を盤石のものとした……」という報道を目にした人は多いのではないか。なにせ中国共産党100年の歴史において、わずかに3回だけ。しかも、過去2回の決議は中国共産党の路線変更を決定づけた重要な転換点である。ゆえにビッグニュースであることに間違いはない。

 しかし、上述のような報道からは、この決議がいったいどういう内容で、どんな意味を持つのかについては腹オチすることは難しい。
(新華社/アフロ)

党内に「反対勢力なし」を示す

 そもそも「権威を盤石のものとした」と言われても、「あれ、習近平ってもう圧倒的な権力を握っているのでは? まだ盤石にする必要があるのか? 誰と争っているのか? 」という素朴な疑問が浮かんでくる。実のところ、この問いに明確に答えられる人はいないのではないか。

 現時点で言えるのは、習近平総書記は来年秋の党大会で2期目の任期が終了する。かの鄧小平は権力が特定の個人に過度に集中することを防ぎ、スムーズな世代交代を実現するために、指導者を2期10年で交代するというレールを引いた。習近平はこの原則に反し、3期目に挑戦する可能性が濃厚だ。現時点では習近平を引きずり下ろそうという対抗勢力の姿は見えず障害はないように見えるが、さらなる支持固め、権威強化を狙って史上3回目の歴史決議採択につながったと言える。

 11月16日、中国国営通信社・新華社は歴史決議の全文とともに、起草過程についての説明を発表している。今年3月から取り組みが始まり、中国共産党の各支部各部局、引退幹部へのヒアリングと同意を経て作成されたことが強調されており、決議採択が習近平総書記への全党の支持を示すものであることを説明している。

 こうした状況から見ると、歴史決議の内容そのものよりも、史上3回目の決議を出せたという事実、それこそが中国共産党内部に反対勢力はなく、習近平総書記の権威を示すという評価になるのだろう。

歴史決議と「あやまち」の深い関係

 その意味では歴史決議の内容そのものの重要性は低いが、それでも3万6000字あまりもの長文を読み解いていくと興味深い点が浮かび上がる。

 筆者が注目したキーワードは「錯誤」(中国で「あやまち」の意)だ。』

『そもそも、過去の歴史決議において、「錯誤」とはもっとも重要なワードであった。1945年の第1回目の歴史決議、「若干の歴史問題に関する決議」では約2万8000字の文章中に123回にわたり登場する。

 第1回の歴史決議では周恩来、陳毅、彭徳懐など幹部のあやまちが次から次へと指弾される。特に一次は党総書記も務めた王明ら左派を徹底的に批判し、「党が一時期に犯した左右系統のあやまちは24年間にわたる我が党領導下における中国革命事業の雄大なる発展と偉大なる成績、豊富な経験からすれば一部の現象に過ぎない」「今日にいたり、全党は毛沢東同志の路線の正確性を空前の一致で認識した」と総括している。

 81年の第2回目の歴史決議「建国以来の党の若干の歴史問題についての決議」では、約3万4000字の中に95回にわたり「錯誤」が登場している。批判の対象となったのは主に急進冒険主義的な文化大革命により中国の経済発展を大きく遅らせたこと、その文化大革命を生み出した毛沢東に対する過剰な個人崇拝と権力集中が反省され、「我が国を現代化させた、高度民主的かつ高度文明的な社会主義強国へと徐々に発展させるために努力奮闘しよう」とのスローガンで締めくくられている。
大半の「あやまち」が第1回と2回と同じ問題

 一方、今回発表された第3回目の歴史決議「党の100年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」には、わずか14回しか「あやまち」という言葉が出てこない。しかも、その大半は第1回、第2回歴史決議と同じ問題に対する言及である。過去の路線を修正する意味合いがあった、第1回、第2回の歴史決議とは性格が異なることはここからも明らかだ。

 それでも数少ない「錯誤」を拾い上げることによって、習近平体制が中国共産党のどのような問題を修復したのかという論理を読み解くことができる。

 特に重要なのは第4部分にあたる「中国の特色ある社会主義の新時代を切り開く」だ。習近平総書記が選出された、2012年の第18回党大会以後に、中国共産党がどのような成果を挙げたのかをまとめたパートである。

 ここでは下記の13分野にわたり、成果がまとめられている。

1:中国共産党による領導の堅持
2:党の紀律強化
3:経済建設の推進
4:改革開放の深化
5:中国式政治の堅持
*憲政、政権交代、三権分立など西側由来のイデオロギーの浸透を防いだ
6:法治の強化
7:文化建設
8:社会建設
*貧困や新型コロナウイルス対策など
9:環境対策
10:軍事力強化
11:安全保障の強化
12:台湾や香港の統一促進
13:外交の強化

 言ってしまえば、あらゆる分野で成果をあげたということになるのだが、「錯誤」、すなわちそれまでは問題があったという前提がほとんどないため、今一つ盛り上がりに欠ける。
唯一「錯誤」が見られた部分とは?

 ところがこの13分野のうち、唯一、文化建設にだけは、「錯誤」が登場する。新華社発表の日本語版に基づき、該当箇所を引用しよう。

 拝金主義・享楽主義・極端な個人主義・歴史ニヒリズムなどの誤った思潮が時折現れ、ネットでは様々な声が飛び交い、世論が混乱をきわめ、一部の指導幹部は政治的立場があいまいで、闘争精神を欠き、人々の思想や世論環境に深刻な影響をもたらした。

 イデオロギー分野における多くの方向性・戦略性にかかわる問題について解決策を講じることにより、イデオロギー分野におけるマルクス主義の指導的地位という根本的制度を確立・堅持し、イデオロギー活動の責任制を強化し、全党を挙げて宣伝思想工作に着手し、取り組みに対してしっかりと責任を持ち、責任を負い、責任を果たし、決然と指導・管理を強化し、果敢にそれに立ち向かい、さまざまな誤った観点に旗幟鮮明に反対し、食い止めた。

 わかりづらい訳文だが、つまるところ言論、世論が乱れていた状況こそが今回の歴史決議において唯一、新たに取りあげられた「錯誤」であり、それを正したことが習近平体制にとっての重要な功績と言える。』

『清朗なく正しいネット世論サイバースペースの構築という業績

 たいした話ではないように思えるが、それは21年現在だからこそ言えることだ。10年代前後、胡錦濤体制末期においてはインターネットの発展に伴い、ソーシャルメディアやウェブメディアで現在の社会体制について苦言を呈することが流行していたほか、群体事件(デモやストライキ、抗議集会などを総称する中国語)の発生数は年10万件を超えていた。

 アラブ世界で多くの政権交代の要員となった、いわゆる「アラブの春」が起きたのは10年から12年にかけてである。当時は、インターネットに後押しされたネット世論の発展が独裁体制を転覆させるとの考えは決して奇異なものではなかった。

 こうした状況で総書記として就任したのが習近平だ。現代中国研究家の津上俊哉氏は「満塁で登板したリリーフピッチャー」という秀逸な例えで表現していたが、習近平は硬軟織り交ぜた投球術でこの危機を乗り切ったと評して間違いはない(なお、習近平のネット世論対策については拙著『なぜ、習近平は激怒したのか――人気漫画家が亡命した理由』祥伝社、2015年に詳しい)。

 歴史決議ではネット世論対策について、「党中央は、ネット世論にしっかりと対応できなければ、長期的執政がありえないと明確に指摘した。党はイデオロギー闘争における主陣地、主戦場、最前線としてのインターネットを高度に重視して、インターネットに対する指導・管理体制を整備し、法に基づいてインターネットの管理・ガバナンスを堅持し、清朗なサイバースペースを築き上げた」と総括している。

アイドルオーディション番組の規制も「功績」?

 最後に「清朗なサイバースペース」なる文言がある。この言葉につながるのは中国サイバースペース管理局(CAC)による、ネット浄化プロジェクトの「清朗行動」だ。ネットにおける醜い行動、問題構想を取り押さえるというものだが、今年は中国経済の先行きを不安視するようなウェブメディアの取り締まりといった、ちょっと硬めの内容もあるが、多くはアイドルオタクグループの争いごとを防ぐ、韓国の人気番組「プロデュース101」に類似したアイドルオーディション番組の規制、中性的な外見をした芸能人の取り締まり、ゲームや生配信などのサブカルチャーといった芸能領域に集中している。

 アイドルオタク取り締まりが習近平体制10年の成果だと言われても困惑してしまうが、この間のネット世論対策は「問題ある言論を封殺する」だけではなく、「ポジティブなネット空間、清いネット空間を作り出す」という、より主体的なアクションに変わった。娯楽も含めたネット粛清と清きムード作りも、重要な方針というわけだ。

 歴史決議は採択されたが、来年の党大会に向けて、習近平総書記は今後もさらに権威強化に向けた取り組みを続けることになるだろう。「こんなにエンタメを叩く必要あるの?」と諸外国を驚かせている文化面での対策が今後も炸裂するのではないか。』