中国、「非民主国」と相次ぎ協議 米民主サミットに焦り

中国、「非民主国」と相次ぎ協議 米民主サミットに焦り
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『【北京=羽田野主】中国の王毅(ワン・イー)国務委員兼外相が米国が12月に開く「民主主義サミット」に招待されなかった国と相次いで協議し、サミットを「内政干渉」と批判している。同サミットは台湾が招かれ、中国が招かれなかった。台湾が国際社会から認知される契機になりかねないと焦りを強めている。

「民主主義を語る内政干渉には反対だ」。王氏は26日、ロシアやインドの外相とのオンライン協議で米民主サミットについて語った。中国外務省が発表した。

サミットは12月9~10日にオンラインで開く。欧州諸国や日本、インドなど約110カ国・地域が招かれ、中国やロシアは招かれなかった。中国は台湾が招待されたことに危機感を抱く。今後、国際機関や国際会議への台湾の参加機会が増えかねない。中国大陸と台湾が一つの国に属する「一つの中国」を主張する中国には受け入れがたい。

王氏はサミットの非招待国と相次ぎ協議する。24日にはイランのアブドラヒアン外相とのオンライン協議で「サミットは世界の分裂を策動し、他の国に米国式改造を進めるためだ」と語った。アブドラヒアン氏は「中国の主権と内政への干渉に反対する」と応じた。中国外務省が発表した。

王氏は29日に再開する核合意の再建協議にも触れ「イランの合理的訴えと要求を理解し、正当な権益維持を支持する」と表明した。核合意の再建協議でイランを支持する代わりに、民主サミットに反対する中国の姿勢を理解してもらう構図だ。

23日はパレスチナのジアド・アブアマル副首相とも電話協議。「中国はパレスチナ人民の独立と建国を追求するうえで断固パレスチナ側に立つ」と強調した。パレスチナはイスラエルと近い米国と溝が深く、中国が引き込む思惑が垣間見える。

25日にはハンガリーのシーヤールトー外相とのオンライン協議で「民主主義の名を借りて各国の内政に干渉すべきではない」と非難した。ハンガリーのオルバン首相は強権姿勢を加速し、加盟する欧州連合(EU)との溝が深まる。

王氏は29、30日に西アフリカのセネガルで開く「中国アフリカ協力フォーラム」閣僚級会議には対面参加する。習近平(シー・ジンピン)国家主席もオンラインで参加し、新型コロナウイルス対応での支援策を打ち出す。30日には李克強(リー・クォーチャン)首相もロシアのミシュスチン首相とオンラインで協議する予定だ。』