アメリカ=メキシコ国境

アメリカ=メキシコ国境
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%EF%BC%9D%E3%83%A1%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%B3%E5%9B%BD%E5%A2%83

 ※ 雑用に見舞われたんで、今日はこんなところで…。

 ※ 『境界の全長は1,951マイル(3,141キロメートル)、世界で最も頻繁に横断される国境で、毎年のべ3億5000万人が(合法的に)横断している[1]。
『アメリカ=メキシコ国境は、アメリカ合衆国とメキシコの国境。4つのアメリカ合衆国の州と、6つのメキシコの州に接している。』…。

 ※ スゲーな…。「3,141キロメートル」とか、途方もない話しだ…。

 ※ 本州の長さの、2倍以上だ…。

『20以上の横断道路があり、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴとメキシコのバハカリフォルニア州ティフアナが接する西から、アメリカ合衆国テキサス州ブラウンズビルとメキシコのタマウリパス州マタモロスが接する東まで伸びている。

都会から荒れ果てた砂漠まで様々な地形を横切り、東はテキサス州エルパソとメキシコのチワワ州シウダー・フアレスの両国の大都市圏の境界を成し、メキシコ湾に流れるリオグランデ川に沿っている。ソノラ砂漠、チワワ砂漠、コロラド川デルタ、バハカリフォルニア半島の北端も横切る。

境界の全長は1,951マイル(3,141キロメートル)、世界で最も頻繁に横断される国境で、毎年のべ3億5000万人が(合法的に)横断している[1]。旅行や商用での越境だけでなく、小学生~大学生の通学も行なわれている[2]。

その一方で、不法入国者も後を絶たず、メキシコとアメリカの壁が建設されている箇所もある[2](後述)。 』

日本の長さは?南北で何キロあるか調べてみた
https://ukiuki-express.com/archives/1106.html

メキシコ経済、先行き不透明 自動車不振が影響

メキシコ経済、先行き不透明 自動車不振が影響
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN260BQ0W1A121C2000000/

『【メキシコシティ=清水孝輔】メキシコ経済の先行きが不透明になった。7~9月期の実質国内総生産(GDP)の確定値は前年同期比4.7%増で、前四半期(19.6%増)に比べ回復ペースが鈍化した。自動車産業の落ち込みが響いた。バイデン米政権による国産の電気自動車(EV)優遇策が実現すれば、さらに大きな打撃を受けそうだ。

7~9月期のGDPは国立統計地理情報院(INEGI)が25日発表した。前の四半期比では0.4%減で、5四半期ぶりのマイナス成長に落ち込んだ。最大の要因はGDPの2割を占める自動車産業の落ち込みだ。INEGIによると、7~9月の自動車生産台数は66万6975台で、前年同期比で27%減った。半導体不足やサプライチェーン(供給網)の混乱などが影響した。

メキシコの自動車産業は今後も多難だ。バイデン政権は従業員が米国の労働組合に加盟する工場で生産したEVを購入するユーザーの税額控除を大幅に引き上げる法案の成立をめざす。実現すればメキシコから米国に輸出するEVが不利な扱いを受ける。

メキシコ経済のもう一つのエンジンはエネルギー産業だったが、産油量の減少傾向が続いており、2020年時点で石油・ガスがGDPに占める割合は2%程度だ。

中央銀行総裁の交代を巡る混乱もマイナス材料になり、通貨ペソが大幅に売られていることも不安材料だ。ペソ安は輸出拡大には有利だが、輸入価格を引き上げてインフレを促し、個人消費を抑える要因になる。

メキシコ自動車工業会(AMIA)の推定によると、21年の自動車の生産台数は280万台と生産能力全体の56%にとどまる見通しだ。メキシコ銀行(中央銀行)の8月時点の推計によると、供給網の混乱は21年のGDPを約1%下げる効果がある。

メキシコ銀が11月上旬に民間銀行など39機関の予測をまとめた調査は、21年通年の実質成長率を6.0%と予想した。10月公表(6.2%)から下方修正した。米ゴールドマン・サックスの専門家アルベルト・ラモス氏は「高いインフレや政策金利の引き上げ、政策・規制の不透明さによる下振れリスクがある」と指摘する。

経済協力開発機構(OECD)は、メキシコの22年の実質成長率を3.2%と予測する。自動車生産の回復が遅れれば回復ペースはさらに鈍る可能性がある。世界的な半導体不足は自動車に依存するメキシコ経済の危うさを浮き彫りにしている。』

中南米、高まる資源ナショナリズム 外資に調達リスクも

中南米、高まる資源ナショナリズム 外資に調達リスクも
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN220130S1A121C2000000/

『中南米で資源ナショナリズムが高まっている。12月19日に大統領選の決選投票を控えるチリでは有力候補が鉱山会社への増税を主張する。メキシコはリチウム、ペルーは天然ガスの国有化を掲げる。背景には新型コロナウイルスによる景気低迷による左派勢力への追い風があり、資源価格への上昇圧力につながる可能性もある。

世界最大の銅生産国チリでは大統領選の決選投票に2位で進出した左派のボリッチ下院議員が社会保障の強化を主張する。財源は鉱山会社への増税だ。

中道右派、ピニェラ大統領の現政権でも鉱山会社への増税につながる法案が議会に提出されている。実効税率は現在の40.3%から82%に達するとの報道もある。業界団体であるチリ鉱業協会(SONAMI)のディエゴ・エルナンデス会長は「(鉱山の)収用といってもよい(高い)水準で、投資を阻害する」と批判する。

仮に同法案が否決されても、決選投票の結果次第では増税案が再浮上しかねない。

メキシコの左派、ロペスオブラドール大統領は10月、リチウム採掘を政府が独占する憲法改正案を提出し、国民に「祖国の全てのリチウムはメキシコ人のためにある」と訴えた。リチウムは電気自動車(EV)向け電池の製造に必要で、メキシコ政府は戦略物資として位置づけている。

米地質調査所によると、メキシコのリチウム埋蔵量は170万トン。同国ではこれまでに採掘された実績は確認されていないが、中国系の企業が2023年に生産を始める予定だ。憲法が改正されれば、原則として民間企業はリチウムを採掘する場合、メキシコ政府と共同出資の会社を設立しなければならない。

憲法改正には上下両院でそれぞれ3分の2の賛成が必要で、野党の協力がなければ成立しない。与党は22年4月までの成立を目指すが、先行きは不透明だ。

ペルーでは左派のカスティジョ大統領が10月、同国の天然ガスについて「国有化に関する法律を議会とともに起草したい。ペルーの生産物は国民に戻されるべきだ」と指摘した。与党内には鉱山企業への課税強化を求める声もある。

9月にはベリド首相(当時)が、主要な天然ガス田のカミセアについて「国有化も選択肢だ」と発言していた。

国際市場では、ワクチン接種が進んだ先進国を中心に需要が急回復し、供給不足や輸送網の混乱などを主因に資源価格の上昇がみられる。

資源価格を調査する英アーガス・メディアによると、電池燃料に使う炭酸リチウムの価格は11月中旬に1トン2万5250ドル(約290万円)と3カ月前の約2倍になった。米調査会社のS&Pグローバル・プラッツによると、液化天然ガス(LNG)の代表的なスポット価格は10月上旬、100万BTU(英国熱量単位)あたり56ドルと過去最高を更新した。

中南米では資源価格が上昇するたびに国有化の機運が高まる傾向がある。米テキサスA&M大のギレルモ・ガルシア准教授は「中南米は資源業界に歳入を依存する国が多く、国有化で財政基盤を強化しようとしてきた」と指摘する。過度な国有化は国外への利益の持ち出し制限にも波及しかねず、進出する外資は警戒を強めている。

(メキシコシティ=清水孝輔、サンパウロ=宮本英威)』

EU、中国重視からの方針転換鮮明 民主主義国と協力

EU、中国重視からの方針転換鮮明 民主主義国と協力
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR2603V0W1A121C2000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)が対アジア政策で中国重視の方針転換を鮮明にしている。25~26日にオンライン形式で開いたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議で、EU首脳は自由や人権など基本的な価値を共有する民主主義の国と協力を深める方針を表明した。一部の国は台湾との関係強化に動いており、中国も敏感になっている。

「多くのアジアのパートナーが我々の見方を共有しているのを知っている」。EUのミシェル大統領は25日、オンラインでの演説で普遍的な民主的権利や基本的な自由に基づいて協力を深めようと呼びかけた。インフラ支援での「透明性」やルールに基づく国際秩序の重視を訴え、名指しはしなかったものの、強権的な対応や従来のルールを軽視した動きが目立つ中国をけん制した。

経済関係を柱に密接な関係を築いてきた中国と欧州の関係が揺らぎ始めたのは、中国の強権的な対応が目立ち始めてからだ。香港では自治や表現の自由などが強く制限され、中国・新疆ウイグル自治区での人権問題が浮かび上がった。

3月には少数民族ウイグル族の不当な扱いが人権侵害に当たるとして約30年ぶりの対中制裁に踏み切った。状況に改善はみられず、近く制裁の延長を決める方向で調整が進んでいる。中国の振る舞いに目をそらして経済的な利益を追い求めるわけにはいかない。

EUの欧州委員会が23日公表した報告書によると、2020年の中国によるEU企業のM&A(合併・買収)件数は前年に比べ63%落ち込んだ。欧州委は新型コロナウイルス禍に加え、EUと加盟国が買収規制を強化したためとみる。

EU加盟国は東南アジア諸国連合(ASEAN)やインドなどとの関係を深める方向に傾いている。フランスのルドリアン外相とインドネシアのルトノ外相は24日、インドネシアの首都ジャカルタで会談し、両国の防衛協力の強化に向け22年に外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を始めることで合意した。フランスは22年上半期にEU議長国として「インド太平洋地域との関係強化が優先事項になる」(ルドリアン氏)との立場も表明した。

EUはインドとの自由貿易協定(FTA)交渉を年内にも再開したい一方、大筋合意した中国との投資協定案の批准手続きを事実上棚上げした。加えて安全保障・経済両面から台湾との関係強化に動く。ロイター通信によると、台湾高官は25日、チェコなど東欧3カ国と半導体での協力を検討していると明らかにした。フランス下院は近く台湾の国連機関加盟を求める決議を実施する見通しだ。

米国との対立を深める中国は、欧州とは対立を深めたくないというのが本音だ。ASEM首脳会議に参加した李克強(リー・クォーチャン)首相は25日、「アジアと欧州諸国が相互尊重、互恵の精神で共同発展の力強いエンジンをつくり上げさえすれば、協力の新たな局面にすることができる」と語った。

EUとしても現段階で中国を敵視しているわけではない。フォンデアライエン欧州委員長は25日、「地政学的な分断を乗り越えて、(アジア地域と)協力を模索したい」と語った。経済面での関係もある程度維持したいとの思いがにじむ。』

首相「調査チームをジブチに派遣」 エチオピア対応で

首相「調査チームをジブチに派遣」 エチオピア対応で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA270WJ0X21C21A1000000/

『岸田文雄首相は27日、紛争が激化するエチオピアへの対応で「(26日に)外務省と防衛省からなる調査チームを(隣国の)ジブチに派遣した」と表明した。「予断を許さないエチオピア情勢を踏まえ情報収集を強化するため」だと説明した。自衛隊機で現地に住む日本人を退避させる場合に備える。

陸上自衛隊朝霞駐屯地(東京・練馬など)で開いた観閲式の訓示で話した。現地では反政府勢力による首都アディスアベバへの進攻が間近との情報も伝えられ、米欧各国は自国民の退避を呼びかけている。』

米次官補アジア4カ国歴訪 ミャンマー情勢協議へ

米次官補アジア4カ国歴訪 ミャンマー情勢協議へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB2710Q0X21C21A1000000/

『【ワシントン=共同】米国務省は26日、クリテンブリンク国務次官補が27日~12月4日の日程でインドネシア、マレーシア、シンガポール、タイの4カ国を歴訪すると発表した。4カ国高官とそれぞれ会談し、ミャンマーでの暴力の停止と民政復帰に向けた方策を協議する。新型コロナウイルスや地球温暖化対策を巡っても意見交換する。』

米国務長官が欧州歴訪へ ラトビア、スウェーデン

米国務長官が欧州歴訪へ ラトビア、スウェーデン
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN26EJY0W1A121C2000000/

『【ワシントン=共同】米国務省は26日、ブリンケン国務長官が29日~12月2日の日程で、ラトビアの首都リガとスウェーデンの首都ストックホルムを訪問すると発表した。リガで北大西洋条約機構(NATO)外相理事会に出席し、12月1日にストックホルムに移動して欧州安保協力機構(OSCE)外相会合に参加する。

ラトビアではカリンシュ首相やリンケービッチ外相と、スウェーデンでは政府高官とそれぞれ会談し、2国間関係の強化について話し合う。』

NATO、独新政権けん制 「全加盟国条約署名せず」

NATO、独新政権けん制 「全加盟国条約署名せず」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB270H90X21C21A1000000/

 ※ 早々と、けん制されている…。

 ※ 「核兵器のない世界を目指すこと」と、「現実問題として、核抑止力(≒核兵器で攻撃されるリスクを、極力低下させる策)を確保すること」は「別の問題」だ…。

 ※ 「「核兵器のない世界を目指す」運動をすれば、「世界から核兵器が無くなる」結果が得られる…、というものでは無い…。

『【ブリュッセル=共同】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は26日、ブリュッセルでの記者会見で、ドイツ新政権を樹立する3党が核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加の方針を決めたことに関し「全ての加盟国は、核禁止条約に署名すべきでないとの考えに同意している」と強調、ドイツの動きをけん制した。

ストルテンベルグ氏は「ドイツ側がこの問題について加盟国と協議すると表明していることを歓迎する」と述べ、30日~12月1日にラトビア・リガで開かれるNATO外相理事会で各国が議論することへ期待を示した。

さらに「NATOの全加盟国が核兵器のない世界を目指すことに同意しているが(中国やロシア、北朝鮮に)核兵器が存在する限り、NATOは核抑止力を維持する」と指摘した。

新政権樹立で合意した中道左派、社会民主党(SPD)や環境保護政党「緑の党」など3党は、オブザーバー参加を政策合意書に盛り込んだ。NATO加盟国ではノルウェーに次ぎ2カ国目で、欧州の大国ドイツの方針転換により他の加盟国が追随する可能性が指摘されている。』

多数の難民を受け入れたスウェーデンが思い知った「寛容さの限界」

多数の難民を受け入れたスウェーデンが思い知った「寛容さの限界」
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/11/post-97522.php

『<人道的見地から難民・移民を受け入れてきたスウェーデン社会が、財政負担と治安の悪化で右傾化へ舵を切る>

スウェーデンの与党・社会民主労働党は先日、マグダレナ・アンデション財務相を新党首に選出した。長く首相を務めてきたステファン・ロベーンは近く退任する意向で、アンデションはスウェーデン初の女性首相となる見通しだ。

その彼女が新党首として初めて行った演説は新自由主義に対する福祉国家スウェーデンの勝利を祝う言葉で始まった。

──と、ここまではお約束どおりだが、筋金入りの党員を驚かせたのは次の言葉だ。アンデションは国内の200万人強の難民・移民に直接呼び掛けた。「あなた方が若いなら、高校卒業資格を得て就職するか、進学しなさい」

さらに、国から経済的支援を受けている人は「スウェーデン語を学んで週何時間かでも働いて」と訴え、こう続けた。「この国では男女共に働いて社会に貢献している」

2015年、国民はシリア、イラク、アフガニスタンなどの難民16万3000人を受け入れるという自国の決定を大いに誇りに思った。「私の知るヨーロッパは難民を受け入れる」と、当時ロベーンは語った。「私のヨーロッパは国境に壁を建てない」

今のスウェーデンには、こんな演説をする政治家はまずいない。当時は保守政党・スウェーデン民主党の極右分子だけが唱えていた排外主義的な主張を、今では与党も唱えている。
「地球上で最も寛容な国家の死」

筆者は5年前、「地球上で最も寛容な国家の死」というタイトルの長い記事を書いた。難民の大量受け入れはやがて排外主義を招くという悲観論を述べた記事だが、この扇情的なタイトルは私に無断で編集側が付けたものだ。

タイトルに反して、スウェーデンは死ななかった。難民受け入れの姿勢も失われていないだろうと考え、私は新たに前の主張を訂正する記事を書こうと、当時取材した人たちに再び話を聞いた。

結果、訂正の必要はないことが分かった。

かつてのスウェーデンは戦火や専制支配から逃れてきた人々を大量に受け入れた。ドイツのように過去の罪を償うためではない。人類共通の道義的責務を果たすためだ。

改めて指摘するまでもなく、15年当時の現実のヨーロッパは国境に見えない壁を建てた。そして、ドイツやスウェーデンに、当時私が「共有されない理想主義」と呼んだもののツケを押し付けた。

筋金入りの社会民主主義者たちは、読み書きが満足にできないアフガニスタンの子供たちや宗教に凝り固まったシリア人を受け入れる自国の懐の深さを誇りに思うばかりか、過大評価していた。「強い国は(国外の問題にも)対処する」と、当時スウェーデン左翼党の党首は胸を張っていた。』

『その後スウェーデン人は学んだ。最も慈悲深い国でさえ、人助けには限度があることを。ここ数年、この国は犯罪の急増に頭を抱えている。スウェーデン国家犯罪防止評議会の報告書によれば、この国では過去20年で銃による殺傷事件の発生率がヨーロッパ最低レベルから最高レベルに増え、今ではイタリアや東ヨーロッパ諸国より高くなっている。

北アフリカからの移民2世が中心メンバーのギャング団が密輸などで手広く稼ぐようにもなった。

今や犯罪対策がスウェーデン政府の最重要課題だ。アンデションは演説で移民政策に触れる前に、ロベーン政権の成果として警察官の増員や刑務所の増設、刑法改正の草案作りなど治安強化を挙げた。

教育レベルや所得などあらゆる指標で、新参者が一般の国民に後れを取っているのは無理からぬことだが、驚くのは両者の差の大きさだ。

クルド系経済学者のティノ・サナンダジは著書で、「長期服役者の53%、失業者の58%が外国生まれで、国家の福祉予算の65%を受給しているのも外国生まれの人々」だと指摘している。さらに「スウェーデンの子供の貧困の77%は外国にルーツを持つ世帯に起因し、公共の場での銃撃事件の容疑者の90%は移民系」だという。

もはや難民を歓迎する国ではない

こうした数字は今ではよく知られている。スウェーデンで15年に行われた世論調査では移民の増加を歓迎する人が58%に上ったが、今は40%だ。

スウェーデンはもはや難民を歓迎する国ではなく、そのように思われることも望んでいない。16年6月には長年の方針を転換して、難民の恒久的な庇護を停止。EUのルールに基づき13カ月または3年の一時滞在許可が与えられることになった。

これは15年秋に国内の受け入れ施設が物理的に足りなくなったことを受けた時限立法だったが、適用期間が延長されている。20年に受け入れた難民は、過去30年で最も少ない1万3000人だった。

スウェーデンの移民庁の高官は最近の論文で、難民の受け入れに冷ややかなノルウェーとデンマークが「難民や国際的な移民にどう対処するべきかという好例と見なされるようになった」と書いている。

右傾化しているのは、中道左派の社会民主労働党だけではない。中道右派の穏健党は、移民問題では保守のスウェーデン民主党と歩調を合わせている。

穏健派の外交官で元政府高官のダイアナ・ヤンセは、与党がスウェーデン民主党を傍流と見なし、彼らを「茶色く塗っている」と批判する(茶色いシャツを着たナチスの突撃隊になぞらえて「ファシスト」などと呼ぶこと)。』

『かつての「過激」が主流に

6年前に話を聞いたとき、ヤンセはスウェーデン民主党にあまり好意的ではなかった。同党の支持率は20%前後で推移している。中道の諸政党が移民問題に関してスウェーデン民主党の主張を取り入れていなければ、この数字はほぼ確実に伸びていただろう。

「2015年には過激とされていたものが、今は主流になっている」と、ヤンセは言う。

古い理想の放棄は、スウェーデンの進歩派を深く失望させている。ストックホルムのシンクタンク、アレーナ・イデーのリサ・ペリング研究主任は、大規模な難民の流れを食い止めるために「何かをする必要があった」ことは認めるが(15年に話を聞いたときは認めていなかった)、落ち着いた後は規制を撤回するべきだったと考えている。

とはいえ、スウェーデン人の寛容さも限界かもしれない。16年度は難民のために、国家予算の5%以上に当たる60億ドルを費やしている。

5年前の記事タイトルは、私が思っていたほど扇情的ではなかったのだ。もちろん、スウェーデンは今も非常に豊かで、それなりに平等主義的で、とても安全な国だ。しかし、この20年で、いにしえから続いてきた同質の文化が、事前の意思表示も公の議論もなしに、驚異的な規模で人口動態の変化にさらされた。

アメリカは1924年に外国生まれの市民が人口の約15%に達した時点で、移民に対して事実上、門を閉ざした。スウェーデンでは現在、移民が全人口の20%を占め、労働移住や家族の呼び寄せで年間約10万人(人口の約1%)のペースで増え続けている。

彼らの大多数は、スウェーデンと全く異なる社会──より教育水準が低く、より世俗的ではない社会──から来た。こうした変化に対し、スウェーデンは「死」を選ばず、生き残るために大切な価値観を変えたのだ。

EUは15年夏の終わりから100万人以上の移民・難民が押し寄せたことを受けて、16年にトルコと合意を締結。トルコが移民の欧州流入を抑制する代わりに、EUがトルコに資金援助をすることなどを取り決めた。これは根本的な人道的危機に対処することなく、問題を政治的に解決しようとするものだった。

現在、EUの東の端で続いているにらみ合いは、それぞれの思惑を暴露している。ベラルーシは中東などからの移民をポーランドやリトアニアに送り込み、ヨーロッパを脅かそうとしている。』

『欧州は難民庇護の聖域にならない

EUの指導者は、ベラルーシの国境近くの森で何千人もの無力な人々が凍える寒さにさらされていても、ポーランドの冷徹な対応を全面的に支持している。さらに数万人の人々が押し寄せることを恐れているからだ。

ヨーロッパが、世界の7000万人の難民や強制移住者を庇護する聖域になることはないだろう。彼らの大多数は祖国に近い場所に定住せざるを得ない。ただし、富裕国は、彼らに人並みの生活を提供する費用のほとんどを負担するべきだろう。

民主主義社会の基盤は、建国文書に記された抽象的な原則ではない。アメリカ人が苦しみながら身をもって学んできたように、国民の集合的な信念に依拠するのだ。生々しい経験は、聖域とされた価値観からも人々を解き放つ。

国のリーダーは、人々にそうした価値観を思い出させるべきだ。そして、民主主義の原則を最も深く脅かす力を抑え込みつつ、その価値観を生かしながら再生すべきだ。

From Foreign Policy Magazine https://foreignpolicy.com/ 』

【関連記事】
「人道大国」がどんどん不機嫌になる理由 北欧スウェーデンでも極右政党が台頭
https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2018/09/post-47.php 

社会民主主義モデルが北欧を豊かにしたというのは、ただの幻想
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/07/post-12608.php 

スウェーデン次期首相が辞任 選出から数時間後
(11/25(木) 2:32配信)
https://news.yahoo.co.jp/articles/cad45086946830cb4a4d2f82fb64fbce06f4d356

中国「抑止」へ軸足移す米政権

中国「抑止」へ軸足移す米政権 ライオネル・バーバー氏
英フィナンシャル・タイムズ前編集長
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD2444I0U1A121C2000000/

『「米国は力を失い、衰退の道にある」と中国が吹聴することは、バイデン米政権を挑発するのに一番効果的だ。米側は、バイデン大統領の健康状態は引き続き良好だと言い返す程度では腹の虫が治まらないだろう。

英フィナンシャル・タイムズ前編集長のライオネル・バーバー氏

米国はアフガニスタンからの米軍部隊の撤収に続き、イラクからも戦闘部隊を撤収する方針を示す。国内では政治的分断に苦しみ続けている。一方、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は、中国共産党の重要会議、第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)を終え権力基盤を固めた。自らを毛沢東と鄧小平に並ぶ歴史的指導者と位置づけたところだ。

オーストラリア元首相のケビン・ラッド氏は、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルへの寄稿で「習氏に対する批判は党、ひいては中国への攻撃に他ならない」と指摘した。「習氏は自らを政治的にアンタッチャブルな存在とした」とみる。

バイデン政権の国家安全保障チームは、米国がまだ超大国として、特にアジアで同盟国との約束を守る意思と能力があると中国に見せつけたいようだ。米国は、中国の台頭を邪魔したがっているという中国側の見方を否定しているようだが、仮に見られても構わないという態度を示す。

米中首脳による16日(米東部時間15日)のオンライン協議では、習氏とバイデン氏が対立の激化を避けるために和やかな雰囲気を演出しようとした。しかし習氏は、台湾を巡る米国の「火遊び」に警告を発した。核問題などに関する戦略的安定対話を続ける方針で一致したとはいえ、衝突回避の「ガードレール」確立には至らなかった。

中国は7月、音速の5倍にあたるスピードで飛行する極超音速兵器の発射実験を実施した。米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は中国の極超音速兵器の開発について、旧ソ連が1957年に世界初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げた衝撃に「とても近い」と述べた。

こうした動きを踏まえ、バイデン政権は、中国を積極的に「抑止」する政策へと軸足を移している様子だ。ただ、第2次大戦後の旧ソ連を対象とした「封じ込め」政策ほどの威力はないだろう。旧ソ連封じ込めは、米国を含む北大西洋条約機構(NATO)加盟国への攻撃は、NATO全体への攻撃とみなすものだ。

米国は約40年にわたり、台湾防衛の意思を明確にしない「戦略的曖昧さ」と呼ばれる政策をとってきた。だが、バイデン氏は少しずつではあるが着実に、台湾を防衛する方向へと政策を緩めつつある。危険な綱渡りだ。

中国の抑止に力を入れる動きは、アジア太平洋の安全保障の体制によっても補強される。米英豪で立ち上げた安保の枠組み「AUKUS(オーカス)」を通じ、米国は英国の協力を得て、豪への原子力潜水艦の技術供与を決めた。

中国共産党系メディアの環球時報の胡錫進編集長は「道理をわきまえない豪を必要な時に戒められるよう、中国が鉄拳を準備しておくべきではないか」という趣旨の考えを示す。中国のベテラン外交官によると、中国メディアの間で「勝利至上主義」のムードがかき立てられ、中国指導部も手に負えなくなっている。

米国では、税制や財政支出、保守とリベラルの対立などを巡る政治的分断が起きている。だが分断にもかかわらず、全世界で米国が握る軍事・技術上の覇権を最も脅かしているのは中国だという、超党派的な共通認識がある。バイデン政権の行動は共通認識に沿ったものだ。

バイデン氏がトランプ前大統領から受け継いだのは、中国に関する見方であり、中国の脅威への具体的な対応策ではない。中国共産党の影響力を弱めたり、内政に干渉したりする発想は放棄したといえそうだ。米国は、同盟とのネットワーク構築を通じた現状維持と自らの戦略的地位の確保を目指す。

米ソは冷戦時、緊張を帯びるベルリンなどの地点や中米、アフリカ、東南アジアでの紛争を抱えた。しかし米ソの衝突抑止の方針により、両国の直接的な戦闘や核戦争には進まなかった。現状でせいぜい望めるのは、米中関係が膠着状態に陥ることだ。』