不明の中国テニス選手、IOC会長とビデオ通話

不明の中国テニス選手、IOC会長とビデオ通話
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB220DL0S1A121C2000000/

『国際オリンピック委員会(IOC)は21日、バッハ会長が中国の著名テニス選手の彭帥さんとビデオ通話し、同選手の無事を確認したと発表した。「北京市内の自宅で、安全かつ元気にしていると彼女は説明した」という。彭帥さんは中国の元副首相に性的関係を強要されたと訴え、その後安否が懸念されていた。

IOCの発表によると、ビデオ通話にはIOCの李玲蔚委員(中国)とエマ・テルホ選手委員長(フィンランド)も同席した。テルホ氏は「元気にしているのを見て安心した。彼女はリラックスしているように見えた。いつでも連絡を取り合い、支援すると申し出た。彼女は感謝していた」とした。

バッハ氏は2022年2月の北京冬季五輪を控えた来年1月に彭帥さんを北京での夕食会に招待し、快諾を得たという。IOCはバッハ氏と笑顔で通話する様子を収めた写真を公表した。「彼女は今は友人や家族と過ごすことを望んでいる。しかし大好きなテニスには関わっていく」と強調した。

彭帥さんは共産党最高指導部メンバーだった張高麗元副首相からの性的被害を告発した後に消息不明となったとされ、国際社会から安否を懸念する声があがっていた。中国共産党系メディアの環球時報の胡錫進編集長が21日、彭帥さんが同日のイベントに参加したとする動画をツイッターに投稿するなど、中国側は事態の沈静化を図っている。

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北川和徳
日本経済新聞社 編集委員
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ひとこと解説

唐突にIOCのバッハ会長の登場ですか。IOCも中国政府も北京五輪のために事態を収拾する必要に迫られているのがよく分かります。五輪を取材してきた記者として残念なのは、五輪が本来の世界の平和に貢献するという理念とはまったく逆に、政治的な思惑に利用され、世界の対立や不信感をあおる結果を招いているという現実を、こうした動きから実感してしまうことです。
2021年11月22日 12:31 (2021年11月22日 12:36更新) 』