バイデン氏、24年米大統領選出馬の意向伝達

バイデン氏、24年米大統領選出馬の意向伝達 米紙報道
高齢理由の不出馬観測打ち消し 党内引き締め狙う
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN210B50R21C21A1000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は20日、バイデン米大統領が2024年の大統領選に再選出馬する意向を関係者に伝えたと報じた。史上最高齢という年齢を理由に1期4年で退くとの観測を打ち消しつつ、最近の支持率低下に歯止めをかけるため党内を引き締める思惑も透ける。

バイデン氏の友人で民主党のクリス・ドッド元上院議員は同紙に「バイデン氏から出馬を計画していると聞いた」と語った。別のアドバイザーは「出馬の意向を内々に伝達しており、我々はその準備をするつもりだ」と話した。

バイデン氏は20日に79歳の誕生日を迎える前日に首都ワシントン近郊のウォルター・リード軍医療センターで定期的な大腸内視鏡検査を受けた。関係者の話として「健康状態は選挙戦に支障をきたすほどの問題はない」とも報じた。

次期大統領選まで3年近くあるタイミングでバイデン氏が出馬の意向を伝えたことを巡っては解釈が分かれる。次の選挙戦の時点で80歳を超え、2期8年務めた場合は退任時は80代後半にさしかかる。「職務をまっとうするのは現実的ではない」との見方も根強く残る。

ではバイデン氏の真意はどこにあるのか。そのひとつに挙げられるのが支持率低迷で揺らぐ政権の足元を固め直す狙いだ。残り3年を切った任期で退任するとなれば求心力の低下は避けられない。24年の大統領選に出馬すると言い続けて民主党を結束させて政権基盤を安定させたい――。そんな意図がにじむ。

バイデン氏は子育て支援や気候変動対策に10年で1.75兆ドル(約200兆円)規模を投じる歳出・歳入法案を早期に成立させて政権の立て直しをめざすが、与党・民主党内は一枚岩でない。上院には修正を求める声があり、看板政策の先行きはなお不透明だ。

ワシントン・ポスト紙と米ABCテレビが14日に発表した世論調査によると、バイデン氏の支持率は41%となり、同調査として最低を更新した。政策の停滞や物価上昇などが影響し、無党派層が離れたとみられる。民主党内では22年11月に控える米連邦議会の中間選挙で過半数を維持するのは難しいとの悲観論が広がる。

もっとも過去の例では民主党のクリントン氏やオバマ氏が1期目の途中の中間選挙で大敗しながら2年後の大統領選で再選した。中間選挙と大統領選の結果は必ずしも連動していると言えず、22年の中間選挙の影響が24年の大統領選にまで及ぶとの指摘は多くない。

一方で暗殺されたケネディ氏の後を継いだジョンソン氏がベトナム戦争の泥沼化を受け、1968年大統領選で2期目の選挙に挑めず出馬断念に追い込まれたケースもある。

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