ストラテジーペイジの2021-11-21記事

ストラテジーペイジの2021-11-21記事
https://st2019.site/?p=17934

『ポーランドは、ロシアによる侵略戦争の脅威に直面して、国防軍の規模を、倍増するしかなくなっている。まもなく、トルコを除けばNATO内で最大の30万人規模に膨れ上がる見通しだ。

 現在のポーランド軍は、陸軍11万人、空軍1万6500人、海軍7000人、特殊部隊3500人、憲兵4500人、総司令部と支援部隊に9000人といったところ。

 そのうち陸軍の構成は、4個師団+5個独立旅団、支援部隊、そして総勢3万人強の地域防衛軍(郷土防衛隊)だ。

 規模拡大によって、常備軍は25万人、郷土防衛隊は5万人になるであろう。
 すごいのは、これが全部、志願兵なのである。ポーランドには徴兵制は無い。

 あらたに志願兵を募ると同時に、志願兵の一任期の長さを延ばす。

 ポーランドはすでにGDPの2.2%を国防費に充てている。金額にすると131億ドルである。
 これと並ぶ努力は、NATOの欧州加盟国では英国のみ(同じくGDPの2.2%)。

 ちなみに米国はGDPの3.7%、ロシアは4.3%を国防費に充てている。

 非欧州だと、たとえばインドはGDPの2.9%、韓国は2.8%、豪州ですら2.1%を国防努力に投じている。
 (北鮮はおそらく25%を割いているが、その分母のGDPのサイズは韓国の5%でしかない。)

 金額で見ると米国の軍事費は全世界の軍事費の39%にもなる。それは米国に続く14カ国の合計よりも大きい。

 ポーランドの立場は、国軍が必要とする兵器弾薬のほとんどを輸入に頼るサウジアラビア(GDPの8.4%を国防費に支出)とはずいぶん違う。自国内で、一線レベルの軍艦を建造できるし、終末誘導できる長距離地対地ロケット弾もライセンス生産できるのだ。だから、国防費の多くは国内経済に流し込まれる。

 郷土防衛軍(TDF)は、米軍の「予備役部隊」と似ていて、毎年30日間だけ、訓練召集がある。これも志願制である。
 編制は旅団規模で、ポーランドの全16州と首都に、合計17個、置かれる。旅団は5個歩兵大隊から構成される。
 ※五単位制は、防御に適している。三単位制は、攻撃向きである。

 このTDFと同様の制度は、バルト三国にも在る。

 米国は、バルト三国とポーランドに、それぞれ1個大隊(1000人)をいつでも急派できるような態勢にある。しかしロシアの野心を阻止するのにそれで十分とは思えない。』