米英豪の安保枠組み拡大めざす アジア・欧州で、米高官

米英豪の安保枠組み拡大めざす アジア・欧州で、米高官
クアッド、来年は日本が主催国
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN19E830Z11C21A1000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】米国家安全保障会議(NSC)でアジア戦略を担うキャンベル・インド太平洋調整官は19日、米英豪で立ち上げた安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」の参加国拡大をめざす考えを示した。日米豪印による枠組み「Quad(クアッド)」を巡っては2022年は日本が主催国になることで合意したと説明した。

米平和研究所のオンラインイベントで語った。クアッドは経済安全保障を軸にした協力の枠組みで、今年9月下旬に米ワシントンでクアッドの首脳会議を開いた。対面で実施する場合は22年に首脳や閣僚らの関連会合を日本で開くことになり、バイデン米大統領の初来日をにらんだ日程調整が進む可能性がある。

キャンベル氏は「4カ国がより深く協力したい。サイバーや宇宙など新しい領域での取り組みも増えてくるだろう」と強調した。

米国、英国、オーストラリアは9月にオーカスを創設した。米英が支援して豪州に原子力潜水艦を配備する計画で、インド太平洋での中国軍を抑止する狙いがある。

オーカス拡大については「すぐにではなくてもアジアや欧州の他の国が参加するのを期待している」と述べた。個別の国は挙げなかった。協力分野としてサイバーや軍事転用できる人工知能(AI)などに触れ「各国には強みとするイノベーションの分野がある。お互いに何を得られるか見極めたい」と話した。

キャンベル氏は15日にオンライン形式で実施した米中首脳協議で中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席がバイデン米大統領に「米国が手がける多くのことが中国をいらだたせている」と明言したと明らかにした。オーカスやクアッドなどが念頭にあるとみられる。

15日の米中首脳協議でバイデン氏が核戦力やサイバー分野をめぐる高官協議を提案したことに関しては「習氏は議論に参加すると示唆しており、誰がふさわしいかを特定する必要がある」と指摘した。米中の政府機関以外からも参加する選択肢に言及した。

キャンベル氏は「中国が核、サイバー、宇宙などの分野に進出し(国際社会を)不安定化させるような行為をしている」と主張した。米中による偶発的な軍事衝突を回避する重要性を強調したうえで「双方の誤解を減らすために、具体的に何ができるのかを確認しなければならない」と唱えた。』