中断相次ぐ「ノルド・ストリーム2」とガス価格高騰の要因

北の国から猫と二人で想う事 livedoor版:中断相次ぐ「ノルド・ストリーム2」とガス価格高騰の要因
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 ※ この記事読むと、「ノルド・ストリーム2」問題は、ウクライナ問題と深く結びついているようだ…。

 ※ さらには、中国の影もチラついている…。

 ※ 安全保障、エネルギー資源、経済活動、国民の越冬の安心…は、相互に深く結びついている…。それも、グローバルな形で…。

『ドイツのアンゲラ・メルケル首相代行は2021年11月15日、ロシアがパイプラインを利用してウクライナに影響を与えようとすれば、さらなる制裁を科す可能性があると述べた。(筆者:すでにNord Stream1はガスを供給しており、全長1225キロのnord Stream2の2021年9月の完成により、ロシアがこれまでのウクライナ経由のガスパイプラインでの供給を止める可能性が在り、これによりウクライナが経済的打撃を受けると懸念されていた)

イギリスのボリス・ジョンソン首相は今週、「ロシアの炭化水素を新しい巨大パイプラインでこれ以上増やすのか、あるいはウクライナを支持して平和と安定の大義を唱えるのか」、その選択が迫っていると述べており、ドイツは、ガス不足の中、ロシアのウクライナ抑圧に手を貸す結果を招きかねない状況に在り、難しい立場に立たされた。

ドイツ連邦ネットワーク庁は11月16日、ロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の承認手続きを一時停止すると発表した。

これにより、イギリスと欧州連合(EU)でガスの卸売価格が17%上昇した。連邦ネットワーク庁は、100億ユーロ(約1兆3000億円)規模のプロジェクトを承認するには、パイプラインの運営会社がドイツの法律に準拠する必要があるとしている。

同庁は、「ノルド・ストリーム2パイプラインの運営者を承認できるのは、その運営者がドイツの法律に基づいて、法的形式で組織されている場合に限られる」と説明した。今回の決定を受け、このプロジェクトの稼働は数カ月遅れることになりそうだ。また、ドイツの承認以外に欧州委員会の許可も必要となる。

、、、簡単に言えば、パイプラインの運営に、ロシアの影響を極力薄めたい、或いはロシアの政治的利用の可能性を排除したいという事か?

同庁は、スイスにあるノルド・ストリーム2の親会社から、同パイプラインのドイツ区間を所有・運営するドイツの子会社に「主な資産と人材」が移されるまで、承認手続きを中断するとしている。

ウクライナの国営ガス会社「ナフトガス」は、ドイツがパイプラインの承認手続きを停止したことを歓迎している。ポーランドのガス会社「PGNiG」は、供給の安全性を確保するため、エネルギー問題についてEUが連帯するよう呼びかけた。EUガス指令では、ガス生産者とパイプラインの所有会社は、別でなくてはならない。

一方欧州議会は以前から、ロシア政府系天然ガス会社「ガスプロム」が(価格上昇を狙って)供給を抑えている疑いがあると指摘している。この件に関しては、中国を筆頭にアジアの需要が増加し、その結果、ロシアからの供給の一部がアジアに回った可能性も考えられるとの説明もある。

欧州での天然ガス卸売価格は今年に入ってから380%で高騰し、インフレに与える影響について懸念の声があがっている。

天然ガスの大部分は原油の副産物として採取されることから、欧州ガス価格とブレント原油先物価格の乖離(かいり)は極めて稀な現象で、ガス価格の急騰は、欧州での需要の急増が原因とされている。欧州のエネルギー転換における立役者として再生可能エネルギーに期待が集まる一方で、天然ガスは当面の不足分を補う相対的にクリーンな代替エネルギーとして再び需要が高まり、さらにコロナ禍で在宅勤務者が増えたことも電力使用量増加の一因と考えられている。 

欧州委員会の報告書によると、2021年1-3月期の電気自動車新車登録台数は35万台となり、販売マーケットシェアの14%に達し、ガソリン車等内燃機関車の新車販売が段階的縮小・禁止に向かうことから、電気自動車は増加の一途を辿ると予測され、英国の運用会社・シュローダーでは、一般的な電気自動車によって欧州の一般家庭の年間電気使用量は約3~5割増加すると推定されている。

また、2020年の冬は例年よりも気温が低かったことから家庭での電力需要が高まり、それに続く夏は猛暑によって電力・空調需要が急増し、これらが電気の消費を押し上げ、貯蔵量の不足を招いたとされる。

参照記事 参照記事 過去ブログ:2021年10月EU圏で電気、ガス価格の上昇で13年来の物価高と日本 4月米が一転独へ派兵増強 ウクライナ紛争のロシアを警戒とノルド2 1月「ノルドストリーム2」建設再開のロシアと制裁ちらつかす米国  2020年1月ロシア産ガス「トルコ・ストリーム」稼働開始と対立の浮上 参考:欧州の天然ガス危機がインフレに与える影響は?』