外相人事「2A」の反対押し切る

外相人事「2A」の反対押し切る 首相、派内ライバル起用
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA089MF0Y1A101C2000000/

 ※ ここに書かれていないことが、一つある…。

 ※ それは、「首相とは、たった独りの孤独な職務」で、時に、精神的な弛緩と、癒しが必要だ…、ということだ。

 ※ 林さんは、ずっと「岸田派のナンバー2」で、「気心の知れた存在」だ…。

 ※ 傍にいるだけで、精神安定作用が期待できるんだろう…。

 ※ 閣内の序列は、岸田文雄-茂木敏充-野田聖子-林芳正…、というもののようだ…。

 ※ 茂木さんは、竹下派の会長になったし、野田さんは下記の推薦人名簿にある通り、二階さんの影響力下にある人のような感じだ…。

 ※ 林さんを、傍に置いて、「ほっと一息」吐きたい(つきたい)んだろうな…。

 ※ そして、安倍・麻生は、ちょっと距離を置いて、「お手並み拝見」と高見している…、という構図か…。

 ※ まだ、菅さんの動向は、見えてこないな…。

『岸田文雄首相は10日発足した第2次内閣で外相に林芳正氏を起用した。安倍晋三元首相と自民党の麻生太郎副総裁の「2A」の慎重論を押し切り、岸田派内で自らと競い合ってきたライバルをあえて選んだ。底流には衆院選を経た政権内の人間関係の変化がある。

「林さんにお願いすることに決めました」。5日夕、首相は安倍、麻生両氏らに電話で林氏の外相起用を伝えた。

2人の回答は消極的だった。「中国との関係で国際社会に変なメッセージを与えかねない。後々問題になるのではないか」。ともに言及したのは超党派の日中友好議員連盟会長を務める林氏と中国との関係だった。

林氏が参院議員からくら替えして衆院選で当選したばかりだったのも難色を示した一因だった。

盟友関係にある安倍氏と麻生氏は首相からの連絡後、電話をかけ合って賛成できないとの認識を共有した。それでも首相は翻意しなかった。

もともと首相は衆院選後も閣僚は続投させると明言していた。衆院選で甘利明前幹事長が小選挙区で敗れて計画は狂った。甘利氏の辞任の申し出を受け、外相だった茂木敏充氏を幹事長に起用。外相の後任探しを余儀なくされた。

外相は派閥や当選回数のバランスだけで選べない。事務方のお膳立てなしで他国の交渉相手とやりとりして物事を決めていく場面は多い。自身も外相を4年7カ月務めた首相は「外相をこなせる人間は限られている」と周囲に語っていた。

岸田政権は22年にも中国への対処を念頭に国家安全保障戦略を改定し、敵基地攻撃能力の保有や経済安全保障の明記を検討する。外相には山積する課題で着実に成果を出せる能力が必要となる。

林外相案は当初から首相の腹案だった。防衛相や農相、文部科学相を歴任し実務能力は証明済みだ。米ハーバード大大学院修了で海外経験も十分にある。

首相は政治家としてのバランスも重視した。中国に厳しい姿勢を示しつつ、林氏の外相起用は対話も崩さないメッセージになると踏んだ。中国を念頭に人権問題担当の首相補佐官に中谷元氏の起用もあわせて決めた。

林氏自身は8日のBSフジ番組で「知中派であってもいい。媚中(びちゅう)ではいけない」と語った。

4歳年下の林氏は首相より先に2012年9月の総裁選に出馬した。その直後に古賀誠氏が派閥会長を辞任し、後継候補として岸田氏と林氏、逢沢一郎氏の3人の名前を挙げた。

結局岸田氏が派閥の領袖を引き継いだのは、当時参院議員だった林氏では首相候補になれないというのが一つの理由だった。首相はその後も林氏の衆院くら替えの動きに神経をとがらせていた。

首相は20年9月の総裁選で菅義偉氏に敗れた。その後、林氏は衆院へのくら替えを決意し参院議員を辞職。首相が派内で求心力を保つには翌21年の総裁選に出馬する以外に選択肢はなくなった。

首相が林氏を閣内に入れて政権を支える立場に据えれば、こうした派内の主導権争いはいったん避けられるとの見方はできる。首脳外交が定着した今、ライバルが外相ならばその活動には一定のたがもはめられる。

「首相は少し甘くないか」。首相を支える麻生氏は周囲に、ライバルを引き立てる首相の判断に疑問を呈する。

宏池会(現岸田派)を源流とする麻生派内の一部には岸田派と合併して派閥を大きくする「大宏池会」構想がある。河野太郎氏を抱える麻生派としては林氏が有力な総裁候補とみられることへの警戒もある。

安倍氏は10月の第1次岸田内閣の組閣時に続いて自身の意見が通らず、首相の人事への不信感をくすぶらせる。

安倍氏は林氏とは同じ山口県選出で両家は代々競い合う関係にあった。

次期衆院選で山口県は「1票の格差」を巡る区割り調整で選挙区の数が1減する見通しだ。林氏の勢力伸長は選挙区調整を難しくし両氏の関係に緊張をもたらしうる。

安倍氏は11日に細田派(清和政策研究会)に復帰して会長に就く。党内最大派閥は「安倍派」に衣替えし、安倍氏は数の力を背景に発言力を強めていく考えだ。

首相は衆院選で自民党単独で絶対安定多数を獲得し政権基盤を固めた。想定を上回る勝利との受け止めが多く、今回の人事を押し通せる土壌となった。党内で影響力を巡るせめぎ合いは続く。』

自民党総裁選、野田聖子氏推薦人名簿
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210917/mca2109171400015-n1.htm

『【衆院】

 大岡敏孝 (二階派、滋賀1)、

 神谷昇  (二階派、比例近畿)、

 川崎二郎 (無派閥、比例東海)、

 木村弥生 (無派閥、比例近畿)、

 出畑実  (二階派、比例南関東)、

 渡海紀三朗(無派閥、兵庫10)、

 浜田靖一 (無派閥、千葉12)、

 百武公親 (竹下派、比例北関東)、

 福井照  (二階派、比例四国)、

 宮路拓馬 (石原派、比例九州)

 【参院】

 三原じゅん子(無派閥、神奈川)、

 渡辺猛之 (竹下派、岐阜)、

 岩本剛人 (二階派、北海道)、

 清水真人 (二階派、群馬)、

 柘植芳文 (無派閥、比例)、

 鶴保庸介 (二階派、和歌山)、

 徳茂雅之 (無派閥、比例)、

 三木亨  (二階派、比例)、

 元栄太一郎(竹下派、千葉)、

 山田俊男 (無派閥、比例)』