中国共産党、6中全会開幕へ 第3の「歴史決議」を議論

中国共産党、6中全会開幕へ 第3の「歴史決議」を議論
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『【北京=羽田野主】中国共産党の重要会議である第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が8日、開幕した。共産党にとって3度目の「歴史決議」を採択する見通しだ。習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)は自らの権威を高め、来年秋の党大会で異例の3期目続投を狙う。

6中全会は北京市内で11日まで4日間の日程で開く。中国国営の新華社は10月、「党の100年にわたる奮闘の重大な成果と歴史経験に関する決議」を審議すると伝えた。6中全会の最終日に採決するとみられる。

歴史決議は共産党にとって非常に重要だ。党100年の歴史でもこれまで2回しかない。

1度目は建国の父、毛沢東が1945年、それまでの党の歩みと誤りを総括して幹部に反省を迫り、党内で絶対的な主導権を確立した「若干の歴史問題に関する決議」。決議以降、死去するまでの約30年間、毛は党内で圧倒的な地位を保った。

2度目は81年、鄧小平が指導して起草した「建国以来の党の若干の歴史問題に関する決議」。毛が66年に発動して10年間にわたり中国全土を大混乱に陥れた「文化大革命」を否定し、市場経済を取り入れる「改革開放」を後押しした。決議以降、鄧は党トップの総書記にこそ就かなかったものの、死去するまで党内の実権を握りつづけた。

3度目の歴史決議は過去2回とは異なり、党のこれまでの歩みを否定することはない見通し。香港紙などの報道によると、党の過去の歴史を肯定したうえで、習氏が主導する新しい時代の到来を強調する内容とみられる。習氏は決議により自らの権威を毛沢東並みに高め、続投につなげる思惑があるとされる。

歴史決議と並ぶもう一つの焦点は党高官の人事があるかどうかだ。最高指導部にあたる党政治局常務委員の人事を決める5年に1度の党大会まであと1年に迫っており、6中全会では人事を巡る調整も進むとみられる。

毛に過度に権力が集中して悲惨な文革を引き起こした反省から、鄧は党トップが定期的に交代する仕組みを導入した。習氏に先立って党を率いた江沢民(ジアン・ズォーミン)氏、胡錦濤(フー・ジンタオ)氏は、いずれも原則として2期10年で党総書記を交代した。

12年に党総書記に就いた習氏は来年の党大会で2期10年を迎える。習氏はこれまで異例の3期目続投へ環境整備を進めてきた。17年の党大会では自らの後継候補を指名しなかった。習氏は党総書記と国家主席を兼務するが、18年には憲法を改正して国家主席ポストの任期を撤廃した。

習氏が6中全会でも党高官の人事を見送れば、来年の党大会では習氏以外に党トップの適任者がいないことになる。歴史決議と併せて習氏の続投に向けた準備が整うことを意味する。

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