徴用工裁判の判決確定から3年、原告側「なんの変化もない」と激昂

徴用工裁判の判決確定から3年、原告側「なんの変化もない」と激昂……日本政府が頑なに「国際法を守れ」と言える理由とは?
http://rakukan.net/article/484110788.html

『「日帝強制動員賠償」大法院判決3年…「なんの変化もなかった」(中央日報)
https://japanese.joins.com/JArticle/284314

日帝強制動員被害者と彼らを支援する市民社会団体は28日、ソウル・竜山(ヨンサン)の植民地歴史博物館で記者会見を行い、2018年の大法院(最高裁)判決を履行せずにいる日本政府と戦犯企業を批判した。 (中略)

加害企業の日本製鉄、三菱、不二越などは3年が過ぎたが判決を履行していない。被害者代理人のイム・ジェソン弁護士は「3年間なんの変化もなかった。3年が過ぎたのに強制動員を謝罪して賠償しろという原則的な話をそのままにしているのが残念でもどかしい」と話した。 (中略)

イ代表は「いまからでも被害当事者が亡くなる前にこの問題を緩慢に解決できる道を日本が自ら探すことが日本の未来にも役に立つだろう」と話した。
(引用ここまで)』

『いわゆる徴用工裁判で被告側日本企業が敗訴する大法院判決が出てから約3年になります。
 三菱重工や日本製鉄といった企業の持つ資産を現金化しようとする動きそのものは緩慢ながらも進んでいますが、日本政府・企業の対応はミリほども動いていません。
 原告側が訪日してアポなし訪問しても玄関払い。
 社員すら出てこない始末。

 ま、彼らにとっては訪問自体は目的ではなく手段に過ぎず、「戦犯企業の警備員に追い返される風景を撮影してニュースにする」ことが目的。
 つまり、原告側の目的は達成できているのですが。
 ニュースになったところで日本側の対応が変わるわけでもないのですけどね。

 まあ、水面下ではあるていどの事務方による会談はあったりするのでしょうが。
 原告側がこうして「日本はなにも受け容れようとしない」と言うくらいなので、事態は動いていないのでしょう。
 チョン・ウィヨン外交部長官とかも激昂してましたね。「受け入れられる現実的な案を持っていったのに!」って。
 ちなみにその直後に朝日新聞の牧野氏によって「持ってきたことは確かだけども、日本側がまったく飲めない案ばかりだった」って暴露されてます。

 これ、日本政府が頑なになっている、のではないのですよ。
 日本国民の中に大枠で「韓国のやっていること、言っていることがおかしい」ってコンセンサスが生まれているからこそ政府が動けるようになっているのです。

 政治側に「韓国に対抗すること」について、負担がなくなったからできるようになっている。
 「日韓基本条約、日韓請求権協定を守れ」っていう原則論を前面に出せるようになったのですね。

 徴用工裁判の大法院判決が出たのが20世紀だったら、日本側は賠償に応じていた可能性が十分にあります。
 21世紀でも2000年代前半だったら同様。
 当時はまだ「かわいそうな韓国人」みたいな扱いでしたから。
 河野談話もその「かわいそうな韓国人」という延長線上に出たものでした。

 ですが日韓ワールドカップからこっち、20年近い時を経て「韓国に親しみを感じない」とする日本人が全体の2/3前後となったのです。

 韓国に「国際法を遵守せよ」って言っても、日本国民から非難が上がらなくなった。
 むしろ政権を応援する方向性になりつつある。

 楽韓Webを20年やってきて、日本人の韓国人への視線というものが大きく変わったことを感じます。

 なんだったらウォッチャーを追い越して、日本人の多数が韓国のやりようを嫌ってますからね。

 時代がここまで移ろうことになろうとは……と感慨深く感じたりしています。

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憎悪は私の力

憎悪は私の力 | 韓国しじぷさり日記
https://ameblo.jp/edamamemame/entry-12706710250.html

『すごいタイトルですね。

感想。

うん….成仏してください…。

【コラム】憎悪は私の力=韓国(1)中央日報 – 韓国の最新ニュースを日本語でサービスしますリンクs.japanese.joins.com

(抜粋)

今回の大統領選挙は憎悪投票になるだろう。

どの陣営にも自陣の候補に熱狂する雰囲気はない。ただ相手候補に向けられた敵意があるだけだ。相手に対する憎悪、これが彼らが味方候補を支持する唯一の理由だ。どうして政治がこんな状況になったのだろうか。

デカルトのような合理主義者は理性で感情を手懐けることができると信じた。

これに対し経験主義者のヒュームはデカルトの考えは非現実的だと結論付ける。日常を観察してみると理性が感情に勝つケースはなかったということだ。

その代案としてヒュームは以夷制夷の戦法、すなわち特定の感情をそれよりさらに強力な感情でコントロールする方法を提示する。

しかし人間が持っている多くの感情の中で最も強力なものが憎悪の感情ではないのか。愛がいくら力が強くても憎悪ほど執拗で強烈にはなれない。だから別の感情で憎悪をコントロールするというヒュームの戦略もここには効果がない。

民主党支持者にとって「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補は「悪魔」だ。その憎悪がどれだけ強烈なのか、

野党支持者に民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補は「組織暴力市長」だ。

政治家らも憎悪の政治に出た。有権者を理性で説得するのはわずらわしい。最小の費用で最高の効果を上げる技法をなぜ拒むのだろうか。

憎悪が特定人口集団を狙えば嫌悪となる。政治家らは憎悪だけでなく嫌悪まで利用する。
李在明候補は医師集団、特定宗教集団に対する憎悪を活用して支持率を引き上げてきた。
「国民の力」の候補らの場合には女性嫌悪と労組嫌悪が最初から共通公約になったようなものだ。支持率が憎悪と嫌悪から出ているという話だ。

なぜこのようになったのだろうか? その土台で私はこの社会のある否定的状態を見る。
どうせビジョンも希望もない世の中。その解決策まで見られない時、人々はその不幸の原因として特定の個人や集団を名指しして嫌うことでストレスを発散しようとする。憎悪と嫌悪がこの苛酷な現実に耐える唯一の力になったのだ。

憎悪は私たちの力だ。私たちは憎悪で耐えている。憎悪するだれかが必要な時、やりやすいのが政治家、それも相手党の候補だ。今後大統領選挙までの5カ月にわたり憎悪の極限を経験することになるだろう。ぞっとする。

陳重権(チン・ジュングォン)/元東洋大学教授

そうですね、大きなハン(恨)の国の人たちですものね。

テハンミングッ(大恨民国)

憎悪と嫌悪は彼らの力ですね。

それに民主主義の選挙ですので批判は当然するものです。議論もすべきもの。

大統領選挙は直接選挙ですので候補者同士の討論も盛んです。

5年前の大統領選挙の公開討論は面白かったです。

でもなんでこういうことになるのかな~と考えますと、

韓国特有の思考回路もあるにはあるのですが、

それは思考回路であって、エネルギーの大きさを説明できるものではありません。

そのエネルギーは、日本人の想像以上。

例えば世界中に慰安婦少女像を建てたり、地元の韓国人が毎日寝泊まりして警護をしたり、高校生が撤去しないでという手紙を数千通送りつけたり、毎週のデモを千回以上できるほど熱いんです。

理性よりも感情が強く、感情の中でも愛よりも憎悪がいちばん強いって、だから憎悪はコントロールできないって、この教授は哲学的、論理的帰結でおっしゃいます。

感情や憎悪のエネルギー量は、種族特性としか言いようがないかな。

憎悪は私たちの力だ。憎悪するだれかが必要な時、やりやすいのが政治家、それも相手党の候補だ。

いちばんやりやすいのが日本と日本人じゃないかな。

分析したい人には分析していただいて、

憎悪に接しても心を清く明るく保つことができる人にはどうぞ本文をじっくり読んでいただいて、

接したくない人にはスルーしていただいて。

でもふと思いました。

ムン大統領は、韓国民に誇りと幸せをもたらした大統領でしたわ。

ロウソク精神を誉め、世界で最も成熟した民主主義の国民を称え、所得主導成長として賃金を上げ、失業対策で公共労働と公務員を増やし、旅客船セウォル号を天文学的金額で引き上げ真実の解明に努め、各種世界会議で国の格が高まったとし、米朝会談を成功させ、WTO総長選挙で国の力を示し、日本製品不買運動で貿易戦争において日本をこてんぱんにのめし、国産化に何度も成功し、自衛隊の偵察機をロックオンし、GSOMIAも破棄宣言し、慰安婦合意も事実上破棄ぢ、慰安婦徴用工で被害者を勝訴させ日本を圧迫し、K防疫とK注射器で世界は韓国にすがり、BTSとパラサイトとイカゲームで世界で文化的優位に立ち、先進国入りを満場一致で採択され、ミサイル射程距離延長とヌリ号ロケットの半分の成功は日本人をブルブル震えさせ、終戦宣言で南北の永遠の平和を追及し……

どれひとつをとっても韓国民の恨を慰め自尊心を天まで高め、とても幸せにしてくれました。

それも数えきれないくらい。

すごい功績です。

憎悪は日本に対してだけ。でも韓国民にとっては日本憎悪は何よりも幸せなことですので、つまりはムン大統領の任期全てにおいて、韓国は幸せだけがいっぱいだったかも!

コップの水と同じように、同じ現実でも解釈の仕方で不幸にも幸せにもなれるんですよね!

そこで現実を徹底的に幸せ解釈すると幸せになれる!

そして現実を徹底的にしらばっくれると幸せになれる!

フッ化水素横流しもロックオンもごまかせる。失業率も統計のマジックで幸せにできる。セウォル号の真実もうやむやにできる。

対日本以外に憎悪を使わなかった幸せな大韓民国。

日本を憎悪する幸せな大韓民国。

日本を越えた夢見る大韓民国。

増長増大飛躍する大韓民国。

憎悪は私たちの力だ。

いえいえ幸せもウリたちの力だ。

ムン大統領は山盛りいっぱいの幸せをこれでもかと提供したのが偉かったかなと思います。熱狂的な支持者がいるわけです。

(乖離した現実に向き合う必要に迫られるまでは。)

(とはいえ韓国がどれほど現実から乖離しても、日本が世界が合わせてくれればいいと思ってるんだけど)

で、このコラムは、次期大統領選挙は憎悪の時期になると?

いえいえ、ムン大統領だって、パク・クネ大統領への憎悪から始まりました。

大統領選挙が終われば、次期大統領も韓国民に甘い夢を見させてくれるんじゃないかなあ。

ま、保守が勝てば辛い現実に舵を切るのでしょうかね。

韓国にいつか現実が襲いかかってくるのか?

夢見て逃げ切れるのか?

案外韓国のスタイルは、いつも危ない綱渡りのようでけっこう飄々とうまくやってるようなんですよね。(ロックオンも横流しもごまかせたし)

綱渡りから落ちるリスクもあるんでしょうけどね。

落ちても憎悪と嫌悪で乗り切るんでしょうね。

自分に非は微塵もなく全て他人のせいにできるから、憎悪も嫌悪も心おきなくやれるんですよ。

でも先にも書きましたが、それは思考回路であって、その膨大なエネルギー量は別途販売です。どこからわいて
くるのかわからない。

それが韓国の力、か。 』

〔GDPの三面等価、需給ギャップの話し〕

GDPの話し(その1)
https://http476386114.com/2020/03/17/gdp%e3%81%ae%e8%a9%b1%e3%81%97%ef%bc%88%e3%81%9d%e3%81%ae%ef%bc%91%ef%bc%89/

三面等価の原則
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%9D%A2%E7%AD%89%E4%BE%A1%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%89%87

『※ 「GDPの三面等価の原則(性質)」は、こういう「三角柱」としてイメージされ、それぞれの側面を「生産」「支出」「分配」の三方面から見たものとして、説明される…。

「作り出した付加価値」と言っても、それを「直接に」把握・算定することは、不可能だ…。

必ずや、「販売」され売り上げとして計上されたもの、を手がかりに計算に乗せていくことになる…。

「売り上げ」とは、「販売」ということで、必ずや、それを「購入」した者がいる…。購入者からすれば、それは「支出」だ…。また、そういう形で、「生産」したものが、首尾よく「販売」できれば、その作り出した付加価値は、生産した企業の所得や生産企業に雇用されていた人の賃金として分配されているハズ…、と考えるわけだ…。

※ この「三面等価の原則(性質)」は、経済原則というだけの話しではない…。「付加価値」ということを離れて、「経済現象の全体」を見ていく視点をも、提供している…。
それは、「経済全体」を見ていくとき、「生産」=企業活動、「分配」=企業と個人、「支出」=個人・企業・国及び公共団体…、という側面があるのだ、という視点だ…。

さらには、「作り出した付加価値」を、個人・企業・公共団体の間で、どういう比率で「分配」することが、「一国の作り出す付加価値」を最大にすることになるのか…、などという考察にも発展していく出発点になる…。』

※ まあ、そういうことで「一国の付加価値の総体を一応算出したもの」であるGDPは、そういう「三面」の見方があるわけだ…。

※ しかし、「資本」や「労働」などの「生産の要素」を投入しても、狙った通りに「付加価値」の増大に結びつかないこともある…。

※ そういう場合、どこに問題点があって、どこを改善すればよいのかを探る必要がある…。

※ それが、「GDPギャップ」の問題だ…。

付注1-2 GDPギャップの推計方法について(※ 内閣府の資料)
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je07/07f61020.html

『1. 推計方法

GDPギャップの定義は、(現実のGDP-潜在GDP)/潜在GDP。その算出には、潜在GDPの推計が必要となる。潜在GDPの推計は、生産関数を想定し、

(1) 現実の成長率から資本と労働の寄与以外の部分(ソロー残差)を算出し、全要素生産性を推計。

(2) 潜在的な資本・労働の寄与に(1)で推計した全要素生産性を加え潜在GDPを計測する方法で行った。

具体的には、

推計式(コブ・ダグラス型生産関数)

Y=A(KS)a(LH)(1-a)

ただし、Y :生産量(実質GDP)

KS:稼動資本量(K:資本ストック、S:稼働率)

LH:稼動労働量(L:就業者数、H:労働時間)

A :TFP(全要素生産性)

a :資本分配率

を想定。両辺をLHで割り、対数変換した下記の式のaに0.33を代入して1nAを求め、HP(Hodrick‐Prescott)フィルタにより平滑化した値を全要素生産性として使用した。

1n(Y/LH)=1nA+a1n(KS/LH)

なお、資本分配率(0.33)は、「1-雇用者所得/(固定資本減耗+営業余剰+雇用者所得-家計の営業余剰)」の80年以降の平均値とした。
2. 具体的変数について

(1) 資本投入量

現実投入量:民間製造業資本ストック(取付ベース前期末値)に製造工業稼働率を乗じたものと、民間非製造業資本ストック(同)に非製造業の稼働率を乗じたものの合計。民間非製造業の稼働率には、「第3次産業活動指数/非製造業資本ストック」からトレンドを除去したものを試算し使用。

なお、民間企業資本ストックは、実質化手法に連鎖方式が導入されて いないため、94年以降の資本ストック系列を次の方法で新たに作成した。まず、94年第1四半期の民間企業資本ストックをベンチマークに連鎖方式QEの民間企業設備投資を積み上げ、次式で算出。

民間企業資本ストック(94年第2四半期以降、試算値)(新)

  =(94年第1四半期のK(旧)+投資の累積(新))×乖離率

※Kは民間企業資本ストック、(新)は連鎖方式、(旧)は固定基準年方式。

※乖離率は、各期の民間企業資本ストック(旧)を、94年第1四半期の民間企業資本ストック(旧)をベンチマークに固定基準年方式QEの民間企業設備投資(旧)を積み上げたもので割ったもの。

また、資本ストックの93年以前は、68SNAベースの系列と接続。

NTT・JRの民営化、新幹線の民間売却については断層を調整。

潜在投入量:製造業・非製造業の稼働率を被説明変数として、おのおの「日銀短観」の「生産・営業用設備判断DI」で回帰し、景気要因を除去したものを潜在稼働率とし、潜在投入量を求めた。

(2) 労働時間

現実投入量:総実労働時間=所定内労働時間+所定外労働時間の合計(30人以上の事業所データ)

潜在投入量:総実労働時間にHPフィルタをかけたものを潜在労働時間とした。

(3) 就業者数

現実投入量:就業者数。

潜在投入量:「(15歳以上人口×トレンド労働力率)×(1-構造失業率)」。

なお、トレンド労働力率は、労働力率にHPフィルタをかけたもの。構造失業率は、失業率と欠員率の関係から推計。
3. 推計結果

潜在成長率の計算結果については、計算方法や何を潜在投入とするかによって異なることなどに注意する必要があるが、推計された潜在成長率は以下の図のように推移している。TFP(全要素生産性)の貢献分は、97年を底に増加傾向にある。

潜在成長率

なお、潜在GDP成長率の推計に際し、連鎖方式の系列を利用したが、連鎖方式に基づく資本ストック系列が存在しないため、暫定的に簡便法を用いて推計を行っている。そのため、今後公表され得る新系列による資本ストック系列を用いた推計結果とは異なる可能性があることに留意する必要がある。
4. データの出典

実質GDP:内閣府「国民経済計算」

資本ストック:内閣府「民間企業資本ストック」

稼働率:経済産業省「生産・出荷・在庫指数」「第3次産業活動指数」、日本銀行「全国企業短期経済観測調査」

就業者数:総務省「労働力調査」

労働時間:厚生労働省「毎月勤労統計調査」』

※ そういうことで、「潜在GDP(一定の「生産要素」から、産出されるハズの「付加価値」)」を「推計」して、それと「現実のGDP」とを比較して、問題点・改善点を探っていくわけだ…。

※ よく「お役所仕事」と言うが、「お役所」とは、本来そういう仕事を割り振られている部署なわけだ…。

※ 「GDP」関係は、「財務省」では無く、「内閣府」が管掌している…。

※ 各省庁から「すべての情報・資料」が上がってくるからだろう…。

ECBラガルド総裁「物価、来年に低下」 供給不足は警戒

ECBラガルド総裁「物価、来年に低下」 供給不足は警戒
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR27D8O0X21C21A0000000/

『【ベルリン=石川潤】欧州中央銀行(ECB)は28日開いた理事会で、金融政策の現状維持を決めた。ECBの物価目標(2%)を超えてインフレが加速しているが、ラガルド総裁は「来年中には(上昇率が)低下する」との見方を示した。ただ、供給不足やエネルギー価格の上昇が長引いて景気減速や一段の物価上昇が進むリスクへの警戒も示した。

ECBは主要政策金利をゼロ、中銀預金金利をマイナス0.5%に据え置いた。緊急買い取り制度の総枠(1兆8500億ユーロ=約240兆円)なども変えず、これまで通りのペースで債券などの買い取りを進めていく。ECBは慎重に緩和縮小を進めていく構えで、12月の次回理事会で緊急買い取り制度の存廃を議論する見通しだ。

ユーロ圏の9月の消費者物価上昇率は前年同月比3.4%で、13年ぶりの高水準だった。原油や天然ガスなどのエネルギー価格の高騰に加え、サプライチェーン(供給網)の乱れが物価を押し上げている。供給制約の解消には時間がかかる見込みで、年末に向けて物価がさらに上昇していく可能性が高い。

ラガルド氏は物価上昇が「もともと想定していたよりも長く続く」と語ったが、来年中には和らいでいくとの見方を示した。エネルギー価格の上昇、急激な需要増加に伴う供給不足、ドイツの付加価値減税の反動などといった要因が徐々にはげ落ちていくためだ。

ただ、ラガルド氏は「供給不足とエネルギー価格の上昇が長引けば、景気回復の減速につながりかねない」と指摘。賃上げなどを通して「物価上昇圧力が強まる可能性がある」とも語り、今後の動きを注視していく姿勢を示した。

ECBは今後ゆっくりと緩和縮小を進めていくとみられる。エネルギーと食料を除いたコアの物価上昇率はまだ2%未満で、賃上げも広がりを欠く。2022年には物価上昇率が再び1%台に下がる可能性が高く、一時的な物価上昇に過剰反応すれば、景気の腰折れにつながりかねないためだ。

もとより景気は盤石ではない。国際通貨基金(IMF)の分析では、21年のユーロ圏の需給ギャップは潜在国内総生産(GDP)比でマイナス2.8%と大幅な需要不足のままだ。米国はプラス0.6%と需要超過にあり、ECBの緩和縮小は米連邦準備理事会(FRB)より難路となる。

ラガルド氏は景気について力強く回復しているとしたが「勢いはある程度和らいでいる」と認めた。供給制約の問題でユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)は10月まで3カ月連続で悪化。ドイツの主要経済研究所は同国の21年の成長率予測を春時点の3.7%から2.4%へ下方修正した。

ECBは12月の次回理事会で「少なくとも22年3月まで」続けるとしてきた緊急買い取り制度の存廃を議論する。廃止を決めるとしても、既存の量的緩和政策の拡充や新たな仕組みなどで影響を最小限に抑える案が浮上している。

FRBは11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、量的緩和の縮小(テーパリング)開始を決める見通しだ。22年には利上げが始まる可能性がある。

カナダは27日に量的緩和の終了を決定した。利上げは新興国だけでなく、韓国やノルウェー、ニュージーランドなどにも広がっている。米国が緩和縮小に向かうなか、ドル高・自国通貨安が進めばインフレが加速しかねないことも、経済規模が比較的小さい国を利上げに追い立てている。』

「国有企業の優遇存在せず」 中国、対外批判に反論

「国有企業の優遇存在せず」 中国、対外批判に反論
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM284NB0Y1A021C2000000/

『【北京=川手伊織】中国商務省の王受文次官は28日の記者会見で、中国の市場開放をめぐる国有企業の優遇への批判に対し「民間企業などと同じく独立した市場主体で、特別な待遇は受けていない」と反論した。中国が加盟申請した環太平洋経済連携協定(TPP)は補助金による国有企業の優遇を禁じる。中国と海外の認識の違いが改めて浮き彫りになった。

世界貿易機関(WTO)が22日まで開いた中国の貿易政策の審査について会見を開いた。審査は加盟国が貿易の現状を説明し、各国からの質疑に応じるものだ。中国への質問は2562件に上り、前回審査の2018年より16%増えた。

王氏によると、サイバー空間の統制を強化する中国のインターネット安全法や知的財産をめぐる裁判がWTOの規定に合致するかといった質問が出た。王氏は「WTOの範囲を超えている」問題もあったとし、中国への批判は適切でないとの考えを示した。

米国などは、中国がWTOのルールの下で「発展途上国」と申告して特別待遇を受けていると問題視する。王氏は「中国の経済成長は格差があり十分ではない」と強調。今後の対応については「自国の経済成長の水準などに基づいて、実務的に処理していく」と述べた。』

中国外務省、米台連携に猛反発「強大な能力みくびるな」

中国外務省、米台連携に猛反発「強大な能力みくびるな」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM289PK0Y1A021C2000000/

『【北京=羽田野主】中国外務省の汪文斌副報道局長は28日の記者会見で、台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統が米CNNに対し、訓練目的で米軍部隊の派遣を受けている事実を認めたことに猛反発した。「いかなる国も中国が国家主権を守る強い能力を見くびるな。そうでなければ必ず再び失敗する」と述べた。バイデン米政権と台湾の連携を強く批判した。

汪氏は「台湾独立は死ぬ道であり、それを支持するのも帰れなくなる道だ」と強調した。中国が唱える中国大陸と台湾は1つの国に属するという「一つの中国」原則の履行を国際社会に求めた。米国は中国本土と台湾は不可分だという中国の立場に異を唱えない一方、台湾の安全保障に関与する「一つの中国」政策を掲げている。』

[FT]ドイツで習氏関連本の出版イベント中止 中国が圧力

[FT]ドイツで習氏関連本の出版イベント中止 中国が圧力
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB28DOQ0Y1A021C2000000/

『中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席について書かれたドイツの新刊本の出版を記念するイベントが、中国の外交官からの明確な圧力で中止になった。中国に批判的な勢力は反発している。

中国の外交官は習近平国家主席の意向に配慮する(12日、中国で開いた国際会議で演説)=ロイター

この本は独誌シュテルンで中国特派員を長く務めたエイドリアン・ガイゲス氏と、独誌シュピーゲル元編集長のシュテファン・アウスト氏の共著「習近平―世界で最も力のある男」(邦訳未刊)だ。ドイツの2つの大学に設けられた中国政府の教育機関「孔子学院」がそれぞれ出版記念のオンラインイベントを計画していた。

ところが出版したパイパーベルラグは、イベントが「中国側の圧力で急きょ中止された」と発表した。同社によると、イベントのうちの一つはデュースブルク・エッセン大で開催が予定されていたが、中国の馮海陽・駐デュッセルドルフ総領事が介入して中止になった。

パイパーベルラグは、孔子学院の職員の発言を引用する形で「習近平氏を普通の人間として話題にしてはならない。習氏に触れたり話したりすべきではない」と説明した。

これが物議を醸し、孔子学院の役割が改めて注目されている。中国教育省の一部門が運営するこの機関の役割は、中国の言語や文化を海外に普及させることだ。

中国は孔子学院を、自国の言語や文化の学習を推進するとともに、中国と諸外国との「相互理解や友好の深化」を目指して教育・文化の交流の場を提供する手段だと位置付けている。

一方、この機関を中国政府が教育に見せかけたプロパガンダ(政治宣伝)を広め、大学で言論の自由を封じ、学生を監視する手段だという批判もある。

欧州議会議員で、辛辣な中国批判で知られるラインハルト・ビュティコファー氏は、書籍関連イベントの中止という決定を「言語道断だ」と非難した。「(この動きの背後にいるとされる)中国の官僚たちは、私たちが孔子学院を抑制し排除すべき理由を証明したようなものだ」と話す。

ベルリンのシンクタンク、グローバル公共政策研究所のトルステン・ベナー所長は「今回の事態を受け、ドイツの全大学の学長は、学問の自由を掲げる国内の大学やほかの学術機関に孔子学院が存在してはならないとわかったはずだ」と語った。また「孔子学院と提携するドイツの大学は大きな風評被害のリスクにさらされている」とも指摘した。

在ドイツ中国大使館は声明で、孔子学院のイベントは「双方の共同の利益と関心事に役立つものでなければならない。包括的なコミュニケーションに基づいて計画・実施される必要がある」という見解を示した。

声明は、中国が孔子学院を「中国への理解を深め、客観的で包括的な知識を得るためのプラットフォーム」に発展させる考えだと説明した。だが「学術・文化交流の政治化には強く反対する」と続けた。

パイパーベルラグのフェリシタス・フォン・ラブンベルク代表は、出版イベントの中止を「不穏なシグナルだ」と表現した。

著者の一人であるアウスト氏はこの状況が、ガイゲス氏との共著の根底にあるテーマを裏付けると考えている。「独裁政権(中国の習指導部)が経済で米欧を追い抜こうとしているだけでなく、自分たちの価値観を国際社会に押し付ける構えをみせている。私たちの(重視する)自由とは対立する価値観だ」と解説する。

出版記念イベントは、デュースブルク・エッセン大とライプニッツ大ハノーファーにそれぞれある孔子学院で今週、開催される予定だった。パイパーベルラグによると、デュースブルク・エッセン大のイベントは、武漢大と駐デュッセルドルフ中国総領事の明らかな介入で葬られた。

ハノーファーでは、孔子学院を共同運営する上海市の同済大がイベントを中止させたという。

ライプニッツ大ハノーファーは声明で、イベントの中止は「受け入れられず、戸惑いを感じる。理解しがたい」と憤りを表明した。

「ライプニッツ大ハノーファーは、批判的な科学的言説や意見交換を受け入れる国際主義の大学だと自任している」と声明は指摘し、アウスト氏とガイゲス氏を同大学における朗読会に招いていたと明らかにした。

デュースブルク・エッセン大は26日付の声明で、出版イベントについて「計画にも中止にも関与していない」と説明した。同大学のウルリッヒ・ラトケ学長は「この決定はわれわれにとって不可解で、二度とあってはならない」と強調した。

By Guy Chazan

(2021年10月26日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

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多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

岩間陽子のアバター
岩間陽子
政策研究大学院大学 政策研究科 教授
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分析・考察

この問題は、ドイツでも大変注目を集めました。

著者の一人ガイゲス氏がインタビューに応じて、これまで何度も孔子学院と仕事をしてきたが今回のようなことは初めてで、孔子学院にとっては「死の一撃」(Todesstoss)になると語っていました。

メルケル時代も終わり、中国との関係が転換期に来ていると感じました。

同時に、歴史問題で過度に政府が介入しすぎることは、言論の自由、学問の自由への介入と取られうることを、日本政府もしっかり認識して広報活動を行うべきです。

多少気に入らない見方が出てきても、「我々は学問の自由を重んじます」という態度に徹する方が、長期的には尊敬を得られるのではないでしょうか。』

トランプ氏「再出馬する」と側近観測 次期米大統領選

トランプ氏「再出馬する」と側近観測 次期米大統領選
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN231K90T21C21A0000000/

『【ワシントン=坂口幸裕】トランプ前米大統領側近のジェイソン・ミラー氏は日本経済新聞に対し、トランプ氏が2024年の次期大統領選に出馬するという見通しを示した。ミラー氏は20年の大統領選でトランプ氏の広報担当を務めた。

21日のインタビューで「トランプ氏は24年の大統領選に出馬するだろう」と明言。「(トランプ氏は)まだ(出馬を)決めたとは言っていないが、彼の話からは米国を助けたいという情熱が伝わる」と述べた。「トランプ氏が出馬したら支援する」と語った。

トランプ氏が出馬すれば、大統領職を争う民主党候補はハリス副大統領かニューサム・カリフォルニア州知事のいずれかになるとの見方を示した。

7月にミラー氏が立ち上げたSNS(交流サイト)「GETTR(ゲッター)」は21年をメドに日本での事業開始を検討しているとも述べた。トランプ氏は20日、独自のSNS「トゥルース(真実)ソーシャル」を創設すると発表したが、その直前に同氏から電話で直接聞いたと明かした。

現時点でトランプ氏はゲッターのユーザーでなく、ミラー氏は「(トランプ氏は)近い将来、市場での競争相手となるだろう」と語った。

大統領在任中にツイッターを通じて発信を続けたトランプ氏は既存のSNSから排除されて以降は発信力の低下が指摘される。自らSNSをつくってテコ入れする狙いがある。ミラー氏は「トランプ氏にゲッターへの参加を呼びかけてきたが、最終的に金銭的な条件面で折り合えなかった」と説明した。

自身が最高経営責任者(CEO)を務めるゲッターの現在のユーザー数はおよそ300万人。全体の半数近くを占める米国に次いでユーザーが多いのは日本とブラジルでそれぞれ35万人ほどいるという。英国やフランス、カナダといった米欧に加え、韓国やインドなどにも事業を広げる可能性がある。

ミラー氏は11月に実施する日本市場の調査を踏まえ参入を判断すると説明した。「まだ答えは出していないが、実際に行動に移すことを楽しみにしている」と話した。

ツイッターやフェイスブックは1月の米連邦議会議事堂占拠事件を受けてトランプ氏のアカウントを凍結した。米国では保守派の議員などの間で「リベラルなIT(情報技術)企業は保守派の発言を制限している」との不満がくすぶる。

ミラー氏は「私の政治的信念が中立であるかのように装うつもりはない。私は保守的な共和党員だ」と言明。「あらゆる政治的信条を歓迎する。違法な写真を投稿したり誰かを脅すような違法行為を示唆したりするなどの利用規約に反しない限り歓迎する」と強調し「私は言論の自由が好きだ」と主張した。』

ASEAN型意思決定、もろさ露呈 首脳会議閉幕

ASEAN型意思決定、もろさ露呈 首脳会議閉幕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM27DUL0X21C21A0000000/

『【シンガポール=中野貴司】東南アジア諸国連合(ASEAN)は28日までの3日間、首脳会議と関連会議をオンラインで開いた。ミャンマー国軍の欠席と対話の行き詰まりは、内政不干渉を原則とするASEAN型意思決定と統治のもろさを露呈した。大国による翻弄を避けるためにも、ASEANは多国間の共同体としての結束再建が急務になる。

議長国ブルネイのボルキア国王は28日の閉幕後の記者会見で「ASEAN加盟国は国民の意思に沿ってミャンマーが正常に戻ることを望んでいる」と発言した。ASEANの内政不干渉の原則に言及した上で「ミャンマーの人々だけが完全に問題を解決できる」と指摘したほか、「ミャンマーはASEANという家族の重要な一員だ」と強調した。

ASEAN憲章は第2条で加盟国の内政への不干渉を、第20条で総意に基づく意思決定を基本原則に掲げる。経済規模や文化、宗教が多様な10カ国の結束を維持するための知恵で平時には機能したが、2月にミャンマーで国軍のクーデターが起きると2つの原則は、対応を遅らせる足かせになった。

ミャンマー問題への関与を巡り、同国を除く加盟9カ国の間で意見が分かれ、仲介役の特使の決定が遅れた。ミャンマー国軍は内政不干渉を盾にASEANとの5つの合意事項の履行を渋った。

民主主義や人権尊重がないがしろにされた現状に危機感を強めたASEANは首脳会議に国軍トップを呼ばない異例の決定を下したが、それが国軍の反発を呼び、民主派との対話仲介は遠のいた。ミャンマーの欠席に至る混乱はASEANの統治能力への不信と加盟国間の亀裂を生んだ。米欧の制裁路線も十分な効力をあげていない。

ASEAN議長国は現在のブルネイから2022年にはカンボジアに引き継がれる。カンボジアは中国と親密で、前回に議長国だった12年には南シナ海問題を巡る外相会議の共同声明をまとめられなかった。南洋工科大(シンガポール)のバリー・デスカー教授は「カンボジアはミャンマー国軍により同情的になり、加盟国間のもろい総意をさらに弱体化させるだろう」と懸念する。

新型コロナウイルスの感染拡大が起きる前、ASEANは30年までに米中、欧州連合(EU)に次ぐ世界第4位の経済圏になるとの予測もあった。「アジア最後のフロンティア」といわれたミャンマーの経済・投資環境がクーデターによって大きく悪化し、コロナ下での国境を越える域内移動の再開もEUなどに比べ遅れている。

シンガポール国際問題研究所のサイモン・テイ会長は「ASEANはその潜在力を実現できるかどうかの転機にある」と話す。ASEAN各国が共同体としての強みを生かせなければ、ミャンマー問題をはじめとする地域の課題に対処できないだけでなく、ポストコロナの世界で存在感の発揮が難しくなりかねない。』

南シナ海巡り米中が応酬 東アジア首脳会議

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM28C0E0Y1A021C2000000/

【ワシントン=中村亮、北京=羽田野主】バイデン米大統領はオンライン形式で開かれた27日の東アジア首脳会議で、中国の南シナ海進出などを念頭に「国際秩序への脅威に対する懸念」を表明した。これに対し、中国の李克強(リー・クォーチャン)首相は「南シナ海は全体的に安定を維持している」と反論し、応酬となった。

ロイター通信によると、バイデン氏は台湾問題に「極めて強固に」関与すると強調し、「地域の平和と安定を脅かす中国の高圧的な行動を深く懸念している」と中国を批判した。東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の首脳を前に「インド太平洋に永続的に関わる」とも強調し、同盟国と共に民主主義や公海航行の自由を支持すると訴えた。

一方、李氏は「中国とASEANの共同の努力によって、南シナ海で航行の自由に問題が生じたことはない」と主張。南シナ海での紛争防止を目的としたASEANとの行動規範(COC)の策定作業が進んでいると説明し、米国の介入は不要だと訴えた。

ほかの参加国からは米中が対立を和らげるよう求める声があがった。シンガポールのリー・シェンロン首相は「ASEAN各国は米中のどちらか一方につくことは望んでいない」と述べたうえで、米中が気候変動問題など共通の利益を持つ分野で「暫定協定」を結ぶべきだと指摘した。

米大統領の東アジア首脳会議への出席は5年ぶり。ASEANは複数の加盟国が中国と南シナ海の領有権を争っている。安全保障分野で米国の後ろ盾は不可欠で、各国はバイデン氏の出席を歓迎した。

一方、ASEANは影響力を増す中国とも経済を中心に関係を深める考えだ。ASEANと中国は28日に発表した中ASEAN首脳会議の議長声明で「包括的戦略パートナーシップ」を構築したと発表した。双方は11月、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席を議長とする特別首脳会議を開く計画だ。

米巨額経済対策、200兆円に半減 バイデン大統領方針

米巨額経済対策、200兆円に半減 バイデン大統領方針
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN28C9G0Y1A021C2000000/

『【ワシントン=大越匡洋】バイデン米大統領は看板政策の1つである子育て支援や気候変動対策に長期に財政資金を投じる歳出・歳入法案について規模を当初想定から半減し、10年で1.75兆ドル(約200兆円)とする枠組みを決めた。与党・民主党内の路線対立が解けず、当初めざした法人税率、個人所得税の最高税率の引き上げは見送る。政権は党内論争を決着させる構えだ。

バイデン大統領は28日朝、下院の党員集会で「ビルド・バック・ベター(よりよき再建)法案」と名付けた政策の枠組みを表明し、早期実現を訴える。政府高官は「民主党上院議員全員の支持を得て、さらに下院も通過すると確信している」と話す。

法人税率などの引き上げを見送る代わり、財源として巨大企業を対象に会計上の利益に最低15%を課すことを盛った。自社株買いへの1%課税のほか、年間所得が1000万ドルを超える個人富裕層に追加税率を導入する方針だ。国際社会が合意した多国籍企業を対象に各国が15%の最低税率を定める税制改正もめざす。

政権は10年間の歳入増を1兆9950億ドルと見込み、歳出増をすべて賄えると説明する。ただ徴税強化による4000億ドルといった効果が不透明なものも含まれている。施策として幼児教育の機会拡充や子育て支援に4000億ドルを投じるほか、子育て世帯の減税拡充、再生エネルギー投資への税額控除などを挙げた。1.75兆ドルと別枠で移民対策に1000億ドルを費やす方針も表明した。

歳出・歳入法案は当初、10年で3.5兆ドルの財政資金を投じることをめざし、急進左派がリベラル層に訴える政策を網羅していた。これに対し、保守系に近い党内中道派のマンチン、シネマ両上院議員が財政膨張や税率引き上げに反対。対立が深まった。

上院は民主、共和が各50議席で勢力が拮抗し、法案実現のためには1人の造反も許されない。マンチン、シネマ両氏はバイデン政権のもう一つの看板政策である超党派インフラ投資法案を主導し、すでに上院で可決したが、民主党左派は歳出・歳入法案の政策を実現しない限りインフラ法案の下院採決に応じないと主張。膠着が続いた。

バイデン氏は28日中に欧州歴訪に出発し、英国での第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)などに出席する。11月初めには接戦が伝えられるバージニア州知事選を控えており、政権支持率が低迷するなかで具体的な成果を急いでいる。

【関連記事】「中国に勝つため」、米大統領 規模半減の政策実現訴え 』

Facebook、社名を「メタ」に変更 仮想空間に注力

Facebook、社名を「メタ」に変更 仮想空間に注力
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN258L20V21C21A0000000/

『【シリコンバレー=奥平和行】米フェイスブックは28日、同日付で社名を「Meta(メタ)」に変更したと発表した。2004年に発足した同社はSNS(交流サイト)を軸に成長してグループ全体の利用者が36億人に迫るが、企業体質や管理体制への批判が高まっている。社名変更によってイメージを刷新し、仮想現実(VR)などの成長領域に注力する。

【関連記事】Facebook、社名を「メタ」に なぜメタバースに注目?

「メタバース」構築へ1.1兆円

同日に開いた開発者会議でマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が説明した。事業がSNSに加えて画像共有アプリや「メタバース」と呼ぶ仮想空間の構築に広がっていると指摘し、「当社の事業のすべてを包含する社名が必要になっている」と述べた。フェイスブックはSNSの名称として利用を継続する。

28日の発表会で紹介した仮想空間「メタバース」のイメージ映像

新たな社名のもと、メタバースの構築に注力する。VRや拡張現実(AR)などの技術を組み合わせて仮想空間で遊んだり交流したりできる基盤を作り、関連サービスを拡充したい考えだ。ザッカーバーグ氏は今年7月、「数年内に当社はSNSの企業からメタバースの企業へ変わる」と説明していた。

社名変更に合わせて看板も掛け替えた(28日、カリフォルニア州メンロパーク市の本社)

25日には決算の開示方法を変更し、21年10~12月期からSNSなどの既存事業を主体とする「ファミリー・オブ・アップス」と、メタバース事業を含む「フェイスブック・リアリティー・ラボ」に分けて売上高と営業利益を公表すると発表していた。また、21年12月期に同事業に約100億ドル(約1兆1000億円)を投じ、さらに増やしていく考えも示している。

登記上の正式社名は「メタ・プラットフォームズ」とする一方、対外的にはメタの名称を使用するとしている。日本の証券コードに相当するチッカーシンボルは12月1日に、現在の「FB」から「MVRS」に変更する。社名変更の発表を受け、同社の株価は一時、前日比約4%上昇した。

フェイスブックは04年に米ハーバード大学に在学中だったザッカーバーグ氏らが立ち上げ、世界最大のSNSへと成長した。12年には画像共有アプリ「インスタグラム」、14年には対話アプリ「ワッツアップ」の運営会社をそれぞれ買収し、VR端末の開発会社も傘下に収めている。

高まる批判、社名変更でイメージ刷新

収益面ではSNSの利用履歴をもとに一人ひとりの趣味や好みを把握し、最適な広告を配信する事業を拡大させた。世界の企業は効率的な広告配信の仕組みを評価し、同社の売上高は20年12月期に859億ドルまで拡大。インターネット広告で米グーグルに次ぐ世界シェアを確保した。

米シリコンバレーの成功物語として称賛を浴びる一方、詳細な個人情報に依存する事業モデルはプライバシー重視の流れの中でたびたび批判を浴びてきた。特に16年の米大統領選で同社が集めた大量の個人情報が不正使用されたケンブリッジ・アナリティカ事件が発覚すると、米国を中心に社会的な反発が強まった経緯がある。

英議会の公聴会で証言したフェイスブック元社員のフランシス・ホーゲン氏(右)=英議会提供・ロイター

足元では13歳未満を対象としたインスタグラムを開発する構想が表面化し、米国で消費者保護団体などの反発を招いた。また、9月半ばからは元社員が持ち出した大量の社内文書を元に米メディアが同社の企業体質や管理体制の不備を相次いで報じ、社内外で批判が高まっていた。

米国では消費者に加えて社員が社会的な問題に対する企業の姿勢を重視するようになっており、人権問題の軽視なども報じられてきたフェイスブックは企業イメージの刷新が急務だとの指摘も出ていた。ただ、社名変更後もザッカーバーグ氏が議決権の過半を握り、会長とCEOを兼務する体制が続く。企業統治に問題があるといった批判が続く可能性がある。

【関連記事】

・Apple規制で米IT明暗 Google最高益、Facebookは逆風
・FacebookにApple規制の重圧 「包囲網」は世界に拡大

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

藤井保文のアバター
藤井保文
ビービット 執行役員CCO 兼 東アジア営業責任者
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ひとこと解説

このスクリーンショットでは相当しょぼく見えますが、実際ザッカーバーグのプレゼンは、そもそもリアルかバーチャルかも分からない背景の中でその世界観が表現され、非常にワクワクするものでした。必見です。

https://www.facebookconnect.com/ja-jp/

彼らのメタバースにおいて重要なのは「コミュニケーションの新たな在り方」であり、その意味でこれまでのVRとは一線を画します。身の回りのものをホログラムで置き換えたり、無駄な移動を減らしたりすることで、脱炭素まで志向されています。

確かに批判のある中ではありますが、決してそれだけではないビジョンと目的が打ち出された大きな意思決定であることが、映像からは伝わりました。

2021年10月29日 7:17

伊佐山元のアバター
伊佐山元
WiL 共同創業者兼CEO
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分析・考察

今やシリコンバレーの学生でフェースブックを使っている子供たちは皆無の状況。

引退したOld PeopleのSNSと揶揄されている。

創業から17年、上場してもうすぐ10年、指数関数的な変化が当たり前のIT業界では、常に変化し続けないと、新しいスタートアップに喰われてしまう。今回の大きなブランド変更で、果たして若者の心を捉えることができるのか。今後の動向が楽しみだ。

2021年10月29日 8:09

天野彬のアバター
天野彬
電通 電通メディアイノベーションラボ 主任研究員
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ひとこと解説

今後事業として注力する「メタバース」に寄せた名前になりそうと事前に予想されていましたが、親しみやすい名前になりましたね!今後はGAFAではなくGAMAと呼ぶようになるんでしょうか。

ザッカーバーグ氏の基調講演を見ましたが、新しい技術にフォーカスしつつも、人と人とのつながりを築き、そこに豊かな体験をつくるというビジョンはぶれていないと感じます。今後は各サービスにVR要素が付加されていくようですね。

スマホ×SNSも素晴らしいイノベーションでしたが、普及も一巡し、技術的・市場的にも成熟感が見えてきていると思います。そんな中で、果敢に新しい領域にチャレンジを続ける姿勢は素晴らしいと感じました。

2021年10月29日 14:35

村上臣のアバター
村上臣
リンクトイン日本代表
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ひとこと解説

今回のマーク・ザッカーバーグのプレゼンは必見です。これまでVRやメタバースというとゲームなどのエンターテインメント用途がほとんどでしたが、ワークプレイスを一新し我々の働き方にも大きな影響を与える製品ヴィジョンとなっています。

コロナ禍におけるリモートワークの流れが生まれたことも、今回の意思決定の後押しになったと思われます。「移動できなければ、アバターを動かしてしまえばいい」という考え方は、まさにシリコンバレースタートアップの持つディスラプト文化を強く感じます。

2021年10月29日 9:34 』

「中国に勝つため」 米大統領 規模半減の政策実現訴え

「中国に勝つため」 米大統領 規模半減の政策実現訴え
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN28EMA0Y1A021C2000000/

『【ワシントン=大越匡洋】バイデン米大統領は28日に演説し、10年で1.75兆ドル(約200兆円)を子育て支援や気候変動対策に投じる看板政策の枠組みについて「中国や他の主要国との21世紀の経済競争に勝つ道筋をつける」と述べ、早期実現を訴えた。与党・民主党内の路線対立により、規模を当初掲げた3.5兆ドルから半分に圧縮する譲歩を迫られた。

バイデン氏は「私を含めて、誰も望むものをすべて手に入れることはできなかった。しかし、それが妥協だ。合意形成だ」と述べた。バイデン氏は演説に先立ち、同日朝に公表した「ビルド・バック・ベター(より良き再建)法案」の新たな枠組みを下院の民主党議員に説明し、実現への協力を求めた。

当初は10年で3.5兆ドルの財政資金を投じるとして、党内の急進左派がリベラル層に訴える政策の実現をめざした。これに対し、保守層に近い党内中道派のマンチン、シネマ両上院議員は財政膨張や税率の引き上げに反対した。上院は民主、共和が各50議席で勢力を二分し、一人でも造反すれば法案を実現できないため、調整は難航した。

党内左派はマンチン、シネマ両氏をけん制するため、両氏が主導するバイデン政権のもう一つの看板政策、超党派インフラ投資法案の下院での採決を拒んだ。この結果、政権が推進する2つの法案がどちらも実現できない膠着状態が続く。

バイデン氏は28日、欧州歴訪に出発。その前にお膝元の内紛に決着をつけることを狙った。

【関連記事】米巨額経済対策、200兆円に半減 バイデン大統領方針 』

中国・ロシア国境の黒河、甘粛省の蘭州など、いきなり都市封鎖

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)10月30日(土曜日)
通巻第7100号   <前日発行> 
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 中国・ロシア国境の黒河、甘粛省の蘭州など、いきなり都市封鎖
  デルタ株感染者が数名、突然のロックダウンは過剰予防か、それとも?
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 日本では武漢肺炎(新型コロナ)の災禍が恰も終息したような雰囲気があるが、まもなく第六波がやって来そうだ。イヤ、確実に第六波はくる。

 モスクワは一部地域にロックダウン、外出禁止となっている。他方で、ツアーブームが再燃している。ロシア政府は、10月29日から11月7日までを「非労働週間」とし、勤務先へ行くな、自宅からダーチャへ行って外出を控えろというキャンペーンを始めた。
 中国でロシアと国境を接する黒河が都市封鎖を決定した(10月28日)。黒河は、目の前がロシアで、夥しいロシアからの観光客がある。

 WHOによればデルタ株の93%が英国であり、しかも既にデルタ株は世界43ヶ国で感染が見られるとしている。
 英国ではチャールズ皇太子の感染が確認され自主隔離。スペインではマリア・テレサ王女が死亡した。
 いずれもデルタ株による感染と言われる。

 問題は中国である。

 コロナを退治したと大見得を切っていたが、十月中旬に東北部で感染拡大、内蒙古省では黒河封鎖前にも州都のフフホトなどが都市封鎖となった。
 10月26日、甘粛省蘭州では六人の感染が伝わり、400万都市である蘭州が都市封鎖という厳格な措置が取られた。
 デルタ株への過剰反応、それとも国家安全保障上の訓練なのか?

 北京では僅か四人の感染が出たが、北京五輪の外国人客はお断りとなり、北京マラソンは延期と決まった。

 公表された数字では中国における10月17日から26日までの感染者は198人である。因みに日本は規制緩和に動き、居酒屋も久しぶりに再開された。このところ、一日の感染は東京が30人以下となった。しかし中国の感染者は、その日本より圧倒的に少ないのである。
 何かおかしくないか?

     ○△□◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□◇◎   

中国の超音速ミサイル実験を米統幕議長が追認

「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)10月29日(金曜日)参

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)10月29日(金曜日)参
通巻第7099号  
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 中国の超音速ミサイル実験を米統幕議長が追認
  地球の何処へでも攻撃できるスーパー兵器は核兵器搭載が可能
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 10月27日に米国のミリー統幕議長の談話が公開された。これはブルームバーグのインタビューに答えたもので、中国が八月に実験した超音速ミサイルの事実を認め「甚だしい懸念」とした。
 ミリー統幕議長は、1957年にソ連が米国に先駈けたスプートニク打ち上げ成功の衝撃に近いとも述べた。

 また国防総省のカービー報道官は「地域のデタントに協力しない中国の戦略向上は憂慮にたえないが、それらをもって中国の国益に従えと周辺国を威圧したりする外交と防衛政策を中国は組み合わせている」と指摘した。

 これまでの経緯を振り返ると、音速の5倍以上の速度でミサイルが飛翔するため、迎撃が難しいとされる「極超音速ミサイル」の発射実験を中国軍が2021年8月に行ったとイギリスのフィナンシャル・タイムズが報道した(10月17日)。

 中国は核弾頭搭載可能な極超音速ミサイルを、まず打ち上げロケットに搭載、地球を旋回したあと、地上の標的に滑空した。ただし中国当局は翌日、この報道を否定して、「通常の宇宙船実験だった」とした。

 真偽のほどはともかくとして音速の5倍以上のスピードで飛ぶ極超音速ミサイルは、軍事革命とも言える衝撃である。にもかかわらず日本のメディアは意味が分からないらしく、マジな報道はなかった。

 極超音速兵器はマッハ5を超える速度で飛翔する。このミサイル開発に米国、中国、ロシアが開発を競っている。
とくに中国はDF-17ミサイルの発射実験に成功したと伝えられ、軍事評論家の多くが「もし、そうならソ連が先にスプートニク打ち上げに成功したほどの衝撃だ」とした。

中国科学院(CAS)が2008年に「極超音速飛行条件を再現する衝撃トンネル」プログラムを開始し、2012年に稼働を始めたことは判明している。

サウスチャイナ・モーニング・ポストは「星空2弾」は核弾頭を搭載し、音速の6倍とした(同紙、2018年8月6日)。超音速実験は秘密のトンネルで行われ、燃焼保持安定性および回復温度などの熱特性を分析する。JF-12トンネルは、四川省の三川に位置し、人民解放軍が管理していると米国情報筋は睨んでいる。
 
 これらの技術は中国スパイが米国から取得した。米国ASAのグレン研究センターなどが開発した革新的な計算流体力学(CFD)、アルゴリズムは公表されており、中国はこのような機関から必要な知識を得た可能性が高い。

強度な風圧、気圧に堪える風洞実験、極超音速車両の設計にはCFDコンピュータシミュレーションが必要であり、米国は技術を公開していたため、結果的に中国の極超音速研究開発の取り組みに寄与したことになる。

 しかも、極超音速車は弾道ミサイルに関する既存の軍備管理条約の対象ではない。
 米国は2021年2月にロシアとの二国間新戦略兵器削減条約(START)を延長し、今後も中国に将来の戦略的軍備管理交渉に参加するよう説得を続けているが、中国が参加を拒んでいるのだ。

 中国は性能がダメなら数で勝負だという考え方に立脚しているので、西太平洋では優位に立てる短・中距離弾道ミサイルを大量に備蓄している。だから軍備管理条約に入らないのだ。

 あまつさえ中国は多国間輸出管理体制であるミサイル技術統制体制(MTCR)の署名国ではない。それゆえに中国政府はミサイル不拡散義務に拘束されず、パキスタン、イラン、サウジアラビア、シリアにミサイル技術を売り飛ばし、物騒な繁殖に力を貸しているのである。

トランプ前政権は、この不利なバランスを回復させるため2019年8月に「中距離核戦力条約(INF条約)」から撤退した。

 ニュースが飛びこんできた。

蔡英文・台湾総統は米CNNテレビのインタビューで、中国の脅威が増大している。このため「訓練目的」で米軍部隊の派遣を受けている事実を初めて認めた。

米軍の特殊作戦部隊と海兵隊が台湾に派遣されている。事実上の米大使館に多数駐在していることは、既知の事実だった。軍事訓練は秘密にされてきた。

このタイミングで蔡総統が米軍の存在を認めたのは前日のブリンケン米国財務省官が「台湾の国際機関への参加を促進する」とした発言に勇気づけられたからとする華字紙の解説もあった。

インドも呼応した。

10月27日、5000キロ射程の長距離ミサイル「アグニ5」を、正確にベンガル湾の目標まで飛翔させたと発表した。

     ○△□◇み◎○△□や○△□◇ざ◎○△□き△□◇◎   』