静岡5区 残った保守分裂、派閥の代理戦争

静岡5区 残った保守分裂、派閥の代理戦争
注目区の現場から(2)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA21DIN0R21C21A0000000/

 ※ 細野さん、岸田政権たん生に伴う「権力構造の変化」、のワリを食った形だな…。
 ※ 幹事長が交代しなかったら、安泰だったろう…。

 ※ 諸行無常、栄枯盛衰は「世の習い」だ…。

『「勝てなければ政治の世界から引退する」。静岡5区の無所属前職、細野豪志氏は1日、地元での記者会見で訴えた。2000年の衆院選で旧民主党から初当選し小選挙区で連勝してきた。今回は「無所属のハンディを負う」(細野氏)。

細野氏は旧民主で保守系の若手議員のリーダー格だった。東京都の小池百合子知事らと立ち上げた希望の党を経て自民党の二階派に入った。

地元で争ってきた経緯から自民入りは認められていない。保守系無所属として自民の公認候補としのぎを削る。

今回も各地の小選挙区で自民系の公認争いがあった。情勢調査などをもとに結論が決まった。静岡5区で公認されたのはこれまでと同じ吉川赳氏だ。吉川氏は3回にわたり細野氏に小選挙区で敗北している。

「私は一貫して自民党」「正当な議席を守る」――。吉川氏からは細野氏を意識した発言が相次ぐ。

吉川氏は岸田文雄首相が会長を務める岸田派に所属する。首相が4日の就任から数日後、岸田派の事務総長を務め19年に死去した故望月義夫元環境相の墓参りをした際にも同行した。

全国各地の公認争いはほとんどで調整がつき一本化した。静岡5区でどちらも引かず保守分裂となったのは岸田派対二階派の代理戦争の側面があるからだ。

首相は党総裁選で役員の任期制限を打ち出した。二階派を会長として率いる二階俊博前幹事長と距離を置く。

吉川陣営は「総裁派閥として自民の組織をフル稼働させる」と鼻息が荒い。演説会などに岸田派の木原誠二官房副長官や堀内詔子ワクチン相が駆けつけた。河野太郎広報本部長も唯一の公認候補と強調する動画を公開した。

一方で細野氏の選挙事務所には二階派を中心に自民議員らからの為書きが掲げられた。細野氏は22日、JR三島駅前で「得なければならないのは圧倒的な差をつけた勝利だ」と声を張り上げた。

細野陣営は目標を「吉川氏を比例でも落とすこと」と言い切る。細野氏は公明党の支援に期待し、演説で「比例では公明党に力を貸してほしい」と呼びかけた。

党静岡県連は細野氏を受け入れる雰囲気はない。党本部は県連と少し温度差がある。甘利明幹事長は細野氏について「勝ち方にもよるが、何かの余地は残しておかないといけない」と将来の自民入りを否定しない。

日本経済新聞の序盤情勢調査によると、細野氏は自民支持層を吉川氏とほぼ分け合った。細野氏は立憲民主党の支持層の3分の1、国民民主党の支持層にも食い込む。立民公認の新人、小野範和氏と野党支持層を奪い合う。

製造業がさかんな静岡では野党時代から付き合いのある細野氏に理解のある民間労組も少なくない。小野氏は「与党はコップの中の争いだ」と批判し、政権批判票の上積みを狙う。

自民は衆院選の前哨戦と位置づけた参院静岡選挙区の補欠選挙で立民などの推薦する野党系候補に敗れた。立民はこれを弾みに追い上げを目指す。諸派新人の千田光氏も立候補した。』