台湾・蔡総統、米軍の駐留初めて認める 米CNNで

台湾・蔡総統、米軍の駐留初めて認める 米CNNで
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM283GA0Y1A021C2000000/

『【台北=中村裕】台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統が27日(米時間)放映の米CNNのインタビューで、米軍が台湾軍の訓練を目的に台湾に駐留している事実を初めて公に認めた。「人々が思っているほど(駐留する米軍の数は)多くはないが、米国とは防衛能力の向上を目的に、幅広い協力関係にある」と述べた。

米軍の台湾駐留を巡ってはこれまでも様々な情報が飛び交ったが、台湾トップである総統が公に認めるのは今回が初めて。2020年以降は米軍の軍人が台湾軍を訓練する様子がフェイスブック上などに数回投稿されている。

米軍は公式には、米台が断交した1979年まで台湾に駐留していた。「米華相互防衛条約」に基づく軍事同盟が根拠だったが、米国が中国と国交を結び、台湾と断交したことで同条約が無効となり、在台米軍は撤退した。

ただ、米国は同年、台湾を軍事的に支援する台湾関係法を制定した。そこからは中国に配慮しながら、台湾への支援などを意図的に明確にしない「あいまい戦略」を取り、現在に至っている。

蔡氏はインタビューで、他国からの軍事支援がなくても台湾は自衛できるのかという質問に対し、「できるだけのことはするが、同じ志を持つ国からの支援も同様に重要だ」と述べた。

そのうえで蔡氏は、もし台湾が中国から攻撃を受けた場合は「米国との長期的な関係を考えれば、米国や地域の民主主義国が助けてくれると信じている」と述べた。今後は台湾軍の近代化も加速させたいとの考えを示した。

多様な観点からニュースを考える

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

鈴木一人のアバター
鈴木一人
東京大学 公共政策大学院 教授
コメントメニュー

分析・考察

CNNのインタビューを見たが、食事をしながらカジュアルなインタビューを受けるスタイルで、台湾は中国の圧力を気にしていないという雰囲気を作りながらも、やはり「世界で最も危険な場所」といわれていることに神経質になっていることが隠せないインタビューだった。

米国の支援が台湾の生命線になっているということを改めて確認させられる番組だったが、同時に日米の台湾への関与も重要だと考えさせられるところもあった。

2021年10月28日 17:58 』