米中、衝突回避の方策焦点に 富士山会合パネル討論

米中、衝突回避の方策焦点に 富士山会合パネル討論
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB226RJ0S1A021C2000000/

『23日に都内で開催した国際問題を話し合う「富士山会合」(日本経済研究センター、日本国際問題研究所共催)では米中対立をテーマにしたパネル討論も開かれた。川島真・東大教授は「米国は少なくとも衝突を望んでいないという印象を中国側は持っている」と説明。気候変動対策など協力分野の拡大が緊張緩和につながるかが今後の焦点になるとの見方を示した。

川島教授はバイデン米政権で気候変動問題を担当するケリー大統領特使が訪中するなど米中間の対話機会が増えていることに触れたうえで「北朝鮮やイラン、アフガニスタンの問題などの協力案件も具体的に出てきた」と指摘した。青山瑠妙・早大教授は「地域のホットイシュー(主要問題)に中国は積極関与する姿勢を示す」なかで、米国や同盟国が各地域の情勢安定にどのような役割を果たせるかが問われると述べた。

森聡・法政大教授は台湾情勢がさらに緊迫の度合いを増す可能性があると指摘する一方、米中間の対立が最終的な衝突に至るのを避けるため「なんらかの危機管理メカニズムを作ろうという動きが出てくるだろう」との見方を示した。年内開催で合意している、オンラインの米中首脳協議が一つの焦点になると語った。

米中の外交政策への内政の影響を指摘する声も聞かれた。鈴木一人・東大教授は、「中間層のための外交」を掲げるバイデン政権は、雇用確保に向けて中国経済への依存を減らすよう求める労働組合の圧力にさらされていると説明した。川島教授は2022年に共産党大会を控える中国にとって「米国との対立をどのように管理するかは敏感なテーマ」であると語った。

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