「中国、間もなくピークに達して衰退…一段と気まぐれで大胆になる」

「中国、間もなくピークに達して衰退…一段と気まぐれで大胆になる」
フォーリン・ポリシー誌の「衰退する中国が問題」が話題に
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/10/23/2021102380014.html

『米国と国際社会は「浮上する中国」ではなく、現在「頂点」を極めつつある中国がやがて衰退期を迎え、米国とより大きな対立を引き起こす可能性に注目すべきーという主張が、権威ある外交専門誌を通して提起された。ジョンズホプキンス大学の国際政治学者、ハル・ブランズ特別教授(Distinguished Professor、DP)とタフツ大学政治学科のマイケル・ベックリー教授は最近、外交専門誌「フォーリン・ポリシー」に「衰退する中国が問題」というタイトルの記事を寄稿した。

 米中関係はしばしば、紀元前5世紀のギリシャで覇権国スパルタと新興強大国アテネが繰り広げたペロポネソス戦争の対立構造になぞらえられる。当時、歴史家のトゥキディデスは、この戦争について「アテネの力が徐々に大きくなってスパルタは驚き、ついに戦争は避けられなくなった」と記述した。ハーバード大学の政治学者グレアム・アリソンは、既存の超大国が新興大国の浮上をけん制するため戦争のわなに陥ることを「トゥキディデスのわな」と呼んだ。その後、米国では「覇権国たる米国は浮上する中国が国際社会で動ける幅をもう少し広げてやり、戦争の危険性を低めるべき」といった類いのアドバイスが多かった。

 しかしブランズ、ベックリー両氏は「『トゥキディデスのわな』理論は実際のペロポネソス戦争の原因も正確に説明しておらず、発展軌道において既に頂点を極めており、やがて弱体化の危機に直面する中国の現在の事情についても診断を誤った」と主張した。両氏は「諸大国間の戦争は、それ以上の発展・拡大を期待できない新興国が、『挑戦の窓』を閉ざされる前に覇権国へ挑むことで起きる」とし「海洋軍事力で押されたアテネ、1914年に第1次大戦を起こしたドイツ、1941年に太平洋戦争を起こした日本、今の中国はどれも同じ状況にある」と指摘した。

 すなわち、新興大国は、パワーが拡張し続ける時点では、中国のトウ小平が唱えた韜光養晦(とうこうようかい。目立たず、時を待ちながら力を養う)のように覇権国に対抗できる時まで「対決」を遅らせる。しかし成長が限界に突き当たり、覇権国と同盟勢力に包囲されて衰退期が目前の時期に至ると、手遅れになる前に現在手に入れられるものを確保しようとして「戦争のわな」に陥りやすい-という。』

『ブランズ、ベックリー両教授は「現在米国が懸念すべきなのは、スーパーパワーを夢見たが頂点に達してしまい、国家的野望と国民的期待をもはや一致させられなくなりながらも衰退のつらい結果の受け入れを拒否する中国」だと記した。

 両教授は、中国にスーパーパワーの野望を抱かせた動力は急速に消えつつある、と主張した。1970年代から2000年代初頭にかけて、中国は食糧・飲料水・エネルギー資源の点でほとんど自給自足国家だった。また労働年齢層10人で65歳以上の高齢者1人を養う、理想的な人口構造になっていた。主要先進国経済では、この比率が5対1に近い。しかし2000年代末ごろから、この動力は停滞している。2050年代になると、労働年齢層2-3人で65歳以上の高齢者1人を扶養することになる。中国政府は9月27日、「非医療的妊娠中絶を厳しく制限する」と表明した。

 現在、中国の国内総生産(GDP)は米国の70%だが、購買力ベースで見ると米国を上回っているのは事実。しかし中国の経済成長は10年前から失速し、中国政府の公式発表でも2007年の14%成長から2019年には6%にまで落ちた。

 中国はウイグル族の人権じゅうりん、香港民主化弾圧などによって国際社会の圧迫を受けている。米国はファーウェイのような中国のテック企業(ITなどテクノロジーを活用する企業)に対し「締め付け」を加えている。また、クアッド(米日豪印の安全保障協議体)やAUKUS(米英豪の協議体)などを結成し、中国を圧迫している。欧州連合(EU)や英国も中国を「体制的競争者」と規定し、随時南シナ海へ軍艦や空母を送っている。

 ブランズ、ベックリー両教授は「中国は『機会の窓』が間もなく閉ざされる運命を迎えつつある、守勢に追い込まれた大国」と診断した。その上で「頂点に達した中国は今後10年間、自分たちの運が尽きる前に戦略的成果を得るため、より大胆かつ軽率に行動しかねない」と主張し「米国はこれまで、浮上する中国と対面せねばならなかったが、今後は衰退する中国が一層危険な存在になりかねないということを知るようになるだろう」とつづった。

李哲民(イ・チョルミン)先任記者 』