中国の鉄道は東南アジアを席巻するか

中国の鉄道は東南アジアを席巻するか
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『中国・ラオス鉄道は全長422km。雲南省南部の中国国境の街・磨憨(モーハン)と接するボーテンとラオスの首都・ビエンチャンを結ぶ。最高速度は旅客列車が時速160km、貨物列車は120kmを想定しているという。中国側報道によると、同線にはトンネルが75本あり、距離にすると延べ198km。半分近くがトンネルの中という路線になる。

中国・ラオス鉄道のルート概略図(資料を基に編集部作成)

内陸国で国土のほぼ全体が山がちなラオスにとって、基幹交通網の整備は念願とも言える課題だった。鉄道の建設は2016年12月に開始。コロナ禍にもかかわらず建設は予定通り進んでおり、今年の年末には営業運転開始にこぎつけるという。

ただ、同鉄道の敷設資金のうち6割はラオス政府が中国輸出入銀行からの借り入れで賄い、残りは中国・ラオス合弁会社が出資するという形を取っている。また、建設は一貫して中国資本の企業が請け負っている。このため、「一帯一路」のインフラプロジェクトで危惧される「債務漬け」にラオスが陥る懸念もあるといえよう。

クアラルンプール―シンガポール間の高速鉄道プロジェクトは頓挫してしまったが、中国の東南アジア戦略により、2020年代後半にはASEANを取り巻く鉄道網は大きな変革を迎えることだろう。高速鉄道が実現しなくても、気づけば中国製の標準軌鉄道が東南アジア諸国を走り回るという事態になっているかもしれない。

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