NATOトップ「中国への対応使命に」FTインタビュー

NATOトップ「中国への対応使命に」FTインタビュー
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR18C5Y0Y1A011C2000000/

『【ブリュッセル=竹内康雄】北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は英紙フィナンシャル・タイムズとのインタビューで、中国への対応が今後のNATOの使命の一つになると述べた。NATO加盟国は域外での活動を縮小し、域外からの脅威に対抗するために、域内の防衛力を強化すると主張した。

NATOは2022年6月の首脳会議で、今後10年間の新しい戦略概念を採択する予定だ。NATOは旧ソ連率いる東側陣営に対抗するためにつくられた軍事同盟で、長年、旧ソ連やロシアにどう対応するかが主要な任務だった。

だが足元ではロシア以外の脅威が増えており、中国の軍事能力・活動の拡大もその一つだ。ストルテンベルグ氏は「中国は我々に近づいてきている」と、サイバー空間や北極、宇宙などに安全保障関連の活動を広げていると説明した上で「中国は北欧にも届くような長距離兵器を増やしている」と訴えた。

ロシアと中国を別々の脅威と見なさず、「安全保障環境を一体として考えるべきだ」と主張。中ロが密接に連携していることに加え、NATO加盟国が技術に投資すれば中ロに対応できると述べた。

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員
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ひとこと解説

NATOの中国シフトは突然の出来事ではなく、サイバー攻撃などのNATO加盟国への安全保障上の脅威が、地理的概念を超えたものであることが共有される中で、中国の突き付ける安全保障上の課題についてのこれまでの議論の蓄積を踏まえたものです。

NATOパートナー国である日本政府との協議や、民間シンクタンクなどでのより自由な対話が、次のNATOの戦略概念に反映されるということだと思います。

ストルテンベルグ事務総長が2017年に来日した際には、当時の安倍首相らと会談するだけでなく、我々民間シンクタンクの研究者とも、オフレコで率直な意見交換の場を設けてもらい、中国の課題も活発に議論したことを記憶しています。

2021年10月19日 10:00 』