中国で蔓延する「寝そべり族」

中国で蔓延する「寝そべり族」
http://blog.livedoor.jp/goldentail/archives/27244995.html

『中国では若者を中心に、寝そべり族と呼ばれる人々が増えています。就職の競争率が高く、職務と関係の無い高学歴を求められ、共産党の意向ひとつで、就職先が無くなって失業する可能性がある為、働く事自体を諦めてしまった人達です。中国では、真面目に働いても、給料が未払いなんて事も、普通にあるので、労働自体をアホらしいと考える人も出てきています。

昨今の不動産業界では、数ヶ月単位で社員に対する給料の未払いが発生していますし、地方から出稼ぎに出てきている農民工などは、特に給料未払いの対象として狙い撃ちされています。また、習近平氏の鶴の一声で、営業廃止が決まった学習塾など教育産業関係者は、即失業です。営業している学習塾には、営業中に警官が踏み込んで、事務所の閉鎖を強行するなど、学んでいる子供の目の前で、大人の都合による権力の乱用が行われています。

一般的に「寝そべり族」というと、こうした未就労の若者を指すのですが、これは何も若者に限定された事ではありません。結果を求められて、成果を出さないと責任だけとらされる地方の共産党幹部も、「責任が問われそうなことは、上から指示があるまで動かない」という意味で、寝そべり族と言われています。

中国では、習近平氏のぶち上げた貧困撲滅というスローガンを達成する為に、税収の少ない貧困地域に、巨額の投資をして観光スポットを作ったり、産業興伸の為の施設を作りました。しかし、これが資金不足で途中で頓挫したり、計画倒れに終わったりして、ほぼ返済不可能な借金だけを自治体に負わすだけに終わる事業が量産されています。中央からの命令で無理な借金をして事業を進めたのですが、うまくいかない場合、責任は全て地方自治体の担当者に負わされます。

うまくいけば、習近平氏の手柄。失敗すれば、地方幹部の怠慢という事になります。昨今の中国の電力不足にしても、大気汚染の改善を習近平氏の大号令で始めたは良いのですが、同時に都市開発や工業団地の新設も進めていて、エネルギー需要の増大と、環境問題を同時に解決するという無茶振りを地方の幹部にもとめています。停電の言い訳に、「これは環境対策の為の休電である」という説明が出されるのは、先に大気汚染の改善目標が習近平氏から出ているからです。で、その動機が北京の冬季オリンピック開催時に、青空が必要であるという面子を満足させる為というクダラナイ理由だったりします。

現時点で、目標が達成できていないと、地方行政組織を名指しで批判しているのですが、国として指針を示すわけでもなく、ただヤレと言っているだけです。発電能力の確保と、環境問題の解決という矛盾する問題を突きつけられた地方の共産党幹部は、上層部に命じられた事だけをやり、余計な事は一切しないという姿勢を貫く事で、とばっちりで責任を負わされる事を回避する事に汲々としています。

こうした、問題解決に立ち向かわない共産党幹部も、寝そべり族と言われています。もともと、解決不可能な事を指示されて、それを理由に処分されてしまうなら、上司から指示の出た事以外、何一つ手を出さないほうが、身の安全を確保できます。目立ったら負けの世界です。

こういう伝言ゲームみたいな事は、武漢肺炎の時にも起きました。中央政府は、各地方の共産党支部に、感染者を出すなという命令と、経済を止めるなという命令を同時に出しました。感染者を出さない為には、工場などは操業を停止して、人が密集するのを止めるしか無いのですが、それでも経済を回す為に賃金は支払えみたいな命令が、地方自治体から工場経営者に出るわけです。こうなると、工場経営者は、矛盾する命令に対抗する為に、自ら工場の機械を叩き壊して、「事故により工場の操業が不可能になりました。よって、工員に給料も払えません」という理由を作りあげました。こういう事が起きるのが、共産党独裁下の中国です。何百人分の給料を収入のあてが無いのに払うくらいなら、設備を壊して操業不可能として工場を止めたほうがマシという事です。機械は買い換えれば良いのですから。

何か問題が起きた時に、問題解決の環境を整えるのではなく、命令して、できていないと懲罰を与えるのが共産党流です。それを知っているから、末端の幹部も、余計な事は一切しなくなるわけです。公然とケツをまくっているという事なので、これはある意味、共産党体制のタガが緩んでいるという事なのかも知れません。』