実質実効為替レート

実質実効為替レート
主要通貨の実質実効為替レートの変遷(1964-2007年、2000年 = 100)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%BA%E6%9B%BF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88#%E5%AE%9F%E8%B3%AA%E5%AE%9F%E5%8A%B9%E7%82%BA%E6%9B%BF%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88

『日本では日本円と米ドルの相場に注目が集まるが(円相場#日本における外為実務)、国際市場への参加者は他にも数多くあり、それぞれが自国通貨を持って変動相場制の下で貿易が行われているため、特定国間の為替レートだけを見ても国際市場における当該通貨の価値を知ることはできない。

外国為替市場における諸通貨の相対的な実力を測るための指標として実効為替レートがあり、これは中央銀行や国際決済銀行などが算定し、適宜公表している。

また、為替レートの変動を考えるとき、両国で物価上昇率が異なる場合は、実質的なレートが、名目為替レートとずれてくる。このような物価上昇率の効果を考慮した為替レートを「実質為替レート」という。

実効為替レートにおいても物価上昇率調整前後の値をそれぞれ算出するのが一般的であり、物価調整前を「名目実効為替レート」、調整後を「実質実効為替レート」と呼ぶ[39]。実質実効為替レートは、貿易相手国全体との貿易面での有利・不利を示す指標である[40]。

日本銀行の解説にもあるように[39]、実質化(どのようなデフレータを使用するか)、実効化(どのような通貨ウェイトで加重するか)の両面において様々な論点がある。

分析しようとする目的に合ったデフレータおよび通貨ウェイトであるかを確認する必要があり、たとえば、企業の競争環境を分析しようとする時にデフレータとして消費者物価指数を用いたり、あるいは貿易額を通貨ウェイトとするのは望ましくない[41]。

これは、賃金などの企業のコストと消費者物価指数は乖離していること、アメリカ市場で第三国と競争している時にはドル円ではなく、その第三国の通貨と円の関係が問題になること、などによる。

また、ウェイト替えに伴う遡及改訂をどのように行っているかも注意が必要な点であり[42]、現在のウェイトを元に過去を遡及改訂するような統計の場合、過去の値が持つ意味をよく吟味しなければならない。その他にも過去と比較する際には、実質実効為替レート水準の高低をただ比べるだけではなく、経済情勢や経済構造の変化など、様々な留意点がある。』

「実効為替レート(名目・実質)」の解説
https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/exrate02.htm/

『2019年4月
日本銀行調査統計局
作成部署、作成周期、公表時期等

作成部署
調査統計局
作成周期
月次
公表時期
原則として翌月20日頃
公表方法
インターネット・ホームページ
刊行物等
「金融経済統計月報」
データ始期
1970年1月

  1. 統計内容

(1)目的・機能

実効為替レートは、特定の2通貨間の為替レートをみているだけでは捉えられない、相対的な通貨の実力を測るための総合的な指標です。具体的には、対象となる全ての通貨と日本円との間の2通貨間為替レートを、貿易額等で計った相対的な重要度でウエイト付けして集計・算出します。

(2)公表系列

名目実効為替レート
実質実効為替レート

(3)作成方法

最新の値は、国際決済銀行(Bank for International Settlements、BIS)公表の、Broadベースの実効為替レートを利用しています。同系列の作成方法やカバレッジ、ウエイト等の詳細については、BISのホームページ(外部サイトへのリンク)を参照してください。
なお、1993年以前の計数については、Broadベースの計数が存在しないため、Narrowベースの実効為替レートの前月比伸び率を用いて、過去に遡って延長推計しています。

(4)その他

BISは、各国の実効為替レートを、Broadベースでは約60か国・地域、Narrowベースでは約25か国・地域で使用されている通貨に対して作成しております(2019年4月時点)。BISの実効為替レートは、通貨を分析されるユーザーにとって、諸通貨の評価を横並びに行える点で、非常に使い勝手の良い統計と思われます。BISの実効為替レートを利用する本行の実効為替レートも、こうした特徴を有しています。

  1. 利用上の注意

(1)円インデックス(日次の名目実効為替レート)との関係

円インデックスの解説(「外国為替市況」の解説)を参照してください。

(2)ウエイト替えに伴う計数の遡及訂正

BISでは、実効為替レートのウエイトを貿易額をベースにして算出しています。また、ウエイトの更新については、3年ごとに、ウエイト対象期間が終了してから行っています。このため、新たなウエイトが利用可能となるまでは旧ウエイトを引き続き利用して算出されますが、新ウエイトが利用可能となった際には、過去に遡って計数が訂正されたうえで公表されますので、ご留意ください。例えば、2014-2016年ウエイトから2017-2019年ウエイトへ更新される場合、ウエイト更新は2019年の貿易データが出揃った後となるほか、そのウエイト更新時点で過去に遡ってデータが訂正されます。』