GPIF、中国国債への投資見送り 取引環境など考慮

GPIF、中国国債への投資見送り 取引環境など考慮
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA28DY20Y1A920C2000000/

『公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が中国の人民元建て国債への投資を見送ることがわかった。GPIFが運用の目安とする指数に10月末から中国国債が組み入れられるため、対応に注目が集まっていた。中国の不動産大手、中国恒大集団の債務危機などで市場混乱の懸念が高まるなか、債券の取引環境などを考慮して判断した。

GPIFの運用資産は6月末時点で193兆円に上る。そのうち47兆円あまりを外国債券に回しているが、中国の人民元建て国債には投資していない。中国国債は米国債などと比べて利回りが高いのが魅力だが、流動性が比較的低く市場の混乱時などに売りにくくなるリスクがある。

英指数算出会社のFTSEラッセルは3月、世界的な国債指数「FTSE世界国債インデックス(WGBI)」に中国国債を組み入れると発表した。GPIFはWGBIに連動した運用に約20兆円を振り向けており、GPIFが投資に踏み切るかどうかに市場の関心が高まっていた。

GPIFが指数に合わせて運用資産の構成を変更すれば、中国国債への投資額が単純計算で1兆円規模に上る。GPIFは決済システムなどを含めて中国国債の取引環境を幅広く検証し、中国恒大集団の債務問題が深刻になる前から投資を手控える方向で内部で議論を進めていたとみられる。

国内では大手生命保険会社などが中国国債への投資を始めつつあるが、高い利回りを優先する欧米勢に比べると消極的な姿勢が目立つ。GPIFの動向は国内機関投資家も注視しており、慎重姿勢が一段と強まる可能性もある。

【関連記事】

・中国国債、欧米勢も投資増 政治リスクより高金利
・GPIF、悩ましい中国国債投資 高利回りも反発懸念

多様な観点からニュースを考える

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梶原誠のアバター
梶原誠
日本経済新聞社 本社コメンテーター
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ひとこと解説

中国当局は気になるでしょう。人民元に対する海外マネーの信任を守るために金利の引き上げを迫られるシナリオが残るからです。

日本の経験が示すとおり、金融引き締めは不動産バブルを潰しかねません。

先週、中国本土と香港で債券を取引するボンドコネクトの「南行き」、つまり本土の投資家による香港市場での売買が始まりました。恒大問題にもかかわらずキャピタルフライトが起きないという自信の表れという見方もありましたが、どうだったのでしょうか。

2021年9月29日 11:40 (2021年9月29日 11:41更新)』

中国への債務、42カ国でGDPの1割超え 米研究所一帯一路「隠れた債務」40兆円規模

中国への債務、42カ国でGDPの1割超え 米研究所
一帯一路「隠れた債務」40兆円規模
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB291G00Z20C21A9000000/

『中国の広域経済圏構想「一帯一路」を巡り、融資を受けた中低所得国で政府の負債として公になっていない「隠れた債務」が3850億ドル(約43兆円)にのぼることが29日、米民間調査機関の調べで分かった。対中債務が国内総生産(GDP)の10%を超える国は42カ国にのぼる。中国が不透明な融資を通じて、急速に影響を広げる実態が浮き彫りになった。

米民間調査機関のエイドデータ研究所が同日発表した報告書で明らかにした。調査では2000年以降に中国政府や国有企業がアジアやアフリカなどの165カ国で資金を拠出した約1万3000件(総額8430億ドル相当)の事業について、支出額や負債額などを調べた。対中隠れ債務がGDP比で最も大きかったのはラオスの35%。公表している政府債務とあわせると対中債務の実態は64%に及ぶ。

中国による途上国向けの開発援助額は13~17年に年平均850億ドルと米国の同370億ドルを大きく上回った。習近平(シー・ジンピン)指導部が一帯一路構想を打ち出す前の00~12年は同320億ドルで、米国による同340億ドルとほぼ同じ規模だった。

一帯一路にからむ債務の全容はつかみにくくなっている。12年までは途上国の政府を対象にした融資が主だったが、近年は国有企業や金融機関向けが7割近くを占める。多くの融資先で政府の公的債務として報告されない隠れた債務が膨らみ、途上国の財政管理を難しくしている。

報告書では一帯一路で中国が自国に有利な条件を設定している点も指摘した。政府開発援助(ODA)以外の貸し付けが中心で、融資の約6割に担保や信用保険、第三者による返済保証を付けた。日本やドイツなどによる開発融資では金利1.1%、返済期間28年が一般的なのに対し、中国は金利4.2%、返済期間10年未満が主だった。

エイドデータ研究所は「中国は多くの中低所得国が第一に頼る融資元としての地位を急速に確立したが、融資の実態はベールに包まれている」と指摘した。中国が詳しい情報を開示しないことで、一帯一路への参加リスクを判断するのが難しくなっていると問題点を挙げた。』

『無理ゲー社会』橘玲に聞く 「自分らしく生きる」が生んだ絶望

『無理ゲー社会』橘玲に聞く 「自分らしく生きる」が生んだ絶望
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00290/091500019/?n_cid=nbpnb_mled_mre

 ※ 残念ながら、読んでも「課題解決」「問題解決」には、あまり役立たない…。

 ※ 「問題提起」「課題提起」本だな…。

 ※ それと、「覆面作家」ということだから、「一人で書いている」とは限らないよな…。「橘玲」という「チーム」かもしれない…。

 ※ 特に、こういう「社会派もの」「社会問題提起もの」は、チームによる「役割分担」になじみやすい…。

 ※ 全体の構成考える「企画・立案班」、足で稼ぐ「取材班」、それを統括して一本にまとめる「文章作成班」…。ざっと考えても、この程度は思いつく…。

 ※ 「田中角栄研究 その金脈と人脈」で名高い「立花隆」さんも、「チーム」を編成していた…、という情報を最近見た…。

 ※ 大体、世の中そういうもの…、と思っておいた方がいい…。

 ※ 参考になったのは、『『幸福の「資本」論』(ダイヤモンド社)に書いたのですが、人生の土台には「金融資本(お金)」「人的資本(働いて労働市場からお金を手に入れるための資本)」「社会資本(人間関係)」の3つの資本があると考えています。この3つの資本を持っていれば、人生はある程度うまくやっていくことができる。

 3つの資本の中で、最もシンプルなのは金融資本です。攻略は難しいけれど、理屈は単純で理解しやすい。その次が人的資本(働き方)で、最も難しいのが社会資本です。著作で扱う内容も、その3つの資本の区分に沿って、だんだん難易度が高いところへと進んできたわけです。 』という部分が一つ…。

 ※ 『しかし、皆が気づいていない本当の問題は、次にやってくる「評判格差社会」です。国家はイーロン・マスクから税を徴収できますが、6000万人のTwitterのフォロワーを移転することはできない。「お金は分配できても評判を分配することはできない」という問題に対して、これまで解を出せた人はいません。』という部分が、もう一つ…。

 ※ これを言ってる人に、初めてお目にかかった…。

 ※ しかし、もっと「根源的な問い」を問うて、思索するべきなのでは…。

 ※ 「そもそも、人の”幸福”って何?」…。

 ※ 「”評判”って、Twitterのフォロワー数で測れるものなの?」…、とかな…。

北京・上海で計画停電、電力不足が影響か

北京・上海で計画停電、電力不足が影響か 住宅が対象
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM289NQ0Y1A920C2000000/

 ※『主因は石炭価格が1年前に比べて3割以上も上昇し、採算悪化から石炭を燃料とする火力発電所の稼働が低迷したこと。習近平(シー・ジンピン)国家主席が掲げた「2030年までに二酸化炭素の排出量をピークアウトさせ、60年までに実質ゼロにする」との目標に向け、地方政府が懸命になったことも大きい。』…。

 ※ これを読んでも、よく分からんな…。

 ※ 電力会社が、「採算悪化」を理由に、勝手に稼働率を下げたりすることができるのか…。

 ※ 送電網や、総発電量は、どっかの「コントロール・タワー」で一元的に管理しているはずなんだが…。

『【北京=多部田俊輔】中国の北京市と上海市の一部地域で計画停電が始まったことが28日、わかった。同国は石炭価格の上昇や環境対策を受け、深刻な電力不足が起きており、既に遼寧省などの東北部では停電で市民生活に支障が出ている。

中国の送電を手掛ける国有企業、国家電網の北京の営業所が10月3日までの市内の計画停電地域を公表した。政府機関が集まり、要人が住む西城区や東城区、外国人の多い朝陽区、インターネット企業が立地する海淀区なども含む。停電時間は昼間の数時間が多い。同社は計画停電について「設備の点検や改修に伴うもので、電力供給は十分だ」と強調した。

停電の対象戸数は明らかにしていない。一部報道によると、停電の範囲は約60の電線区間や地域単位で区切っており、1万人以上が影響を受ける可能性もある。北京の人口は約2200万人。

住宅地が主な対象とされ、ほとんどの工場は対象外とみられる。日系メーカーの関係者は「北京の工場で節電による稼働停止といった影響が出たとの情報は入っていない」と話す。上海でも10月3日まで計画停電が実施される計画だ。

中国では電力不足が起きており、米アップルや米テスラなどに部品を供給するメーカーなどの江蘇省の工場が相次いで9月末まで稼働停止に追い込まれた。日系企業でも広東省の工場などで稼働に悪影響が出る。

最も影響が大きいのが東北部だ。中国メディアによると、遼寧省瀋陽市では信号が止まり、交通渋滞を引き起こした。吉林省吉林市では電力不足から水道の供給が不安定となり、市民に備蓄を呼びかけている。

主因は石炭価格が1年前に比べて3割以上も上昇し、採算悪化から石炭を燃料とする火力発電所の稼働が低迷したこと。習近平(シー・ジンピン)国家主席が掲げた「2030年までに二酸化炭素の排出量をピークアウトさせ、60年までに実質ゼロにする」との目標に向け、地方政府が懸命になったことも大きい。

【関連記事】

・中国で深刻な電力不足 アップル・テスラ向け工場停止 』

中国軍高官と電話「緊張緩和が目的」 米軍トップが釈明

中国軍高官と電話「緊張緩和が目的」 米軍トップが釈明
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN290X80Z20C21A9000000/

 ※ 相当、「物騒な話し」になってるな…。

『【ワシントン=中村亮】米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は28日の公聴会で、中国軍高官に電話で「攻撃の意図はない」と伝えたとの報道について釈明した。「私の任務は緊張緩和だった」と語り、憲法が定める文民統制に反していないとの見解を示した。

上院軍事委員会の公聴会で証言し、関連資料を提出した。著名ジャーナリストのボブ・ウッドワード氏らの著作によると、ミリー氏はトランプ前政権の末期に中国軍高官と2回電話し、米国は安定しており、中国を攻撃する考えはないと伝えた。トランプ前大統領の命令に従わない意図があれば文民統制に反するとの見方が出ていた。

ミリー氏は「トランプ大統領が中国を攻撃する意図がないと確信していたし、国防長官から命じられた私の責務は中国にその考えを伝えることだった」と証言した。ミリー氏は電話協議について国防長官のスタッフらと調整を行っていたと説明し、極秘協議との報道を否定した。

電話協議を行った理由について、米国による攻撃が差し迫っていると中国が懸念しているとの情報が寄せられたためだと説明した。米中関係が悪化の一途をたどるなかでミリー氏は電話で偶発的衝突が起きるリスクを軽減する狙いがあったという。

著作によると、民主党のペロシ下院議長はミリー氏に電話で、トランプ氏が核攻撃を命じる可能性を懸念していると伝えた。電話後にミリー氏は米軍高官らを集め、核攻撃命令が下った場合の手続きを確認した。著作の内容が明らかになると、トランプ氏の命令に背く意図があったとの批判が相次いでいた。

ミリー氏は公聴会で核攻撃を行う際に「私は法律上では指揮系統に入っていない。しかし大統領の最も重要な軍事アドバイザーとして法律上の役割を果たすための連絡系統には入っている」と説明した。命令に背く意図はなかったと主張する発言だ。

「プロセスの変更や影響力の行使、権限の?奪などを行う時間はなかったが、私が助言して大統領が十分な情報を持ち合わせていることを確実にしたいと思っている」とも説明した。』

中国恒大、盛京銀行株を1700億円で売却

中国恒大、盛京銀行株を1700億円で売却
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2913G0Z20C21A9000000/

『【上海=土居倫之】中国の不動産大手、中国恒大集団は29日、傘下の地方銀行、盛京銀行の株式19.93%を売却すると発表した。売却額は約99億元(約1700億円)。遼寧省瀋陽市政府系の国有企業、瀋陽盛京金控投資集団が買い取る。

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・よくわかる中国恒大 4つのポイント
・融創中国、24年償還のドル建て債を一部買い戻し

盛京銀行は中国東北部を拠点とする地方銀行で、恒大が34.5%の株式を保有する筆頭株主だ。恒大の経営不振が盛京銀行を通じて中国の金融システムに波及する恐れがあり、当局が事実上株式売却を後押ししたとみられる。恒大は「国有企業を大株主とすることで、盛京銀行の経営安定につながる」としている。

恒大は29日に海外市場で発行した米ドル債の利払い4750万㌦を控える。2022年からは多額の満期償還を予定しており、資金繰りは厳しさを増している。

取引先への未払い分などを含めた恒大の負債総額は1兆9665億元(約33兆4000億円)と中国の名目国内総生産(GDP)の約2%に相当する。』

フォード、米国でEV投資1.2兆円 韓国SKと

フォード、米国でEV投資1.2兆円 韓国SKと
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN280VS0Y1A920C2000000/

『【ニューヨーク=中山修志】米フォード・モーターは27日、米国での電気自動車(EV)と車載電池の生産に韓国・SKイノベーションと共同で114億ドル(約1兆2600億円)を投資すると発表した。5月に発表した電池工場の建設計画の生産能力と投資額を2倍に引き上げ、ピックアップトラック工場を新設する。米国でのEVの販売拡大に向けて生産体制を整える。

両社は合弁会社「ブルーオーバルSK」を通じて米南部テネシー州とケンタッキー州に電池工場を建設する。テネシー州にはピックアップトラック「Fシリーズ」のEVの車両工場も新設し、25年から生産を開始する。合計で1万1000人の雇用を計画する。

電池の生産能力は年間129ギガワット時となり、5月に発表した60ギガワット時から2倍超に増やす。投資計画114億ドルの内訳として、電池増産のために両社が約45億ドルずつ負担する。SK側は「電池需要が想定を大きく上回ったため」とし、5月時点の投資計画から積み増した。

フォードのジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は「米国のより良い未来のために、過去数十年で最大規模の投資に踏み切る」とコメントした。バイデン米政権はEVの普及促進を環境保護政策の柱に据え、充電設備の拡大や消費者向けの購入補助金の導入を検討している。バイデン政権のEV普及政策と連動し、EV市場でのシェア拡大をめざす。』

仮想通貨開発者、有罪認める 北朝鮮の制裁回避ほう助

仮想通貨開発者、有罪認める 北朝鮮の制裁回避ほう助
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN28ECU0Y1A920C2000000/

『【ニューヨーク=吉田圭織】暗号資産(仮想通貨)イーサリアムの開発者バージル・グリフィス氏は27日、北朝鮮に仮想通貨を利用したマネーロンダリング(資金洗浄)や国連の制裁を回避する方法を教えようとしたとして、米ニューヨーク州のマンハッタン連邦地裁に有罪を認めた。

米司法省の発表によると、同氏は2019年4月に北朝鮮の平壌で開催された国際会議に出席し、ブロックチェーン(分散型台帳)技術や仮想通貨を使って規制や制裁を回避する手法を講義した。その後、19年11月に逮捕された。

グリフィス氏は安全保障や経済分野などで米国の重大な脅威となる相手との商取引を禁じる国際緊急経済権限法(IEEPA)に反する行動をとろうとしたと認め、最長で懲役6年半の司法取引に合意した。従来は最長20年の刑を受ける可能性があった。判決は22年1月に言い渡される予定。

核・弾道ミサイル開発の継続を受け、米国や国連安全保障理事会は北朝鮮に制裁を科している。安保理の北朝鮮制裁委員会の専門家パネルは20年の年次報告書でグリフィス氏について言及し、制裁回避の方法を指導する目的で北朝鮮を訪れる人物に警戒するよう各国に勧告した。

北朝鮮が開いた国際会議のウェブサイトによると、ブロックチェーンと仮想通貨の専門家を集めて知識を共有したり、ビジネス機会について話し合ったりする場を設けることを目的としていた。』

アフガン撤収「同盟国の信頼損ねた」 米軍トップが証言

アフガン撤収「同盟国の信頼損ねた」 米軍トップが証言
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN28EO70Y1A920C2000000/

『【ワシントン=中村亮】米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は28日の公聴会で、米軍のアフガニスタン撤収をめぐり「米国に対する同盟国の信頼を損ねた」との見方を示した。米軍が数千人規模の駐留継続を主張したことも明らかになった。ともにバイデン大統領の説明と食い違う。

ミリー氏は上院軍事委員会の公聴会でアフガン撤収をテーマに証言した。オースティン国防長官と、中東地域を管轄するマッケンジー中央軍司令官も出席した。イスラム主義組織タリバンは8月中旬、首都カブールを制圧した。米軍は米国人やアフガン人の国外退避作戦を実行し、同30日に撤収を完了した。

ミリー氏は退避作戦について「輸送面の成功」としたが、米軍撤収のプロセスを念頭に「戦略的失敗」とも指摘した。バイデン政権はタリバンの勢いを予測できず、復権を許した。撤収間際には過激派組織の自爆テロによって米兵13人が犠牲になった。

米国が20年支援した旧アフガン政府を見捨てたとの批判が目立ち、米国に防衛を頼る同盟国にも不安が広がったとの指摘がある。ミリー氏は「世界の同盟国やパートナー国などとの信頼関係が厳しく精査されている」と指摘した。「ダメージという言葉を使うことができるだろう」と語り、米国に対する同盟国の信頼が傷ついたと認めた。

オースティン氏は「我々の信頼は確かなものだ」と証言し、ミリー氏とすれ違った。バイデン氏もタリバン復権後に「世界の同盟国から我々の信頼に疑念を持たれたことはない」と主張していた。

バイデン氏は4月、米軍を無条件で撤収させると表明した。8月中旬の米メディアのインタビューでは「思い出せるかぎりでは2500人の駐留を継続すべきだと誰も言わなかった」と語った。

これに関連し、マッケンジー氏は公聴会で数千人を残す案についてバイデン氏と直接議論していたと明らかにした。「その議論に私も参加し、大統領はすべての進言に耳を傾けて丹念に聞いていたと確信している」と述べた。「インタビューでのバイデン氏の発言は誤りか」と繰り返し問われたが、マッケンジー氏は最後まで回答を避けた。

ミリー氏は、タリバン復権で国際テロ組織アルカイダや過激派組織「イスラム国(IS)」の脅威が高まると強い懸念を示した。軍事委員会に提出した書面証言で「米国への攻撃を望むアルカイダやISの再結集が極めて現実的な可能性となった」と指摘した。「(再結集の)条件が今後12~36カ月で整う可能性がある」と警鐘を鳴らした。

オースティン氏は6月の公聴会で、アルカイダなどが2年以内に米本土への脅威になる恐れがあると説明した。ミリー氏の証言はこの時期が前倒しになるリスクを指摘したものだ。
米軍は現時点で中東諸国から無人機などを使ってアフガンで活動するテロ組織を監視する計画だが、旧アフガン政府の崩壊で現地での情報収集が難しくなる。ミリー氏は「任務はかなり難しくなるが不可能ではない」と説明した。ミリー氏はこれまでテロ対策でタリバンとの協力に意欲を示しており、将来的にタリバンに持ちかける可能性がある。

ミリー氏はアフガン政策をめぐるトランプ前政権の混乱ぶりも明らかにした。2020年11月9日に当時のエスパー国防長官は、タリバンが暴力削減などに応じるまで米軍駐留を続けるべきだとする文書を作成して政権内で調整を行った。だが2日後に完全撤収命令が下った。さらに議論を重ねると同17日には2500人規模への削減で決着した。』

北国銀行、採用は新卒と中途同数に 退職金前払いも

北国銀行、採用は新卒と中途同数に 退職金前払いも
始動 北国FHD㊥
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC242DG0U1A920C2000000/

『北国銀行本店のシステム部のフロアを見渡すと、人がまばらな一角がある。同行のシステム開発子会社で、10月に発足する持ち株会社「北国フィナンシャルホールディングス(FHD)」の傘下に入る「デジタルバリュー」のスペースだ。8月下旬、ウェブ会議用の画面に映っていたのは、兵庫や福岡など各地にいる社員だった。
北国銀行本店内のシステム部。内製化にこだわり、個人や法人向けのシステムを立ち上げてきた

デジタルバリューの本社は、東京都中央区にある。首都圏はシステム人材の層が厚く、北陸に比べて優秀な人材を採りやすいからだ。20人強いる社員はほとんどが中途採用。中には一度も金沢の北国銀本店を訪れたことがなく、遠隔で業務にあたる人もいる。

実績を4項目で評価

北国銀は個人や法人向けのクラウドバンキングなど、システムの内製化にこだわってきた。他の金融機関にも顧客を広げる考えで、エンジニアを確保するために中途採用を拡大する。コンサルティングなど即戦力が必要な他の分野でも同様だ。杖村修司頭取は「今後の採用は、新卒と中途を同数にしたい」と話す。例年、新卒と中途で60人前後を採用しており、2021年度は中途が3割を超える見通しという。

多様な人材を受け入れられるよう、22年3月には年功序列の撤廃に踏み切る。実績を重視し「役職が上だからと言って賃金が高いとは限らない」(青岸貴昭・人事開発グループ長)制度にする。年功重視だと、中途入社を考える人材に敬遠される可能性があるからだ。
毎期間ごとの実績は役割とスキル、生産性、組織への貢献度の4項目で評価する。直属の上司だけでなく、プロジェクトに携わった他の上司の評価も加え、多角的な視点を取り入れる。退職金を月々の給与に一定の割合で上乗せして支払う前払い制度も始める。勤続期間が長い行員が有利になる現状を改め、中途人材と公平にするためだ。

「人材流動化の旗を振ってもらいたい」。ある北陸の地銀幹部は北国銀の改革に期待を寄せる。「地銀は特に人材が固定化している。流動化すれば、メガバンクを含めて大手の優秀な人が来てくれるかもしれない」と話す。

全員の異動希望先を閲覧可能

一方で、生え抜き行員の意識改革も欠かせない。杖村頭取は「ぶら下がり行員という生き方は否定しない。ただ、あまり進化するつもりがない人は給与が下がる可能性が高い」と話す。スキルの向上やキャリア形成に関心を持たせ、モチベーションを高めることが必要だ。

「この人にしよう」。今春、佐々木謙志広報IRグループ長は社内アプリで行員のキャリア希望や異動希望先を眺めていた。8月に自分のグループから転出する行員の補充を探すためだ。最終的に3人に絞り、支店勤務だった行員1人の転入が決まった。

社内アプリは自社開発で、全員のプロフィールや目標を誰でも見ることができる。希望する部署やキャリアもオープンで、マッチングにも役立つ。青岸氏は「多数の行員の目に触れるため、いいプレッシャーにもなる」と話す。

同行は目指す雇用スタイルを、従来のメンバーシップ型雇用でも、専門性を重視するジョブ型でもないとし、「キャリア型」と表現する。ゼネラリストとして経験を積む時期と、エンジニアやコンサルといった専門性が必要なスキルを磨く時期。この2つを会社と話し合いながら選べるようにし、成長を促す。

「若手の行員から頭取に『北国銀行はいつまで変わりつづけるのか』との質問が出た。(中略)忘れてはいけないことは、これが『通常の状態』なのです」――。同行の著書「コンサルティングバンク×キャッシュレスバンク×クラウドバンク」には、こんなくだりがある。絶え間ない変化の中、経営陣の戦略と行員の意欲がかみ合って、顧客の期待に答えられるかが重要だ。

【関連記事】北国銀行、DXの恩恵 コンサルとカード事業で還元 』

台湾もTPP申請、中国に虚つかれた日本がとるべき道

台湾もTPP申請、中国に虚つかれた日本がとるべき道
編集委員 中沢克二
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK282H50Y1A920C2000000/

『「国家の統一、民族復興に向けた両党の協力を期待する」。中国国家主席の習近平(シー・ジンピン)は26日、共産党総書記の名義で、台湾最大野党である国民党の主席(党首)に選ばれた朱立倫に祝電を送った。台湾の独立に反対する政治的基礎を強調している。
25日、台北の国民党本部で勝利宣言する朱立倫氏=中央通信社・共同

習近平は、中国と距離を置く民主進歩党(民進党)の蔡英文(ツァイ・インウェン)が過去の総統選で2回当選した際や、朱立倫の前任の国民党主席が選ばれた際には祝電を送っていない。台湾の民進党政権が22日、中国に続いて環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を正式申請したこともあり、中台の政治的な駆け引きが一気に激しくなっている。

日本は既に巻き込まれている。米国不在のTPP参加11カ国で最大の経済規模を持つ中心メンバーとして、この中台の引っ張り合いを仕切る行司役を担わざるをえない。しかも2021年は、各国閣僚による最高意思決定機関「TPP委員会」の議長国を務めている。
「次回はシンガポールで」、無警戒だった日本

問題は日本に十分な準備がなかったことである。9月上旬、首相の菅義偉が自民党総裁選に出馬しない意向を示した突然の退陣表明によって日本は政局モードに入り、対外政策への目配りがおろそかになっている。

そもそも日本には慢心があった。「習近平がいくらTPP加盟検討を口にしたとしても、日本が議長国である21年中に中国が正式な加盟申請をするはずがない――」。日本政府は高をくくっていた。

「日本の不注意がわかる証拠がある」。TPP交渉に詳しい関係筋は指摘する。それは9月1日、オンライン形式で開かれた第5回TPP委員会が終了後、発表した閣僚共同声明だ。「次回TPP委員会は、22年に(次期議長国である)シンガポールによって主催される予定である」。文書の末尾にこう明記している。

オンライン形式による各国閣僚らによる「TPP委員会」に出席した西村経財相㊨(6月2日、東京・千代田)

つまり、日本はその後、21年内に重大な事態が起きても、議長として議論を主導できない文言を自ら盛り込んだ。自分の動きを縛ってしまう宣言だった。直後に中国が正式な申請に動く兆候をまったく把握できていなかったのは明らかである。

英国のTPP加盟申請に伴う手続き開始、作業部会の設置にメドをつけたことで、今年の議長としての役割を果たした。そう安心しきっていたのだ。

これを確認してほくそ笑んだのが中国だった。前週、このコラムで紹介した米バイデン政権の動きをにらむ「300日計画」に沿って、すぐに国務委員兼外相の王毅(ワン・イー)が22年議長国のシンガポールに接触した。

21日、ビデオ形式で国連総会一般討論演説を行う中国の習近平国家主席(北京)=新華社・共同

そして一定の根回しを終えてから、満を持して新規加入の際の寄託国であるニュージーランドに加盟を正式申請した。いわば周到な「日本はずし」「ジャパン・パッシング」でもあった。

日本主導で年内に「閣僚委員会」開催も

虚をつかれたのは米国、そして台湾も同じである。米バイデン政権は15日、英国、オーストラリアとの安全保障協力の枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設を発表したが、中国のTPPを巡る動きには無警戒だった。

TPP加盟に積極姿勢を示してきた台湾は、既に加盟交渉時に必要な法的な問題を十分に検討し終えていた。あとは対中関係と国際情勢をにらみながら、いつ実際の行動に出るかだった。ところが、思わぬ形で中国に先を越されたことで、このまま動かなければ台湾の立場は一層、難しくなる可能性が出てきた。これが中国の申請から6日後という早い段階で行動に出た理由である。

加盟申請した中台の扱いは、交渉入り、加盟決定ともに全メンバーの合意が必要だけに簡単には決まらない。中台それぞれとの距離もメンバー国ごとに異なる。それでもTPP委員会の議長国である日本には、将来に向けて、この難しい議論を引っ張る責任がある。

新たに中台からの加盟申請という極めて大きな課題が急浮上した以上、加盟国の意思を直接、確認しながら現状に対する共通認識をつくり上げる機会を持つのは当然だ。

それには日本が主導して各国と意思疎通したうえで、TPP委員会を年内に開くのが望ましい。新型コロナウイルス禍が収まっていれば、今年初めてとなる対面形式の会合も可能かもしれない。新首相の選出、衆院解散・総選挙といった日本の政治的な事情で諦めるべきではない。年末まで十分に時間はある。

高いレベル、原則重視で議論を

その時、肝要なのは中台の政治的対立をTPP内に持ち込ませない論理と手法である。TPPには、もともと中国を意識した枠組みという面があるにしても、議論を仕切る議長国は、あくまで公正さを保つ必要がある。ここでは高いレベルを満たす原則の堅持が極めて重要になる。それをクリアできるものだけに、交渉入りや加盟に向けた扉が開かれる。

中国は「台湾が公的な性格を帯びたいかなる協定や組織に参加することにも断固反対する」と主張している。しかし、中台はともに世界貿易機関(WTO)に加盟している。台湾のWTOでの名義は「台湾、澎湖、金門、馬祖からなる独立の関税地域」である。

今回、台湾は「独立の関税地域」としてTPP加盟を申請し、蔡英文が自身のツイッターで「すべてのルールを受け入れる用意がある」と表明している。
台湾・屛東で、軍事演習を視察する蔡英文総統(左)=15日(総統府提供・共同)

日本政府は外相の茂木敏充、官房長官の加藤勝信、TPP交渉を担当する経済財政・再生相の西村康稔らが「歓迎」を表明した。TPPの協定上、新規加入の対象を国または独立の関税地域としていることを根拠に「台湾加入は協定上可能だ」と説明している。この論理に沿うなら、純粋に高いレベルをクリアできるのかという問題だけになる。

28日には、英国の加盟を巡る第1回作業部会がオンライン形式で開かれた。18年の発効以来、初めての新規加盟交渉が順調に始まったのは議長国、日本の功績である。しかし、日本の役割はまだ終わっていない。シンガポールにバトンを渡す前の残り3カ月間、中長期的なTPPの発展を見据えて全力を尽くすべきだ。(敬称略)

中沢克二(なかざわ・かつじ)
1987年日本経済新聞社入社。98年から3年間、北京駐在。首相官邸キャップ、政治部次長、東日本大震災特別取材班総括デスクなど歴任。2012年から中国総局長として北京へ。現在、編集委員兼論説委員。14年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。』

英外交、「連邦」再結束に活路

英外交、「連邦」再結束に活路 豪州の原潜配備を支援へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM200E10Q1A920C2000000/

『米国、英国、オーストラリアが安全保障協力の枠組み「AUKUS(オーカス)」を立ち上げた。豪州はフランスとの潜水艦導入計画を破棄し、米英が原潜配備を支援する。背景には豪州との歴史的なつながりと米国との同盟をテコにした英国の外交戦略があった。

【関連記事】
・米英、豪州の原子力潜水艦配備を支援 中国念頭に
・仏、寝耳に水の潜水艦計画破棄 米豪非難で対立深まる
・ルビコン川を渡った豪州、米中はざまのアジアに波紋

「AUKUSによる米豪との協力が答えだ」。ジョンソン英首相は16日、下院で自らの「グローバル・ブリテン戦略」について、こう語った。
豪州は原潜配備のため米英から技術供与を受ける(米国の潜水艦)=米海軍提供・AP

ジョンソン氏は24日、マクロン仏大統領との電話協議で協力再構築を訴えたが、対仏関係の悪化は覚悟の上での決断だったはずだ。バイデン米大統領も22日にマクロン氏と電話で話し、関係修復に動き出したが、両国の間には隙間風が吹く。
仏との計画断念

発端は今年3月だった。英紙タイムズによると、原潜所有を望む豪州のマイケル・ヌーナン海軍本部長が英海軍トップのトニー・ラダキン第1海軍卿に、開発支援や技術協力を打診した。

豪州は防衛力の拡張を図る中国に対し、フランスと進めていた計画では対応できないと判断。潜行時間が長く、秘匿性も高い原潜の導入案が政府内で浮上した。

3月の英豪接触の後、英国は米側に豪州の提案を報告。英政府中枢では「フックレス」というコードネームを付け、ジョンソン氏やウォレス国防相などわずか10人程度で情報を共有した。

英首相官邸の関係者によると、ジョンソン氏は6月に英国で開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)にモリソン豪首相を招待した。そこでバイデン米大統領とともに3人で原子力潜水艦の開発支援やAUKUSについて水面下で調整を図った。「首脳間の協議は(サミット時の)1回だけではなかった。新枠組みは数カ月の作業の成果だ」(同関係者)
EU離脱が転機

英国は第2次世界大戦後、欧州大陸と米国の仲立ちをすることで存在感を発揮した。欧州連合(EU)離脱でそれができなくなった英国が志向するのは世界各地の元植民地をメンバーとする英連邦を足場にした外交だ。米国以外は英連邦の英豪、カナダ、ニュージーランドで構成し、機密情報を共有する枠組み「ファイブ・アイズ」を特に重視しているもようだ。

例えば英国はEU加盟時に通商協定を持っていなかった国との優先交渉国として、米国と豪州、ニュージーランドを選び、豪州とは6月に貿易協定の合意に至った。英政府はAUKUSの発表文で「ファイブ・アイズを通じて情報共有している3カ国による信頼と協力の表れだ」と言及した。

英シンクタンクの調査などによれば、EUとの関係改善を求める国民がなお多く、インド太平洋地域への関与に理解は広がっていない。EU離脱を正当化し、国威発揚を図るためにもジョンソン政権が英連邦など手持ちの「外交資産」を活用していくのは間違いない。

豪州も米国や旧宗主国の英国への回帰を鮮明にする。2016年に仏政府系企業との事業実施を決めたターンブル首相(当時)は18年8月に退陣。同年9月には技術移転を巡る交渉が行き詰まり「政権内で仏計画を擁護する動きがなくなっていった」(豪戦略政策研究所のピーター・ジェニングス所長)という。

今年2月にはレイノルズ国防相(当時)が仏企業の国内調達計画に「不満を抱え失望している」と表明していた。バーミンガム金融相によると、豪州が仏企業との潜水艦事業にこれまで費やしたのは24億豪ドル(約1900億円)で、支出がさらに増える前の撤退を探っていたとみられる。米英の原潜技術を使った場合、原子炉の燃料交換が不要で、商用原発を持たない豪州でも運用が可能となったことも大きい。

米中の覇権争いで、世界の外交・安保政策は大きな構図が固まりつつある。この中で、ジョンソン首相は独自策として英連邦の再結束に活路を求めた。日本も同盟国や友好国との連携を強めるなど、存在感向上のための外交戦略が求められる。

(ロンドン=中島裕介、シドニー=松本史、ワシントン=中村亮)

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伊藤さゆり
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 研究理事
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ひとこと解説

CPTPPへの加盟申請も「グローバルブリテン」戦略の具体化の1つ。CPTPPの高いスタンダードを満たす意思と能力が認められ、加盟協議の開始に漕ぎ着けており、順調に進展しています。

高い軍事力・諜報能力を有し、インド太平洋地域に深い関わりを持つ英国を失ったEUは、この地域では劣勢です。

ジョンソン首相は「グローバルブリテン」のような大きなビジョンを描き具体化する能力には長けているものの、英国内ではEU離脱後の移民ルールの変更による人材不足も一因となって、生鮮食品やガソリン供給の不足が生じています。

外交面での華やかな成果も生活に関わる問題が生じていては、国民の高い支持は得られないでしょう。

2021年9月29日 7:48 (2021年9月29日 7:57更新)

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渡部恒雄
笹川平和財団 上席研究員
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分析・考察

米国にとっては、自国の原子力潜水艦の退役の時期を見据え、財政的な制約もあり、オーストラリアが太平洋や南シナ海で、原潜を運用できるようになれば、中国との軍事バランスを不利にせずに維持できると考えていると思います。

英国は米中の対抗・競争関係が長期化する中で、世界の地政学がインド太平洋地域を中心に動いていくため、そこに関与していきたいと考えていると思います。今回のことは米国がインド太平洋地域に長期的に軍事関与をしていく意志の表れですので、日本としては歓迎すべきことです。

そもそも日本は中国との最前線に位置していますから、逃げも隠れもできないという自覚が必要だと思います。

2021年9月29日 8:57 』

米銀JPモルガン、AI導入を加速 テック予算1.3兆円

米銀JPモルガン、AI導入を加速 テック予算1.3兆円
ロリ・ビアCIOインタビュー
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN040FT0U1A900C2000000/

『米銀大手JPモルガン・チェースが人工知能(AI)分野への投資を加速している。消費者向け銀行サービスの不正行為検知に加え、法人向け業務にも導入場面は広がる。年間120億ドル(約1.3兆円)という巨額のテクノロジー関連予算が強みだ。日本経済新聞の取材に応じたロリ・ビア・グローバル最高情報責任者(CIO)はアジアを含む世界で技術者の採用を強化する考えを示した。
社内エンジニア5.2万人「さらに増える」

JPモルガンはAIの導入を全社で進めている。例えば不正行為の発見だ。AIが不正のシグナルを察知すると、コンプライアンス担当に通告するシステムを導入した。主にコンシューマー(消費者)向け銀行事業で年間1億5000万ドル相当の不正を検知した。新型コロナウイルス危機下の与信管理にもAIを活用した。

投資家向けにアナリストやエコノミストのリポートを配信するポータルサイト「JPモルガン・マーケッツ」では、AIを使って顧客の関心・興味に合わせた表示画面にカスタマイズする。ビアCIOは「株式部門の責任者と協力して、次世代の商品や機能を考えている」と明かす。

JPモルガンはAI導入を加速するため、クラウド上に「オムニAI」と呼ばれる開発基盤を整備した。データサイエンティストは機密性の高い銀行内部のデータをすばやく、安全に入手できるようになり、モデルの開発効率が上がった。オムニAIの構築には米グーグル出身の技術者がかかわった。

米銀は決済大手ペイパルなどフィンテック企業との競争に加え、グーグルやアップルなどハイテク大手の金融参入にも対応を迫られる。ビアCIOは自社の優位性について「情報の豊富さと密度」と強調する。

JPモルガンは決済や送金などで1日7兆ドルを動かす。米世帯の5割と取引関係があり、顧客がライフサイクルに合わせて、どのようにおカネを使うのか把握している。膨大な情報を分析し、競争力につなげる手段がAIというわけだ。

競争力強化に向けてテクノロジー関連支出も増やす。2021年12月期の予算は約120億ドル。20年の純営業収益の約10%に相当する。15年12月期(約90億ドル)に比べて3割多い。およそ半分は銀行経営に必要なIT(情報技術)経費で、残りをイノベーション促進に充てている。
JPモルガン・チェースのグローバル最高情報責任者、ロリ・ビア氏

研究開発の重点分野には、AIや機械学習のほか、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を挙げる。5年前から本格的に投資を開始し、ブロックチェーン上で動くデジタル通貨「JPMコイン」を実用化にこぎつけた。国債などを担保に金融機関が短期資金をやりとりするレポ市場で使われ始めた。

技術革新を支えるのは約5万2000人の社内エンジニアだ。「人数は21年と22年にさらに増える」(ビアCIO)。バンカーなど非技術者向けの教育・学習プログラムも用意し、イノベーションが生まれやすい環境を整える。

技術変革拠点としてアジア重視

JPモルガンはテクノロジー開発拠点としてアジアを重視する。インドではムンバイなど3カ所にオフィスを持ち、シンガポールと中国・香港にも拠点を構える。地域別でみたエンジニア数はアジアが最大だ。米消費者向け銀行「チェース」のモバイルサービスはアジア拠点で開発した。

ビアCIOは「コンシューマー向けサービスなど銀行のコア事業をみると、(アジアは)はるかにデジタル化が進んでいる」と指摘する。イノベーションの動向をつかむため、アジアのフィンテック・エコシステム(生態系)を注視しているという。

東南アジアでは配車大手グラブなど新興ハイテク企業が、金融サービスを統合した「スーパーアプリ」を提供し、個人の電子財布(デジタルウォレット)として存在感を増している。米国でもペイパルやグーグルが「スーパーアプリ」構想を公表し、米銀と一部競合する可能性が出てきた。アジア発のイノベーションをどう取り込むのか。戦略の有無が銀行の競争力を左右する。
JPモルガンはシンガポール当局のプロジェクトに参画=ロイター

JPMコイン「中銀デジタル通貨と競合せず」

JPモルガンは米ドル連動のデジタル通貨「JPMコイン」を軸に、国際送金の仕組みを再構築しようとしている。法人顧客はブロックチェーン上で24時間365日、マネーを動かせる。国際送金に必要な情報を銀行間でやりとりするネットワーク「Liink(リンク)」と連動し、時間短縮が可能になった。Liinkには邦銀90行を含む約400行が参加を表明している。

世界の中央銀行は民間デジタル通貨の急速な広がりに警戒し、自ら中銀デジタル通貨(CBDC)の発行に乗り出したり、研究を進めたりしている。米連邦準備理事会(FRB)は発行の可能性とリスクをまとめた見解(ディスカッション・ペーパー)を公表する見通しだ。
ビアCIOは「CBDCを競合相手とみてない」と強調する。JPモルガンはシンガポール金融通貨庁(MAS、中銀に相当)主導の「プロジェクト・ウビン」で、シンガポール大手DBS銀行と組み、商業銀デジタル通貨を使った多通貨決済ネットワークを構築しようとしている。同計画は将来的なCBDCの利用も想定している。

(ニューヨーク=宮本岳則)

【関連記事】

・「デジタル通貨圏」主権揺るがす クーレBIS局長
・巨大ITの金融事業「監督強化が急務」 BISが提言

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白井さゆり
慶應義塾大学総合政策学部 教授
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ひとこと解説

一般市民向けにCBDCを発行するとマイナス金利政策の効果を高めることが可能だが、民間発行のデジタル通貨と大きく異なる点は、安全性やプライバシーの確保やマネロンなど違法行為を助長しないように慎重にデザインが必要なことだ。

CBDCを発行して問題が発生すれば中央銀行の信用が傷つく恐れもある。

だが民間の暗号資産などが急増しており犯罪を助長して決済システムを不安定にする可能性も意識されてきており、そうした資産の発行・利用を禁止して中央銀行が責任をもってCBDCを発行すべきとの見方もある。

いずれにしてもCBDCの発行には中央銀行の知識と技術だけでは難しくテック企業および民間銀行との共同作業が必要だ。

2021年9月29日 7:32 (2021年9月29日 7:41更新) 』

「極超音速ミサイル」と報道 北朝鮮、28日の発射で

「極超音速ミサイル」と報道 北朝鮮、28日の発射で
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM290FH0Z20C21A9000000/

『【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の朝鮮中央通信は29日、兵器の開発機関である国防科学院が新たに開発した極超音速ミサイル「火星8」を28日に試験発射したと報じた。北朝鮮が同日朝、日本海に向けて発射したミサイルとみられ「目標とする技術的な指標が設計上の要求を満たした」などと伝えている。

韓国軍によると北朝鮮は28日午前6時40分ごろ、中国との境界に近い慈江道の舞坪里(ムピョンリ)から日本海に向けて短距離ミサイル1発を発射した。聯合ニュースは飛行距離は200キロメートル未満で、低高度を飛んだと報じた。

朝鮮中央通信によると、28日は火星8の初めての発射実験で、飛行性能や弾頭部の誘導機能を確認したと伝えている。同ミサイルについて「党中央の特別な関心のなかの最重大事業で、大きな戦略的意義を持つ」と解説した。

発射には朴正天(パク・ジョンチョン)朝鮮労働党書記が立ち会い「国の防衛力を百倍千倍に強化するための事業で、大きな成果をなし遂げる」と言及した。

極超音速ミサイルは音速の5倍以上の早さで軌道を変えながら飛ぶため、レーダーによる捕捉と迎撃が困難とされる。中国とロシアが開発を先行している。金正恩(キム・ジョンウン)総書記は1月の党大会で、同ミサイルの開発を推進すると述べていた。』

「岸田文雄・新総裁」誕生へ、その3つの勝因とは

「岸田文雄・新総裁」誕生へ、その3つの勝因とは
https://diamond.jp/articles/-/283313

『大混戦となった自民党総裁選挙

 自民党総裁選挙が本日、投開票となります。

宮崎謙介
宮崎謙介氏

 きっと業界の界隈で「次期総裁は岸田文雄氏だ」と誰よりも早くから言い切っていたのは私ではないでしょうか。政治ジャーナリストの田崎史郎氏や他のコメンテーターの方々でも明言されていませんでしたが、ようやく終盤になって、「岸田じゃないか?」とつぶやく声が増えてきました。

 この記事を書いているのは総裁選挙の投開票前ですが、新総裁は岸田氏で確定でしょう。未来の田崎史郎氏を目指し、岸田氏の勝因を分析したいと思います。

 今回の総裁選挙は、大混戦でした。近年まれに見る盛り上がりだったのではないでしょうか。そして、政策論争が極めてきちんと行われました。これはコロナの影響です。

 従来の総裁選挙では、候補者が全国行脚をして街宣車の上で順番にマイクを持って10分くらい演説をするという光景が見られました。』

『ですが、コロナ禍でそれができない分、オンラインを通しての意見交換や討論会が多く開かれていたため、従来のような「10分の演説だけ逃げ切れば勝ち!」というようなものではなく、とことん深掘って細かい政策まで言及することになりました。テレビや新聞やネット記事を読んで政治に詳しくなった若者も増えたのではないでしょうか。

 さあ、その混線だった総裁選を勝ち抜くとみられる岸田氏は何が違ったのか。勝因を分析すると、3つのことが挙げられると思います。

岸田陣営を支えた3人のブレーン

 一つ目はなんといっても「反二階勢力の取り込み」に成功したことです。絶大な権力と存在感を持っている二階俊博幹事長に切り込むことで、菅義偉総裁陣営の出ばなをくじいたところから岸田氏の今回の戦いは始まっていました。

 これは先日の記事(「次期自民党総裁は岸田文雄氏」と言い切れる理由、宮崎謙介元議員が解説)でも書きましたが、永田町に激震が走りました。「岸田さん、気合入ってるな」という声をよく耳にしました。そこで菅首相の出馬を断念へと導き、大混戦の土俵を作り出し、最後の最後まで、二階陣営を敵に回しながらも、反二階勢力を取り込むことに成功したのです。

 二つ目はブレーンの若返りです。今回の総裁選での岸田陣営の最側近は、若き優秀な政治家である木原誠二氏、村井英樹氏、小林史明氏の3人です。

 村井氏と小林氏は私の当選同期でもあり、よく知っています。小林氏はイケメンなことはさておき、河野太郎ワクチン担当相の右腕としても大活躍しており、その分、今回の総裁選挙では村井氏が大きく貢献していたとのことです。

 村井氏は東大、財務省、ハーバード大学大学院の経歴で文句なしの天才です。その財務省時代の採用担当だったのが木原誠二氏です。木原氏と村井氏はともに財務省出身のスーパーエリートです。』

『木原氏は私の議員時代の先輩でもありますが、兄貴肌で後輩思いのアツい方です。議員ではなくなった私をご自身の誕生会に呼んでくださったときにはグッときました。

 話がそれましたが、岸田氏は、こうした優秀な若手たちに政策を練らせて、前回の総裁選からずっと地道に準備をしてきました。だからこそ、今回の岸田氏にはどこか新しい風が感じられたのです。

 個人的に特にすごいと思ったのは「中間層の底上げ」を明言した経済政策です。

 たとえば、賃金が公的に決まるにもかかわらず仕事内容に比べて報酬が十分ではない看護師、介護士、保育士などの賃金を引き上げるために「公的価格評価検討委員会(仮称)」を設置して公的価格を見直すなど、経済政策の中身も非常に具体的でした。

 これは「Japan as No.1」と言われた1980年代頃の日本を思い出させます。当時の日本経済の強みはどこにあったのかというと、分厚い中間層です。

 岸田陣営はどこを強くすれば日本が再びよみがえるのかということを分析し、きちんと絵を描けていると、個人的に感じられました。

河野対策より高市対策が奏功

 そして三つ目として挙げられるのは総裁選挙のシナリオです。選挙戦を戦っている中で、岸田陣営はまず、決選投票に持ち込めるかということを入念に調べていました。

 そして、野田聖子氏が出馬することが決まった瞬間から決選投票のシナリオは濃厚だと想定されていたことは間違いなく、熾烈(しれつ)な2位争いが繰り広げられてきました。

 高市早苗氏との戦いが実際の岸田総裁誕生へ向けてのカギとなることを早期から考えていたからこそ、岸田陣営は後半に向けて河野対策よりも高市対策に力を入れていました。』

『そして最終的に河野氏と高市氏が正反対のような政策を打ち出してくれたおかげで、決選投票となれば、高市票が岸田氏へと流れることになるのです。

 派閥力学の及ばなかった今回の総裁選挙は、基本的に「人間関係」と「政策」の2つで決まることになるでしょう。

 総裁選挙の1回目の投票で自分たちの「推し」が落選してしまった陣営の票は、決選投票において、もちろん人間関係の近い候補者を支持することはあり得ますが、政策的により近い候補者に流れていくでしょう。つまり、高市陣営は河野陣営と考え方がかなり対極にありますので、高市陣営が岸田氏へと流れることになるのです。

 これらの3つが岸田氏勝利の要因です。

 いずれにせよここからは衆院選に突入です。

 今回の衆院選はこの総裁選フィーバーの熱が冷めないうちに行われ、結果として自民党が大勝するだろうと予想しています。

 さらには来年夏の参議院選挙もありますが、安全運転の岸田内閣は参議院選挙も乗り切ることでしょう。

 総裁選挙で見せた新しい岸田氏による政権運営の手腕に期待したいと思います。

(元衆議院議員 宮崎謙介)』

自民新総裁に岸田氏、決選投票で257票 河野氏は170票

自民新総裁に岸田氏、決選投票で257票 河野氏は170票
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA28DGM0Y1A920C2000000/

 ※ 久々で、TVにかじり付いて視てしまった…。

 ※ オーヤオヤ…、という感じだったぞ…。

 ※ これだから、「選挙は、恐ろしい…。」…。

 ※ 何が起こるのか、分からん…。

 ※ しょせん、人のやることだからな…。

 ※ 最後は、「人の”心”を、取った方が、勝ち…。」だ…。

 ※ 次は、「党役員人事」「組閣人事」だな…。

 ※ ここから、本当の意味で、「岸田さんの力量」が試される…。

『自民党は29日投開票の総裁選で岸田文雄氏を第27代総裁に選出した。決選投票で257票を得て河野太郎氏の170票を上回った。1回目の投票で全候補とも全体の過半数に届かず、首位の岸田氏と2位の河野氏による決選になった。10月4日召集の臨時国会で菅義偉首相の後継となる第100代首相に指名される見通しだ。

決選投票の国会議員票は岸田氏が249票、河野氏が131票だった。都道府県連票は河野氏が39票、岸田氏が8票を得た。

1回目の投票は岸田文雄氏が256票、河野太郎氏が255票、高市早苗氏が188票、野田聖子氏が63票を獲得した。

国会議員票は岸田氏が146票、高市氏が114票、河野氏が86票、野田氏が34票をとった。党員・党友票は河野氏が169票、岸田氏が110票、高市氏が74票、野田氏が29票だった。

決選投票は国会議員票と都道府県連47票の合計を争った。都道府県連票は地区ごとの上位の候補が1票と換算された。

新総裁は午後6時をメドに記者会見する。
派閥の対応・投開票の仕組みは

決選投票の各派閥の対応方針は以下の通り。
▼細田派(96人)=岸田氏を大半が支持
▼麻生派(53人)=河野、岸田両氏で支持が割れる見通し
▼竹下派(51人)=大半は岸田氏支持
▼二階派(47人)=事実上の自主投票
▼岸田派(46人)=岸田氏を支持
▼石破派(16人)=大半が河野氏支持
▼石原派(10人)=河野、岸田両氏の支持で割れる方向

1回目の投票は党所属の衆参両院議員1人1票の国会議員票と、全国の党員・党友の投票に基づいて配分する票で争った。党員票は28日必着分で締め切られており、29日朝から開票した。

きょうの各候補者の動きは

河野太郎氏 記者団に「やるべきことをしっかりやったのであとは国民の皆様の審判を待つだけだ」と答えた。「最後に何するかは内緒だ」とも述べた。

陣営の集会で「国民の声に耳を傾ける自民党でなければならない。それを実現するために総裁選を勝ち抜いていきたい。新しい日本を前に進めるため皆さんの力を貸してください」と呼びかけた。
記者団の質問に答える河野太郎氏(29日午前、東京都港区)
自民党総裁選の投開票を前に決起集会で気勢を上げる河野太郎氏(中)=29日、東京都港区

岸田文雄氏 記者団に「やることはやり尽くした。あとは天命を待つだけだ。勝利を確信している」と話した。陣営の集会で「最後の最後まで緊張感を切らさず、強い覚悟で勝利に向けて努力をしていきたい」と訴えた。

自らのツイッターには「私の全てをかけてここまで全力で走ってきた。政治は国民のものとの初心を忘れず、信念を貫いてこれからも闘う」と投稿した。
記者団の質問に答える岸田文雄氏(29日午前、東京都港区)
決起集会で支援者とグータッチする岸田文雄氏(29日、東京都港区)

高市早苗氏 記者団に「すがすがしい気持ちだ。私が伝えた政策は今すぐ着手しなければならないものばかりだ。なんとか勝ちに行く」と語った。支援した安倍晋三前首相には朝、電話で謝意を伝えた。

記者団の質問に答える高市早苗氏(29日午前、国会内)

決起集会で気勢を上げる高市早苗氏(中)=29日午前、国会内

野田聖子氏 記者団に「小さい人、弱い人、苦しんでいる人を真ん中に取り込む」と決意を示した。陣営の会合で「最後まで全力を尽くして頑張る」と力説した。

記者団の質問に答える野田聖子氏(29日午前、国会内)

自民党総裁選の投開票を前に決起集会で気勢を上げる野田氏(奥中央)ら(29日午前、国会内)=共同 』

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中室牧子
慶応義塾大学 総合政策学部教授
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別の視点

慶應大学経済学部の坂井豊貴教授の著書の1つに「決め方の経済学」という名著がある。「多数決」をはじめとする「決め方」次第で結果が変わり、民意が正しく反映されないことがあるという。

総裁選でも用いられている「決選投票付き多数決」では、過去にも1回目の投票で1位になった人が、2回目の決選投票で敗退した例を紹介している。

本書では、決選投票付き多数決よりも、「ボルダールール」(1位に3点、2位に2点、3位に3点)という方法が満場一致への距離が近く、民主的な決め方であるとも述べている。

総裁の「決め方」として現行の決選投票付き多数決が望ましいのか。民意を反映していると言えるのかを今一度考える必要がある。

2021年9月29日 14:09

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室橋祐貴
日本若者協議会 代表理事
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ひとこと解説

清水真人編集委員がとても重要な記事を書かれていますが(「首相を決める選挙」本番は先 自民総裁選に変化の胎動)、政党は党員のものであることを考えると、やはり議員票の割合が決選投票で圧倒的になることは違和感が残ります。

一般有権者が首相を決める首相公選制を支持するつもりはありませんが、いまだに派閥を軸にした中選挙区制の名残を感じます。

選挙区においても候補者が一人になる小選挙区制ということを考えれば、総裁選に限らず、各選挙区においても党員が投票を行う仕組み(予備選)にしても不思議ではありません。

今後、小選挙区制に合わせた党内改革は必須でしょう。

2021年9月29日 12:48

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竹内薫
サイエンスライター
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別の視点

自民党総裁選の選挙の仕組みは興味深いです。

仮に党員・党友票の支持が多い候補がいて、決選投票になったとしても、結局は国会議員票で決まるんですね。別に最初と同じ仕組みで候補を2人に絞っても混乱は生じないと思うのですが。個人的な感想です。

2021年9月29日 12:46 』