米ハイチ特別代表が辞任 バイデン政権の対応批判

米ハイチ特別代表が辞任 バイデン政権の対応批判
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『【メキシコシティ=宮本英威】米国務省でハイチ特別代表を務めるダニエル・フット氏が辞任を表明した。ブリンケン米国務長官宛ての22日付の文書で明らかにした。米南部テキサス州に大量に押し寄せたハイチ出身者を巡り、バイデン米政権による航空機での強制送還などの対応が「非人道的だ」と批判した。

フット氏は声明で「私は米国の非人道的で、非生産的な決定とはかかわらない」と言明した。職業外交官のフット氏はザンビア大使などを経て、今年7月に現職に就いたばかりだった。

メキシコ国境地帯のテキサス州デルリオには先週半ばから移民希望者が押し寄せ、ピーク時には1万4000人規模が集結した。対話アプリなどで情報交換したハイチ出身者が多く、キューバやニカラグアなどの人々もいた。

ロイター通信によると、米政府は1400人以上をテキサス州からハイチの首都ポルトープランスに強制的に送還した。約3200人は米国内の別の場所に移送されたという。強制送還を警戒して米国を出て、メキシコ側に戻った人々も目立つ。

米国内では、国境の川を渡って米国側に入ろうとした人々に対し、馬に乗った国境警備隊員が手綱を振り回して威嚇している映像や画像が拡散した。与党・民主党の上院トップであるシューマー院内総務は21日、「罪のない人々に対する恐ろしい扱いはすぐにやめなければならない」とバイデン政権の対応を批判した。

ハイチでは7月に現職大統領が殺害され、8月には大地震が襲った。政治や社会情勢が不安定な中で、ハイチに影響力を持つ米政府高官の辞任により、同国の先行きへの懸念が膨らむ。

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