台湾、TPPに加盟申請 中国の反発必至

台湾、TPPに加盟申請 中国の反発必至
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『【台北=中村裕】台湾当局が環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を22日に正式に申請したことが分かった。23日に当局者が詳細を発表する。すでに事務局の役割を担うニュージーランド政府に申請書類を提出し、すべての加盟国に参加への支持を要請した。

台湾の行政院(内閣)が22日夜、明らかにした。TPPを巡っては台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)政権と対立を深める中国が16日に加盟申請したと発表したばかり。台湾の加盟には中国が反発するのは必至で、加盟交渉は難航が予想される。

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TPPには現在、日本など11カ国が加盟しており、英国も2月に加盟を申請している。参加にはすべての加盟国の同意が必要となる。台湾は中国の参加のもとで2022年1月の発効をめざす東アジアの地域的な包括的経済連携(RCEP)には加わらず、TPP加盟と米国との自由貿易協定(FTA)締結を目指してきた。

台湾はTPP加盟国のうち、ニュージーランドとシンガポールの2カ国とすでにFTAを結んでいる。蔡政権はこれまで非公式にTPPへの加盟希望を関係国に伝えてきたが、中国の加盟申請の発表を受けて、作業を急いだ可能性が高い。

台湾のTPP加盟に向けたハードルは高い。中国大陸と台湾は1つの国に属するという「一つの中国」を唱える中国の習近平(シー・ジンピン)政権は、台湾の加盟阻止に向けた関係国への外交的な働きかけを強めるとみられる。

中国共産党系メディアの環球時報(電子版)は22日、台湾のTPP加盟申請について「かく乱だ」と批判した。国務院台湾事務弁公室の報道官が「中国と国交を結んだ国が台湾と協定を締結することに断固反対する」とコメントしたとも伝えた。

一方、台湾当局は民主主義の価値観を共有する日本などに加入を支持するよう強く働きかける方針。今後、中台のTPP加盟を巡る外交的な駆け引きが激しくなりそうだ。

中国からの圧力が強まるなか、蔡政権は米国とのFTA交渉にも動いている。6月には米国と1994年に署名した「貿易投資枠組み協定」に基づく協議の再開にこぎ着け、FTA交渉への準備作業を開始した。

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