包囲網にらみ先手か 中国TPP参加申請

包囲網にらみ先手か 中国TPP参加申請
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091700206&g=int

『【北京、ワシントン時事】中国が環太平洋連携協定(TPP)の参加申請に踏み切った背景には、米国のバイデン政権主導で構築が進む対中包囲網をにらみ、先手を打つ思惑があるとみられる。

中国の姿勢、見極めへ TPP加入申請、閣僚発言相次ぐ

 昨年11月に習近平国家主席が参加を「積極的に検討する」と表明して以降、中国はTPP参加国の一部と非公式に接触するなどして準備を進めてきた。

世界2位の経済大国として、来年1月の発効を目指す日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)による地域的な包括的経済連携(RCEP)協定では突出した存在感を示す。米国不在のTPPでも大きな影響力を確保できるとの目算も申請を後押ししたとみて間違いない。

 TPP参加に関心を示す台湾をけん制する意図もうかがえる。米国の元TPP交渉官は「中国はTPP参加で台湾に圧力をかけている」と分析。台湾よりも先に参加を果たせば、中国の反対で台湾の参加は事実上、不可能となる。

 ただ、参加交渉の先行きは予断を許さない。参加国のオーストラリアとの間では豪州産ワインへの制裁関税導入など通商摩擦が激化。既に交渉入りしている英国との間でも香港問題などをめぐって緊張関係が続く。

 米英豪の3カ国首脳は15日、中国への対抗を視野に新たな安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」を立ち上げると表明。こうした動きと中国のTPP申請は「偶然の一致ではない」(元米交渉官)との見方もあり、中国の参加交渉は経済だけでなく、安保問題も絡んで難航する可能性が高い。 』