マカオ、民主派を完全排除 立法会選挙

マカオ、民主派を完全排除 立法会選挙 投票率は最低
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM122XK0S1A910C2000000/

『【香港=木原雄士】マカオで12日、立法会(議会、定数33)選挙が行われた。選挙管理委員会が民主派の立候補を禁止したため、民主化を求める政治勢力が完全に排除された。少数の反対派の存在すら認めない中国当局の姿勢が鮮明になった。

マカオ政府が発表した暫定投票率は42.38%と、ポルトガルから中国に返還された1999年以降で最低だった。

マカオは香港と同じ「一国二制度」が適用されている。立法会は一般市民が選ぶ直接投票枠が14議席、業界の選出枠が12議席あり、行政長官の指名で7議席が決まる。親中派が必ず過半数を確保できる仕組みだ。

カジノを中心とする特殊な経済で、香港ほど民主派の存在感は大きくない。前回2017年選挙でも民主派の獲得議席は4議席にとどまった。親中派の強固な支配体制にもかかわらず、選挙管理委は7月「マカオ基本法を擁護せず、マカオ政府に忠誠を尽くしていない」として政府に批判的な民主派の出馬を認めないと決めた。

出馬が禁止された候補者の中には、長年議員を務めた人物も含まれる。マカオ当局は今年、例年6月4日に開かれていた天安門事件の追悼集会も国家安全を理由に許可せず、民主派への締め付けを強めている。

中国は香港の選挙制度を大幅に見直し、「愛国者」のみが立候補できる仕組みにした。習近平(シー・ジンピン)国家主席が19年に「一国二制度の成功を体現した」と称賛したマカオの民主派排除は、香港でも反対派の存在を認めない中国政府の姿勢をあらためて示唆したと受け止められている。』