欧州、米依存に危機感

欧州、米依存に危機感 EU独自部隊創設検討―アフガン退避
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021083101092&g=int

『【ブリュッセル時事】欧州では、アフガニスタンからの退避をめぐる混乱を受け、各国の懸念を顧みずに部隊撤収を断行した米国への不信感が広がっている。米国の軍事力や決定に依存する現状への危機感は高まっており、欧州連合(EU)内では「自立」を図る動きが出ている。

カブール空港、機能維持を 独首相

 EUのボレル外交安全保障上級代表(外相)は、30日公開の伊紙とのインタビューで「米国はもう他人の戦争で戦おうとはしない」と指摘。危機時に投入するEUの独自部隊創設を提案する考えを示した。

 アフガンの空港の安全確保は米軍抜きでは困難で、現地協力者らの救済を唱えながら退避作戦終了を余儀なくされた欧州の無力さを踏まえたものだ。ボレル氏は「EUは自らの利益保護のため介入できるようになるべきだ」と強調する。

 アフガン戦争では、北大西洋条約機構(NATO)の集団防衛条項を初めて発動。欧州各国はその後、米国と共にアフガン派兵を続けてきた。しかし、トランプ前米政権は駐留米軍撤収を一方的に表明。国際連携を掲げるバイデン現米政権もこの決定を堅持した。

 メルケル独首相は「われわれは根本的に米政府の決定に依存している」と欧州のジレンマを吐露。米国の自国優先姿勢は変わらないとの厳しい見方は深まっており、マクロン仏大統領が唱えるEUの「戦略的自立」に向けた議論が加速しそうだ。

 ただ、欧州内でも、ロシアの軍事的脅威に直面し米国の軍事力に頼る北欧や東欧諸国とは温度差もある。NATOのストルテンベルグ事務総長は「学ぶべき教訓は多くある」として20年間のアフガン駐留を検証する方針だが、課題は根深い。』